BusinessKoreaは4日(現地時間)、韓国サムスンが台湾TSMCと繰り広げている「10nm FinFET」プロセスの開発・製造競争において、一歩先んじることになる見込みと報じています。
BusinessKoreaによると、つい先日サムスンが電子系設計ソフトウェアの開発と販売を手掛ける米Synopsysから、最新のEDA(Electronic Design Automation)ツールとなる「IC Compiler II」を買収したとのことです。
EDAツールとは、半導体や電気回路の設計をコンピュータシステムを用いて自動的に行うためのハードウェアやソフトウェアであり、その中でもIC Comlier IIは、10nm FinFETプロセスの生産歩留まりを向上させるための最適化が施された製品とされています。
なお、既にサムスンとTSMCはともに10nm FinFETプロセスの大量生産を2016年後半に開始することを発表していますが(過去記事[1]、[2])、厳密なスケジュールとしては、TSMCの方がより早い時期に量産体制に移行する可能性が指摘されていました。
しかしながら今回、サムスンは新たにIC Compiler IIを獲得したことにより当初の計画を前倒しすることが可能となり、TSMCよりもさらに早い段階で同プロセスの大量生産を開始することを決定した可能性を、BusinessKoreは指摘しています。
仮に今回の情報が事実ならば、2017年第1四半期頃の登場が予測される「Galaxy S8」シリーズには、10nm FinFETプロセスで製造された最新の高性能SoCが採用されることになるかもしれません。同じく同プロセスの開発を進める米インテルの動向と併せて、続報には要注目です。
[BusinessKorea via G for Games]
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著者
2014年10月1日より、縁あってGGSOKUメインライターに正式に就任。ここ最近は、スマートフォンやタブレットを始めとするガジェット類全般から、各種周辺機器にデジタルカメラ。果ては自作PCパーツやソフトウェア類にまでも食指を動かすに至る始末。イロモノ・キワモノガジェットもこよなく愛する、興味と好奇心の赴くままに生きる元人力車夫。2015年元日より、Twitterアカウント開設。
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