転載元:まる子「死ね!!」バンッ バンッ 山根「さ、さくらももこは一体何をしてるんだwwwwwwwwwwwwwww」
ズガチャチャーン
まる子「はぁはぁ...ふぅ…今日も命を摘んでやったよ。ま、ゲームの中だけどね」
キートン「さくらももこ。13歳
身内や友達からはまる子と渾名で呼ばれている
中学に入ってから学校に馴染めず不登校になり、家にこもってゲーム三昧である」
・彡(°)(°)「お!近所のJCやんけ声かけたろ!」
・男の娘「残念実はおと――」男「嘘だ!」
・子供「らんら〜ん♪」熊「あっ」子供「あっ」熊「あっ」もぐもぐ
・シンジ「毛虫なんてどうかな?」 ゲンドウ「・・・・・・」
・悟空「ブルマ先っちょだけ挿れさせてくんねぇか」 ブルマ「はぁ!?」
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お母さん「まる子ー!ご飯だよー!」
まる子「(チッ、うっさいな。部屋の前に置いとけっての)」スーッ
家族「」ジーー
まる子「なんだよ。何か言いたいことあんなら言ってみろよ」
お母さん「早く座りなさい」
まる子「…」ブスー
お父さん「へッ、じいさんがあの世で泣いているぜ」
お姉ちゃん「父さん!!」
まる子「…」
まる子「はぁ…家族と接するのも疲れるよ」
まる子「ゲームの続きやろ」
おばあちゃん「まる子や」トンットンッ
まる子「何?」
おばあちゃん「ちょっと話が…」
まる子「うっせぇババア!!」
まる子「(暴言吐くと心が痛むよ。かといって謝るのも恥ずかしいし)」
まる子「(おばあちゃん、おじいちゃんが死んでから凄く落ち込んでる)」
まる子「(それに加えてあたしが不登校になって、重荷を増やしちゃってる)」
まる子「(どうしようもないクズだねあたしは…)」
まる子「(…)」
翌朝
お姉ちゃん「大変よお母さん!部屋にまる子がいないの!」ドタバタ
お母さん「えぇ!!」
お父さん「居心地が悪くなって出てったんだろ。ま、腹が空けば戻ってくるさ」
お母さん「でも目の届かないところに行っちゃったら…」
おばあちゃん「今まで全然外に出てなかったんだから、いい傾向かもしれないよ」
まる子「それにしても早く家出すぎたかね」
まる子「まぁ、学校行くところ見られたくなかったし」
佐々木「まるちゃん、久しぶりだね」
まる子「あ、えーと、佐々木のおじさん。おはようございます」
佐々木「おはよう。最近見ないけど、何かあったのかい?」
まる子「…いえ、特には」
佐々木「そう?」
まる子「(人と話してこんなに緊張したことあったっけ。外で人と関わらないとこうなるんだね)」
学生「」テクテク
社会人「」テクテク
まる子「げっ、散歩してたらもうこんな時間か。なんだか気持ち悪くなってきた…」
たまえ「まるちゃん…?」
まる子「たまちゃん…!(違う中学に入学してからあんまり会ってなかった。何度か家を訪ねてくれたけどだんまりだし…)」
たまえ「久しぶり!」
まる子「あ、ひ、久しぶり…」モゾモゾ
まる子「(うっ…どんな顔すればいいのかわからない。あたしが不登校になったこと広まってるんだろうな…)」
たまえ「元気ないね。大丈夫?」
まる子「あ、うん…」
たまえ「今から学校でしょ?頑張ってね!」
まる子「ありがとう…たまちゃんも学校?」
たまえ「うん。電車遅れちゃうからもう行くね。応援してるから!」バイバイ
まる子「…」バイバイ
心が痛い
まる子「…あたしが不登校だって知ってて応援してくれたんだろうなきっと」
まる子「なんだか元気出てきた!ここまで来るのに散々気まずい思いしたし、教室に入ってくのなんて何ともないよ!」
教室
まる子「」ガラガラ
キートン「生徒の目線が一斉にまる子に向くが、まる子は微動打にしない」
男子「」ジロジロ
女子「」ヒソヒソ
関口「よおさくら、久しぶりだなwwwwwwwwwwww今まで学校サボって何してたんだ?wwwwwwwwwwwwwww」
まる子「久しぶり、ずっと家にいたよ(話しかけてくれるだけ有り難いね)」
はまじ「一年近く休んでたのに平気な面して学校来れるとかメンタルつぇぇ」
ブー太郎「ま、この面子に囲まれちゃ不登校にもなるわな。同情するブー」
藤木「」チッ
永沢「舌打ちしたね。そんなに他人に不幸になってほしいかい?藤木くん。やっぱり君は卑怯者だよ。」
小杉「」ムシャムシャ
先生A「それでは出席をとります」
まる子「(前田さんは私より先に不登校になって、今も来てないみたいだね)」
先生A「さくらももこさん」
まる子「は、はぃ!(声の調節が難しい…)」
休み時間
まる子「(一年休んでただけあって授業は全くわからないや)」
窓からグラウンドを見下ろすまる子
まる子「大野くんと杉山くんは相変わらずリア充だなぁ」
まる子「ただいまー」
お母さん「おかえりなさい。学校どうだった?」
まる子「別に、何にもなかったけど?」
まる子「(学校に行っただけで重荷がとれた気分だよ。学校の居心地は最悪だけど、引きこもってる方がずっと憂鬱だね)」
先生C「それにしても先生Aのクラスは問題児が多すぎます」
先生B「授業中に飲食する小杉くんに、暴力行為が目立つ関口くんと不登校児の山根くんと前田さんとさくらさん…」
先生A「さくらももこさんですが、今日久々に学校に来ましたよ」
先生C「そうですか…残念ですね。ただでさえ問題児が多いのに、生徒は少ない方が楽でしょうに」
先生A「…」
まる子「行ってきまーす」
お姉ちゃん「あれから元気だねまる子」
お母さん「そうね。このまま上手く行けばいいんだけど…」
お姉ちゃん「心配性なのよ」
教室
まる子「」ガラガラ
先生A「おはようございます。朝が早いんですねさくらさん」
まる子「おはようござ…。あれ?あたしの席…?」
先生A「あなたの机と椅子は処分しましたよ」
まる子「そんなバカな…」
先生A「困るんですよ。面倒な生徒に増えられると」
生徒A「精神的に弱い前田さんと山根くんは私が手回しして不登校になってもらいました。私は楽にやりたいんですよ」
まる子「そんな勝手なことが許されるわけ…」
生徒A「いいですか?教師は仕事量が膨大なので、生徒一人にかけられる時間が限られます」
まる子「それは他の先生だって同じはずだよ!」
先生A「だから?私は生徒をいじめてストレスを解消するクズ教師です。あなたを不登校に追いやったのも私です」
まる子「え…?え…?」ガタガタ
先生A「靴の中に画鋲を仕込んだのも、机に罵倒の落書きをしたのも私です。驚きましたか?」
まる子「…」ガタガタ
先生A「生徒が問題を起こしたあとその処理をするのは教師であるこの私です。ストレスの履け口を見出さなければ、限界だったんですよ」
まる子「う、うわあああああああああああ!!!!!!」ダッダッダッ
先生B「いや〜、最高のネタバラでしたね」ニヤニヤ
先生A「笑いをこらえるのに必死でしたw」
先生C「それにしても、まさか再び登校してくるとは思いませんでしたよねぇ」
先生A「わざわざご苦労なことですwwwwww」
まる子「(チクショー!チクショー!)」
まる子「うわあっ!!」バタッ
石ころに躓いて転倒するまる子
まる子「…」ボロボロ
「力が欲しいか?」
まる子「…え?」
キートン「無力が故に弱者は淘汰され、居場所を奪われる。恥じることはない。弱者が力を欲することは言わば自然の摂理、生存競争の中で生き抜くためには力が必要だ。言論や法が及ばないところにいる者には暴力を以って制裁を加えることを許そう」
まる子「私は…あいつらを絶対に許さない!私に力をください!」
キートン「よかろう。受け取れ」
先生A「これはこれはさくらさん。忘れ物でもしましたか?」
まる子「あぁ、貴様の首を掻っ切るのを忘れてたぜ」
先生A「狂いましたか?それとも、思春期によくある自意識過剰ですか?」
まる子「命は大事に」
先生A「は…?」ボロ
先生Aは自分の視界が下へと落ちていくのを、ただ見つめていることしかできなかった
自分が軽々と床を転がっていく感覚で、自分の胴体と頭部が切り離されたことにようやく気付くが、同時に意識は消え失せていた
キートン「力を得た以上、それをどう使うかは貴様の責任だ。他人の命を奪うも生かすも貴様の自由だが、人道を踏み外すと他所からの制裁があることを忘れるなよ。その男のようにな」
まる子「うん」
先生B「や、やめろぉ!…ぐわぁ!!」グサッ
先生C「ひぃぃ!!」グサッ
まる子「結局、復讐は何も生まないんだね。残るのは虚無感だけか」
まる子「…」
キートン「常人ならば、倫理的壁や殺人を犯すことに対する恐怖、良心が葛藤を生み、生半な覚悟で人を殺すことは不可能だ。そして、その葛藤は一朝一夕で克服できるものじゃない」
キートン「力を与えるということは、その葛藤さえ拭い去るということ。力を得てしまえば、常人の感覚で生きることはもはや不可能。本当にそれでもいいのか?」
まる子「私は金輪際この力は使わない。そう決めたんだ…」
先生D「今日は皆さんに悲しいお知らせがあります。先生Aと先生Cと先生Bが亡くなられました」
クラスメイト「」ザワザワ
関口「こりゃびっくり」
まる子「」ジロッ
まる子「関口、放課後話があるんだけど」
関口「なんだwwwwww告白かよwwwwwwwww」
まる子「笑ってられるのも今のうちだよ。3年1組の教室に一人で来て」
関口「はぁ?なんで俺が…」ゾクッ
「来てくれないと殺すから」
関口「何のようだよ」ガラガラ
まる子「素直に来てくれるとは思わなかったよ。それだけでも許してあげたいところだけど」
関口「許すだぁ?」
まる子「お前の素行には目に余るものがある。それに、お前が私を押し倒して額から出血させたこと、忘れたわけじゃあないだろ?」
関口「昔のこと持ち出しやがって」チッ
まる子「謝ってもらう。それか死ぬかだが、どうする?」
関口「じゃあ死でいいよwwwwww」
まる子「」スッ
関口「!?」
まる子「(今の太刀筋を避けるとはこいつ…)」
関口「真剣かぁ?だが、柄が見えないな」
まる子「よく見てみな」
まる子は真剣を握っている自分の手を関口に向けて差し出すが、正確には握っているのではなく''生えて''いた
関口「刃が掌から直接伸びている…。張力の類か」
まる子「まぁ、初見にしては悪くない推理だね」
関口「差し詰め、刃物を体に粘着させる能力ってとこだろぉ?」
まる子「残念だよ」ビリビリ
服を貫き、まる子の体から数本の刃が生えてくる
まる子「これでお前はあたしに近付けない」
関口「どうなってやがる…。とんでもねぇ能力だな」
まる子「できればお前を殺したくない。今すぐあたしの視界から消えれば見逃してやる」
関口「殺したくないだぁ?殺気垂れ流してるやつが何言ってんだか」
関口「確かに接近するのは気が引けるが、遠距離からの攻撃も俺の能力なら可能!」
関口は片手で軽々と自分の近くにあった机を持ち上げ、まる子に向けて投げつける
まる子「筋力強化か」
まる子は手から刃を伸ばし、自分目掛けて飛んでくる机を串刺しにし、宙でで止めることに成功した
関口「やはりな」バリンッ
関口は教室の窓を突き破り、ベランダから飛び降り、グラウンドに着地する
関口「(俺の能力で勝ち切るのはまず無理だ。ここは逃げるのが上策)」ストッ
まる子と関口がいた教室は校舎の3階、そこから地面に飛び降りれば常人の身体なら重傷を負うはずだが、関口は何事もなかったように走り出す
関口「(追ってくるか?)」
まる子「中々早いね。バカ力だけでなく、体術にも自信があるのか」
まる子「関口が能力者だとすると、他の生徒にも能力者がいる可能性は高い。探りを入れるか」
藤木「(僕は卑怯者だ。さくらがあのまま不登校だった方が面白いと思っていた。因みに長沢くんの家に火を着けたのは僕)」
長沢「全く君ってやつは性格の悪さが顔から滲み出てるね」
藤木「そんな、君も大概だろう」
まる子「」コソコソ
大野「今日どっか行く?」
杉山「腹減ったな」
女子A「私も〜。たこ焼き食べに行こうよ」
女子B「いこいこ〜」
まる子「」ヒソヒソ
まる子「ボロを出さないな。これが能力者か」
はまじ「そうだぜ。能力はTPO弁えて使わないと、実生活に影響が出るからな」
ブー太郎「そうだブー」
まる子「はまじ!ブー太郎!」
関口「俺もいるぜ」
まる子「関口、死ににきたのか?」
関口「いや、昨日のことは謝るから勘弁してくれ」
はまじ「そんなことよりだ。協力しないか?俺たちと」
ブー太郎「能力者は誰しも同士で輪を作って、協力しあってる。裏のネットワークがあるんだブー」
関口「はぐれ者のお前をその輪の中に入れやるって話だ。悪い話じゃないだろ?」
はまじ「仲間がいると、色々と便利だぜ」
まる子「確かに良い話だけど、信用ができないね」?
