賭ケグルイ 4巻 (デジタル版ガンガンコミックスJOKER) 賭ケグルイ双 1巻 (デジタル版ガンガンコミックスJOKER)

『賭ケグルイ』4巻、『賭ケグルイ双』1巻を読了!
どちらも早乙女芽亜里が表紙ですな。最初はただの1話目でやられた雑魚キャラかと思いきや、今ではレギュラー化して魅力的なキャラになりましたからね。『賭ケグルイ双』はそんな芽亜里を主人公にしたスピンオフです。『賭ケグルイ』じゃ芽亜里がお気に入りキャラの私にとっては嬉しいものです。

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『賭ケグルイ双』は芽亜里が編入試験に合格し百花王学園に入学して学園の洗礼を受けて賭博していくもの。夢子と出会う前の本編『賭ケグルイ』の前史なり。まだ学園に染まっていない初々しい芽亜里が新鮮です。「双」ってツインテールを意味してるんだろうか。

『賭ケグルイ』最大のウリって何だと思います?
それは顔芸です(断言)!ギャグ漫画も裸足で逃げ出す「笑い」を提供するのです。シリアスなギャンブルの攻防戦で挟まるアクロバティックな面白顔芸はどうしたって笑いが込み上げてきてしまうってもの。

スピンオフ『賭ケグルイ双』は作画が別の方なので読む前は「ちょっとどうなのかな~」と心配していました。あの笑いが込み上げてくる顔芸描写は尚村透先生ならではでないのか、と。実際『賭ケグルイ双』を読んでみて心配は杞憂で終わりましたね。グッド顔芸です!

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双の顔芸

この顔芸が見たかった!

尚村透バージョンとはまた違った味わい深さがあります。
これはこれでなかなかどうして。笑いが込み上げてくるってもの。またほのかな百合臭も魅力の一つでしたが、こちらは本編以上かも。モチのロンでギャンブル漫画として骨太な読ませる魅力が骨格としてあります。面白かったです。やっぱ早乙女芽亜里は最高だな!

せっかくですので早乙女芽亜里の良さを語ろう。
1話目で登場して夢子にボッコボコにやられたのが芽亜里の始まりである。

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1話目でボコボコに

基本的に1話目でやられるキャラなんて主人公の強さを示すためだけに存在する使い捨てキャラになるものじゃないですか。ギャンブルの強さがものを言う私立百花王学園の1クラスのボス的な立場の芽亜里は夢子の凄さを表現するには調度良いレベルでもあったし。

実際に夢子に負けて落ちぶれた姿を見て典型的な使い捨てキャラだなと思ったものです。1話でやられる雑魚の小悪党だなって。しかし、芽亜里は再び登場します。生徒会役員のやられ役としてね。もうね「あっ…(察し)」って感じですよ。そう!芽亜里は敵の強さを示すリトマス紙になったのです。人はそれをかませ犬と呼ぶ!

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かませ犬である

雑魚の小悪党からのかませ犬というクラスチェンジ。
そのやられっぷりも最初に比べると一段と磨きがかかっていた。喜んでから絶望する落ち芸といい、天空から降り注ぐ無数の剣などのバトル漫画的なメタファーでぶった切られる描写といい、安心安定の顔芸と一部の隙も無い完璧なかませ芸であります。最後の目なんてかませ王女のオーラを放っていた。

かくして、芽亜里は奴隷に落ちぶれるのでした。
見事なかませ道である。芽亜里はようやく登り始めたばかりだから!
この果てしなく続くかませ坂をよ!

がしかし!芽亜里はかませ犬から脱却するんです。
このままでは終わらんよ!「債務整理大集会」で、夢子と協力してコンビを組むわけ。そのギャンブルっぷりは芽亜里の立場を上げに上げたね。こんんなに魅力的なキャラだったのかと気付きましたね。はい。

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芽亜里復活である

『賭ケグルイ』の顔芸は負けて絶望するだけでなく、勝利して勝ち誇る面白顔芸の二段構え!いい顔してるよ。芽亜里は負ける顔も良いけど、勝った時の笑みもいいな。

また、芽亜里が仲間になって一緒にプレイする事でギャンブル漫画としても一段高くなったね。この漫画は主人公の夢子が何を考えてるか分からない怖さがあったけど、ギャンブル中では夢子の心理描写が一切なかったから。手に汗しにくいねん。敵やギャラリーの心理描写で緊迫した演出をしてたけど、一緒にギャンブルする芽亜里によって心理戦を感情移入までさせてくれた

「私の人生は私のもの誰にも渡さない!」「私は!私の人生を取り戻す!」とか熱いのなんの。驚き役や解説役までしてくれるし。ドン底から這い上がる芽亜里はもう1人の主人公と言ってもいいかもしれない。

そして高まる百合臭である。

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百合百合しい

思わず頬が緩んでニヤニヤしちゃうんですけど!
素晴らしい。実に素晴らしいじゃないか。夢子が「早乙女さん」から「芽亜里さん」と呼名の変更を許可取りお友達になるイベントは『賭ケグルイ』屈指のイベントです。下の名前で呼ぶのはいいね。

ここでの萌え萌えポイントは単に百合百合しいことだけではない。いやそだけでも十分ニヤリングなんですけどね。さらに高めてくれるポイントがある。先に芽亜里が夢子を下の名前で呼んでた事である。ギャンブル前は「蛇喰さん」って呼んでたのに、ギャンブルしてたら自然といつの間にか「夢子」とか呼んでじゃってんの。最高かよ!

