渋谷凛「長女」 大石泉「次女」 橘ありす「三女……なんですかこれ」
の続きですが、特にそちらを読まなくても話はほぼ理解できると思います
泉「は、はいっ!」
P「泉、だいぶきつく言われてたけど大丈夫か?」
泉「大丈夫。ダンスがウィークポイントなのは前からわかってる」
泉「少しつまづくことくらい、計算のうちよ」
P「そうか、頼もしいな。信じてるぞ」
泉「うん。期待に応えられるよう、頑張るわ」
ありす「………」
ベテトレ「橘! 足に気を取られすぎて上半身が硬いぞ!」
ありす「は、はいっ」
P「ありす。今度のダンスの振りつけ、苦戦してるみたいだな」
ありす「はい、少し。でも心配いりません」
ありす「この程度は……計算のうちです」キリッ
P「ははは、そーかそーか頑張れ」ナデナデ
ありす「………」
P「あれ、どうかしたか? 頭撫でられるのは嫌か」
ありす「いえ、それは正直まんざらでもないというか……じゃなくて」
ありす「おかしくないですか?」
P「おかしい? 何が」
ありす「態度が全然違うじゃないですか」
ありす「泉さんが同じようなことを言ったら『頼もしい』なのに、どうして私が言ったら微笑ましい視線を向けるんですか」
ありす「ひとりで納得しないでください。異議ありですっ、異議あり!」ビシイッ
P「俺相手に裁判を挑もうというのか」
ありす「その通りです。Pさんなんて簡単に論破してあげます」
P「いいだろう。そっちがその気なら俺も」
ガチャリ
凛「ただいま」
泉「撮影、無事に終わりました」
P「俺も……俺も泉を弁護士として迎え入れよう」
ありす「とっさのアドリブでずるいことしないでください!」
P「仲間を増やすことの何がずるいと言うんだ。それとも、ありすは泉を論破する自信がないからそんなことを言うのか?」
ありす「正直言ってありません。Pさんや凛さんならともかく」
凛「事情はわからないけど、なんか私馬鹿にされてない?」
泉「いったい何を言い争っているの……?」
泉「なるほど、そういうことだったのね」
凛「ありすとしては、もっと自分もしっかり者に思われたかったってことだね」
ありす「思われたかった……ま、まあ、だいたいそんな感じです」
P「まだありすは小学生だ。泉くらいの歳になったら、『計算内』っていうセリフが映える子になれるさ」
凛「そうだね。背も伸びるし、これからもっといろんなことを勉強していくんだから」
ありす「……わかりました。今はそれで納得しておきます」
泉「すぐに理解できるところは、ありすちゃんの賢いところだと思うわ」
凛「あ……うん。結構大変かな。なんかいろいろ難しいことを考えている人物だから、それっぽい振る舞いがイメージしづらくて」
P「そうか。なんとかなるといいんだが」
凛「心配しないでよ。演技の経験とか、そういうのはこれから磨いていく時間もあるし」
凛「最初に少しつまづくくらい、計算のうちだよ」
P「………」
P「そっかーなら大丈夫そうだなー」
凛「なんで今視線逸らしたの」
泉「声に力が伴っていないけど」
P「そ、そんなことはないぞ?」
凛「誤魔化さないでよ、逃げないでよ」
ありす「凛さん、凛さん」トントン
凛「なに」
ありす「仲間です」b
凛「小学生のありすと同レベル……」ズーン
泉「ま、まあ、人には似あう言葉、似あわない言葉というものがありますから」
泉「というかプロデューサー、ちゃんとフォローして」
P「おっと、おしゃべりしている間にもうこんな時間か。悪いけどこれから会議だから、あとは頼んだ泉」
泉「ええっ!?」
P「信頼してるぞ!」ササッ
泉「そんな信頼はいらないってば!」
ありす「私たちには眩しすぎます……」
泉「な、なに……二人とも、まるで地獄を見てきたかのような暗いオーラ……なんでそんな下向いてるんですか!?」
泉「そんな感じで、悪乗りした地獄姉妹の気が収まるまで10分ほどかかったわ」
亜子「いずみはどこにおってもそんな立ち回りやね」
さくら「そういうイメージついてるもんね!」
泉「そのイメージがついたのは主にあなた達のせいだけどね」
P「今日は休みだ」
P「が、いつもの癖で早めに目が覚めてしまった」
P「二度寝する気にもなれなかったので、朝早いが外に出ることにした」
P「少し足を伸ばして、朝食はどこかの店のモーニングでもいただこうかと考えたのだ」
P「ふう、食った食った。朝から贅沢するのもたまにはいいな」
P「腹ごなしに、少し歩いて帰ろうかな……ん?」
ハナコ「ワン! ワン!」
P「あっちも散歩中か……おーい、凛!」
凛「え……ああ、なんだ。プロデューサーか」
凛「こんな朝早くに誰が声かけてきたのかと思ったよ。どうしたの?」
P「ちょっとリッチな朝食を楽しんできたところで、偶然君とハナコを見かけたんだ」
凛「ふーん、そうなんだ。こっちは見ての通り、朝の散歩」
ハナコ「ワン!」
P「まだ9時前だよな……いつもこの時間にしてるのか」
