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男「ククク・・・」女(こいつ・・・ただ者じゃないみたいね・・・)【後半】|エレファント速報:SSまとめブログ

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男「ククク・・・」女(こいつ・・・ただ者じゃないみたいね・・・)【後半】

関連記事:男「ククク・・・」女(こいつ・・・ただ者じゃないみたいね・・・)【前半】





男「ククク・・・」女(こいつ・・・ただ者じゃないみたいね・・・)【後半】






348:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/12(土) 13:28:21.68 ID:q8oQxg8s0

シュビ!(タワーの近くに出現する男と女)

女「本当に、一瞬で移動出来るのね・・・すごいわ、この装置」

男「うむ・・・」

女「タワーまであと数百メートルって所ね・・・行きましょう男」

男「おう・・・ククク・・・タワーとは・・・最終決戦の舞台に相応しいステージだ」

女「まぁそうね。夜の街によく映えているもの。嫌味なくらいに・・・ところで男」

男「ん?」

女「あんたが持ってるそれ、なに?剣じゃなくて、刀みたいだけど・・・」

男「・・・!?あ、ああ・・・何。最終決戦という事でな。俺もいよいよ本気を出さなくてはならん・・・故に我が刀、菊一文字小烏丸獅子王を顕現させたという訳だ。本当は俺も剣が良かったのだが、俺の中に流れるサムライの血がどうしても刀でなくては受け付けなくてな・・・」

男(メイドめ・・・どうせ作るなら剣にしといてくれれば良かったものを・・・まぁ多分、俺の二つ名・御刀虎の「刀」の部分に合わせて、わざわざ刀で作ってくれたんだろうから感謝こそすれ、文句は言えんが)

女「ふーん、そっか。あんたって、本当に特別っていうか・・・未だに底が知れないわよね。今まで刀を使う騎士団員なんていなかったし」

男「ククク・・・・そういう常識や普通の枠に囚われないのが俺・御刀虎なのだ・・・」

女「ふふっ、そうだったわね・・・それにしても、まさか先生があんな事になるなんて思いもしなかったわね」

男「・・・ああ、確かにな・・・しかし先生も不幸というか、不運だな・・・彼氏に振られ、さらに『能力』に自身まで乗っ取られてしまうとはな・・・」

女「ええ・・・でも私も、一歩間違えたら・・・先生みたいになっていたのかもしれないわ」

男「・・・お姉さんの事、か?」

女「うん・・・しかもお姉ちゃんは私をかばって死んじゃったから、尚更ね・・・流石に私も、その時はもうどうしようもなくへこんだわ。お姉ちゃんの事が本当に大好きだったから・・・正直、お姉ちゃんの後を追おうかなって、真剣に考えたもの」

男「・・・」

女「でも、そんな時、団長は懸命に私を励ましてくれたわ・・・『何の為に君のお姉さんが君を守ったと思っている!!君の事が大好きだったから、生きていてほしいから、笑っていて欲しいからに決まっているだろう!!君がしようとしている事は何よりもお姉さんへの冒涜だ!!』・・ってね」

男「ふっ・・・その頃から凛々しく、かっこいい女性だったのだな、団長殿は」



349:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/12(土) 13:29:40.92 ID:q8oQxg8s0

女「ええ、本当にね・・・その言葉を聞いて、私はなんとか元気を取り戻せた・・・その後も、事ある毎に団長は私を気にかけてくれてね・・・食事や遊びに幾度と無く誘ってくれて、戦闘面でも一体何回助けられたか・・・団長は恩人よ。あらゆる意味でね」

男「・・・そうか」

女「うん。だからなんとしてでも先生を倒す。そして団長を助ける。今までの恩返しをしなきゃね・・・なんとしても。敵が何であろうと、ビビってなんかいられないわ」

男「ふむ。いい覚悟だ・・・ふっ、それなら俺も安心してお前に背中を預けられるというものだ」

男(・・・先生も、団長殿のような人が居ればあるいは・・・心の均衡、か・・・)

女「ううん・・・こんな覚悟が出来るのは、あんたのお陰よ」

男「ん?」

女「・・・あんたがいるから、私達は生き残ってこれた。あんたがいるから、私はあいつに立ち向かえる・・・一人であいつと戦えって言われたら、正直無理ね・・・私一人じゃ勝てる相手ではないと思うわ」

