悪魔「コンティニュー?」少女「イエス!」
- 2015年12月18日 23:40
- SS、神話・民話・不思議な話
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少女「なに、お母さん」
母「ちょっとお使い行ってきてくれない?」
少女「いいよー。何買ってくればいいの?」
母「トイレットペーパー」
少女「あっ…(察し)」
少女「わかった。すぐ行って来るね」
母「ごめんねぇ」
少女は多分おそらく高校生
少女「お使いのついでにファミマで肉まんでも買おっと」
友「んっ?おーい!少女ーー!」
少女「あっ!友ちゃん!」
友「どこいくのー!?」
少女「ちょっとお使い!」
友「何のお使い!?」
少女「トイレットペーパー!」
友「えっ?」
友「トイレットペーパーだけ?」
少女「トイレットペーパーだけ!」
友「なぁにー!?」
少女「この話し方辛くなーい!?」
友「車線一つまたいでるからねー!」
少女「そっか、じゃあ今そっち行くね!」
友「あっ、少女!危ないよ!」
少女「へいきへいきーーえへへー」
タッタッタッタッ……
トラック「」キキーーーッ
少女「えっ…………」
ドンッ!!!!
少女「こ………ここは?」
少女「まっしろ………何もないとこ…」
少女「そっか、私トラックにひかれて…」
少女「しん、じゃった、の?」
少女「そ、そんな………」
少女「まだやり残したことたくさんあるのに……」
少女「トイレットペーパー買ってないし肉まんも食べれてない……」
少女「死にたくない………死にたくないよ……」
悪魔「それが貴様の願いか?」
少女「…………っ!?」
少女「だれ?あなた………」
少女(まっくろ………なんだか、すごく、嫌な感じ……)
悪魔「私は悪魔」
悪魔「貴様の願いを叶えに来た」
少女「え……?」
少女「『死にたくない』っていう?」
悪魔「そうだ」
悪魔「お前がそれを望むなら、お前を生き返らせてやろう」
少女「そんなことが……できるの!?」
悪魔「悪魔だからな」
少女「お願いします!悪魔さま!嫌な感じとか思ってごめんなさい!」
悪魔「思っても言うな」
悪魔「あぁ、あと勘違いしないで欲しいのだが……」
悪魔「生き返るのには、条件がある」
少女「…………え?」
悪魔「『悪魔との契約』………」
悪魔「それが、お前を生き返らせる条件だ」
少女「け、契約……?どういうものなんですか?」
悪魔「実にシンプルな話だ」
悪魔「お前には、私のしもべになってもらう」
少女「しもべ………」
少女「めしつかいてきな?」
悪魔「奴隷と言った方が相応しいかもしれんな」
悪魔「契約をすれぱ、私の言うことには逆らえなくなる」
悪魔「お前は私の所有物となるのだ」
少女「そ、そんなの!」
悪魔「だがここで契約を断ればお前の人生はここで終了だ」
少女「………………」
悪魔「さぁ、悩め。選べ。こっちは別にお前でなくてもいいんだぞ?」
悪魔「今も数千人単位で契約対象は生まれているのだから……」
少女「…………………うう」
悪魔「契約する気になったか?」
少女「はい!」
悪魔「……………ほう」
少女「どんな状況だろうと、生きてれば希望はあります!」
少女「死んでしまったら、何も出来ない!やり残したことをやり遂げることすらも!でも、生きている限り、違う!」
悪魔「死ぬより辛いかもしれんぞ?親を殺せと命令されても、友を売れと命令されても、逆らえんのだぞ?」
少女「辛くても、悲しくても、生き続ければその先に何かはある!」
悪魔「…………フン」
悪魔「面白い。いいだろう。貴様にもう一度生を与えてやる」
少女「わーいわーい」
悪魔「では、少女よ」
悪魔「コンティニュー?」
少女「イエス!」
パァァァァァァ………
少女(……………ん)
少女(…………ここは)
ザワザワ……ブーブー……
少女「……戻って、来れた」
少女「私がひかれる、数分前の景色……なのかな?これは」
少女「見える……聞こえる……触れる……嗅げる!」
少女「生きてる!私!!」
少女「ありがとう!悪魔さん!」
少女「どこにいるかわかんないけど!」
少女「あなたから貰ったこの命、大切にします!」
友「……んん?」
友「あっ、少女ーー!」
少女「………あっ、友ちゃん」
少女「やった……また会えた!」
少女「友ちゃーーーーーん!!」
友「えっ、何急に満面の笑みでこちらへ走ってきてるn」
トラック「」キキーーーッ
少女「へ」
ドンッ!!!!