凛「休みの日はね。さすがにこの季節は寒いけど、この子が外に出たがるから」
P「偉いな。俺だったら絶対にサボるようになる」
凛「プロデューサーはペットとか飼っちゃダメなタイプだね」
ハナコ「くぅーん」
P「この反応は喜んでるのか?」
凛「多分ね」
P「ならよかった。散歩、付き合ってもいいか」
凛「いいよ。その辺歩くだけで、特別なことなんて何もないけど」
P「それが散歩だろう」
凛「ふふ、それもそうだね。じゃあ、行こうか」
P「朝から元気だな、ハナコは」
凛「本当にね。ちょっとわけてほしいくらい」
P「俺なんて、もう足が疲れてきたよ」
凛「私も少し……ちょうど近くに公園あるし、休んでいく?」
P「そうしようか」
P「よっこらしょっと……あー、ベンチに座るだけで安らぐな」
凛「ふふっ……なんか今の、おじさん臭いよ?」
P「なにっ! まだ20代半ばだというのに、もう老いが進行してるのか……はあ」
凛「そんな本気で落ちこまなくても……私の個人的な感想なんだから」
P「ま、それもそうか」
凛「切り替え早いね」
P「そのほうがストレス溜めずに長生きできるしな」
P「予報通りだな。雲がほとんどない」
凛「………」
P「………」
P「なんか、かき氷食べたくなってきたな」
凛「急にどうしたの」
P「いや、本当になんとなくだけど」
凛「今、冬だよ?」
P「冬だからこそ恋しくなったのかもしれない。かき氷は夏しか食べないし」
凛「わかるようなわからないような……私は夏に食べるだけでいいかな」
P「やっぱりハワイアンブルーか?」
凛「なんで」
P「蒼いから」
凛「色の好みと味の好みは一致しないよ」
P「じゃあ何味が好きなんだ」
凛「んー……メロンとか?」
凛「……どっちでもいい」
P「……だよなあ」
凛「かなり中身のない会話だったね」
P「ははは、まったくだ」
P「凛とプライベートで会うことはあんまりないから、どんな話すればいいのか、いまいちつかみづらい」
凛「そっか。ほとんど事務所とかで会うだけだもんね」
凛「………」
ハナコ「わう?」
P「どうしたんだ、急にぼーっとして」
凛「……考えてみれば、私、仕事以外であんまり付き合いのない人と、これだけ自然に話せてるんだなって」
凛「つまり、それだけ事務所に入り浸ってることになって」
凛「……私、アイドルなんだなあって思った」
P「……今さらだな」
凛「うん。本当に、今さら」
凛「私、特に取り柄があるわけでもなかったし」
凛「……そりゃ、見た目はいい方なのかなとは思ってたけどさ。周りにも言われてたし。でもそれだって、男子から大人気だとか、告白されまくるとか、そういうレベルじゃなかった」
凛「そんな私がアイドルになって、だんだん人気もついてきて……なんでだろうって」
P「………」
P「……確かに、凛は頭がいいわけでもないし、愛想も正直悪かった」
P「けど、一番大事なものを持っていた」
凛「一番大事なもの?」
P「ああ。それは……輝きだ。俺は君にそれを見出したから、スカウトを決めた」
P「凛は輝ける子だ。俺はそう信じている」
P「それで十分だろう」
凛「プロデューサー……」
凛「……ごめん、クサくて軽く引いた」
P「なんでだよ! 結構いいこと言ったのに」
凛「時と場合によるというか……朝っぱらからそこまで真面目な話は求めてないというか」
P「この前ライブで『翼を広げて!』とか言ってただろ。奈緒が微妙についていけてなかったぞ」
凛「あ、あれはライブだったからで……とにかく、プロデューサーよりはマシだから!」
P「いやそんなことはない。凛のほうがイタい!」
凛「プロデューサー」
P「凛」
凛「………」
P「………」
凛「ね
コメント一覧
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- 2015年12月09日 23:19
- お姉さんしてる泉ちゃん本当可愛い
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- 2015年12月09日 23:33
- 雪美がOKなら千秋さんも大丈夫そうだな!
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- 2015年12月09日 23:37
- どんどん姉妹増やしていこう
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- 2015年12月09日 23:52
- あのSRの尻マジヤバイ
個人的に尻村さんより尻ポイント高かった
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- 2015年12月09日 23:54
- 橘の成長先が泉なら、将来はナイスバディだな
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