希
1: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/01/13(水) 23:12:53.33 ID:zvenQ+WO.net
希「ふあぁ…」
ノゾミ「うわ――――」
希「…え? あれ?」
ノゾミ「まさか、本当に呼び出せるなんて――――」
希「うち、さっきまで家で…」
ノゾミ「ウチのスピリチュアルパワーもまだまだ失われたわけやない、ってことかな♡」
希「…あ、あのー」
ノゾミ「あ、ゴメンゴメン! ウチ、東條希! ―――って、知ってるか♡」
希「…う、うん…うちも東條希やから…え、えぇ!? う、うち!?」
ノゾミ「とりあえず、お話するにもここじゃなんだし―――」
ノゾミ「うわ――――」
希「…え? あれ?」
ノゾミ「まさか、本当に呼び出せるなんて――――」
希「うち、さっきまで家で…」
ノゾミ「ウチのスピリチュアルパワーもまだまだ失われたわけやない、ってことかな♡」
希「…あ、あのー」
ノゾミ「あ、ゴメンゴメン! ウチ、東條希! ―――って、知ってるか♡」
希「…う、うん…うちも東條希やから…え、えぇ!? う、うち!?」
ノゾミ「とりあえず、お話するにもここじゃなんだし―――」
3: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/01/13(水) 23:17:49.40 ID:zvenQ+WO.net
希「…あのー」
ノゾミ「んー?」
希「…いったい、これはどういう状況に…」
ノゾミ「あ、ここがウチの家やで! ささ、いらっしゃーい♡」
希「…お、お邪魔します…」
ノゾミ「あ、ええんよ? 自分の家だと思ってくれれば」
希「…そうは言ってもなぁ」
ノゾミ「あ、もしかして―――違うところに住んでるとか?」
希「いや、ここ自分の家やけど」
ノゾミ「そっか! なら、今回呼び出せたのはうちらの世界とあまり相違点のないところやった、いうことかな?」
希「…その」
ノゾミ「ん?」
希「…いったいどういう状況か、まったく呑み込めてないんやけど…説明してもらっても、ええかな」
ノゾミ「あ、そっか! そやね、突然呼び出されてもよくわからないか! じゃあ、説明させてもらうけど――――」
ノゾミ「んー?」
希「…いったい、これはどういう状況に…」
ノゾミ「あ、ここがウチの家やで! ささ、いらっしゃーい♡」
希「…お、お邪魔します…」
ノゾミ「あ、ええんよ? 自分の家だと思ってくれれば」
希「…そうは言ってもなぁ」
ノゾミ「あ、もしかして―――違うところに住んでるとか?」
希「いや、ここ自分の家やけど」
ノゾミ「そっか! なら、今回呼び出せたのはうちらの世界とあまり相違点のないところやった、いうことかな?」
希「…その」
ノゾミ「ん?」
希「…いったいどういう状況か、まったく呑み込めてないんやけど…説明してもらっても、ええかな」
ノゾミ「あ、そっか! そやね、突然呼び出されてもよくわからないか! じゃあ、説明させてもらうけど――――」
6: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/01/13(水) 23:24:40.59 ID:zvenQ+WO.net
7月15日。
ウチは暇を持て余してた。
一人暮らしやから、ご飯の用意とか、選択とか、やることはいっぱいで。
まったくやることが無いといえばウソになるけど―――
でも、μ`sの練習が無い休日はどうしても。
暇を持て余してしまう。
……。
あ。
そういえば、来週はニコの誕生日だったっけ。
どうせみんなでパーティーとかするんやろーけど、ウチから個人的にプレゼントでもあげよかな。
よし、ブラブラ街を歩いてみることにしよ。
そんで、風にお任せして、その時目についたものを買っていこう。
ニコっちのことやから、テキトーなものでも喜んでくれるやろ―――♡
くすくす。
そんなわけでウチは、アキバの街をひとり歩いていた。
この街は本当に色々なお店がある。
パソコンとか家電とかを扱ってるお店から、アニメやゲーム、飲食店。
それに、怪しい、エッチなお店とか♡
あ、ニコも18歳になるんやし、そういうものでもあげちゃったり―――
なんて、そんなことしたらきっと"アイドル失格"の烙印を押されてまうな♡
冗談は置いといて。
なんとなく気になったお店にフラリフラリと入っては、何も買わずに出ていく―――
そんなことを繰り返してた。
と、その時―――
ぴゅう。
隣を、風が通り抜けていった。
その風は、ウチを誘っている―――そんな気がした。
ウチは、その風の吹く先にある狭い道へ、入っていった。
ウチは暇を持て余してた。
