無課金で数年続けていたソシャゲをやめて分かった、ただ1つの事実
<一部抜粋>
初めに断っておくが、これは無課金であることを誇るような内容の話ではない。
むしろ、無課金ユーザーは損ばかりであるということを主体とする文章だということをご承知いただきたいと思う。
さて、頭から自慢話になってしまうが、私は世間的にはある程度知られているであろう私立の中学、高校、大学を出ている。
学校での成績は並以下だったが、幸運にも各受験には大失敗をすることなく、キャリアをこつこつと組み立ててきた。
そのような私が、数学の楽しさに出会ったのが大学4年生のことだった。研究室の誰もが知らなかったような事実をゼミで発表し、教授に褒められたのだ。
ハマってしまうと止まらない性格の私は、「堅物教授に褒められる」という快感をふたたび味わうため、数学に熱中する。
残念ながら大学の成績はお世辞にも良いとは言えなく、おかげで推薦が取れなかったため、外部受験扱いで大学院に合格を果たした。私にとって大学院はそこまでして入りたったものだったのだ。
あの頃までは、まあまあな人生だったと思う。
私がソーシャルゲームに出会ったのは、そんな大学院の修士1年のことだった。
我が子に最低でも「院卒」という肩書きが付くことを手放しで喜んだ親からスマートフォンをプレゼントしてもらった、その矢先のことだ。
修士2年の先輩から「これ面白いよ」と紹介されたソシャゲ。「紹介した人もされた人も特典があるからやってみて」と。
具体名は敢えて挙げないが、まあネットユーザーなら知っているタイトルだと思う。確か当時はCMもやっていたハズだ。
ここから先にいくつか具体的な内容が書かれていくので、それでピンと来る方はいるだろう。ただ特定ゲームの中傷がこのエントリーの目的ではないので、詮索などは避けていただければ幸いである。
私は、それに熱中する。
ちょっと前まで数学に熱中していた私は、今度はその小さな箱から発せられるきらびやかな世界に大いにハマっていく。
気が付けば、大学院をやめていた。
家族は私に落胆した。当然だろう、「院卒」どころかこれでは「中退」の肩書きだ。
恐らく読者の方も落胆しているだろう。私も自分に落胆した。
しかし、ソシャゲは続けた。というか、やめられなかった。
その頃私のデータはある程度のレベルまで上がってきており、その後開催されるゲーム内イベントも目白押しだった。
〜中略〜
当時の私は、大学院中退の原因はソシャゲだけではない、教授とソリが合わなかったからだ、と思っていた。
いま振り返ると、あの1年は一日中ベッドでゴロゴロしながらレベルアップと魔力消費の作業を繰り返している姿しか思い出せない。そんなことをしているくらいならパワポのひとつやふたつ作って発表しろよと、当時の私に強く叱責したい。したいが、もう時は取り戻せない。
そんなこんなでフリーター生活をしながら仕事のようにソシャゲをしていた私だが、もちろん熱中している以上、確実に飽きるときは来る。
しかしここら辺が企業努力の素晴らしいところで、あの手この手でバージョンアップを仕掛けて我々ユーザーを手放さなかった。大型アップデートを執拗に仕掛けてきたのだ。
〜中略〜
このアップデートにより、最長でも7時間で私のスマホに全回復の通知が表れることとなる。これは言い換えれば、どんなに長くても7時間しか寝られないということだ。
〜中略〜
よって、休憩時間は仕事よりもっと大事な「仕事」の時間となる。すぐさま松屋に駆け込み、1時間を掛けて魔力消費。
しかし同僚が松屋に入ってこようものなら「やあ最近どうよ」なんて世間話をしなければならないため、皆がご飯を摂らない16時とか17時にしれっとスマホ片手に出ていって昼休憩を取るのが日課となっていった。
このようなソシャゲに縛られるような生活スタンスは、すべて「自分のような無課金人間でも、課金者に勝つことは可能なのだ」という理念を現実にする為に編み出したものだ。
そのせいで一時は上司との飲み会の際ですらケータイを片時も離さずプレイしていたくらいだから、いま思うととんでもない。
それが、つい先日。
ガチャ1回当たりのクリスタル消費が少なくなるキャンペーンが始まった。それを20回ほど引いてみたところ、大ハズレも大ハズレ。今期間の目玉となっている新精霊どころか、「まあギリギリ使えるだろう」というレベルの精霊ですら一体たりとも出て来なかった。
それで、私の中で何かがプツンと切れてしまった。
