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ノルウェー北部トロムスで先月下旬、虹色に揺らめく楕円形の物体が朝の空を照らしていた。何とも怪しい美しさで、不吉な予感すら感じさせるこの物体は、真珠母雲と呼ばれる、高度20〜30km付近の成層圏にできる特殊な雲で、北極や南極などの極地で主に冬場に発生するという。
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北極圏の冬は、日中でも薄明るく、太陽が沈んだ状態が続く極夜の間は、オーロラがきらびやかな光景を描く。
この真珠母雲も極夜に出現することが多く、オーロラと同様にとても美しい。だが、この雲は、オゾン層の破壊と関わっているという点でオーロラとは大きく異なる。真珠母雲を作り上げている氷の粒は、オゾンを破壊する化学反応の下地になる可能性があるのだ。
太陽の光を受け、小さな氷の結晶が反射することで虹色に輝く。この雲が鮮やかな虹色をしている理由は、雲を構成する雲粒の大きさが均一であることが考えられている。
だが、太陽高度が上がると共に上昇した気温によって融解が起き、太陽光と科学反応することで、一酸化塩素などの危険な化合物がこの壮麗な雲の中で生成されてしまう。
「綺麗な花には棘がある」ということわざがあるが、綺麗な雲にも不吉な何かがあるようだ。この真珠母雲は、オゾン減少のしくみを調べる上での重要な研究対象にもなっている。
via Photographer Truls Melbye Tiller captured a truly magnificent moment.
こちらは同じくルウェーで2009年に撮影された真珠母雲である。
Rainbow colors and polar stratospheric clouds
via:These Photos Of The Arctic Circle Are Amazing, But They Could Spell Big Trouble・translated by はっち / edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
彩雲ってやつか。
2. 匿名処理班
彩雲とかとは違うんやね。
3. 匿名処理班
彼らが・・・来るというのかッ!
4. 匿名処理班
世の中は知らんことだらけやなー