男「・・・女よ、やけに弱気だな?」

女「弱気とかじゃなくて・・・本心よ。さっきは団長が刺された怒りで、あいつに強気な発言も出来たけど・・・あんたの言ってた通り、奴の実力は相当な物だと想うわ。あの時感じた、奴の『能力』の気配の濃さは団長と同じか・・・もしくはそれ以上だったもの」

男「・・・」

女「でも、それでもあたしが立ち向かえるのは、あんたが隣にいるからよ。あんたはいつも欲しい時に、欲しい助けを私にくれた・・・本当に、感謝してるわ」

男「ど、どうした女?やけに素直というか・・・女らしくないぞ?」

女「な、なによ!私だって、素直になる時くらいっていうか、普通に感謝する事くらいあるわよ!ていうか、私が珍しく素直なんだから、私の言葉をそのまま受け取りなさいよ!」

男「その自覚はあったのだな・・・」

女「う、うっさいわね!もう!!最後の戦いになるんだろうから、私だって最後くらいは素直になるわよ!」

男「うむ。素直になるのはいいことだ。なんだったらこの暗黒の邪王の胸の中に飛び込んで甘えてもいいぞ?お前のその本音を思う存分ぶちまけるがいい。俺の器はこの広大な宇宙よりも広いからな・・・お前の全てを受け止めてやろう・・・ククク」

女「だ、誰がそんなこと・・・っ!」



350:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/12(土) 13:30:22.32 ID:q8oQxg8s0

女(でも・・・自分で言ってて気付いたけど、本当にこれが恐らく最後なのよね・・・)

女(だったら・・・最後くらいは・・・)

女「・・・そ、そうね・・・これで最後になるかも知れないんだし・・・そ、そうさせて貰うわ」

男「へ?」

ぽすっ(女が男に抱きつく音)

男「・・・お、おう?」

女「・・・な、なによ・・・抱きついてこいって言ったのは・・・あんたの方でしょ?」

男「・・・そうではあるがな・・・本当に来るとは思わなかったので、つい・・・」

女「私だって・・・甘えたい時くらいあるわよ・・・」

男「そ、そうか・・・」

女「・・・もっと、強く抱きしめなさい」

男「・・・こうか・・・?」

女「・・・もっと」

男「・・・」ぎゅう

女「・・・そうね、それくらいでいいわ」

男「う、うむ・・・」

女「・・・私、不安よ・・・すごく、怖いわ・・・」

男「・・・そうか」

女「負けたらどうしよう、勝てなかったらどうしようって考えるだけで・・・足が震えそうになるわ・・・いつも的確な指示をくれた団長もいないもの・・・」



351:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/12(土) 13:31:44.27 ID:q8oQxg8s0

男「・・・」

女「だけど・・・大丈夫よね、男・・・?私達、きっと勝てるわよね・・・?あんたが居れば、きっと・・・きっと・・・お願いだから、大丈夫って言って・・・」

男(・・・・・・)

男「・・・なぁ、女よ」

女「なに・・・?」

男「さっきから、抱きついてくれて嬉しいはずなのだが・・・その、お前の胸の辺りの感触が非常に寂しいのだが・・・」

女「・・・っ!!う、う、うるさいわね!!こんな時になに言ってんのよこのバカッ!!」

ばしーん!(男を叩く女)

男「ゴフッ!?・・・こ、この短時間で2度目のビンタは・・・きついぜ・・・」

女「あんたが悪いんでしょ!?人のコンプレックス刺激して、こんな時なのに、まったくもうっ!!」

男「く、ククク・・・ああ、確かに俺が悪かった・・・だが、いつもの強気なお前が戻って来てくれて、俺は嬉しいぞ・・・」

女「・・・!」

男「戦う前から弱気になっていたら、勝てるものも勝てないからな・・・・・お前に気力を取り戻して欲しくて、ついそういう事を言ってしまった、許してくれ」

女「男・・・」

男「ククク・・・それに、俺とお前は約束していただろう?この後に遊ぶと、その時ならば、存分に甘えていいぞ?先ほどまでのお前は、中々に庇護欲が刺激されて新鮮だったからな・・・」