はまじ「大丈夫だ。輪の中に入ることにデメリットはない。仲間になる以上、今後俺たちも信頼を得られるよう努力していくつもりだ」?
まる子「(食い下がるか。若干あたしに利があるな)なら、その前に情報交換だ。あたしはあたしの能力を教えるから、お前たちはお前たちの能力とこの学校に在籍している他の能力者を教えろ」?
はまじ「…いいだろう」?
まる子「(やつらが既知の事実を全て話したとは思えないが、私も同様に一部の能力しか話していない)」?
まる子「(この学校にいる能力者は判明しているだけで7人。大野、杉山、はまじ、ブー太郎、関口、小杉、山田か)」?
まる子「(こいつらに注意はするが、これから何かしようというわけでもない。あたしはただ、平凡な学校生活が送れればそれでいい)」
特別学級
山田「ジョジョジョジョジョジョジョジョ」ガタガタ
まる子「くっ…気持ち悪い。大分悪化してるね」
はまじ「山田には絶対手を出すなよ。既に何人か殺られてる」
まる子「マジかよ。あたしたちが力を合わせて何とか始末できない?」
はまじ「冗談じゃない。絶対無理だ…」
はまじ「そうだ。お前、他校のやつと関わりはあるか?」
まる子「全然」
ブー太郎「他校にも数人知り合いの能力者がいるんだが、会ってみないかブー?」
まる子「是非会ってみたいな」
まる子「ここって私立の名門中学だよね?(たしかたまちゃんが通ってる…)」
はまじ「来たぜ」
花輪「久しぶりだねベイビー」
みぎわ「あら久しぶりねさくらさん」
まる子「花輪くんにみぎわさん!」
ブー太郎「(ここだけの話、みぎわは花輪と同じ中学に行きたい一心で勉強して中学受験したらしいブー)」
まる子「(マジかよ。そこまでされちゃ花輪くんも精神的にきついでしょ)」
はまじ「紹介するぜ。こいつらも俺たちの仲間、つまり能力者だ」
まる子「よ、よろしく…」
たまえ「」ワイワイ
としこ「」ワイワイ
まる子「あ」
はまじ「お、穂波と土橋じゃねぇか。たしかお前仲よかったよな?行ってきていいぞ」
まる子「たまちゃん、とし子ちゃん、久しぶり!」
とし子「あっ、まるちゃん?久しぶりー!」
まる子「ハハ、覚えてくれてよかったよ」
たまえ「今日はまた、わざわざ合いに来てくれたの?」
まる子「いや、ちょっとこの学校の生徒と会う約束しててね…」
ゴロゴロ
ピシャンッッッッッッッッッッ
まる子「雷!?いきなり…」
たまえ「ていうか、今凄く近くに落ちたよね?」
まる子「(はまじたち、大丈夫かな…)」
とあるビルの屋上
男「この町で最も強大な、能力者の派閥のメンバーが一箇所に集まるとは。しかもあんな見晴らしがいい場所で」ククッ
花輪「あれをやったのは君かい?ベイビー」
男「!?」
花輪「そう驚くなよ。格も保てないようじゃ、この世界では生き抜いていけないぜ?」
男「バカな!能力か!?だが、お前ら四人の能力は確認済み、雷を避けられる能力者はいないはずだ!」
花輪「僕の能力だよ」
男「お前の能力は銃の具現化だと聞いている!」
花輪「それは、そう思わせるための僕の工作さ。銃の具現化は能力の一部。僕はよっぽど緊迫した状況でなければ、銃の具現化しか使わないことにしてるんだ。今回のように、相手に能力を知られた状態でのバトルはフェアじゃないだろ?」
男「だとしたらどんな能力なんだ…」
花輪「まぁ、君には必ず勝てるから教えてあげるよ。僕の本当の能力は金で買えないものを金で買う能力、汚い金の力(アブソルマネー)」
花輪「その場で欲しいものを決めて、値を自分で定める。すると自分の財産から自動的にその分の金が消える(どこへ行くは知らない)。しかし、見合わない値を定めた場合はペナルティーがある」
男「バカな…そんな能力があり得るのか…」
花輪「買ったものは瞬時に自分の元へ召喚、または''反映''される。銃はこの能力で毎回召喚している。僕が今回買ったのは自分の未来、つまり雷を避けられるという自分の未来を買ったのさ。かなり高くついたけどね」
花輪「この未来を買った瞬間、僕の近くに避雷針が召喚された(もちろん有料で)。その後身を隠して、仲間の能力で君の居場所を特定したわけだが」
男「」ブルブル
花輪「んまぁ、恥じることはないよ君。自分で言うのもなんだけど、僕は世界でも屈指の能力者だ」
男「許してくれ…」ブルブル
花輪「白旗を上げた相手に止めをさすのは気が引けるな。ひでじい、今回も汚れ仕事をお願いしていいかい?」
ひでじい「何なりと」
たまえ「じゃあね!今度、三人で遊ぼうね!」
まる子「うん!またね!」
とし子「バイバーイ」
はまじ「終わったか?」
まる子「うん。ていうか、さっきの雷大丈夫だった?」
はまじ「まぁな…。今日は顔合わせだけのつもりだったし、もう帰るけどいいか?」
まる子「うん。そういえば、この学校にいる仲間って花輪くんとみぎわさんだけ?」
ブー太郎「今日は都合が悪くて会えなかったけど、他に丸尾がいるブー」
はまじ「他にも小学生時代の同級生が何人か在籍してるが、能力者ではないはずだぜ」
まる子「…ふーん」
まる子「お母さん、何か手伝えることある?」
お母さん「それなら洗い物してくれる?無償よ」
まる子「別に、お金はいらないよ」
お母さん「あら」
お母さん「最近まる子の成長ぶりが著しいわね」
ひろし「そうかぁ?」
お姉ちゃん「そうなのよ。部屋も片付いてるし、ちゃんとしてるわ」
おばあちゃん「今日はまる子が肩叩きしてくれたよ」
ひろし「へぇ、少しは大人になったんだな」
まる子「ところで、私たちは情報交換だけが目的なのかい?」
はまじ「他には慈善活動もしてるぜ。具体的には街の掃除だな」
ブー太郎「街で暴れてるチンピラや能力者の駆逐だブー。要は能力を有効活用しようって話だブー」
はまじ「後者は、能力者の全体数が少ないからあまり起らないんだけどな」
まる子「私も手伝うよ」
はまじ「そうか?なら今から街の見回りに行くから付いてこいよ」
はまじ「お、早速事件かな」
女性がいかにもガラの悪そうな男たちに囲まれていた
通行人は目を背けるようにして素通りしていく
こんな光景は見たことがない
平和な街だと思っていたが、物騒な部分も持ち合わせていたのだと実感する
まる子「あたしが行くよ」
まる子「すみません」
不良A「アァン?」
まる子「その女の人に何をしてるんですか?」
不良B「テメェには関係ねぇだろうが。ぶち殺すぞガキャ」
まる子「そうですか。では、その女の人に謝って速やかに立ち去ってください」
不良C「ねぇねぇ?このガキ、やっちまうぞ?」
不良B「いいぞいいぞ、やっちまぇよォ!!」
不良A「お先にィ!渾身の右ストレートォ!ヒャッハーッ!!」
その瞬間、まる子の指先から極細の針が突出して、不良Aの右肩口を貫いた
不良A「ぎゃあっ!!」
まる子「神経を断った。もうお前はその腕を使えない」
不良A「ヒィ!!」ビクビク
不良B「ブッコロ!!…ぐぎゃあっ!!」
不良Bはまる子を殴ろうと腕を振りかぶるが、いきなり腹部が出血し、思わず悲鳴を上げる
不良C「鉄拳ッ…ボキャ!!」
不良Cは何か罵り文句を言おうとしたが、その前に切断された鉄柱の下敷きとなり、同じく悲鳴を上げることとなった
まる子の手にはどこから取り出したのか、正真正銘の真剣が握られていた。
この真剣の目にも止まらぬ一太刀で不良Bの腹部を斬りつけ、電柱を切断したのである。
はまじ「ちょっとやり過ぎじゃねぇか?切断王を使うなんて。一歩間違えれば真っ二つじゃねぇかあいつら」
真剣がまる子の体へと引き込まれていく。
まる子「能力を有効活用しろって言ったのはあんたたちだよ?それに、こういう輩は一度痛い目にあったほうがいいのさ」
はまじ「…」
ピーポーパーポー
まる子「どうしたんですか?」
翌日の朝、まる子が学校に登校すると一帯が凄惨な雰囲気に包まれていた
学校の周囲はパトカーや消防車に包囲され、かなり深刻な状況であることが伺えた
校門をくぐると数台の救急車に血を流した生徒が次々と運ばれてくる
先生「うちの生徒がナイフを振り回して暴れてるんだ…。警察もお手上げで、既に何人か刺されてる…」
はまじ「前田だ。今日久しぶりに登校してきたんだが、生徒に煽られて発狂しちまった」
まる子「あたしたちで何とかするよ!」
前田「あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''!!!!!!!!!!!」
警察A「学校に残っていた生徒は全員逃がした、取り押さえろ!」
前田「あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''ア''ア''ア''ア''ア''ア''ア''ア''ア''ア''ア''ア''ア''ッ''ッ''ッ''ッ''ッ''ッ''ッ''!!!!!!!!」
警察B「く、来るなぁ!!」
前田「オマエラノシアワセヲォォォォォオオオ!!!!!!!!!!」
警察A「うわあああああ!!!!!」
グチャッ ボキィッ クジュッ ザシュッ ブシュゥッ
関口「ヘヘヘ、あのメンヘラついに本性見せやがったぜ」ニヤニヤ
小杉「そいつ食ってもいい?」ムシャムシャ
はまじ「準備運動はこれくらいでいいな」
ブー太郎「オッケイだブー」
まる子「行くよ」
前田「…」
前田「……」
まる子「やあ前田さん」
前田「殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺!!!!!!」ダダダダダッッッ
眼前にまる子の存在を確認した瞬間、前田はまる子へと襲いかかる
悲鳴を発しながら、液体を撒き散らしながら、這いつくばりながら
まる子は走り出した
前田はそれを死にものぐるいで追いかける
まる子は廊下の角に差し掛かると、前田を十分に引きつけて右折する
前田がまる子と同じように廊下の角を右折しようとした瞬間、前田の眼には階段が映った
まる子は階段を下り、自分から逃れようとしている
前田は階段に足をかけようとしたが、勢いよく''何か''にぶつかり、阻まれてしまう
前田「!!」