一人暮らしやから、ご飯の用意とか、選択とか、やることはいっぱいで。
まったくやることが無いといえばウソになるけど―――
でも、μ`sの練習が無い休日はどうしても。
暇を持て余してしまう。
……。
あ。
そういえば、来週はニコの誕生日だったっけ。
どうせみんなでパーティーとかするんやろーけど、ウチから個人的にプレゼントでもあげよかな。
よし、ブラブラ街を歩いてみることにしよ。
そんで、風にお任せして、その時目についたものを買っていこう。
ニコっちのことやから、テキトーなものでも喜んでくれるやろ―――♡
くすくす。
そんなわけでウチは、アキバの街をひとり歩いていた。
この街は本当に色々なお店がある。
パソコンとか家電とかを扱ってるお店から、アニメやゲーム、飲食店。
それに、怪しい、エッチなお店とか♡
あ、ニコも18歳になるんやし、そういうものでもあげちゃったり―――
なんて、そんなことしたらきっと"アイドル失格"の烙印を押されてまうな♡
冗談は置いといて。
なんとなく気になったお店にフラリフラリと入っては、何も買わずに出ていく―――
そんなことを繰り返してた。
と、その時―――
ぴゅう。
隣を、風が通り抜けていった。
その風は、ウチを誘っている―――そんな気がした。
ウチは、その風の吹く先にある狭い道へ、入っていった。
8: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/01/13(水) 23:28:58.53 ID:zvenQ+WO.net
風に誘われて入った狭い道には、どうも異様な空気が流れていた。
アキバにしては、全く人が通ってないし。
閉店の瀬戸際のお店でも、ここまで人がいないことはない。
物好きな客の一人や二人はいるもんや。
でも、恐怖より好奇心が勝ったウチは―――どんどん先に進んで見ることにしたん。
しばらく歩いていると、誰かから声をかけられた。
「あー、ちょいとそこの女子高生さん」
黒いローブを被った、お姉さん。たぶん。
どこか聞いたことのあるような、ないような―――そんな、若い女の人の声だった。
「この秘密のおまじないが書かれた本―――欲しくない?」
その怪しいお姉さんが取り出したのは、本というにはあまりにも薄すぎる小冊子。
アキバでたっくさん売ってる同人誌でも、ここまで薄くない。
―――怪しい。
まず、こんな人気のないところで商売している時点で。
そして、次に恰好。
さらに、秘密のおまじない、なんて謳い文句。
誰がどう見ても怪しさ100点満点だったけど、でも―――
「100円でいいよ」
―――一人暮らしにとって、安さは味方であり、敵でもある。
買い物に行って、お菓子とか冷凍食品とか、安く売ってると―――安いから、と言ってついつい買ってしまう。
そういうものと違う? ウチだけかな。
さて、100円という価格に惹かれてしまったウチは、気づくとお財布から100円を取り出し―――
「まいど―――」
お姉さんから冊子を受け取っていた。
アキバにしては、全く人が通ってないし。
閉店の瀬戸際のお店でも、ここまで人がいないことはない。
物好きな客の一人や二人はいるもんや。
でも、恐怖より好奇心が勝ったウチは―――どんどん先に進んで見ることにしたん。
しばらく歩いていると、誰かから声をかけられた。
「あー、ちょいとそこの女子高生さん」
黒いローブを被った、お姉さん。たぶん。
どこか聞いたことのあるような、ないような―――そんな、若い女の人の声だった。
「この秘密のおまじないが書かれた本―――欲しくない?」
その怪しいお姉さんが取り出したのは、本というにはあまりにも薄すぎる小冊子。
アキバでたっくさん売ってる同人誌でも、ここまで薄くない。
―――怪しい。
まず、こんな人気のないところで商売している時点で。
そして、次に恰好。
さらに、秘密のおまじない、なんて謳い文句。
誰がどう見ても怪しさ100点満点だったけど、でも―――
「100円でいいよ」
―――一人暮らしにとって、安さは味方であり、敵でもある。
買い物に行って、お菓子とか冷凍食品とか、安く売ってると―――安いから、と言ってついつい買ってしまう。
そういうものと違う? ウチだけかな。
さて、100円という価格に惹かれてしまったウチは、気づくとお財布から100円を取り出し―――
「まいど―――」
お姉さんから冊子を受け取っていた。
10: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/01/13(水) 23:30:52.77 ID:zvenQ+WO.net
……うーん、本当に買っちゃってよかったんかな。
実は、世界の命運を握るような秘密が書かれていたりして―――!?
