紗枝「Pはんからええ匂いがするわぁ……みなはんも嗅げばええのになぁ」
ちひろ「プロデューサーさん、女装がバレないようにしっかりしてくださいね?」
智絵里「プ、プロデューサーさん、女装がバレないように気をつけてくださいっ」
ちひろ「プロデューサーさん、迂闊なことして女装がバレないようにしてくださいね」
P「はあ……大晦日だろうが仕事しごと……」カタカタカタッ
ちひろ「うちの業界は仕方が無いですよ……頑張りましょう」ハァ
ちひろ「そういえば最近紗枝ちゃんはどうですか? 怪しい動きとかしていましたか?」
P「んーん、特には……あ、でも智絵里が変なこと言ってたな……」
ちひろ「何ですか?」
P「何だっけ、別の問題が出てきたとか何とか……」
ちひろ「なんでしょうかね? ま、とりあえずそれは置いといて……明日のお仕事の準備できてますか?」
P「とりあえずねー……あとは紗枝と文香がいつ来るのかしらね」
ちひろ「もういい時間ですしね。そろそろ来るとは思うんですけど……」
ガチャッ
文香「……お疲れ様、です」
ちひろ「あっ、丁度2人とも来ましたね」
P「おはよう2人とも。お正月から仕事入れちゃってゴメンなさいね」
紗枝「気にせんでよろしおす~。Pはんも大変やろし」
文香「私は……元旦に実家へ帰る予定も……ありませんでしたので……」
ちひろ「まあまあ、一応お2人はPさんと初詣に行ってからそのままお仕事なんですよね?」
P「ちょっと疲れるかなって思ったんですけどね。○○神社の正月行事のリポーターですし、早朝初詣してから収録入ればいいかなって」
紗枝「せっかくのお正月やし、お参りしておきまひょ」
文香「そう、ですね……こういうときでしか……神社へ足を運ぶことも、ありませんから……」
文香「それでは……待たせてもらいます……丁度、まだ読み終わっていない本を持ってきたので……」スッ
紗枝「うちはPはんのお仕事でも見とるわぁ」
P「あんまり邪魔しないで頂戴ね……あら、紗枝は完全装備ね」
紗枝「ふふっ、くりすますんときはてれび局も寒かったし、こーともまふらーもちゃんと着といたんよ?」
P「そう、偉いえらい」
ちひろ「プロデューサーさんは少し寒そうですね。暖房の温度上げておきますか?」
P「んー……ショール掛けてるんですけどね。窓際だから少し寒くて」
紗枝「しょーる……」
ちひろ「それじゃ少し暖房の温度上げましょっか。私も寒かったんですよねー」ピッ
……
…………
文香「……」ペラッ、ペラッ……
P「もうちょっとで0時回っちゃいますね」
ちひろ「そうですねー、年越し蕎麦でも食べます?」
P「蕎麦なんて無いでしょ……コンビニで買ってきます?」
ちひろ「食べましょうよー、このまま黙々とお仕事して新年迎えるなんて寂しいじゃないですかー」
P「はいはい……それじゃちょっと外行ってきますよ」ハァ
紗枝「あ、Pはんお外に出はるならうちも付いて行ってええどす?」
P「いいよ。寒いからちゃんとコート着なさいね」パサッ……
紗枝「はぁい」モゾモゾ
P「私もコート着て、と……それじゃちひろさん、文香、留守番お願いしますね」
文香「……はい」
ちひろ「お願いしますねー」
ガチャッ……バタンッ!
ちひろ「さてと、年越し前だしそろそろお仕事なんて放り投げてー……文香ちゃん、寒いしコーヒーでも飲みますか?」ゴソゴソッ
文香「……それでは、頂きます」
ちひろ「はいはい~、インスタントを開けてーの」パリパリッ
ちひろ「電気ポットからお湯を入れてーの……」コポコポ……
ちひろ「はい文香ちゃんどうぞー――」ガッ!!
ちひろ「ってわわっ!?」グラッ!
文香「っ!?」ビクッ!
……バシャッ!
文香「熱っ……!」
文香「は、はい……特に火傷はしていませんが……」
ちひろ「あああ……文香ちゃんのショールにコーヒーが……ご、ごめんなさい~……」
文香「いえ……お気になさらず……」
ちひろ「でもこんなにコーヒー掛けちゃったら洗っても落ちないですよね……と、とりあえず濡れてるし、臭いも付いちゃってますし脱いだほうが……」
文香「そう……ですね……少し肌寒くなりますが……」スルッ……
ちひろ「年末に何やってんだ私は……あ、そうだ」タタタッ
文香「?」
文香「これは……プロデューサーさんが羽織っていた、ショールですが……」
ちひろ「あの人には申し訳ないけど、コート着たままになってもらえればとりあえず大丈夫……文香ちゃんのショール、綺麗にできるか分からないけどちょっと洗濯してきますね!」
文香「いえ、そこまでなさらなくとも……」
ちひろ「いえいえ! 一応洗剤はあるので給湯室で頑張って手洗いできれば……ちょっとやってきますね!」タタタタッ!
ガチャッ! バタンッ!