目に見えない''何か''、だが自分の目には下階へと続く階段とそれを駆け下りるまる子がしっかりと映っている
障害物は何もない
前田「…」ダダダダッッッ
前田は鼻から出血した血を手で拭い、自分が通った道を引き返す
違うルートからまる子に追いつく算段だが、それは叶わなかった
前田「!!」
前田はまたもや目に見えない''何か''にぶつかり、まる子の追随を阻まれてしまった
しかし、前田の眼には先ほど通った廊下が映っているだけである
はまじ「ここからはブー太郎の独壇場だな」
キートン「ブー太郎の能力は孤立悲愴(ミスサイン)。線で囲った範囲の気配を完全に消す能力である。ただし、引っ掻いて跡をつけたり描いたりして、必ず線と認識できることが能力の発動条件である」
キートン「線で囲った範囲の気配は人物に拘わらず消えるが、存在自体が消えるわけではないので、''見えない障害物''となり、他者の進行を阻む」
はまじ「俺たちが校舎内にあらゆる障害物を仕掛けてブー太郎が気配を消す。脱出不可能の迷路の出来上がりだぜ」
桜家
「…」
お母さん「あんた、そこで何してるんだい?」
「桜すみれ、今この家にいるのはお前と桜こたけだけか?」
お母さん「私の質問に先に答えろ」
杉山「そうだな。俺の名は杉山さとし。話したことはあまりないが、桜ももこと同じ学校に通っている。この家を襲撃しにきた」
お母さん「そうかい。あんたの言った通り、この家にはお義母さんと私だけだよ」
杉山「やはりな。桜ひろし、桜さきこ、桜ももこのところへは刺客を送っておいたからな」
お母さん「何?」
杉山「心配することはないぜ。たかが雑魚だ。それより、眼前の相手に集中することだな」
関口「ふぅ…これで前田を校舎内に閉じ込められたかな。あとははまじの能力で、前田を捕獲するだけだな」
大野「関口か」
関口「よお大野、やっぱお前も協力しにきたか」
大野「あぁ、状況はどうだ?」スタスタ
関口「もうほとんど終わっちまってるよ。残念ながらお前の出番はないぜw」グサッ
関口「!?…グハッ」
大野「そうか…。残念だな。俺の獲物が関口、お前だけなんてな」
大野は関口の隙をつき、脇腹に手刀を刺しこんだ
関口「一滴の殺気も漏らさずに俺に近付き、致命傷とはね…。やられたな…」ハァハァ
関口「なーんてなッ!!」
大野は関口の脇腹から手刀を引き抜き、距離をとろうとするが、筋肉に挟まれ、上手く引き抜くことができない
大野「…」
関口「俺の動体視力をもってしても捉えきれない手刀とは、やるじゃん。だが内臓まで届いてないぜ」
大野「よく吠える犬だな」
関口「余裕か?このまま締め上げてやるよォ!!」
関口は大野を抱きしめ、腕に力を込める。
大野「俺がこの機にお前を消そうとしたのは、お前の能力が純粋な暴力性を秘めているからだ」ギュギュッ
関口「うっせぇ!!死ね!!」
万力の腕力と鉄板のような胸板に挟まれ、骨が軋む音が響くが、大野は顔色一つ変えない
常人の身体なら当に押し潰れているはずである
大野「お前の能力は実に厄介だ」フンッ
関口「何で潰れねェェェんだよォォォオ!!!!!!!!!!!」ギュゥゥゥゥ
大母様「破ァッッ!!!」
すみれは杉山に拳を叩きつけようと突進するが、杉山は間一髪で地面を蹴り上げ、空中に逃げることで攻撃を交わした
行き場を失った拳の衝撃は空気を振動させ、衝撃波となり、家の壁を木端微塵に破壊した
杉山「…凄まじいな。これが伝説の暗殺一家、桜家。桜の血をひいていない貴様でさえこの実力か」
大母様「なるほど。御義父様が亡くなられた途端に活動を始めたというカルト組織の噂を最近聞くが、貴様がそうか」
杉山「桜友蔵は強すぎた。だから今まではこの街で、表立ったことはできなかったのさ」
大母様「あまりことを荒立てたくない。一瞬で終わらせてもらう!!」
杉山「ほう、やってみろよ」
ジューーーー
足元に違和感を覚える杉山
杉山「靴が溶け…っ!(地面が高熱を帯びている!)」
杉山「これが貴様の能力か…」
大母様「主婦の戦場(ヘルジハード)、貴様は終わりだ」
杉山の靴が高熱で溶け出し、足ごと地面に固定されてしまった
力任せに無理矢理外すと足にダメージがあるので、杉山は動くことができない
杉山「チッ、見せてやるよ俺の能力!!」
その刹那、杉山の足が炎と化し、杉山の足を固めていた靴が一瞬にして灰となった
杉山は地を踏みしめ、地割れを招くほどの強烈な蹴りで、すみれに突進する
杉山は拳をすみれに目掛ける
すみれも同時に拳を振り上げ、二人の拳がぶつかり合った
その衝撃は桜家を半壊させた
桜家が砂煙に包まれる
大母様「(これ以上家を破壊されるわけにはいかない…!!)」
すみれは杉山の気配を感じとり、瞬時に位置を確認し、杉山の視界を奪っている砂煙に乗じ、背後から杉山の臀部に強烈な蹴りを放った
杉山「ッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!」
杉山は吹き飛び、桜家の塀を破壊し、一軒二軒と隣家を破壊しながら尚も吹き飛び、三軒目の家に激突し、ようやく制止した
杉山「ガ…ハァッ…」
満身創痍の杉山は全身の骨が粉砕され、動くことができない
すみれが自分に向かって歩いてくるのをボロ切れのような体を横たわらせ、見つめていることしかできなかった
そして、すみれがゆっくりと杉山の元へと到達した
すみれは杉山が死の恐怖に顔を歪めていると思っていたが、そうではなかった
大母様「ここが貴様の墓場だ」
杉山「桜すみれ、貴様を認めよう。貴様を俺の本気に耐えられると見込んでやる!!」
杉山はボロ雑巾のような体を震わせ、宙に体を放り、すみれに抱きつにこうとする
すみれは鈍器のような拳で遂に杉山の腹部を貫くが、杉山は意に介さず、すみれの身体に絡み付いた
杉山「離さないぜ」フンッ
大母様「それはこちらのセリフ!!このまま貴様を引き千切ってくれるわ!!」
途端に杉山の全身が炎を纏い、すみれの身体にも引火した
炎はあっという間に二人の全身を包んだ
すみれは炎に包まれながらも杉山を蹴り払う
杉山「くっ…」
杉山を纏っていた炎はいつの間にか消えていた
すみれは自ら自分の服を剥ぎ取り、これ以上の火傷を回避する
杉山「バカな…!!」
驚くことにその強靭な肉体はほとんどのダメージを負っていなかった
大母様「本気を出すんじゃなかったのかい?恐らく御義母様と闘り合うための体力を温存しているんだろうが、無駄なことだな」
大母様「貴様の能力は掴んだ。十中八九、体内の物質をエネルギーに変換する能力。
身体を炎に変えた時点でそれは確定的だった」
大母様「貴様は我の一撃目の殴打を避けているが、二度目は向かい打っている。
つまり一度目はエネルギー変換が間に合わなかったが、二度目には間に合ったということだろ?」
大母様「我の一撃目は貴様の動体視力でも見きれなかった攻撃。そして我が手刀で貴様の腹部を貫いた時、
その部位を炎エネルギーに変換していれば重症を負わずに済んだはずだ。つまり不意の攻撃にはエネルギー変換は間に合わないということ」
大母様「ここまででわかったことは、身体の部分的なエネルギー変換が可能であること。
エネルギー変換した後に元の身体に修復することも可能であること。ここまで身体の改造ができれば、
傷の治癒は容易いと思うのだが、そこで野垂れている様を見ると、それは能力の範疇ではないのかね?」
杉山「参ったな…。ここまで見抜かれるとは…」
大母様「そろそろ死んでもらうよ」
すみれの全身の筋肉が痙攣をはじめ、身体が膨張していく
元の身体の数倍はあるであろう巨体にに変貌し、その正体を披露する
杉山「筋肉のリミッターを外したか。身体の急速な活性化に耐えられるのは数十年のたゆまない鍛錬があってこそだな」
大母様「さよならだ坊や」
杉山「悪いが、ここでは死ねないな」フンッ
大母様「!?」
すみれが瞬きをした刹那、杉山の姿は自分の視界から完全に消え失せていた
すみれは目の端で光線のようものが横切るのを微かに捉えていた
大母様「(なるほど。全身を光エネルギーに変換して逃げたようだな)」
はまじ「捕獲完了!」
ブー太郎「…疲れたブー」
小杉「あ〜腹減った〜」
まる子「そういえば、関口は?」
はまじ「あいつ、自分の役割が終わったから帰ったんだろ」
桜家
まる子「ちょ、ちょっとどうなってんのさ!私の家が半壊してる!」
お母さん「今日家に大型トラックが突っ込む事故があってね。家を修復してる間だけ違う場所に住むことになったよ」
おばあちゃん「まる子は心配しなくてもいいんだよ。1ヶ月もすれば元通りだからね」
まる子「そんなことより、みんなに怪我はなかった?」
お母さん「大丈夫、怪我人はいないよ」
まる子「よ、よかった…」
杉山「ハァッ…ハァ…」バタッ
「虫の息じゃないか杉山くん。桜すみれと桜こたけはちゃんと始末したんだろうね?」
杉山「だ、だまれ藤木…、殺す…ぞ?グハッ…」
藤木「(これはチャンスだ…今の杉山くんなら僕にでも殺れる!!)」
大野「藤木、杉山を殺せば俺がお前を殺すぞ」
藤木「くっ…(なんかデジャヴが…)」
大野「大丈夫か杉山?何があった?」
杉山「油断した…桜すみれ、奴は強い…」
「これも君の慢心が招いたことだよ杉山くん」クックックッ
大野「野口、敗者に鞭を打つような真似はやめろ。こいつは敗因を自分でわかってる」
野口「全く、大野くんは甘いんだから」クククッ
ザワザワ
長山「皆さん、これから臨時の学級会を開くことになりました」
ピタッ
生徒A「どういうことですか長山くん?」
生徒B「授業を延期するということですか?よほど大事な要件なのですね?」
長山「はい、時間をとらせて申し訳ありません。とても大事な要件で、且つ早急に解決しなければならないので、一から説明させていただきます」
長山「今日この学校で殺人事件が起こりました」
生徒C「何の冗談ですか長山くん?」
長山「殺害された被害者は2-Aの佐野祐奈さんです。第一発見者は僕で、7時30分頃、僕が登校した時に2-Aの教室で発見しました。その時点では、生徒はまだ誰も登校していませんでした」
