22 名前:大人の名無しさん[] 投稿日:04/06/09 01:33 ID:biqi9haY
20代の上に泣けるほどの話じゃないが。


毎日毎日眠い。どんなに寝ても眠い。
おかしいと思い病院に行ったのは2年前。
3ヶ月に渡る様々な検査の結果、過眠症と診断された。
しかしそのころにはもう既に職務怠慢で会社を解雇されていた。
薬を使って眠気を抑える事になり、念には念をと行った検査で不整脈が見つかった。
結果、薬は使えない。カフェインすらも飲めない。
同じ眠りに関する病気なのに、不眠症とは世間のイメージがまったく違う。
認められない悔しさを恋人にぶつけた。
思えば、理不尽で自分勝手な言い分だったのに、それを恋人はじっと聞きつづけた。
言い返すこともせず、慰めることもせず、俺の暴力にじっと耐え続けた。
俺が突然眠ってしまうと、細い腕で一生懸命布団まで引きずってくれた。
彼女の趣味である映画に行っても必ず寝てしまう俺を、責めなかった。
今だ無職で結婚の予定など立てれるはずもない俺に、付き合い続けてくれる。
俺が車を運転するのは危険だからと取得した運転免許、最初は危なっかしかった運転
も、最近では俺より上手いくらいだ。

時々、深夜に目を覚ます。
丁度今もパソコンの光に照らされた彼女の顔が見える。
目を覚ましたばかりのときだけは、眠気はない。
隣に彼女が寝ているのを見ると、涙が出てくる。
ごめんとありがとうを泣き声交じりの声で言った。
彼女には、感謝してもしきれない。

とりあえず心臓を治して、薬を飲める体にしよう。
彼女を幸せにできる体になりたい。