フィンランドがベーシックインカム(※)の導入を検討しています。
画像:【日本のお札】
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生活保障の一種で、政府が国民に対して最低限の生活を送るための現金を定期的に支給するという構想。昨今議論が交わされており、来年からオランダの一部都市で実験的に導入が予定されています。
6日、海外メディアで報じられた内容。
フィンランド政府は現在、ベーシックインカムとして、月額800ユーロ(日本円で約107000円)を
国民に給付し、その代わりに既存のさまざまな社会保障制度を廃止する案を検討中。
政府が委託した調査機関によると、国民の69%がベーシックインカム案を支持しているとのこと。
またユハ・シピラ首相もこの案に積極的。
その理由には、失業率の高さ(10月時点で8.7%)を改善し、再就職までにかかる費用を抑え、
複雑な社会保障制度を簡素化できると期待されていることなどがあります。
ベーシックインカムの類似例としては、1974年~1979年にカナダにあるドーフィンタウンで、町
民全員が奨学金を与えられ、労働時間が減ったものの、男性の多くが学校へ通い、女性も出産
休暇を取ることができ、長い目で見て有意義だったとのこと。
また2013年にもアフリカ・ウガンダで数千人の失業者に職業訓練やビジネススキルアップのため
の助成金を2度給付した結果、それまでの労働時間が17%増加しましたが、38%収益が増える
好結果が得られたと発表されています。
不安材料としてはベーシックインカム導入にかかる費用がどの程度になるかというもの。
重大なデメリットは、ベーシックインカムによってさらに状態が悪化する人々がいるかもしれないと
いう懸念。
さらに貧困層や富裕層を問わず、国民全員にベーシックインカムを給付することがはたして公平な
のかという問題なども残っています。
(参考:http://qz.com/566702/finland-plans-to-give-every-citizen-a-basic-income-of-800-euros-a-month/)
とりあえず実験的に導入した結果が重要ですね。
ただし、企業側は大反対するでしょうが・・