生徒C「長山くん、俺の質問を遮るなよ」
野口「一々質問に答えていたら時間が押すでしょ?段階を踏んで長山くんは君たちの疑問を解消してくれるよ。ただ、君たちの気持ちもわかる。
証拠ぐらいは最初に提示してほしいものだね」クックックッ
生徒C「(なんで落ち着き払ってるんだこいつ…)」
生徒A「飛んだ茶番ですね」
長山「ごめんね生徒Cくん。死体の写真を撮影しておいたので、大丈夫な方だけご覧にならってください」
長山が差し出したスマホには、この学校の指定制服を着た女子生徒が黒板に磔にされている写真が映し出されていた
両腕に二箇所ずつ、両脚に二箇所ずつ、胸部に一箇所を鉄パイプのようなもので串刺しにされ、黒板に固定されていた
生徒D「おいおい、嘘だろ…」
生徒E「いくら何でもこんな殺され方あり得るかよ…」
花輪「この写真が本物だという証拠は?」
長山「当然の疑問ですね。現在女子生徒の死体は調理室の冷凍庫に保管してあります。
そして2-Aの教室からは血痕等の一切の証拠を隠滅してあります。なので、死体を見せろと言われれば見せることが可能です」
城ヶ崎「なんで現場から死体を持ち出して、証拠まで隠滅するような真似をしたのよ?」
長山「学校で殺人事件が起こったことで考えられる障害ですが、私立の学校というのは世間からの評判が生命線です。
評判が悪くなれば学校に入学する生徒が少なくなります。つまり運営に必要な金を回収できなくなり、学校は破綻します」
長山「多少の事件なら学校側で揉み消すことも可能でしょうが、ここまでの惨事は流石に隠しきれません」
長山「わざわざ学校を殺人現場に選んでくれたのです。
犯人は世間から注目を得るために、わざと派手な演出をしたのでしょうね。女子生徒を惨殺するというぶっ飛んだ演出を」
長山「このままでは、下手をすると我々がこの学校に居られなくなるかもしれません。あなた方の将来のためにも、犯人を始末してこの殺人事件自体をなかったことにしませんか?」
笹山「そんな…」
生徒F「流石に、頭がおかしいのでは?故意で殺人事件の証拠を隠滅する方がずっとリスクが大きいはずです。下手をしたら殺人の共犯だと思われるかもしれない」
長山「リスクはありませんよ。最初から殺人事件などなかったのですから」
生徒D「話にならん、やめだ。皆、先生に報告しに行くぞ」
教室のドアに手をかける生徒D
生徒D「?おい、ドアが開かないぞ。鍵がかかってるわけでもないのに…」
長山「因みに、犯人はこの教室内にいますよ」
たまえ「隣の教室静かだね。今授業中だよね?」
とし子「なんか臨時の学級会やるって聞いたよ」
たまえ「何があったんだろ…」
とし子「そういえばまるちゃんの家大変なんだってね」
たまえ「家にトラックが突っ込むって考えられないよね」
とし子「今度まるちゃんのところにお見舞い行こうね」
たまえ「なんて言葉かけらたらいいか少し悩むけどね…」アハハ
丸尾「ズバリ!そこの二人は授業中に喋ってはいけないでしょう!」
たまえ・とし子「あ、ごめんなさい」
生徒A「どういうことだ?」
長山「まだいくつか疑問点が残っていますよね」
花輪「何故殺されたのが佐野祐奈さんだったのか。君が朝早くに登校した理由もだね」
長山「そう、それが犯人を特定する鍵になるんです」
長山「まず、佐野祐奈さんの殺害方法に着目してください。胸部と四肢を串刺しにされ、黒板に括りつけられています」
城ヶ崎「恐らく、被害者に相当の恨みを持っていた人物の犯行…」
長山「はい、そう考えるのが妥当です。しかし今回の事件は逸脱しすぎています。容疑者の性質上ね」
城ヶ崎「性質?」
長山「学校が犯行現場となっていることから、容疑者は学校の関係者に絞られます。そしてこの殺害方法、普通の生徒にはとても真似できない芸当です」
笹山「ってことは…先生が犯人?」
長山「いえ、先生でも生徒でも、普通の人間が倫理に反する行為をする時には葛藤が生じます。
その葛藤を超えるほどの好奇心や憎悪を抱いていたのか、倫理が欠如したいたのか、どちらにしろ正気の沙汰ではありません。
訓練すれば躊躇せずに殺人を行えますが、現在の日本ではあり得ないでしょう。犯人はシリアルキラーです」
長山「そもそも、ここまで残虐な演出をする必要はなかったんですよ。
何分余裕がなかったもので、僕が死体を処理する時に確認はできませんでしたが、
彼女は黒板に磔にされる前に、学校以外のどこかで殺害されているはずです。磔にする過程で暴れられては困りますからね」
長山「普通の人間ならば他人を死に至らしめてしまった瞬間、呵責や後悔に苛まれ、
死体に工作している精神的余裕などないはずなのですよ。罪から逃れる意識が優先され、死体をどう処理するかに躍起になるはずです。
だから犯人は普通ではない、真性の殺人者なんですよ」
花輪「見えてきたね犯人の人物像。計画的な犯行、常人にはあり得ない残虐性…
果たして僕たちのクラスに該当する生徒がいるのか」
生徒A「…」
長山「犯人は少なからず彼女、佐野祐奈さんと親交があった人物です。
しかし、中学生に殺人を決意させるほどの恨みは買えないでしょうし、犯人にとって、この惨事を演出する上で都合のいい生徒だというだけで、利用されたのでしょうね」
長山「(''ファーブルの虫眼鏡''!)」
長山は自身の手に円状の鏡筒にガラスが取り付けられた装置を発生させた
花輪「(初見の能力だな。現状から見ても虫眼鏡…)」
外見が虫眼鏡なのは、恐らく秘められた能力を相手に悟らせないためであろう
長山「俺の能力が知りたいなら、情報を金で買ってもいいんだよ?」
花輪「(挑発か…長山の事前工作でほとんど俺の財産は残っていない。
恐らく''ペナルティー''を狙って、俺に能力を使わせるのが腹か)」
花輪はアブソルマネーでマシンガンを召喚すると同時に、長山に向けて連射を始める
長山「(容赦ないなっ)」シュンッ
長山は俊敏な動きで軽々と銃弾を避ける
花輪「(やはり軽く避けてくるか)」
長山は銃弾が尽きたことを確認すると、虫眼鏡を花輪にかざす
花輪「(…っ)」シュンッ
能力の発動を合図していると考えた花輪は、虫眼鏡のピントを外すようにして動き、長山との距離を詰めていく
長山「肉弾戦に持ち込む気か」
長山は手に持っている虫眼鏡を消滅させた
花輪「(肉弾戦になることを見越して虫眼鏡を消した…つまり攻撃系の能力ではない?それとも能力の発動条件が整っていなかったのか)」
長山「気になるかい?僕の能力、ファーブルの虫眼鏡(スノー・ウィット・ミラー)って言うんだよ」
花輪「…」
花輪は空間の微妙な変化に気付く
花輪「背景の奥行きがなくなった…」
長山「気付いたようだね。僕のもう一つの能力、謎解き映画館(シークレット・シアター)」
花輪「そういえばあったね」
長山「君を早いうちにこの能力に引っかける必要があった。西城さんにまで参戦されると厄介だからね」
花輪「仕方がないな」
長山「!!」
瞬間、長山が見きれないほどの速度で花輪は一瞬にして遠くまで移動していた
花輪と長山が戦闘しているフィールドは見渡す限りの荒野であり、もちろん花輪がいる地点から
花輪が移動した地点には遠近感がある
だがその遠近感がなくなった
奥行き、つまり一定位置から先に壁ができたような、そしてその壁に本来あるはずの背景を描いたたような、
花輪はそんな微妙な感覚に襲われたのである
長山「(能力で''位置''を買ったのか。まさか空間転移まで可能とはね…)」
花輪は違和感を覚えた場所まで能力を使い、移動した
確かに壁に背景を上書きしたような感じになっていたが、壁によって奥行きが遮られたのではなく、その地点から先の空間がなくなっていた
触ろうとしても''何もない''、これが表現の限界である
花輪「なるほど。僕達がいるこの空間を現実空間から分断したのか」
長山「ご名答、僕は空間を分離し、君と僕が心置きなく闘える絶好のフィールドを用意した」
花輪「(能力の概要はまだわからない。だが、能力を解く鍵があるはずだ)」
長山「もう君の財産も残り少ないんじゃないかい?」
花輪「お前は実力行使で俺には勝てない。だから能力を存分に使わせて俺の破産を狙っているわけだろう?安心しろ、お前の望み通りにしてやるよ」
花輪は自身のもとに巨大なバズーカを召喚した
長山「何をする気だ…」
長山は再び虫眼鏡を発生させた
花輪「(長山の予想通りに事は運ばせない。この戦闘は奴によって予め計算されたもの、計算しつくされた計画の予想外ほど心身を動揺させるものはない。
奴が俺の怒涛の攻撃に怯み、隙を作った時が能力を解く糸口を見つける勝機)」
花輪はバズーカを担ぎ上げ、長山を目掛けて砲弾する
長山「くっ…」
辛うじて避ける長山だが、その反動で吹き飛ばされてしまう
花輪は空間転移で、吹き飛ばされ宙を飛んでいる長山が地に落下する前に、落下地点に先回りし、マシンガンを召喚し容赦なく連射をはじめる
花輪「…」
しかし、予測した長山の落下地点から長山の姿を目で確認することはできなかった
花輪「(バズーカの砲煙に乗じたか。しかしおかしい…。奴がこちら側に吹き飛んで来なかったとうことは、意図的に反動ベクトルをズラしたということ。俺の意図を読んでいなければあり得ない思考のプロセス)」
花輪「(奴は俺から攻撃を仕掛けられる寸前にあの虫眼鏡を発生させた。つまり、あの虫眼鏡は他人の思考を探ることができると考えると納得がいくか。だとするとマズい。どこからどんな攻撃がくるか、これがわかってしまえば攻撃を避けることは容易だ)」
その時、ひろしが現れ生徒たちを虐殺していく。
花輪は簡単に潰された後補食され、長山は脳点を蹴散らされた挙げ句心臓を破壊され死にたった。
まる子も断末魔もあげる暇もなく両腕を吹き飛ばされ、既に絶命した丸尾で叩き潰され息絶えた。
彼ら、彼女らは何故ひろしが突如襲いかかったのか分からないまま死んだ。
だが分かることがある。彼が能力者だということを。
ZUDOOOOONNNN!!!!!!
