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2015年に儚く散ったクラウドファンディングプロジェクト9選 : ギズモード・ジャパン

2015年に儚く散ったクラウドファンディングプロジェクト9選

2015.12.28 19:00
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今年もなにかと話題になったクラウドファンディング。ギズモードでもクラウドファンディングサイトから生まれた斬新で心踊るプロダクトをいくつも紹介してきました。

たくさんポジティブなニュースが届いた一方で、失敗というかそもそも真面目に取り組んでいたのか怪しいものや、詐欺まがいのプロジェクトもありました。Kickstarterなどでは、あまりにも支離滅裂なプロジェクトを野放しにしないためにも「Integrity Specialist」という新たな役職をつくって監視を行なっていたりします。

というわけで米Gizmodoによる2015年思いっきり失敗したクラウドファンディングプロジェクトまとめをどうぞ。


***


Laser Razor


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Laser Razor」は400万ドル(約4億8500万円)もの資金を集めたものの、まともなプロトタイプが用意されていないことを理由にKickstarter側がプロジェクトを停止しました。

その後LaserRazorを開発しているSkarp社はIndiegogoでキャンペーンを再度スタート。ここでも44万2000ドル(およそ5360万円)の資金調達に成功します。しかし、予定されていたスケジュールから発送が遅れていることもあり、支援者からは不満がもれているよう...。

Skarp社は実際に毛を剃っているデモ動画なども公開しています。たしかに剃れてはいるかなーという感じ。CNETの記者がSkarp社を訪れたレポートによると、レーザービームで毛が華麗に消えるというわけではなく、刃の部分にくっついている光ファイバーに触れた毛だけにレーザーを照射する仕組みなのだとか。



Zano


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手のひらサイズのドローンって可愛すぎる...。なんてわたしたちを魅了してくれた「Zano」。340万ドル(およそ4億円)もの資金が集まったことからも、多くの人がベイビードローンに期待を寄せていたことがうかがえます。

しかし蓋を開けてみると当初のような自動追従撮影モードはおろか、まともに飛行させるのもひと苦労なドローンとなってしまったよう。

Zanoを開発したTorquingグループのCEOやリードエンジニアは辞職し、会社も破産の手続きを行なっているとのこと。KickstarterもフリーランスジャーナリストMark Harrisを雇ってプロジェクトを調査させており、結果は1月ころにあきらかになるようです。


Crystal Wash 2.0


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洗剤の代わりにボールをいれて洗濯...。なんだか楽そうだなあ欲しいなあと思わせてくれる「Crystal Wash 2.0」ですが、発送日の遅れやチームからの連絡不足などの問題があったよう。なにより彼らの言う水分子を縮小させる云々は科学的に根拠がないとされています。そもそも洗濯ボールというアイディアについても、ニセ科学だとか効き目がないとか議論されたりしてますよね。

そんな「Crystal Wash 2.0」ですが26万8000ドル(およそ3250万円)の調達に成功しています。


Annihilator Customizable Car


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「ルールに縛られない21世紀のスーパーカーAnnihilator」と銘打たれたクラウドファンディングプロジェクト。説明文からもなんだこれと頭をひねってしまう感じです。とりあえずつっこみどころ満載のプロジェクト紹介ビデオを堪能していただきたい。



米Gizmodoの姉妹サイトJalopnikはキャンペーンを、スーパーカーの宣伝をまねたパロディとして面白がっています。とはいえ、6人の支援者から1,085ドル(およそ10万円)が集まってるから大したものです(?)。寄付金額によってオリジナルのAnnihilator型のUSBドライブやシルバーコイン、カーボンファイバーのトロフィーがもらえるよう。


マジック:ザ・ギャザリングで遊びたかった男


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プロジェクトの目的はもっと多くの人にマジック:ザ・ギャザリングをプレイしてもらうこと。このプロジェクトにはたったの2ドルしか集まらず、Your Kickstarter Sucks(君のKickstarterはクソだ)というサイトで取りあげられた後、Kickstarterによってプロジェクトが停止されてしまいました。さっきのスーパーカープロジェクトとのギャップを思うとなんだか複雑な気持ちになります。


Asylum Playing Cards


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カードゲームシリーズの製作に向けて、Kickstarterで2万5000ドル(およそ300万円)の資金調達に成功した「Altius Management」。ところが、資金を集めておきながら約束していたプロダクトを届けていないとして、ワシントン州裁判所から支援者への返金と罰金が命じられてしまいました。その額およそ5万ドル(600万円)という思いっきり損してしまう結果に...。


シカゴの殺人事件容疑者によるGoFundMe


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シカゴの警察官Jason van Dykeは17歳のLaquan McDonaldを殺害した容疑をかけられていました。彼の妻は逮捕後すぐに夫を釈放するためのクラウドファンディングキャンペーンをGoFundMeで開始。

しかし、GoFundMeは犯罪行為への関与が疑われる人をサポートするキャンペーンを禁止していたため、キャンペーンのページはシャットダウンされました。


ギリシャ救済


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今年6月末、ギリシャはIMFへの債務を期限までに返済できず再びデフォルト危機に陥ってしまいました。そこで、とあるイギリス人男性がギリシャをクラウドファンディングで救おうとするプロジェクトを始動させます。目標金額はなんと17億ドル(およそ2,100億円)。

残念ながら、見事ギリシャ危機が回避されてめでたしとはいきませんでした。とはいえサーバーがダウンするほどの注目を集め、193億ユーロ(およそ2.6兆円)を集めたのはふつうにすごい。


Fleshlightが必要だった男性


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誰が立ちあげたのかすらよくわからないこちらのプロジェクト。タイトルは「I need a Fleshlight(Fleshlightが必要なんだ)」で、説明文もたった一言「I REALLY need this fleshlight(どうしてもfleshlightが必要なんだ)」と書かれています。ちなみにFleshlightとはアメリカの男性向けアダルトグッズのこと。いったいどんな事情があったのかもわかりませんが、とにかく切羽つまっていることだけは伝わってきます。

さすがに誰もこのプロジェクトには寄付しなかったようで寄付額はゼロとなっています。


***


ともあれ来年もこれまでにないアイディアがクラウドファンディングから次々と世に送り出されていきますように!


Kate Knibbs - Gizmodo US[原文
(Haruka Mukai)

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