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保安基準改定で自動車のドアミラーがなくなる。国交省が2016年にもカメラ&モニターでの代用を認める方針 - Engadget Japanese

国土交通省が道路運送車両法の保安基準を改定し、早ければ来年6月にも自動車の安全確認用ミラーをカメラとモニターの組み合わせで代用することを認める方針だと毎日新聞などが報じています。今年6月、国連の自動車基準調和世界フォーラム(WP29)で自動車のミラーに関する国際基準が改定され、来年6月からすべてカメラとモニターで代用可能とすることが決定していました。

カメラとモニターの組み合わせが普及すれば、上の写真にあるフォルクスワーゲン XL1 のようにドアミラーをなくし、室内に後方を映し出すモニターを搭載することも可能となります。  
ただし、単純にミラーをカメラに置き換えていいというわけではなく、映像の視野角や画質がこれまでの後方確認用ミラーと同等以上であることが条件となります。また夜間でも適切な明るさやコントラストで表示できるといった規定を満たす必要があるとのこと。

一方、車体周囲の死角をなくすための追加機能も、一定の基準を満たすことで搭載が認められます。特にトラックなど大型車両は死角が大きいため、ドライバーが子どもや老人が見えずにバックをして事故になるケースがあとを絶ちません。追加機能によってこうした事故が減ることが期待されます。

自動車の安全確認用ミラーのカメラ化映像化に向けた開発は数年前から実用化に向けた開発が進められており、すでに実用レベルに達しているとされます。たとえば日産はすでにレーシングカーにおいてルームミラーをモニター化。ルーフに設置したカメラからの映像で置き換えているほか、エルグランドなど一部の車種でも「スマートルームミラー」と称するオプション装備を用意しています。


また富士通も昨年の段階で自動車用の電子ミラーを開発しているほか、JVC ケンウッドは CES 2015にて、マクラーレン 650S スパイダー向けのコンセプトデザインとしてデジタルコクピットシステムを展示していました。
 

JVCケンウッドのデジタルコクピットシステム

ドアミラーは夜間や雨天時の視認性低下が大きいため、カメラにすることでより安全性の向上が期待できる部分です。もちろん保安基準改定後もドアミラーの設定は残されるであろうものの、カメラの耐久性と信頼性が確立すれば、いずれはドアミラーのない自動車ばかりになるかもしれません。

心配なのは、カメラが壊れたとき。通常のドアミラーでも修理代はまあまあいいお値段になりますが、カメラが壊れてしまうとかなり金額が嵩むことになりそうです。
保安基準改定で自動車のドアミラーがなくなる。国交省が2016年にもカメラ&モニターでの代用を認める方針

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