ひろしの雄叫びとともに教室が爆散しビックバンが起き全てを飲み込んで破裂した。
その時、一つの笑い声がひろしに聞こえたが一発の銃声によりすぐに止まった。
天地も無くし神は絶望するだろう。生命を無くし仏は泣きわめくだろう。
ひろしの絶望穴爆<サイコティックパワー>により全てが破壊しつくされ、やがて不死の身となったひろしは一生宇宙をさまよった。
Fin
なんということでしょう
・ニュース速報(VIP)@2ちゃんねるに投稿されたスレッドの紹介でした
まる子「死ね!!」バンッ バンッ 山根「さ、さくらももこは一体何をしてるんだwwwwwwwwwwwwwww」
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・男「おい、日本が従軍慰安婦を認めて謝罪して金も払うってさ」
・シトロン「出来ました! ○○で女性トレーナーを調教するマシーンです!」
・夜神月「これは全てAV女優の名前だ」
1: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 21:54:53.328 ID:uk1MIYvLM.net
ズガチャチャーン
まる子「はぁはぁ...ふぅ…今日も命を摘んでやったよ。ま、ゲームの中だけどね」
キートン「さくらももこ。13歳
身内や友達からはまる子と渾名で呼ばれている
中学に入ってから学校に馴染めず不登校になり、家にこもってゲーム三昧である」
・彡(°)(°)「お!近所のJCやんけ声かけたろ!」
・男の娘「残念実はおと――」男「嘘だ!」
・子供「らんら〜ん♪」熊「あっ」子供「あっ」熊「あっ」もぐもぐ
・シンジ「毛虫なんてどうかな?」 ゲンドウ「・・・・・・」
・悟空「ブルマ先っちょだけ挿れさせてくんねぇか」 ブルマ「はぁ!?」
・【引退作品】鼻フックをし最終形体に変貌を遂げた小向美奈子の引退作品…その名も脅迫スイートルームwwwwwwwwwwww【小向美奈子】
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2: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 21:55:16.688 ID:uk1MIYvLM.net
お母さん「まる子ー!ご飯だよー!」
まる子「(チッ、うっさいな。部屋の前に置いとけっての)」スーッ
家族「」ジーー
まる子「なんだよ。何か言いたいことあんなら言ってみろよ」
お母さん「早く座りなさい」
まる子「…」ブスー
お父さん「へッ、じいさんがあの世で泣いているぜ」
お姉ちゃん「父さん!!」
まる子「…」
3: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 21:55:30.190 ID:uk1MIYvLM.net
まる子「はぁ…家族と接するのも疲れるよ」
まる子「ゲームの続きやろ」
おばあちゃん「まる子や」トンットンッ
まる子「何?」
おばあちゃん「ちょっと話が…」
まる子「うっせぇババア!!」
5: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 21:55:45.777 ID:uk1MIYvLM.net
まる子「(暴言吐くと心が痛むよ。かといって謝るのも恥ずかしいし)」
まる子「(おばあちゃん、おじいちゃんが死んでから凄く落ち込んでる)」
まる子「(それに加えてあたしが不登校になって、重荷を増やしちゃってる)」
まる子「(どうしようもないクズだねあたしは…)」
まる子「(…)」
6: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 21:56:02.717 ID:uk1MIYvLM.net
翌朝
お姉ちゃん「大変よお母さん!部屋にまる子がいないの!」ドタバタ
お母さん「えぇ!!」
お父さん「居心地が悪くなって出てったんだろ。ま、腹が空けば戻ってくるさ」
お母さん「でも目の届かないところに行っちゃったら…」
おばあちゃん「今まで全然外に出てなかったんだから、いい傾向かもしれないよ」
7: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 21:57:03.911 ID:uk1MIYvLM.net
まる子「それにしても早く家出すぎたかね」
まる子「まぁ、学校行くところ見られたくなかったし」
佐々木「まるちゃん、久しぶりだね」
まる子「あ、えーと、佐々木のおじさん。おはようございます」
佐々木「おはよう。最近見ないけど、何かあったのかい?」
まる子「…いえ、特には」
佐々木「そう?」
10: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 21:57:50.986 ID:uk1MIYvLM.net
まる子「(人と話してこんなに緊張したことあったっけ。外で人と関わらないとこうなるんだね)」
学生「」テクテク
社会人「」テクテク
まる子「げっ、散歩してたらもうこんな時間か。なんだか気持ち悪くなってきた…」
たまえ「まるちゃん…?」
11: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 21:58:08.495 ID:uk1MIYvLM.net
まる子「たまちゃん…!(違う中学に入学してからあんまり会ってなかった。何度か家を訪ねてくれたけどだんまりだし…)」
たまえ「久しぶり!」
まる子「あ、ひ、久しぶり…」モゾモゾ
まる子「(うっ…どんな顔すればいいのかわからない。あたしが不登校になったこと広まってるんだろうな…)」
たまえ「元気ないね。大丈夫?」
まる子「あ、うん…」
たまえ「今から学校でしょ?頑張ってね!」
まる子「ありがとう…たまちゃんも学校?」
たまえ「うん。電車遅れちゃうからもう行くね。応援してるから!」バイバイ
まる子「…」バイバイ
13: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 21:59:15.888 ID:rPrFuA4J0.net
心が痛い
14: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 21:59:26.922 ID:uk1MIYvLM.net
まる子「…あたしが不登校だって知ってて応援してくれたんだろうなきっと」
まる子「なんだか元気出てきた!ここまで来るのに散々気まずい思いしたし、教室に入ってくのなんて何ともないよ!」
教室
まる子「」ガラガラ
キートン「生徒の目線が一斉にまる子に向くが、まる子は微動打にしない」
男子「」ジロジロ
女子「」ヒソヒソ
関口「よおさくら、久しぶりだなwwwwwwwwwwww今まで学校サボって何してたんだ?wwwwwwwwwwwwwww」
まる子「久しぶり、ずっと家にいたよ(話しかけてくれるだけ有り難いね)」
はまじ「一年近く休んでたのに平気な面して学校来れるとかメンタルつぇぇ」
ブー太郎「ま、この面子に囲まれちゃ不登校にもなるわな。同情するブー」
藤木「」チッ
永沢「舌打ちしたね。そんなに他人に不幸になってほしいかい?藤木くん。やっぱり君は卑怯者だよ。」
小杉「」ムシャムシャ
15: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:00:06.466 ID:uk1MIYvLM.net
先生A「それでは出席をとります」
まる子「(前田さんは私より先に不登校になって、今も来てないみたいだね)」
先生A「さくらももこさん」
まる子「は、はぃ!(声の調節が難しい…)」
休み時間
まる子「(一年休んでただけあって授業は全くわからないや)」
窓からグラウンドを見下ろすまる子
まる子「大野くんと杉山くんは相変わらずリア充だなぁ」
16: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:00:25.206 ID:uk1MIYvLM.net
まる子「ただいまー」
お母さん「おかえりなさい。学校どうだった?」
まる子「別に、何にもなかったけど?」
まる子「(学校に行っただけで重荷がとれた気分だよ。学校の居心地は最悪だけど、引きこもってる方がずっと憂鬱だね)」
先生C「それにしても先生Aのクラスは問題児が多すぎます」
先生B「授業中に飲食する小杉くんに、暴力行為が目立つ関口くんと不登校児の山根くんと前田さんとさくらさん…」
先生A「さくらももこさんですが、今日久々に学校に来ましたよ」
先生C「そうですか…残念ですね。ただでさえ問題児が多いのに、生徒は少ない方が楽でしょうに」
先生A「…」
17: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:00:42.316 ID:uk1MIYvLM.net
まる子「行ってきまーす」
お姉ちゃん「あれから元気だねまる子」
お母さん「そうね。このまま上手く行けばいいんだけど…」
お姉ちゃん「心配性なのよ」
教室
まる子「」ガラガラ
先生A「おはようございます。朝が早いんですねさくらさん」
まる子「おはようござ…。あれ?あたしの席…?」
先生A「あなたの机と椅子は処分しましたよ」
19: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:01:12.657 ID:uk1MIYvLM.net
まる子「そんなバカな…」
先生A「困るんですよ。面倒な生徒に増えられると」
生徒A「精神的に弱い前田さんと山根くんは私が手回しして不登校になってもらいました。私は楽にやりたいんですよ」
まる子「そんな勝手なことが許されるわけ…」
生徒A「いいですか?教師は仕事量が膨大なので、生徒一人にかけられる時間が限られます」
まる子「それは他の先生だって同じはずだよ!」
先生A「だから?私は生徒をいじめてストレスを解消するクズ教師です。あなたを不登校に追いやったのも私です」
まる子「え…?え…?」ガタガタ
先生A「靴の中に画鋲を仕込んだのも、机に罵倒の落書きをしたのも私です。驚きましたか?」
まる子「…」ガタガタ
先生A「生徒が問題を起こしたあとその処理をするのは教師であるこの私です。ストレスの履け口を見出さなければ、限界だったんですよ」
まる子「う、うわあああああああああああ!!!!!!」ダッダッダッ
20: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:01:28.549 ID:uk1MIYvLM.net
先生B「いや〜、最高のネタバラでしたね」ニヤニヤ
先生A「笑いをこらえるのに必死でしたw」
先生C「それにしても、まさか再び登校してくるとは思いませんでしたよねぇ」
先生A「わざわざご苦労なことですwwwwww」
まる子「(チクショー!チクショー!)」
まる子「うわあっ!!」バタッ
石ころに躓いて転倒するまる子
まる子「…」ボロボロ
「力が欲しいか?」
21: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:01:45.526 ID:uk1MIYvLM.net
まる子「…え?」
キートン「無力が故に弱者は淘汰され、居場所を奪われる。恥じることはない。弱者が力を欲することは言わば自然の摂理、生存競争の中で生き抜くためには力が必要だ。言論や法が及ばないところにいる者には暴力を以って制裁を加えることを許そう」
まる子「私は…あいつらを絶対に許さない!私に力をください!」
キートン「よかろう。受け取れ」
22: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:02:05.162 ID:uk1MIYvLM.net
先生A「これはこれはさくらさん。忘れ物でもしましたか?」
まる子「あぁ、貴様の首を掻っ切るのを忘れてたぜ」
先生A「狂いましたか?それとも、思春期によくある自意識過剰ですか?」
まる子「命は大事に」
先生A「は…?」ボロ
先生Aは自分の視界が下へと落ちていくのを、ただ見つめていることしかできなかった
自分が軽々と床を転がっていく感覚で、自分の胴体と頭部が切り離されたことにようやく気付くが、同時に意識は消え失せていた
キートン「力を得た以上、それをどう使うかは貴様の責任だ。他人の命を奪うも生かすも貴様の自由だが、人道を踏み外すと他所からの制裁があることを忘れるなよ。その男のようにな」
まる子「うん」
先生B「や、やめろぉ!…ぐわぁ!!」グサッ
先生C「ひぃぃ!!」グサッ
まる子「結局、復讐は何も生まないんだね。残るのは虚無感だけか」
25: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:02:35.149 ID:uk1MIYvLM.net
まる子「…」
キートン「常人ならば、倫理的壁や殺人を犯すことに対する恐怖、良心が葛藤を生み、生半な覚悟で人を殺すことは不可能だ。そして、その葛藤は一朝一夕で克服できるものじゃない」
キートン「力を与えるということは、その葛藤さえ拭い去るということ。力を得てしまえば、常人の感覚で生きることはもはや不可能。本当にそれでもいいのか?」
まる子「私は金輪際この力は使わない。そう決めたんだ…」
26: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:02:54.080 ID:uk1MIYvLM.net
先生D「今日は皆さんに悲しいお知らせがあります。先生Aと先生Cと先生Bが亡くなられました」
クラスメイト「」ザワザワ
関口「こりゃびっくり」
まる子「」ジロッ
まる子「関口、放課後話があるんだけど」
関口「なんだwwwwww告白かよwwwwwwwww」
まる子「笑ってられるのも今のうちだよ。3年1組の教室に一人で来て」
関口「はぁ?なんで俺が…」ゾクッ
「来てくれないと殺すから」
27: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:03:10.240 ID:uk1MIYvLM.net
関口「何のようだよ」ガラガラ
まる子「素直に来てくれるとは思わなかったよ。それだけでも許してあげたいところだけど」
関口「許すだぁ?」
まる子「お前の素行には目に余るものがある。それに、お前が私を押し倒して額から出血させたこと、忘れたわけじゃあないだろ?」
関口「昔のこと持ち出しやがって」チッ
まる子「謝ってもらう。それか死ぬかだが、どうする?」
関口「じゃあ死でいいよwwwwww」
まる子「」スッ
関口「!?」
まる子「(今の太刀筋を避けるとはこいつ…)」
29: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:03:26.330 ID:uk1MIYvLM.net
関口「真剣かぁ?だが、柄が見えないな」
まる子「よく見てみな」
まる子は真剣を握っている自分の手を関口に向けて差し出すが、正確には握っているのではなく''生えて''いた
関口「刃が掌から直接伸びている…。張力の類か」
まる子「まぁ、初見にしては悪くない推理だね」
関口「差し詰め、刃物を体に粘着させる能力ってとこだろぉ?」
まる子「残念だよ」ビリビリ
服を貫き、まる子の体から数本の刃が生えてくる
まる子「これでお前はあたしに近付けない」
関口「どうなってやがる…。とんでもねぇ能力だな」
まる子「できればお前を殺したくない。今すぐあたしの視界から消えれば見逃してやる」
関口「殺したくないだぁ?殺気垂れ流してるやつが何言ってんだか」
30: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:03:40.441 ID:uk1MIYvLM.net
関口「確かに接近するのは気が引けるが、遠距離からの攻撃も俺の能力なら可能!」
関口は片手で軽々と自分の近くにあった机を持ち上げ、まる子に向けて投げつける
まる子「筋力強化か」
まる子は手から刃を伸ばし、自分目掛けて飛んでくる机を串刺しにし、宙でで止めることに成功した
関口「やはりな」バリンッ
関口は教室の窓を突き破り、ベランダから飛び降り、グラウンドに着地する
関口「(俺の能力で勝ち切るのはまず無理だ。ここは逃げるのが上策)」ストッ
まる子と関口がいた教室は校舎の3階、そこから地面に飛び降りれば常人の身体なら重傷を負うはずだが、関口は何事もなかったように走り出す
関口「(追ってくるか?)」
まる子「中々早いね。バカ力だけでなく、体術にも自信があるのか」
31: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:03:54.106 ID:uk1MIYvLM.net
まる子「関口が能力者だとすると、他の生徒にも能力者がいる可能性は高い。探りを入れるか」
藤木「(僕は卑怯者だ。さくらがあのまま不登校だった方が面白いと思っていた。因みに長沢くんの家に火を着けたのは僕)」
長沢「全く君ってやつは性格の悪さが顔から滲み出てるね」
藤木「そんな、君も大概だろう」
まる子「」コソコソ
大野「今日どっか行く?」
杉山「腹減ったな」
女子A「私も〜。たこ焼き食べに行こうよ」
女子B「いこいこ〜」
まる子「」ヒソヒソ
33: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:04:13.465 ID:uk1MIYvLM.net
まる子「ボロを出さないな。これが能力者か」
はまじ「そうだぜ。能力はTPO弁えて使わないと、実生活に影響が出るからな」
ブー太郎「そうだブー」
まる子「はまじ!ブー太郎!」
関口「俺もいるぜ」
まる子「関口、死ににきたのか?」
関口「いや、昨日のことは謝るから勘弁してくれ」
はまじ「そんなことよりだ。協力しないか?俺たちと」
ブー太郎「能力者は誰しも同士で輪を作って、協力しあってる。裏のネットワークがあるんだブー」
関口「はぐれ者のお前をその輪の中に入れやるって話だ。悪い話じゃないだろ?」
はまじ「仲間がいると、色々と便利だぜ」
34: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:04:28.361 ID:uk1MIYvLM.net
まる子「確かに良い話だけど、信用ができないね」?