なんてことはなく。
普通におまじないの手順が書いてあった。
「ねえお姉さん、これって―――」
気が付くと、お姉さんはいつの間にか消えていた。
というか、この道に入ってくる前の、大通りに戻ってきていた。
―――もしかして、怪しい商売してるお姉さんとかじゃなくて、神様だったとか―――
ありえるなぁ。それだとしたら、訝しんでしまったことをお詫びしたい。
ごめんなさい。
―――さてと。
このおまじない―――ニコに教える前に、自分で試しておこうかな。
だってほら、ウチも効果のわからないおまじない試したニコっちが、どこか宇宙の彼方にでもすっ飛んでってしもたら困るやん?
だから、ウチが人柱になってあげるん。
――――別に、好奇心とかやないんよ?
ノゾミ「――ちゃんちゃん」
希「…じゃあ、その怪しいおまじないで呼び出されたのがうちってこと?」
ノゾミ「そういうこと♡」
希「…スピリチュアルやね」
実は、世界の命運を握るような秘密が書かれていたりして―――!?
なんてことはなく。
普通におまじないの手順が書いてあった。
「ねえお姉さん、これって―――」
気が付くと、お姉さんはいつの間にか消えていた。
というか、この道に入ってくる前の、大通りに戻ってきていた。
―――もしかして、怪しい商売してるお姉さんとかじゃなくて、神様だったとか―――
ありえるなぁ。それだとしたら、訝しんでしまったことをお詫びしたい。
ごめんなさい。
―――さてと。
このおまじない―――ニコに教える前に、自分で試しておこうかな。
だってほら、ウチも効果のわからないおまじない試したニコっちが、どこか宇宙の彼方にでもすっ飛んでってしもたら困るやん?
だから、ウチが人柱になってあげるん。
――――別に、好奇心とかやないんよ?
