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本当の意味で『マリオメーカー』を使いこなしていた息子の話
 

本当の意味で『マリオメーカー』を使いこなしていた息子の話


 ずいぶん今更の話だが、先日、夏に注文していたランドセルを地元百貨店へ引き取りに行った。4月から長男は小学生だ。エレベーターを上がり切ったところで妻が「入学式の服も買わなきゃ」と慌てていた。子どもの成長は早いものだ。

 そんな長男は、去年のクリスマスから『スーパーマリオメーカー』に夢中。

 血筋なのだろう。保育園で平均5、6回おかわりするという大喰らいの彼だが、マリオメーカーをやっているときは腹が減らないらしくおやつには目もくれない(そもそも給食を食べ過ぎなんじゃないか).。1度やりだしたらまるで存在が消えてしまったかのように、ひたすら黙ってゲームパッドと向き合っている。

スーパーマリオメーカー かんぺきガイドブック (ファミ通の攻略本)

 元々ファミコンの『エキサイトバイク』エディットモードで遊んでいた彼だ。『マリオメーカー』にはすぐ慣れた。それどころか誰に教わったのか音声入力までマスターしていたのだ。正直よくわからないがそれは自分の声をゲーム内で再生できる機能らしい。そもそも私はそんな機能が付いてることすら知らなかった。
 断わっておくと、いくら父親がどうしようもないレトロゲーマーだからと言って際限なくやらせてるわけではない。マリオメーカーをやった分だけ勉強orサッカーをやるという約束でやらせている。ただ、普段はゲームを「無駄な時間」と切り捨てる妻も、なぜか『マリオメーカー』は許せてしまうのだとか。

 それは同ソフトが基本的に“何かつくる作業”のため知育性が高いと感じているからだろう。また長男はしきりにつくった面をやらせたがる。どういう仕組みか知らないが友達のつくった面もやれるらしい。彼は丸っきり現実社会と切り離された世界で遊んでいるわけではなさそうなのだ。(参照記事
 したがって妻は無意識のうちに同ソフトをコミュニケーションツールとしても評価しているのではあるまいか。流行りのドラマでも見せてるような感覚なのかもしれない。


 ――ねえ、お父さんやって、やって。

 仕事から帰って着替えていると長男の声がした。いったいどこで覚えて来るのか、また新しいギミックを凝らした面だ。だが、あいかわらず作り込みが甘い。私はあえてダメ出しをしながらプレイする。保育園児に対して大人げないなあとは思うが、ゲームのこととなるとついつい真剣になってしまうのだ。
 それに、こっちは小学校のときからマリオをやってきた人間だ。知識や技術はもちろん、クリエイティビティについても負ける気がしていなかった。だから絶対に最初からスタートして最後までゴールしてみせる。途中スタートは絶対にしない。ゴールできるまで何度も何度も挑戦する。そしてどんなところがダメなのか徹底的にダメ出しした。(字面にすると嫌な感じだが、それを和気あいあいとやってる)。

 そして何度も失敗してやっとたどり着いたゴール手前。何かの拍子に、今度はゲーム内から長男の声がした。オトウサン、ダイスキ!

 音声入力機能を使った突然のサプライズ演出だ。いい大人が赤面した。何がギミックか。何がクリエイティビティか。本当の意味でマリオメーカーを使いこなしているのは長男の方じゃないか。そう思うと二重に恥ずかしかった。
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