川崎「ちっちゃくなっちゃった」
- 2015年12月30日 23:10
- SS、やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。
- 8 コメント
- Tweet
京華「さーちゃん。いってきまーす!」
川崎「ん、いってらっしゃい」
今日は総武高校創立記念日。
ということで学校は休み。いつもならこの二人の愛しい弟妹と一緒に玄関をくぐる所だが、今日は家の中から二人を見送っていた。
大志「……家に一人だからって比企谷さんのお兄さん呼んだりしちゃ駄目だよ」
川崎「!?よ、呼ばないよ!何言ってんの大志!」
大志「嘘だよ。別に呼んでもいいよ」
川崎「だ、だから呼ばないって!」
京華「?さーちゃん、はーちゃんと遊ぶの?」
川崎「遊ばない!」
そしてようやく二人が家を出る。
全く……大志のやつ。いつからあんなませた子に……。
そもそも、私があんな奴呼ぶはずがない。呼ぶはずがないのだ。
そう、今日だって私が呼んだ訳ではないのだから。
あちらからこっちに来るなら、ノーカン。のはずだ。
※八幡×川崎の俺ガイルSSです。
八幡「おい」
川崎「ん……」
八幡「おい、起きろ」
川崎「んぇ………」
八幡「起きろ、川崎」
川崎「ん、んぇ!?」
起きると目の前に比企谷がいた。
えっと、私はさっきまで何を……。
川崎「?…何?」
八幡「その、よだれ、拭け」
川崎「!…………///」
急いでよだれを拭う。うう、見られた。一番見られたくないやつに。
川崎「…で、何?」
務めて冷静に言う。動揺を見せたくない。
八幡「いや、寝てたからノート取ってなかっただろ?だから、何。その、あれだ。ノート、貸してやるよ」
川崎「……もうちょいスラっと言えないの」
川崎「ごめんごめん。ありがたく借りるよ」
あぁも動揺されると逆に恥ずかしくなくなる。
八幡「あーしかし、あれだな。明日休みだから二日連続で貸す事になるな」
川崎「……じゃあ今ここで写すよ」
八幡「別にそういう意味で言ったんじゃねーよ。貴重な休みにわざわざ勉強もしねーし」
川崎「いや、でも……」
八幡「いいから」
川崎「あの、じゃあさ、その、取りに来なよ。明日、うちに」
川崎「そ、そしたら明日に返せるし、あらためてお礼もしたいし……い、嫌?」
八幡「や、別に嫌って訳じゃねぇけど」
川崎「じゃ、じゃあいいでしょ。別に」
八幡「え、いやでも」
川崎「と、とにかく明日!12時!うち!じゃ!」
私は鞄と比企谷のノートを掴み取って早足で教室を出た。
そして今日。
このように私から誘った訳ではない。ないと言ったらない。
時計を見ると今は午前八時。
なんだかいつもより時計の進みが遅い気がする。
…………………………はっ!
いつの間にかまたうとうとしてしまっていた。昨日といい。寝不足なのだろうか。ちゃんと睡眠は取っているはずなんだけどな。
何にしろ、今眠る訳にはいかない。
いか…ない。いか……ない。いか…………。
川崎「……………ん」
あれから、えっと……また寝ちゃったんだ……。
川崎「!今何時!?」
もしかしたら、比企谷がもう__!
時計を見ると、針は11時半を指していた。良かった。比企谷が来るまでに起きれたみたいだ。偉いぞ私。
川崎「…………?」
なんだか、いつもより家が広い気がする。それに、体が軽い。
川崎「とにかく、顔を……」
そして鏡に写ったのは。
川崎「……けーちゃん?」
私の妹、川崎京華ではない。確かに、鏡に写った女の子は、京華と同じ位の背丈だし、似た顔つきではあるが、写った女の子は私の妹よりも目付きが若干悪く、さらに言えば、写った女の子には、京華にはない泣き黒子がある。
そして、その泣き黒子と目付きの悪い女の子には、見覚えがあった。
川崎「ちっちゃい頃の、私だ」
さすが姉妹。年を揃えればそっくりである。
川崎「じゃなくて!」
我が家の洗面所に、小さい女の子の悲鳴が響く。
まだ寝ぼけているのだろうか。
だがしかし、夢の感覚は全くない。
そこで、家のインターフォンが鳴る。
ピンポーン
………比企谷だ。
ピンポーンピンポーン
ど、どうしよう。と、とりあえずドアを開けなければ。
私は小さな体を目一杯使ってドアを開けた。
八幡「………」ピンポーンピンポーン
ガチャリ。
川崎「い、いらっしゃい」
八幡「って、けーちゃんか?」
どうやら、比企谷も私を京華と見間違えているらしい。姉である私でさえ一瞬見間違えたのだ。無理もない。
川崎「えっと、その」
八幡「けーちゃん、さーちゃんはどうした?」
川崎「さっ……///」
だ、駄目だ。平常心平常心平常心。比企谷はあくまで私ではなく京華に言ってるんだ。
どうしよう、正直に言うべきだろうか。……ちっちゃくなりましたって?信じてくれるだろうか。
八幡(……なんか様子がおかしいな)
八幡「けーちゃん。どうした?何かあったか?」
川崎「う、あの、えっと」
八幡「とりあえず落ち着……」アタマナデナデ
川崎「わぁぁぁぁぁぁぁ///!」
な、撫でた!?比企谷が!?私を!?