はまじ「大丈夫だ。輪の中に入ることにデメリットはない。仲間になる以上、今後俺たちも信頼を得られるよう努力していくつもりだ」?
まる子「(食い下がるか。若干あたしに利があるな)なら、その前に情報交換だ。あたしはあたしの能力を教えるから、お前たちはお前たちの能力とこの学校に在籍している他の能力者を教えろ」?
はまじ「…いいだろう」?
まる子「(やつらが既知の事実を全て話したとは思えないが、私も同様に一部の能力しか話していない)」?
まる子「(この学校にいる能力者は判明しているだけで7人。大野、杉山、はまじ、ブー太郎、関口、小杉、山田か)」?
まる子「(こいつらに注意はするが、これから何かしようというわけでもない。あたしはただ、平凡な学校生活が送れればそれでいい)」
36: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:04:44.717 ID:uk1MIYvLM.net
特別学級
山田「ジョジョジョジョジョジョジョジョ」ガタガタ
まる子「くっ…気持ち悪い。大分悪化してるね」
はまじ「山田には絶対手を出すなよ。既に何人か殺られてる」
まる子「マジかよ。あたしたちが力を合わせて何とか始末できない?」
はまじ「冗談じゃない。絶対無理だ…」
はまじ「そうだ。お前、他校のやつと関わりはあるか?」
まる子「全然」
ブー太郎「他校にも数人知り合いの能力者がいるんだが、会ってみないかブー?」
まる子「是非会ってみたいな」
37: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:04:58.179 ID:uk1MIYvLM.net
まる子「ここって私立の名門中学だよね?(たしかたまちゃんが通ってる…)」
はまじ「来たぜ」
花輪「久しぶりだねベイビー」
みぎわ「あら久しぶりねさくらさん」
まる子「花輪くんにみぎわさん!」
ブー太郎「(ここだけの話、みぎわは花輪と同じ中学に行きたい一心で勉強して中学受験したらしいブー)」
まる子「(マジかよ。そこまでされちゃ花輪くんも精神的にきついでしょ)」
はまじ「紹介するぜ。こいつらも俺たちの仲間、つまり能力者だ」
まる子「よ、よろしく…」
たまえ「」ワイワイ
としこ「」ワイワイ
まる子「あ」
はまじ「お、穂波と土橋じゃねぇか。たしかお前仲よかったよな?行ってきていいぞ」
39: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:05:17.963 ID:uk1MIYvLM.net
まる子「たまちゃん、とし子ちゃん、久しぶり!」
とし子「あっ、まるちゃん?久しぶりー!」
まる子「ハハ、覚えてくれてよかったよ」
たまえ「今日はまた、わざわざ合いに来てくれたの?」
まる子「いや、ちょっとこの学校の生徒と会う約束しててね…」
ゴロゴロ
ピシャンッッッッッッッッッッ
まる子「雷!?いきなり…」
たまえ「ていうか、今凄く近くに落ちたよね?」
まる子「(はまじたち、大丈夫かな…)」
40: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:05:33.792 ID:uk1MIYvLM.net
とあるビルの屋上
男「この町で最も強大な、能力者の派閥のメンバーが一箇所に集まるとは。しかもあんな見晴らしがいい場所で」ククッ
花輪「あれをやったのは君かい?ベイビー」
男「!?」
花輪「そう驚くなよ。格も保てないようじゃ、この世界では生き抜いていけないぜ?」
男「バカな!能力か!?だが、お前ら四人の能力は確認済み、雷を避けられる能力者はいないはずだ!」
花輪「僕の能力だよ」
男「お前の能力は銃の具現化だと聞いている!」
花輪「それは、そう思わせるための僕の工作さ。銃の具現化は能力の一部。僕はよっぽど緊迫した状況でなければ、銃の具現化しか使わないことにしてるんだ。今回のように、相手に能力を知られた状態でのバトルはフェアじゃないだろ?」
男「だとしたらどんな能力なんだ…」
41: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:05:50.279 ID:uk1MIYvLM.net
花輪「まぁ、君には必ず勝てるから教えてあげるよ。僕の本当の能力は金で買えないものを金で買う能力、汚い金の力(アブソルマネー)」
花輪「その場で欲しいものを決めて、値を自分で定める。すると自分の財産から自動的にその分の金が消える(どこへ行くは知らない)。しかし、見合わない値を定めた場合はペナルティーがある」
男「バカな…そんな能力があり得るのか…」
花輪「買ったものは瞬時に自分の元へ召喚、または''反映''される。銃はこの能力で毎回召喚している。僕が今回買ったのは自分の未来、つまり雷を避けられるという自分の未来を買ったのさ。かなり高くついたけどね」
花輪「この未来を買った瞬間、僕の近くに避雷針が召喚された(もちろん有料で)。その後身を隠して、仲間の能力で君の居場所を特定したわけだが」
男「」ブルブル
花輪「んまぁ、恥じることはないよ君。自分で言うのもなんだけど、僕は世界でも屈指の能力者だ」
男「許してくれ…」ブルブル
花輪「白旗を上げた相手に止めをさすのは気が引けるな。ひでじい、今回も汚れ仕事をお願いしていいかい?」
ひでじい「何なりと」
42: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:06:18.946 ID:uk1MIYvLM.net
たまえ「じゃあね!今度、三人で遊ぼうね!」
まる子「うん!またね!」
とし子「バイバーイ」
はまじ「終わったか?」
まる子「うん。ていうか、さっきの雷大丈夫だった?」
はまじ「まぁな…。今日は顔合わせだけのつもりだったし、もう帰るけどいいか?」
まる子「うん。そういえば、この学校にいる仲間って花輪くんとみぎわさんだけ?」
ブー太郎「今日は都合が悪くて会えなかったけど、他に丸尾がいるブー」
はまじ「他にも小学生時代の同級生が何人か在籍してるが、能力者ではないはずだぜ」
まる子「…ふーん」
43: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:06:31.624 ID:uk1MIYvLM.net
まる子「お母さん、何か手伝えることある?」
お母さん「それなら洗い物してくれる?無償よ」
まる子「別に、お金はいらないよ」
お母さん「あら」
お母さん「最近まる子の成長ぶりが著しいわね」
ひろし「そうかぁ?」
お姉ちゃん「そうなのよ。部屋も片付いてるし、ちゃんとしてるわ」
おばあちゃん「今日はまる子が肩叩きしてくれたよ」
ひろし「へぇ、少しは大人になったんだな」
44: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:06:42.498 ID:uk1MIYvLM.net
まる子「ところで、私たちは情報交換だけが目的なのかい?」
はまじ「他には慈善活動もしてるぜ。具体的には街の掃除だな」
ブー太郎「街で暴れてるチンピラや能力者の駆逐だブー。要は能力を有効活用しようって話だブー」
はまじ「後者は、能力者の全体数が少ないからあまり起らないんだけどな」
まる子「私も手伝うよ」
はまじ「そうか?なら今から街の見回りに行くから付いてこいよ」
46: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:07:25.678 ID:uk1MIYvLM.net
はまじ「お、早速事件かな」
女性がいかにもガラの悪そうな男たちに囲まれていた
通行人は目を背けるようにして素通りしていく
こんな光景は見たことがない
平和な街だと思っていたが、物騒な部分も持ち合わせていたのだと実感する
まる子「あたしが行くよ」
まる子「すみません」
不良A「アァン?」
まる子「その女の人に何をしてるんですか?」
不良B「テメェには関係ねぇだろうが。ぶち殺すぞガキャ」
まる子「そうですか。では、その女の人に謝って速やかに立ち去ってください」
不良C「ねぇねぇ?このガキ、やっちまうぞ?」
不良B「いいぞいいぞ、やっちまぇよォ!!」
不良A「お先にィ!渾身の右ストレートォ!ヒャッハーッ!!」
47: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:07:42.123 ID:uk1MIYvLM.net
その瞬間、まる子の指先から極細の針が突出して、不良Aの右肩口を貫いた
不良A「ぎゃあっ!!」
まる子「神経を断った。もうお前はその腕を使えない」
不良A「ヒィ!!」ビクビク
不良B「ブッコロ!!…ぐぎゃあっ!!」
不良Bはまる子を殴ろうと腕を振りかぶるが、いきなり腹部が出血し、思わず悲鳴を上げる
不良C「鉄拳ッ…ボキャ!!」
不良Cは何か罵り文句を言おうとしたが、その前に切断された鉄柱の下敷きとなり、同じく悲鳴を上げることとなった
まる子の手にはどこから取り出したのか、正真正銘の真剣が握られていた。
この真剣の目にも止まらぬ一太刀で不良Bの腹部を斬りつけ、電柱を切断したのである。
はまじ「ちょっとやり過ぎじゃねぇか?切断王を使うなんて。一歩間違えれば真っ二つじゃねぇかあいつら」
真剣がまる子の体へと引き込まれていく。
まる子「能力を有効活用しろって言ったのはあんたたちだよ?それに、こういう輩は一度痛い目にあったほうがいいのさ」
はまじ「…」
48: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:07:56.640 ID:uk1MIYvLM.net
ピーポーパーポー
まる子「どうしたんですか?」
翌日の朝、まる子が学校に登校すると一帯が凄惨な雰囲気に包まれていた
学校の周囲はパトカーや消防車に包囲され、かなり深刻な状況であることが伺えた
校門をくぐると数台の救急車に血を流した生徒が次々と運ばれてくる
先生「うちの生徒がナイフを振り回して暴れてるんだ…。警察もお手上げで、既に何人か刺されてる…」
はまじ「前田だ。今日久しぶりに登校してきたんだが、生徒に煽られて発狂しちまった」
まる子「あたしたちで何とかするよ!」
49: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:08:13.661 ID:uk1MIYvLM.net
前田「あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''!!!!!!!!!!!」
警察A「学校に残っていた生徒は全員逃がした、取り押さえろ!」
前田「あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''ア''ア''ア''ア''ア''ア''ア''ア''ア''ア''ア''ア''ア''ッ''ッ''ッ''ッ''ッ''ッ''ッ''!!!!!!!!」
警察B「く、来るなぁ!!」
前田「オマエラノシアワセヲォォォォォオオオ!!!!!!!!!!」
警察A「うわあああああ!!!!!」
グチャッ ボキィッ クジュッ ザシュッ ブシュゥッ
50: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:08:25.172 ID:uk1MIYvLM.net
関口「ヘヘヘ、あのメンヘラついに本性見せやがったぜ」ニヤニヤ
小杉「そいつ食ってもいい?」ムシャムシャ
はまじ「準備運動はこれくらいでいいな」
ブー太郎「オッケイだブー」
まる子「行くよ」
51: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:08:36.505 ID:uk1MIYvLM.net
前田「…」
前田「……」
まる子「やあ前田さん」
前田「殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺!!!!!!」ダダダダダッッッ
眼前にまる子の存在を確認した瞬間、前田はまる子へと襲いかかる
悲鳴を発しながら、液体を撒き散らしながら、這いつくばりながら
まる子は走り出した
前田はそれを死にものぐるいで追いかける
まる子は廊下の角に差し掛かると、前田を十分に引きつけて右折する
前田がまる子と同じように廊下の角を右折しようとした瞬間、前田の眼には階段が映った
まる子は階段を下り、自分から逃れようとしている
前田は階段に足をかけようとしたが、勢いよく''何か''にぶつかり、阻まれてしまう
52: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:08:51.391 ID:uk1MIYvLM.net
前田「!!」
目に見えない''何か''、だが自分の目には下階へと続く階段とそれを駆け下りるまる子がしっかりと映っている
