気圧差で34トンの鉄鋼製タンクをベッコベコに凹ませることができるのか実験しました(動画あり)
ベッコベコにしてやんよ!
世界中で人気のディスカバリー・チャンネル。その中でも特に人気なのが科学番組「Mythbusters」です。映画のシーンや都市伝説、擬似科学などを専門家の協力のもと検証する番組なのですが、残念なことに2016年のシーズン14で最後になるようです。先日放送されて話題になったエピソードがこちらの「タンカー・クラッシュ(Tanker Crush)」。
何を検証しているかというと蒸気クリーナーでタンカーの内部を蒸気で満たした後、雨などで急激に冷やされたらタンカーは内側に向かって潰れるのだろうか、と言う説。
...はて?
どういうことか、番組ではまず小さい缶を使って説明してくれます。
こちらのよくある缶。中に少しだけお湯を入れて、全体を温めます。すると内側に蒸気が満たされた状態になりますね。その後フタがきっちり締まっていることを確認して、缶を冷まします。すると缶の外と中の気圧差が大きくなって...
べっこーんと凹むわけですね。これと同じ現象がタンカーでも起こせるのか?を検証したのが今回のエピソード。そこで現役を退いたタンカーをゲットし、蒸気クリーナーを使って同じように内部を蒸気で満たしました。
雨が降った時のシミュレーションとして水を放水してタンカーを冷やします。あとは凹むのを待つだけ...
10分経過...
30分経過...
60分経過...
凹みませんでした!
そこで「タンカー自体がもっと老朽化していたら気圧差で凹ませることができるのか」を検証することに。最初のものよりも古いタンカーをゲットし、今回は蒸気を使わずに業務用のバキュームを使って中の気圧を下げます。凹むのか...?
60分経過...
凹まない!
じゃあ損傷があったら凹むだろう!コンクリート上から落とせ!
ということで9メートル上から1.5トンのコンクリートの塊を落とします。タンカーにダメージを与えた後にバキュームを使って気圧を下げたところ...結果はこちらのビデオでご覧ください。
べっこーん!!こちらのビデオだとスローモーションですが、凹み始めてからペタッと上と下がくっつくまで1秒もかかっていません。
蒸気の力だけでは凹まなかったですが、タンカーが頑丈に作られていることがわかって良かったですね。
source: Tanker Implosion High-Speed | MythBusters via YouTube
Casey Chan - Gizmodo SPLOID[原文]
(塚本 紺)