女「・・・あ、あんた・・・覚えててくれたの?正直、この連戦で私自身忘れかけてたし、お流れになると思ったのに・・・」

男「ふっ、覚えているのは当然だ。俺は約束は守る男だからな・・・だから、先生をぶっ倒して、団長を取り戻す。そしたら遊ぶぞ。連戦のストレスと鬱憤を晴らす為に、朝までどんちゃん騒ぎしようではないか・・・カカッ」

女「・・・うん!」

男「ククク・・・やっと笑ったな。女、お前の笑顔は、やはりいつ見ても素晴らしい。元気が出るよ、本当にな」

女「~~~っ!・・・う、う、うるさいわね、こ、この・・・バカ・・・///」

男「・・・ところで女よ。『冥府落し』とやらについて、説明してもらっていいだろうか?俺も断片は知っているが、この期に及んで認識の齟齬や理解不足で失敗など、笑い話にすらならんからな。悪いが頼む」

女「そう言えば、一度も説明した事なかったわね・・・オッケー。この際だから、全部説明してあげるわ」

・・・・

男「なるほど・・・そういう原理か・・・ククク」

女「ええ、だから、作戦としては・・・・・・・・・・って感じになるわ・・・毎度毎度、あんたにそういう役目を押し付けて申し訳ないけど・・・勿論、そうなる前に

先生を倒せれば1番いいんだけどね」

男「だな・・・まぁ、もし俺がそういう役目を担う事になっても、お前は気にしなくていい。そういうのは、俺の役目だ」

女「・・・うん。悪いけど、お願い・・・それとさ、男・・・結局あんたって・・・」

男「?何か言ったか、女よ?」

女「・・・ううん、なんでもないわ!さぁ行きましょ!最終決戦よ!」

男「・・・おう!」

男(約束・・・か・・・)



352:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/12(土) 13:32:44.66 ID:q8oQxg8s0

 タワーの屋上。

バーン!(タワーの屋上の扉が開く音)

男「団長殿!!助けに来たぞ!!どこだ!!」

騎士団長「・・・ぅ・・・ぁ・・・」

女「団長・・・!タワーのてっぺんに縛られて・・・今、助けます・・・って、先生は・・・!?」

男(わざわざ場所を指定した・・・しかも、相手は無防備で油断した団長殿を後ろから刺すような奴・・・そんな奴が真正面から待つ・・・訳がねえわな!)

男「女、危ねえ!!」

ギィン!!ギィン!!(剣と刀がぶつかり合う音)

先生(悪)「ほう・・・今のを察するか・・・ククッ、流石だな男・・・」

男「そりゃあどうも・・・女、早く、団長殿を・・・!!(マジで体が勝手に反応した・・・ありがてえぜ、メイド・・・これで少なくとも、戦いの体は保つ事が出来そうだ・・・)」

女「うん、任せて・・・キャッ!・・・ちょ、ちょっと何よこれ!一定の距離以上、団長に近づけない・・・!?なんで!?」

男「・・・結界か?」

先生(悪)「ご名答・・・騎士団長に復活されてもらっては、流石のあたしも少々厄介だからな・・・あたしを倒すまで、騎士団長さんには近づけないぜ?」

男(適当に言ったら当たってしまったが・・・結界とは・・・こいつ、なんでもアリだな・・・?)

女「・・・っ!なら、さっさとあんたを倒すわ!!そうすれば問題ないもの!!やぁぁぁ!!」

シュッ、サッ、ギィン、シュッ!(女の剣を交わし、防ぎ、そして逆に攻撃する先生(悪))

女「この・・・!?うっ・・・!?」

ツー・・・(剣がかすり、頬から出血する女)

女「舐めてたつもりはないけど・・・やるわね、あんた・・・」

先生(悪)「教え子に褒められても嬉しくはねぇわな・・・この際だ。世の中はてめえの思い通りにならねえって事だらけの現実ってもんを教育してやるよ、糞ガキ」

女「結構よっ!!」

男「女に同意っ!」

ズザッ、シュッ(踏み込み、袈裟斬りに斬りかかる女、と刀に操られ、
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