戻る

このページは以下URLのキャッシュです
http://japanese.engadget.com/2015/12/11/sunnyclist/?ncid=rss_truncated


人力アシストペダル付きソーラーカーSunnyclist発表。日は暮れ、バッテリーも切れた...いや、まだ脚がある - Engadget Japanese
 
ギリシャ・アテネのスタートアップ企業 Sunnyclist がオート三輪のようなソーラー EV 「Sunnyclist」を発表しました。現在クラウドファンディングサービス Indiegogo で車体生産のための出資募集キャンペーンを展開中です。

Sunnyclistの特徴は、屋根に載せたソーラーパネルで充電する典型的なソーラーカーでありながら、人力によるパワーアシストが可能な「完全なエコカー」である点です。

Sunnyclist

すべての写真を見る

7 枚


 
アシスト付き自転車なら通常は人力で走行しつつ、上り坂など高負荷な場所ではモーターがアシストしてくれるというのが一般的な考え方です。ところが Sunnyclist の場合は、通常はソーラーパネルとバッテリーで走行し、パワーが不足してきたときに人が足下のペダルをこいで発電し、「モーターをアシストする」しくみを備えます。
 
 
ペダルの回転力は直接車輪を駆動するのではなく、発電機を通じて車体に搭載するバッテリーに蓄えられます。このため、少しでも長く距離を走りたいときは乗り始めから疲れない程度にペダルをこぎつつ走行するのが効果的になっています。

天気が良い日であれば、ソーラーパネルが走行に必要十分な電力を発電してくれます。また曇り空でもバッテリーに蓄えた電力で最大70kmは走行可能。さらにメーカーいわく、より遠くへ行きたければ、せっせとペダルをこぐことで、追加でおよそ50kmほどの走行距離を稼ぎだすことができるとのこと。

またこのペダルは着脱式で、別途用意されるエクササイズバイクフレームと組み合わせれば、フィットネス用のエアロバイクにもなる仕組み。バッテリー内蔵の ペダルパワーパック(オプション)に交換すれば、夜は家でテレビを見ながらペダルをこぎ、昼間はパワーパックに蓄えたエネルギーで Sunnyclist を走らせるといった使い方も可能となります。

Sunnyclist の最高速度はスタンダードモデルで 25km/h。より高性能なモデル"City" と "Traveler"モデルでは最高 50km/hで走行が可能。専用のスマートフォンアプリでは、ソーラーパネルの発電量やバッテリー残量、EV 走行可能距離、(ペダルをこいだ)消費カロリーなどといった多様な項目を確認できます。
 
 
車両の価格は、スタンダードモデルが6500ユーロ(約87万円)。City モデルが6984ユーロ(約93万円)、高性能なソーラーパネルを備える最上位のTraveler モデルが9690ユーロ、約130万円。Indiegogo のキャンペーン期間は残り36日です。

原稿執筆時ではすでに111人の出資者がいるものの、売れているのはミニチュアカーやTシャツといった安価なグッズの枠ばかり。やはり軽自動車が1台買えてしまう価格で半人力 EV を売るには無理があるのか、また車体は EU 圏内にしか出荷できないからか、肝心の Sunnyclist 本体への出資はゼロ。スタンダードモデルの「予約」枠への出資が2件あったに過ぎません。

ただ、このキャンペーンはフレキシブルゴール方式を採用しています。たとえ出資額が目標に届かなかったとしても出資金額は Sunnyclist が受け取ることになります。

ちなみに、Sunnyclist は外部電源から充電するためのプラグも備えています。雨天が続いているうえに膝を痛めてしまった、大変だ充電できない!などという場合でも、バッテリーを満タンにしておくことは可能です。
 
人力アシストペダル付きソーラーカーSunnyclist発表。日は暮れ、バッテリーも切れた...いや、まだ脚がある

0 コメント