八幡(前はこれで喜んでくれたんだけどなぁ……。まぁ、子供の好みってコロコロ変わるしな……)
ひ、比企谷が撫でた!私を撫でた!
八幡(にしても、あぁも拒絶されると傷つくな……。しかも幼女に)
こ、こんなの、いつもなら絶対してくれない!
八幡「けーちゃん」
川崎「は、はい!」
川崎「い、いや別に!」
八幡「そんで、さーちゃんは……」
川崎「………」
八幡「………?」
も、もう少しだけ……///
川崎「さ、さーちゃんはねー。お買い物ー」
八幡「…………そっか、買い物か」
川崎(違うの比企谷……。ごめん比企谷……)
八幡「……ん?そういやなんでけーちゃんは家にいるんだ?まだ幼稚園にいる時間じゃあ?俺は今日は創立記念日だから休みだけど……」
川崎「あ、あの、けーちゃんもなのー」
八幡「ふぅん……?まぁ、そんなこともある……か」
川崎(せ、セーフ……)
そう言うと比企谷は私にノートを渡した。
川崎「う、うん。わかったー」
八幡「そんじゃな。けーちゃん」
川崎「え」
八幡「ん?どうした、けーちゃん」
川崎「ん、んーん。バイバーイ」
川崎(そ、そっか。そうだよね。比企谷は別に、私と一緒にいる理由もないんだ…。本当はお昼ご飯作ってあげるつもりだったんだけどな……。この体じゃ無理だし……)
八幡「それじゃあ……いや、ちょっと待て。けーちゃん。もしかして今、家にけーちゃん一人か?」
川崎「え、うん。そうだけど……?」
川崎(……も、もしかしてチャンス!?)
八幡(このご時世、幼女一人置いてさいならってのも……いやでも、お節介がすぎるか……?)
八幡「……うん、そうだな。川崎もすぐに……」
川崎「さ、さーちゃんがはーちゃんに遊んでもらえって!言ってた!」
八幡「…………」
川崎(や、やっぱり………)
八幡「…………そうか、じゃあ、遊ぶか、けーちゃん」
川崎「う、うん!」
川崎(っしゃ!)
そうして、比企谷は我が家の玄関を潜った。
川崎(……なんか私の株がどんどん下がってく……やめときゃ良かったかな……)
八幡「んで、何して遊ぶ?けーちゃん」ヤサシイエガオ
川崎(株とかどうでも良いわ………)
川崎「うーんじゃあねー……お、おままごと……///」
八幡「お、おままごとか……」
川崎「だ、駄目///?」
八幡「いや、駄目、じゃない。じゃあ配役はどうする?」
川崎「わ、私がお嫁さんで、はーちゃんがお婿さん///」
八幡「お、おう、了解……」
川崎(心臓大丈夫かな……///)
八幡「ん?そういやまだだな」
川崎「じゃあけーちゃんが作ってあげるー!最初のおままごとはお昼ご飯!」
八幡「んー。おう。ありがたくいただくかな」
川崎「じゃあちょっと待っててねー」
私はキッチンに向かった。
八幡「おー…って、けーち
コメント一覧
-
- 2015年12月30日 23:16
- 小さくなった川崎がイチローの息子になろうと企むSSかと思った(小並感)
-
- 2015年12月30日 23:21
- 1ホ闇深
-
- 2015年12月30日 23:36
- 一弦「やめてくれよ…」
-
- 2015年12月30日 23:41
- 八幡×さきさき最高(* • ω • )b
-
- 2015年12月30日 23:43
- ※1
そう思った仲間がいて良かった
-
- 2015年12月30日 23:47
- 最後よくわからなかった。
八幡の腕の中に元に戻った裸の川崎がいたってこと?
-
- 2015年12月30日 23:55
- サキサキの人か?
-
- 2015年12月30日 23:55
- あれれー?
スポンサードリンク
ウイークリーランキング
最新記事
アンテナサイト
新着コメント
LINE読者登録QRコード
スポンサードリンク