文香(……ちひろさん、行ってしまいました)
文香「……くしゅんっ」
文香(……確かに、お仕事の前に体調を崩してはいけません……プロデューサーさんには申し訳ありませんが、ショールをお借りして……)モゾモゾ
文香「……これなら、少しは暖かく――」スンッ
文香「……」ピクッ
文香(この匂いは……何でしょうか……プロデューサーさんの、匂い……?)スンスンッ……
文香(微かな香水の香りに混ざって……プロデューサーさんの匂いが……)スン……スン……
文香(……)スゥー……ハァー……
文香(……)スン、スン……
文香(この匂いは……まるで……)ウトウト
文香「……」スー、スー……
……
…………
ガチャッ!
P「ただいまー……あー寒いさむい」
紗枝「おやぁ? ちひろはん、おりまへんなぁ……」キョロキョロ
P「あらホント、どこ行ったのかしら?」キョロキョロ
<Pサーン、チョットキュウトウシツマデキテモラッテモイイデスカー!
P「なんだ給湯室にいるのね。ま、蕎麦も用意しなきゃならないし……紗枝、ちょっと待ってなさいね」
紗枝「はぁい」
P「どうせならちひろさんに年越し蕎麦作らせようかな……」タタタタッ……
バタンッ!
紗枝「……はて、そういや文香はんは――」キョロキョロ
文香「……」スー、スー
紗枝「なんや、そふぁで居眠りしてたんやなぁ。暖房も効いとるし……」ピタッ
紗枝(あれは……Pはんのしょーる……)ササササッ!
文香「……」スー、スー……
紗枝「……こん匂い、間違いあらへん。確かにPはんのしょーるやけど」スンスンッ
紗枝「……なして文香はんがPはんのしょーるを着てはるんやろ……?」ジー……
文香「ん……」スヤスヤ
紗枝「でも……ええなぁ……そや、文香はん、少しうちも失礼しますえ……」モゾモゾ
……
…………
ガチャッ
P「もう、文香のショール汚しちゃうなんて……」
ちひろ「すみません~……でもPさんが戻ってきてくれてよかったですよー」
P「ちゃんと洗わないと縮んじゃうんですから、洗い方調べるなりしてから洗剤に浸けてくださいよ……あら?」
ちひろ「ん、紗枝ちゃんと文香ちゃんは……?」キョロキョロ
紗枝「……」スー、スー……
文香「……」スヤスヤ
ちひろ「2人揃ってPさんのショールに包まって寝てる……」
P「いや、確かに大きいショールだけど無理やり過ぎでしょ……」
ちひろ「どうします? 起こすのもちょっと……」
P「ま、事務所出るまでに起きなかったら起こしましょうか。自分たちで起きたら蕎麦食べさせればいいし」
ちひろ「そうですね。それじゃあさっそく夜食ってことで年越し蕎麦を~」ズルズルッ!
P「2人ともちゃんと起きるかしら……」
……
…………
文香「……ん」ピクッ
モゾモゾ……
紗枝「ふぁ……」ゴシゴシ
ちひろ「あ、2人とも起きましたね」
P「おはよう2人とも。明けましておめでとう」
紗枝「あ、Pはん……ほえ、もう新年どすか?」ゴシゴシ
ちひろ「お2人が寝ちゃってる間に0時過ぎちゃいましたよ。あ、お蕎麦食べます?」
文香「す、すみません……つい寝てしまって……」
P「いいよ別に、この後初詣に行ってそのまま仕事なんだから。事務所出る前にでも起こそうかと思って寝かせてたもの」
紗枝「せやなぁ、けど、その前にPはんがご用意してくだはったお蕎麦も食べへんとなぁ」
P「あ、蕎麦は食べるのね……それじゃ用意してくるから待ってなさいね」タタタッ
ガチャッ……バタンッ
文香「……何が、ですか?」パサッ……
紗枝「Pはんのしょーる……ええ匂いしはるさかい」
文香「匂い、ですか……プロデューサーさんのこのショールが……」ハッ
文香「……そういえば、このショールを羽織ったとき……不思議な匂いが……」
紗枝「せやろ? うち、Pはんのそん匂い大好きやわぁ」スンスンッ
文香「……確かに、このショールの匂いを嗅いでいたら……本棚に挟まれたときのような匂いがして……安心して、つい眠ってしまって……」スン……スン……
紗枝「なんやそないな言い方されると、息苦しそうな匂いやわぁ」スンスンッ
文香「ですが……この匂いは……とても、いいものですね……」スン、スン……
紗枝「文香はんもPはんの匂い、ええ匂いやと思うてくれはるんやなぁ。うち嬉しいわぁ」ニコニコ
文香「
コメント一覧
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- 2016年01月11日 23:00
- ふみふみまでクンカーの 仲間入りか(笑)
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- 2016年01月11日 23:13
- 終了…?シリーズ終了と申すか!?ちえりん出てへんやないの!
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- 2016年01月11日 23:14
- やっと時代が私に追い付いてきたか……
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- 2016年01月11日 23:30
- (紗枝とPを引き剥がそうと妖狐が蒼き力を纏う音)
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