友「……………い」
友「いやぁぁぁぁぁぁぁ!!」
悪魔「何やってんだお前」
少女「あっ悪魔さんこんにちは」
悪魔「こんにちはじゃないが」
少女「すいません」
悪魔「生き返らせてやって3分で死んだやつ初めて見た」
少女「パイオニアですね」
悪魔「シバくぞ」
少女「ごめんなさい」
悪魔「命だって安くないんだよ」
少女「知ってます」
悪魔「あの3分のためだけにこっちも魔力使ったわけじゃないの」
少女「申し訳ないです」
悪魔「…………はぁ。まぁ生き返って気持ちが高揚するのはわかるが」
悪魔「もう少し周りを見ろ」
少女「わかりました」
悪魔「…………はぁ、もう一回だぞ」
少女「えっ?」
悪魔「正直せっかく契約した相手に何の命令もくだせないまま終わるのはすごく気持ちが悪い」
悪魔「もう一度、生き返らせてやる」
少女「本当ですか!?てか、できるんですか?」
悪魔「悪魔だからな」
少女「悪魔ってすげー!」
悪魔「んじゃ……少女よ」
悪魔「コンティニュー?」
少女「はーい!」
少女「…………おお」
少女(すごい………本当に生き返ってる)
少女「よっし!今度こそ死なないぞ!」
少女(三度目の正直だ!さすがに今回は気持ちが高ぶることもない)
友「あっ、おーい!少女ーー!」
少女「あっ、友ちゃん!」
少女(また会えた!……でも落ち着くんだ私!同じ過ちは繰り返さない!)
少女「やっほーー!何してるのー!?」
友「本屋の帰りーー!少女はーー!?」
少女「お使い頼まれた!」
友「へー、何のー!?」
少女「トイレットペーパー」
友「へっ、だけ?」
少女「うん、だけ」
友「たい焼き!」
少女「うんうん、それでー!?」
友「だから、たい焼き!」
少女「へっ?」
友「ん?」
少女「本屋行ったんだよね?」
友「そうだよ?」
少女「本は?」
友「いいのなかったから買わなかった!」
少女「で、たい焼きだけ買ったと」
友「そっ!」
少女「うんっ!って、二つ買ったの!?なんで!?」
友「たい焼きすきなんだ!」
少女「だから二つも!?」
友「うんっ!」
少女「………まぁいいやっ!たい焼きちょうだーーい!」
タッタッタッタッ……
トラック「」キキーーーッ
ドンッ!!!!
悪魔「…………………………」
少女「えっと」
悪魔「………………………」
少女「泣いてもいいですか?」
悪魔「こっちのセリフだよ!!」
少女「ひっ!急に怒鳴らないでください……」
悪魔「怒鳴らせたのは誰だって話だ……なんだ?私は周りを見ろと言ったはずだが?」
少女「私の理性はたい焼きには勝てませんでした」
悪魔「お前の理性はお花見のブルーシートか!」
少女「はい、よく飛びます」
悪魔「誇らしげに言うな!!」
悪魔「逆に今まで16年間よく生きてきたなお前」
少女「致命傷はなんだかんだで避けてきましたからっ!」
悪魔「やっぱり怪我は多いんだな!」
少女「元気溌剌な女の子ですし……」
悪運「猪突猛進な」
少女「あの!もう一回お願いします!」
悪魔「いや、正直もう見捨てたい」
少女「何を!この薄情もの!鬼!悪魔!」
悪魔「自分の行動を少しでも省みろ」
少女「いや………本当に申し訳ないと思ってるんですよ!」
少女「だからこそ………悪魔さんにお詫びをしたいんです!」
少女「そのためには、生き返らないと!」
悪魔「…………………」
悪魔「はぁ…………もう一回だけだぞ。次死んだら知らないからな」
少女「任せてください!では下界で会いましょう!」
少女「なんですか今の間!?コンティニューしますっ!」
悪魔「まぁ、頑張ってくれ。応援してるからさ」
少女「半分諦められてる……?」
少女「この感覚にもだいぶ慣れてきた…」
少女「悪魔さんの言葉を思い出せ」
少女「『周りを見ろ』『自分の行動を省みろ』……」
少女「もうこれ以上、死なない!」
友「少女ーーーーー!」
少女「あっ!友ちゃん!」
友「何してるのーー!?」
少女「実はねーーー」
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友「そっか!トイレットペーパーを買いにいってるんだね!」
少女「友ちゃんは本屋さんに行ってたい焼きを二つ買ったんだ!」
友「少女
コメント一覧
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- 2015年12月18日 23:48
- 笑った
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