障害物は何もない
前田「…」ダダダダッッッ
前田は鼻から出血した血を手で拭い、自分が通った道を引き返す
違うルートからまる子に追いつく算段だが、それは叶わなかった
前田「!!」
前田はまたもや目に見えない''何か''にぶつかり、まる子の追随を阻まれてしまった
しかし、前田の眼には先ほど通った廊下が映っているだけである
はまじ「ここからはブー太郎の独壇場だな」
53: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:09:10.086 ID:uk1MIYvLM.net
キートン「ブー太郎の能力は孤立悲愴(ミスサイン)。線で囲った範囲の気配を完全に消す能力である。ただし、引っ掻いて跡をつけたり描いたりして、必ず線と認識できることが能力の発動条件である」
キートン「線で囲った範囲の気配は人物に拘わらず消えるが、存在自体が消えるわけではないので、''見えない障害物''となり、他者の進行を阻む」
はまじ「俺たちが校舎内にあらゆる障害物を仕掛けてブー太郎が気配を消す。脱出不可能の迷路の出来上がりだぜ」
54: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:09:24.353 ID:uk1MIYvLM.net
桜家
「…」
お母さん「あんた、そこで何してるんだい?」
「桜すみれ、今この家にいるのはお前と桜こたけだけか?」
お母さん「私の質問に先に答えろ」
杉山「そうだな。俺の名は杉山さとし。話したことはあまりないが、桜ももこと同じ学校に通っている。この家を襲撃しにきた」
お母さん「そうかい。あんたの言った通り、この家にはお義母さんと私だけだよ」
杉山「やはりな。桜ひろし、桜さきこ、桜ももこのところへは刺客を送っておいたからな」
お母さん「何?」
杉山「心配することはないぜ。たかが雑魚だ。それより、眼前の相手に集中することだな」
55: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:09:44.035 ID:uk1MIYvLM.net
関口「ふぅ…これで前田を校舎内に閉じ込められたかな。あとははまじの能力で、前田を捕獲するだけだな」
大野「関口か」
関口「よお大野、やっぱお前も協力しにきたか」
大野「あぁ、状況はどうだ?」スタスタ
関口「もうほとんど終わっちまってるよ。残念ながらお前の出番はないぜw」グサッ
関口「!?…グハッ」
大野「そうか…。残念だな。俺の獲物が関口、お前だけなんてな」
大野は関口の隙をつき、脇腹に手刀を刺しこんだ
関口「一滴の殺気も漏らさずに俺に近付き、致命傷とはね…。やられたな…」ハァハァ
56: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:09:59.242 ID:uk1MIYvLM.net
関口「なーんてなッ!!」
大野は関口の脇腹から手刀を引き抜き、距離をとろうとするが、筋肉に挟まれ、上手く引き抜くことができない
大野「…」
関口「俺の動体視力をもってしても捉えきれない手刀とは、やるじゃん。だが内臓まで届いてないぜ」
大野「よく吠える犬だな」
関口「余裕か?このまま締め上げてやるよォ!!」
関口は大野を抱きしめ、腕に力を込める。
大野「俺がこの機にお前を消そうとしたのは、お前の能力が純粋な暴力性を秘めているからだ」ギュギュッ
関口「うっせぇ!!死ね!!」
万力の腕力と鉄板のような胸板に挟まれ、骨が軋む音が響くが、大野は顔色一つ変えない
常人の身体なら当に押し潰れているはずである
大野「お前の能力は実に厄介だ」フンッ
関口「何で潰れねェェェんだよォォォオ!!!!!!!!!!!」ギュゥゥゥゥ
57: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:10:13.041 ID:uk1MIYvLM.net
大母様「破ァッッ!!!」
すみれは杉山に拳を叩きつけようと突進するが、杉山は間一髪で地面を蹴り上げ、空中に逃げることで攻撃を交わした
行き場を失った拳の衝撃は空気を振動させ、衝撃波となり、家の壁を木端微塵に破壊した
杉山「…凄まじいな。これが伝説の暗殺一家、桜家。桜の血をひいていない貴様でさえこの実力か」
大母様「なるほど。御義父様が亡くなられた途端に活動を始めたというカルト組織の噂を最近聞くが、貴様がそうか」
杉山「桜友蔵は強すぎた。だから今まではこの街で、表立ったことはできなかったのさ」
大母様「あまりことを荒立てたくない。一瞬で終わらせてもらう!!」
杉山「ほう、やってみろよ」
58: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:10:28.567 ID:uk1MIYvLM.net
ジューーーー
足元に違和感を覚える杉山
杉山「靴が溶け…っ!(地面が高熱を帯びている!)」
杉山「これが貴様の能力か…」
大母様「主婦の戦場(ヘルジハード)、貴様は終わりだ」
杉山の靴が高熱で溶け出し、足ごと地面に固定されてしまった
力任せに無理矢理外すと足にダメージがあるので、杉山は動くことができない
杉山「チッ、見せてやるよ俺の能力!!」
その刹那、杉山の足が炎と化し、杉山の足を固めていた靴が一瞬にして灰となった
杉山は地を踏みしめ、地割れを招くほどの強烈な蹴りで、すみれに突進する
杉山は拳をすみれに目掛ける
すみれも同時に拳を振り上げ、二人の拳がぶつかり合った
その衝撃は桜家を半壊させた
桜家が砂煙に包まれる
59: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:10:53.368 ID:uk1MIYvLM.net
大母様「(これ以上家を破壊されるわけにはいかない…!!)」
すみれは杉山の気配を感じとり、瞬時に位置を確認し、杉山の視界を奪っている砂煙に乗じ、背後から杉山の臀部に強烈な蹴りを放った
杉山「ッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!」
杉山は吹き飛び、桜家の塀を破壊し、一軒二軒と隣家を破壊しながら尚も吹き飛び、三軒目の家に激突し、ようやく制止した
杉山「ガ…ハァッ…」
満身創痍の杉山は全身の骨が粉砕され、動くことができない
すみれが自分に向かって歩いてくるのをボロ切れのような体を横たわらせ、見つめていることしかできなかった
そして、すみれがゆっくりと杉山の元へと到達した
すみれは杉山が死の恐怖に顔を歪めていると思っていたが、そうではなかった
大母様「ここが貴様の墓場だ」
杉山「桜すみれ、貴様を認めよう。貴様を俺の本気に耐えられると見込んでやる!!」
杉山はボロ雑巾のような体を震わせ、宙に体を放り、すみれに抱きつにこうとする
すみれは鈍器のような拳で遂に杉山の腹部を貫くが、杉山は意に介さず、すみれの身体に絡み付いた
60: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:11:10.986 ID:uk1MIYvLM.net
杉山「離さないぜ」フンッ
大母様「それはこちらのセリフ!!このまま貴様を引き千切ってくれるわ!!」
途端に杉山の全身が炎を纏い、すみれの身体にも引火した
炎はあっという間に二人の全身を包んだ
すみれは炎に包まれながらも杉山を蹴り払う
杉山「くっ…」
杉山を纏っていた炎はいつの間にか消えていた
すみれは自ら自分の服を剥ぎ取り、これ以上の火傷を回避する
杉山「バカな…!!」
驚くことにその強靭な肉体はほとんどのダメージを負っていなかった
大母様「本気を出すんじゃなかったのかい?恐らく御義母様と闘り合うための体力を温存しているんだろうが、無駄なことだな」
61: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:12:21.087 ID:uk1MIYvLM.net
大母様「貴様の能力は掴んだ。十中八九、体内の物質をエネルギーに変換する能力。
身体を炎に変えた時点でそれは確定的だった」
大母様「貴様は我の一撃目の殴打を避けているが、二度目は向かい打っている。
つまり一度目はエネルギー変換が間に合わなかったが、二度目には間に合ったということだろ?」
大母様「我の一撃目は貴様の動体視力でも見きれなかった攻撃。そして我が手刀で貴様の腹部を貫いた時、
その部位を炎エネルギーに変換していれば重症を負わずに済んだはずだ。つまり不意の攻撃にはエネルギー変換は間に合わないということ」
大母様「ここまででわかったことは、身体の部分的なエネルギー変換が可能であること。
エネルギー変換した後に元の身体に修復することも可能であること。ここまで身体の改造ができれば、
傷の治癒は容易いと思うのだが、そこで野垂れている様を見ると、それは能力の範疇ではないのかね?」
杉山「参ったな…。ここまで見抜かれるとは…」
大母様「そろそろ死んでもらうよ」
62: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:12:33.252 ID:uk1MIYvLM.net
すみれの全身の筋肉が痙攣をはじめ、身体が膨張していく
元の身体の数倍はあるであろう巨体にに変貌し、その正体を披露する
杉山「筋肉のリミッターを外したか。身体の急速な活性化に耐えられるのは数十年のたゆまない鍛錬があってこそだな」
大母様「さよならだ坊や」
杉山「悪いが、ここでは死ねないな」フンッ
大母様「!?」
すみれが瞬きをした刹那、杉山の姿は自分の視界から完全に消え失せていた
すみれは目の端で光線のようものが横切るのを微かに捉えていた
大母様「(なるほど。全身を光エネルギーに変換して逃げたようだな)」
63: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:12:50.254 ID:uk1MIYvLM.net
はまじ「捕獲完了!」
ブー太郎「…疲れたブー」
小杉「あ〜腹減った〜」
まる子「そういえば、関口は?」
はまじ「あいつ、自分の役割が終わったから帰ったんだろ」
桜家
まる子「ちょ、ちょっとどうなってんのさ!私の家が半壊してる!」
お母さん「今日家に大型トラックが突っ込む事故があってね。家を修復してる間だけ違う場所に住むことになったよ」
おばあちゃん「まる子は心配しなくてもいいんだよ。1ヶ月もすれば元通りだからね」
まる子「そんなことより、みんなに怪我はなかった?」
お母さん「大丈夫、怪我人はいないよ」
まる子「よ、よかった…」
64: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:13:05.642 ID:uk1MIYvLM.net
杉山「ハァッ…ハァ…」バタッ
「虫の息じゃないか杉山くん。桜すみれと桜こたけはちゃんと始末したんだろうね?」
杉山「だ、だまれ藤木…、殺す…ぞ?グハッ…」
藤木「(これはチャンスだ…今の杉山くんなら僕にでも殺れる!!)」
大野「藤木、杉山を殺せば俺がお前を殺すぞ」
藤木「くっ…(なんかデジャヴが…)」
大野「大丈夫か杉山?何があった?」
杉山「油断した…桜すみれ、奴は強い…」
「これも君の慢心が招いたことだよ杉山くん」クックックッ
大野「野口、敗者に鞭を打つような真似はやめろ。こいつは敗因を自分でわかってる」
野口「全く、大野くんは甘いんだから」クククッ
65: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:13:24.552 ID:uk1MIYvLM.net
ザワザワ
長山「皆さん、これから臨時の学級会を開くことになりました」
ピタッ
生徒A「どういうことですか長山くん?」
生徒B「授業を延期するということですか?よほど大事な要件なのですね?」
長山「はい、時間をとらせて申し訳ありません。とても大事な要件で、且つ早急に解決しなければならないので、一から説明させていただきます」
長山「今日この学校で殺人事件が起こりました」
生徒C「何の冗談ですか長山くん?」
66: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:13:48.719 ID:uk1MIYvLM.net
長山「殺害された被害者は2-Aの佐野祐奈さんです。第一発見者は僕で、7時30分頃、僕が登校した時に2-Aの教室で発見しました。その時点では、生徒はまだ誰も登校していませんでした」
生徒C「長山くん、俺の質問を遮るなよ」
野口「一々質問に答えていたら時間が押すでしょ?段階を踏んで長山くんは君たちの疑問を解消してくれるよ。ただ、君たちの気持ちもわかる。
証拠ぐらいは最初に提示してほしいものだね」クックックッ
生徒C「(なんで落ち着き払ってるんだこいつ…)」