ノゾミ「――ちゃんちゃん」
希「…じゃあ、その怪しいおまじないで呼び出されたのがうちってこと?」
ノゾミ「そういうこと♡」
希「…スピリチュアルやね」
11: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/01/13(水) 23:34:15.51 ID:zvenQ+WO.net
希(簡単にはいそうですか、って信じるわけにもいかないんやろーけど…でも、目の前にいる人を見たら…)
ノゾミ「ん?」
希(…信じるしかないよなぁ)
ノゾミ「どないしたん?」
希「ううん、なんでも。…しかし、ずっと鏡見てるみたいで…なんか不安になるなぁ」
ノゾミ「そう? ウチは面白いと思うけどな♪」
希「…」
ノゾミ「さて、これからどうする?」
希「どうするって言われても…」
ノゾミ「エリちのとこでも行く?」
希「あぁ…それもええかもね。皆、あんまり会えてないし」
ノゾミ「え?」
希「え?」
ノゾミ「会えてないって…なんで?」
希「なんでって…絵里ちはロシア留学に行ってるし、にこっちはアイドルやし…うちも、大学が忙しいから音ノ木坂に顔出したりできないし」
ノゾミ「ちょ、ちょっと待って―――え、今高校生じゃないん?」
希「え? 大学生やけど…」
ノゾミ「……」
希「…もしかして、留年したん?」
ノゾミ「ち、違うって! たしかに成績は悪いかもしれんけど、留年だけはせーへんよ! ウチは18歳で、現役の高校3年生!」
希「…うち、19歳の大学1年生なんやけど」
ノゾミ「……来年のウチを呼び出しちゃった、ってことかな?」
希「さあ…」
ノゾミ「ちなみに今2016年7月15日なんやけど、キミは何年の何月何日から来たん?」
希「…2016年、7月15日から…」
ノゾミ「…」
希「…」
希「やっぱり留年やん!!」
ノゾミ「ん?」
希(…信じるしかないよなぁ)
ノゾミ「どないしたん?」
希「ううん、なんでも。…しかし、ずっと鏡見てるみたいで…なんか不安になるなぁ」
ノゾミ「そう? ウチは面白いと思うけどな♪」
希「…」
ノゾミ「さて、これからどうする?」
希「どうするって言われても…」
ノゾミ「エリちのとこでも行く?」
希「あぁ…それもええかもね。皆、あんまり会えてないし」
ノゾミ「え?」
希「え?」
ノゾミ「会えてないって…なんで?」
希「なんでって…絵里ちはロシア留学に行ってるし、にこっちはアイドルやし…うちも、大学が忙しいから音ノ木坂に顔出したりできないし」
ノゾミ「ちょ、ちょっと待って―――え、今高校生じゃないん?」
希「え? 大学生やけど…」
ノゾミ「……」
希「…もしかして、留年したん?」
ノゾミ「ち、違うって! たしかに成績は悪いかもしれんけど、留年だけはせーへんよ! ウチは18歳で、現役の高校3年生!」
希「…うち、19歳の大学1年生なんやけど」
ノゾミ「……来年のウチを呼び出しちゃった、ってことかな?」
希「さあ…」
ノゾミ「ちなみに今2016年7月15日なんやけど、キミは何年の何月何日から来たん?」
希「…2016年、7月15日から…」
ノゾミ「…」
希「…」
希「やっぱり留年やん!!」
12: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/01/13(水) 23:35:48.93 ID:zvenQ+WO.net
ノゾミ「違うって言ってるやん!! そっちこそサバ読んでるんとちゃうん!?」
希「はあぁぁ!? 違うし! うちちゃんと19歳だし!! この前ちゃんとお祝いしてもらったし!!」
ノゾミ「…」
希「…もうやめよか」
ノゾミ「せや。自分同士で争っても仕方ないて」
希「…っていうか、呼び方決めへん? なんて呼んだらいいかわからんよ」
ノゾミ「じゃあ…あだ名とか」
希「えっ!?」
ノゾミ「?」
希「あ、いや…」
ノゾミ「ウチ、"のぞみん"ってよく呼ばれるんやけど。そっちは?」
希「…の」
ノゾミ「の?」
希「…のんたん」
ノゾミ「のんたん、か―――くすくす♡」
希「な、なに!?」
ノゾミ「ううん、可愛いなーって思っただけ」
希「も、もうっ! これ結構恥ずかしいんやから! イジるのやめてくれへん!?」
ノゾミ「はいはい♡ じゃあ、ウチがのぞみんで、そっちはのんたんでいこか♪」
