Phone Arenaは29日(現地時間)、台湾HTCのCEOシェール・ワン氏が、スマートフォン事業から撤退する意志はないことを明言したと伝えています。
シェール・ワン氏
HTCがスマートフォン市場から撤退するという噂は、先日ロイターの記者ロビン・マック氏によって指摘されていたもの。同氏は、市場の飽和および成長率の低下、米アップルと韓国サムスンによるハイエンド市場の独占、中国Xiaomiなどによる低価格端末市場のけん引などを理由に、HTCやソニーと言った損失を計上している企業は、撤退を選択せざるを得なくなるだろうとしていました。
また、2016年全体のHTCの市場シェアが1%前後を推移するとの見通しを明らかにするなど、HTCの将来に対しては悲観的な見解も示していました。
それを受けてワン氏は今回、スマートフォン事業からHTCが撤退する可能性を明確に否定。さらに、世界的なスマートフォン市場には成長の余地がまだ多く残されていることや、多様でニッチな需要に応える新型フラッグシップモデルや低価格端末を開発中であることを明言し、2016年がHTCにとってワクワクするような1年になることを強調しました。
最新版「HTC Vive」のものとされるデバイスの画像
同社の次世代フラッグシップモデルとしては「HTC O2」や「HTC Perfume」の存在が知られていますが(過去記事)、今回それらに関する情報や具体的な登場時期などについては明らかにされませんでした。
なお数日前には、同社製VRヘッドセット「HTC Vive」がFCCの認証を通過したことが報じられています(過去記事)。同デバイスは技術的なブレークスルーを携えて来月上旬開催の「CES 2016」において発表される見込みとされており、HTCが “再スタート” を華々しく飾ることができるかに注目が集まります。
[ロイター、Focus Taiwan via Phone Arena]
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著者
2014年10月1日より、縁あってGGSOKUメインライターに正式に就任。ここ最近は、スマートフォンやタブレットを始めとするガジェット類全般から、各種周辺機器にデジタルカメラ。果ては自作PCパーツやソフトウェア類にまでも食指を動かすに至る始末。イロモノ・キワモノガジェットもこよなく愛する、興味と好奇心の赴くままに生きる元人力車夫。2015年元日より、Twitterアカウント開設。
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