第2回ウェアラブルEXPOより。『JAPONISM』などのメガネブランドで知られるボストンクラブは、既存の眼鏡をスマートグラス化する外部デバイス用のマウント『neo-plug』(ネオプラグ)を参考展示していました。
スマートグラスには、専用設計のスマートグラスのほかにも、既存のメガネに映像を投影してスマートグラス化する製品も登場し始めています。neo-plugは、後者に属する製品の標準化を見据えたスライド式の着脱システムです。
ボストンクラブのブースでは形状の異なる4種類のコンセプトモデルを展示していました。それぞれデバイスを装着した場合だけでなく、外した際にも違和感のないデザインになるよう配慮したデザインとなっています。いずれもメガネのテンプル部分に外付けのスマートグラス用デバイスをスライドして着脱できるような形状です。現在、特許出願中とのこと。
レンズ保持部分の付け替えに対応する『Type A』
耳にかかる重みを軽減するスポーティな『Type B』
テンプル下の部分にデバイスを装着できるようにした『Type C』
ベーシックなデザインの『Type D』
展示では非常にスタイリッシュな外観になっていますが、このコンセプトモデルはあくまでも将来を見据えた理想形のひとつです。現状では、スマートグラス自体が持つべき機能を模索している最中のプロダクトであり、業務用途の製品が中心。過渡期的な製品も多く出ています。
メガネはファッションとしてもこだわりがいのあるアイテムです。近年、様々な形態や機能をもったスマートグラスが各メーカーより発表されていますが、"自分が日常的に使ってみたいか?"という視点に立ったとき、ガジェットとしての"スマートグラス"と、ファッションアイテムとしての"メガネ"にはまだ隔たりがあると感じます。
本システムの提案が活きるのは、ガジェットとしての魅力とファッションとしての格好良さのバランスを考える段階、つまりデバイス側で"スマートグラス"として求められる必要十分な機能性が確定し、さらにコンセプトモデルと同等のサイズが実現してからでしょう。
今回のボストンクラブの展示は、近い将来に普及するであろうスマートグラスの在り方に関するひとつの提案といえます。