生徒A「飛んだ茶番ですね」
長山「ごめんね生徒Cくん。死体の写真を撮影しておいたので、大丈夫な方だけご覧にならってください」
67: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:14:23.154 ID:uk1MIYvLM.net
長山が差し出したスマホには、この学校の指定制服を着た女子生徒が黒板に磔にされている写真が映し出されていた
両腕に二箇所ずつ、両脚に二箇所ずつ、胸部に一箇所を鉄パイプのようなもので串刺しにされ、黒板に固定されていた
生徒D「おいおい、嘘だろ…」
生徒E「いくら何でもこんな殺され方あり得るかよ…」
花輪「この写真が本物だという証拠は?」
長山「当然の疑問ですね。現在女子生徒の死体は調理室の冷凍庫に保管してあります。
そして2-Aの教室からは血痕等の一切の証拠を隠滅してあります。なので、死体を見せろと言われれば見せることが可能です」
城ヶ崎「なんで現場から死体を持ち出して、証拠まで隠滅するような真似をしたのよ?」
長山「学校で殺人事件が起こったことで考えられる障害ですが、私立の学校というのは世間からの評判が生命線です。
評判が悪くなれば学校に入学する生徒が少なくなります。つまり運営に必要な金を回収できなくなり、学校は破綻します」
長山「多少の事件なら学校側で揉み消すことも可能でしょうが、ここまでの惨事は流石に隠しきれません」
長山「わざわざ学校を殺人現場に選んでくれたのです。
犯人は世間から注目を得るために、わざと派手な演出をしたのでしょうね。女子生徒を惨殺するというぶっ飛んだ演出を」
68: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:14:43.254 ID:uk1MIYvLM.net
長山「このままでは、下手をすると我々がこの学校に居られなくなるかもしれません。あなた方の将来のためにも、犯人を始末してこの殺人事件自体をなかったことにしませんか?」
笹山「そんな…」
生徒F「流石に、頭がおかしいのでは?故意で殺人事件の証拠を隠滅する方がずっとリスクが大きいはずです。下手をしたら殺人の共犯だと思われるかもしれない」
長山「リスクはありませんよ。最初から殺人事件などなかったのですから」
生徒D「話にならん、やめだ。皆、先生に報告しに行くぞ」
教室のドアに手をかける生徒D
生徒D「?おい、ドアが開かないぞ。鍵がかかってるわけでもないのに…」
長山「因みに、犯人はこの教室内にいますよ」
69: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:14:59.210 ID:uk1MIYvLM.net
たまえ「隣の教室静かだね。今授業中だよね?」
とし子「なんか臨時の学級会やるって聞いたよ」
たまえ「何があったんだろ…」
とし子「そういえばまるちゃんの家大変なんだってね」
たまえ「家にトラックが突っ込むって考えられないよね」
とし子「今度まるちゃんのところにお見舞い行こうね」
たまえ「なんて言葉かけらたらいいか少し悩むけどね…」アハハ
丸尾「ズバリ!そこの二人は授業中に喋ってはいけないでしょう!」
たまえ・とし子「あ、ごめんなさい」
70: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:15:15.529 ID:uk1MIYvLM.net
生徒A「どういうことだ?」
長山「まだいくつか疑問点が残っていますよね」
花輪「何故殺されたのが佐野祐奈さんだったのか。君が朝早くに登校した理由もだね」
長山「そう、それが犯人を特定する鍵になるんです」
長山「まず、佐野祐奈さんの殺害方法に着目してください。胸部と四肢を串刺しにされ、黒板に括りつけられています」
城ヶ崎「恐らく、被害者に相当の恨みを持っていた人物の犯行…」
長山「はい、そう考えるのが妥当です。しかし今回の事件は逸脱しすぎています。容疑者の性質上ね」
城ヶ崎「性質?」
長山「学校が犯行現場となっていることから、容疑者は学校の関係者に絞られます。そしてこの殺害方法、普通の生徒にはとても真似できない芸当です」
71: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:15:58.783 ID:uk1MIYvLM.net
笹山「ってことは…先生が犯人?」
長山「いえ、先生でも生徒でも、普通の人間が倫理に反する行為をする時には葛藤が生じます。
その葛藤を超えるほどの好奇心や憎悪を抱いていたのか、倫理が欠如したいたのか、どちらにしろ正気の沙汰ではありません。
訓練すれば躊躇せずに殺人を行えますが、現在の日本ではあり得ないでしょう。犯人はシリアルキラーです」
長山「そもそも、ここまで残虐な演出をする必要はなかったんですよ。
何分余裕がなかったもので、僕が死体を処理する時に確認はできませんでしたが、
彼女は黒板に磔にされる前に、学校以外のどこかで殺害されているはずです。磔にする過程で暴れられては困りますからね」
長山「普通の人間ならば他人を死に至らしめてしまった瞬間、呵責や後悔に苛まれ、
死体に工作している精神的余裕などないはずなのですよ。罪から逃れる意識が優先され、死体をどう処理するかに躍起になるはずです。
だから犯人は普通ではない、真性の殺人者なんですよ」
花輪「見えてきたね犯人の人物像。計画的な犯行、常人にはあり得ない残虐性…
果たして僕たちのクラスに該当する生徒がいるのか」
生徒A「…」
長山「犯人は少なからず彼女、佐野祐奈さんと親交があった人物です。
しかし、中学生に殺人を決意させるほどの恨みは買えないでしょうし、犯人にとって、この惨事を演出する上で都合のいい生徒だというだけで、利用されたのでしょうね」
72: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:16:20.327 ID:uk1MIYvLM.net
長山「(''ファーブルの虫眼鏡''!)」
長山は自身の手に円状の鏡筒にガラスが取り付けられた装置を発生させた
花輪「(初見の能力だな。現状から見ても虫眼鏡…)」
外見が虫眼鏡なのは、恐らく秘められた能力を相手に悟らせないためであろう
長山「俺の能力が知りたいなら、情報を金で買ってもいいんだよ?」
花輪「(挑発か…長山の事前工作でほとんど俺の財産は残っていない。
恐らく''ペナルティー''を狙って、俺に能力を使わせるのが腹か)」
花輪はアブソルマネーでマシンガンを召喚すると同時に、長山に向けて連射を始める
長山「(容赦ないなっ)」シュンッ
長山は俊敏な動きで軽々と銃弾を避ける
73: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:16:47.134 ID:uk1MIYvLM.net
花輪「(やはり軽く避けてくるか)」
長山は銃弾が尽きたことを確認すると、虫眼鏡を花輪にかざす
花輪「(…っ)」シュンッ
能力の発動を合図していると考えた花輪は、虫眼鏡のピントを外すようにして動き、長山との距離を詰めていく
長山「肉弾戦に持ち込む気か」
長山は手に持っている虫眼鏡を消滅させた
花輪「(肉弾戦になることを見越して虫眼鏡を消した…つまり攻撃系の能力ではない?それとも能力の発動条件が整っていなかったのか)」
長山「気になるかい?僕の能力、ファーブルの虫眼鏡(スノー・ウィット・ミラー)って言うんだよ」
花輪「…」
74: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:17:18.375 ID:uk1MIYvLM.net
花輪は空間の微妙な変化に気付く
花輪「背景の奥行きがなくなった…」
長山「気付いたようだね。僕のもう一つの能力、謎解き映画館(シークレット・シアター)」
花輪「そういえばあったね」
長山「君を早いうちにこの能力に引っかける必要があった。西城さんにまで参戦されると厄介だからね」
花輪「仕方がないな」
長山「!!」
瞬間、長山が見きれないほどの速度で花輪は一瞬にして遠くまで移動していた
花輪と長山が戦闘しているフィールドは見渡す限りの荒野であり、もちろん花輪がいる地点から
花輪が移動した地点には遠近感がある
だがその遠近感がなくなった
奥行き、つまり一定位置から先に壁ができたような、そしてその壁に本来あるはずの背景を描いたたような、
花輪はそんな微妙な感覚に襲われたのである
長山「(能力で''位置''を買ったのか。まさか空間転移まで可能とはね…)」
75: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:17:33.965 ID:uk1MIYvLM.net
花輪は違和感を覚えた場所まで能力を使い、移動した
確かに壁に背景を上書きしたような感じになっていたが、壁によって奥行きが遮られたのではなく、その地点から先の空間がなくなっていた
触ろうとしても''何もない''、これが表現の限界である
花輪「なるほど。僕達がいるこの空間を現実空間から分断したのか」
長山「ご名答、僕は空間を分離し、君と僕が心置きなく闘える絶好のフィールドを用意した」
花輪「(能力の概要はまだわからない。だが、能力を解く鍵があるはずだ)」
長山「もう君の財産も残り少ないんじゃないかい?」
花輪「お前は実力行使で俺には勝てない。だから能力を存分に使わせて俺の破産を狙っているわけだろう?安心しろ、お前の望み通りにしてやるよ」
76: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:17:55.736 ID:uk1MIYvLM.net
花輪は自身のもとに巨大なバズーカを召喚した
長山「何をする気だ…」
長山は再び虫眼鏡を発生させた
花輪「(長山の予想通りに事は運ばせない。この戦闘は奴によって予め計算されたもの、計算しつくされた計画の予想外ほど心身を動揺させるものはない。
奴が俺の怒涛の攻撃に怯み、隙を作った時が能力を解く糸口を見つける勝機)」
花輪はバズーカを担ぎ上げ、長山を目掛けて砲弾する
長山「くっ…」
辛うじて避ける長山だが、その反動で吹き飛ばされてしまう
花輪は空間転移で、吹き飛ばされ宙を飛んでいる長山が地に落下する前に、落下地点に先回りし、マシンガンを召喚し容赦なく連射をはじめる
花輪「…」
77: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:18:23.210 ID:uk1MIYvLM.net
しかし、予測した長山の落下地点から長山の姿を目で確認することはできなかった
花輪「(バズーカの砲煙に乗じたか。しかしおかしい…。奴がこちら側に吹き飛んで来なかったとうことは、意図的に反動ベクトルをズラしたということ。俺の意図を読んでいなければあり得ない思考のプロセス)」
花輪「(奴は俺から攻撃を仕掛けられる寸前にあの虫眼鏡を発生させた。つまり、あの虫眼鏡は他人の思考を探ることができると考えると納得がいくか。だとするとマズい。どこからどんな攻撃がくるか、これがわかってしまえば攻撃を避けることは容易だ)」
80: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:23:57.440 ID:uk1MIYvLM.net
その時、ひろしが現れ生徒たちを虐殺していく。
花輪は簡単に潰された後補食され、長山は脳点を蹴散らされた挙げ句心臓を破壊され死にたった。
まる子も断末魔もあげる暇もなく両腕を吹き飛ばされ、既に絶命した丸尾で叩き潰され息絶えた。
彼ら、彼女らは何故ひろしが突如襲いかかったのか分からないまま死んだ。
だが分かることがある。彼が能力者だということを。
ZUDOOOOONNNN!!!!!!
ひろしの雄叫びとともに教室が爆散しビックバンが起き全てを飲み込んで破裂した。
その時、一つの笑い声がひろしに聞こえたが一発の銃声によりすぐに止まった。
天地も無くし神は絶望するだろう。生命を無くし仏は泣きわめくだろう。
ひろしの絶望穴爆<サイコティックパワー>により全てが破壊しつくされ、やがて不死の身となったひろしは一生宇宙をさまよった。
Fin
83: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/01/08(金) 22:36:37.116 ID:R5qDS7mP0.net
なんということでしょう
・ニュース速報(VIP)@2ちゃんねるに投稿されたスレッドの紹介でした
まる子「死ね!!」バンッ バンッ 山根「さ、さくらももこは一体何をしてるんだwwwwwwwwwwwwwww」
・管理人 のオススメSS(2015/07/04追加)
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