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蛇喰さん呼びだったのに

お友達宣言の前から呼んでるわけですよ。
この意味分かります?(高田延彦風に)夢子がわざわざ「私達お友達になりましたでしょう?」なんて言わなくても、もうとっくにお友達になってたんですよ!言わせんな恥ずかしい!百合漫画的な楽しみ方も出来るようになった。

もう1人の主人公でありヒロインでもあるのが芽亜里なのです!キャラとして出世したものですよ。凄く魅力的なキャラになった。次のESPゲームもチーム戦だったので芽亜里の活躍に期待が高まりましたが、残念ながら夢子と協力したのは鈴井涼太くんであった。うーん、はっきり言って鈴井涼太くん邪魔だね!某麻雀漫画の京太なんとかさんみたいに空気になって欲しいんだけど(個人の意見です)。

しかし案ずるなかれ!
なんたって『賭ケグルイ』4巻は芽亜里が表紙ですから!ヤバイね。高まるね。きっと大活躍してくれる事でしょう。百合百合しい展開で僕らを喜ばせてくれるはずだよ。ドキドキしながら4巻読みました。…って、出番少なっこれ表紙詐欺じゃん! 

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4巻の芽亜里

とはいえ、少ない出番ながら芽亜里の魅力がギュッギュと濃縮してた。可愛かったです。新たな仲間という名の夢子ハーレム要員に加わった皇伊月と微妙な空気感を演出したり。これはあれか?夢子を巡る正妻バトル勃発か?(違います)また、アイドルに興味有りません!クチバシ付けて頑張ります!って感じだったのに一度ライブを見れば夢中になる芽亜里可愛い。

最も活目すべき点は芽亜里の誕生日を当てる勝負になった時でしょう。芽亜里の誕生日を夢子は覚えていなかったのですが、近い月だったので勝負は勝ちます。しかし夢子の仲間達が喜ぶ中で1人だけ面白くない顔をしているように見えるのは気のせいだろうか?ひょっとして誕生日覚えて貰ってなくてショックなんじゃないの!(ニヤニヤ)ヤバイね!俺の百合脳が!

しかし本当に面白いな『賭ケグルイ』。
スピーディーでテンポが良いので基本的に1巻で長編も収まるし。昨今のギャンブル漫画では珍しいんじゃないかな。って言える程ギャンブル漫画読んでるわけじゃないけど。ギャンブルの攻防戦だけでなく様々な角度で楽しめる。何よりキャラが良いよ。濃すぎるよ

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濃すぎる

4巻は生徒会役員でアイドルの夢見弖ユメミとの「一流アイドル決定戦」が収録されてますけど、夢見弖ユメミちゃん惚れ惚れするぐらい良いキャラだよ。ファンを気持ち悪い豚と呼び、ライブの振付にキレる姿は最高にロックでした。

あいつら(ファン)…見た目が悪いのはまあいいわ。自分の見場より私に金と時間を使ってるってことだから。でもライブで踊り狂ってるのは何なワケ!?踊ってる暇があったら私の歌を聞けよ!ファンクラブの奴らが我が物顔でライブを仕切って振り付けだの合いの手だの考えて勝手にやってんのよ!何でライブでお前が一番汗かいてんだよ!

くっそ笑ったんだけど。
しかも顔芸が今までのキャラよりキレッキレです。勝負の最中の心理描写が1人ノリ突っ込み状態で面白さは芸術の域に達していた。もうね読んでて大笑いしちゃってものです。

夢見弖ユメミはキャラが一段と輝いていたね。このまま消えるには惜しい逸材だ。キャラが立ってるだけでなくシナリオも抜群です。なんとアイドル編をドラマ仕立てにしやがった!読後に謎の感動が味わえる。緊迫した勝負あり、笑いあり、感動の涙ありです。最高でした。まる。

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美少女たちの学園賭博譚、演じ舞い歌う第4巻。
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百花王学園に夢子はいない。夢子が学園に転校してくる一年前。ごく普通の少女・早乙女芽亜里は編入試験に合格し百花王学園に入学する。しかし彼女を待ち受けるのは学園の狂った掟、賭博の洗礼だった。これは賭ケグルイ前史、もう一人の「異邦人」の物語。