それ以来、このソシャゲは一回も起動していない。
〜中略〜
ところで、ソシャゲをやっているこの数年間、どうも語彙力が落ちた気がしている。
後輩に仕事の説明をするときなどに、うまく伝わらないのだ。自分でもしどろもどろになっているのが分かるほどに、イメージの言語化、アウトプットがうまく行かなくなっている。
ソシャゲ特有の単純作業ゆえまったく左脳を使っていなかった障害だと、いまになって思う。それまでは読書が趣味のひとつだったのだが、この2年間はというと一冊も読んでいない。移動時間はすべてスマホと向き合っていたせいだ。
本を読むことの大切さが身に沁みて分かった。
〜中略〜
お金は、遣えばなくなる。だが同時に、増やせもする。消費したお金は、お小遣い、アルバイト、仕事などでいくらでも取り戻せる。
だが時間は、取り戻せない。時間とは、全人類に平等に与えられた唯一無二の存在だ。1年 経てば必ずみんなひとつ歳を取る。そして、その時間は返ってこない。例外はない。
しかし、「時間」としては返ってこないが、「成果」としては返ってくる。それは高校3年生であれば大学の合格通知だろうし、社会人であれば頑張った分だけの給料アップだ。私の場合は、およそ80のレベルアップと図鑑3000体コンプリート達成報酬だった。なんと馬鹿げたことだろうか。
そんな当たり前のことを、無課金で課金者に勝とうとする人たちは忘れている。確実に、忘れている。
そしてもっと残念なことに、課金者に負けたくないと願う無課金者の努力はほぼ報われない。それを私は身を以て知った。
私自身、このゲームの中では無課金者としては恐らくトップクラスの実力者だっただろうと思う。それほどまでに綿密に計画を練って、このゲームに取り組んできた。
しかしそれでもクリアできないクエストは存在したし、全国大会ではほとんど最上位には入賞できなかった。
どれだけ頑張ったところで、課金ユーザーには敵わない。
このことは、覚えていてほしい。
ここまで自分の人生を書いてきたが、そんな私のことをクソ人間と罵る方もいるだろう。その意見に関してはまったくの同意だ。なので、別に構わない。
しかし、私と同じことを考え、私と同じようにソシャゲを「仕事」にしている人間は、数多くいるハズだ。
そのような人々に私はひとつだけ伝えたい。
時間は取り戻せない。
いやしかし、まだ遅くはないはずだ。
時間をムダにするな。
以下、全文を読む
<この記事への反応>
まあどうせならソシャゲを始めとした娯楽全てを否定してこの世から根絶する運動を始めてくれ 自分が正しいと思うのなら
1つだけ言えることは、 その真実にたどり着くためには、無課金ソシャゲが必要だったということだ。
俺は一生、困らないほどの金を持ってるけど無課金で楽しめてるよ
ソシャゲうんぬんっていうより自制がきかない根幹の部分に欠陥があったってはなしだね
中退じゃろくな仕事には就けないだろうし後悔しても仕方ないと思うけど
ゲーム会社は慈善事業のボランティアじゃねーんだよ
それだけ入れ込んでるコンテンツなら課金して楽しめ
お前は逃げるのか
今までの時間を無かったことにするのか
中退した頃のお前が、今のお前を見たら泣くぞ
そんな簡単に諦めちゃいけない
せっかくここまで頑張ってきたんだ
無課金でも課金者に勝てることを証明するんだろ
まだお前の戦いは始まったばかりだ
>時間をムダにするな。
ようはこれ言いたかったんでしょ?wwww
何事もそうだけど程度を考えて遊ばないとね
こんだけ出来るんだったら他のことでもすごい能力発揮しそうなもんだけど
モンスターハンタークロス (【数量限定特典】「ニンテンドー3DSオリジナルテーマ(2種)ダウンロード番号」 同梱) 発売日:2015-11-28 メーカー:カプコン カテゴリ:Video Games セールスランク:2 Amazon.co.jp で詳細を見る |
Fallout 4 発売日:2015-12-17 メーカー:ベセスダ・ソフトワークス カテゴリ:Video Games セールスランク:4 Amazon.co.jp で詳細を見る |
コメントする
・NGワードはライブドア基準です。・スパム対策で「http://〜」はコメントできません。
・住所や電話番号等の個人情報は書込みしないでください。
・稀に連続でコメントするとスパム扱いになりコメントできなくなる場合がある様です、しばらく待ってからコメントしてください。