希「…しゃあないなぁ」
希「はあぁぁ!? 違うし! うちちゃんと19歳だし!! この前ちゃんとお祝いしてもらったし!!」
ノゾミ「…」
希「…もうやめよか」
ノゾミ「せや。自分同士で争っても仕方ないて」
希「…っていうか、呼び方決めへん? なんて呼んだらいいかわからんよ」
ノゾミ「じゃあ…あだ名とか」
希「えっ!?」
ノゾミ「?」
希「あ、いや…」
ノゾミ「ウチ、"のぞみん"ってよく呼ばれるんやけど。そっちは?」
希「…の」
ノゾミ「の?」
希「…のんたん」
ノゾミ「のんたん、か―――くすくす♡」
希「な、なに!?」
ノゾミ「ううん、可愛いなーって思っただけ」
希「も、もうっ! これ結構恥ずかしいんやから! イジるのやめてくれへん!?」
ノゾミ「はいはい♡ じゃあ、ウチがのぞみんで、そっちはのんたんでいこか♪」
希「…しゃあないなぁ」
14: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/01/13(水) 23:41:56.17 ID:zvenQ+WO.net
ノゾミ「しかし、どういうことなんやろ。世界が一年ズレてるってことなんかな」
希「うーん…」
ノゾミ「…ねえねえ、のんたん?」
希「…なに?」
ノゾミ「…このおまじないについてさ、色々研究してみーひん?」
希「ん、まあ…うちもこのおまじない、気になるし…ええよ」
ノゾミ「さすがウチ…いや、のんたん。話が分かる♪」
希「…うちのこと呼ぶの面白がってへん?」
ノゾミ「くすくす♡」
ノゾミ「―――ってことで、やってきました」
希「…神田明神?」
ノゾミ「そう! なんせ―――このおまじないは、この場所じゃないとあかんからね」
希「そういえば…その肝心のおまじないの内容、「異世界の自分を呼び出せる」…ってことしか知らないんやけど」
ノゾミ「ああ、ちゃんとこれから解説するから安心してーな♡ さ、こっちこっち~♪」
希「…こんな陰の方に行くん?」
ノゾミ「うむ! ここにそう書いてあるんやで~」ポイッ
希「うわっとと…読んでええの?」
ノゾミ「もちろん!」
希「…えーっと」
希「うーん…」
ノゾミ「…ねえねえ、のんたん?」
希「…なに?」
ノゾミ「…このおまじないについてさ、色々研究してみーひん?」
希「ん、まあ…うちもこのおまじない、気になるし…ええよ」
ノゾミ「さすがウチ…いや、のんたん。話が分かる♪」
希「…うちのこと呼ぶの面白がってへん?」
ノゾミ「くすくす♡」
ノゾミ「―――ってことで、やってきました」
希「…神田明神?」
ノゾミ「そう! なんせ―――このおまじないは、この場所じゃないとあかんからね」
希「そういえば…その肝心のおまじないの内容、「異世界の自分を呼び出せる」…ってことしか知らないんやけど」
ノゾミ「ああ、ちゃんとこれから解説するから安心してーな♡ さ、こっちこっち~♪」
希「…こんな陰の方に行くん?」
ノゾミ「うむ! ここにそう書いてあるんやで~」ポイッ
希「うわっとと…読んでええの?」
ノゾミ「もちろん!」
希「…えーっと」
15: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/01/13(水) 23:48:00.27 ID:zvenQ+WO.net
『手順 一 絵馬を買う』
希「絵馬?」
ノゾミ「そうそう、これこれ。のんたんを呼び出したときに使ったのがこれなんよ」
希「へー…」
『手順 二 呼び出したい場所を絵馬に書き、地面に伏せる』
希「…で、書いたのが神田明神」
ノゾミ「そうそう」
希「…もしうちがお風呂にでも入ってたらどうするつもりだったん?」
ノゾミ「それは―――サービスシーンってことで♡」
希(シャレにならんわ…)
『手順 三 二回拍手(かしわで)を打つ』
『注意 一人の呼び出しにつき、絵馬は一枚
呼び出した人物を元の世界に帰すには、呼び出した人物自らが拍手を二回打ち、絵馬を伏せる』
希「…これで終わり?」
ノゾミ「うん、これで終わり。ウチも、拍手を打った途端に目の前がキラキラ光って、のんたんがバーンって」
希「…ふーむ」
ノゾミ「試してみよか」
希「えっ」
ノゾミ「だって研究やし。研究には犠牲が必要やん?」
希「…のぞみん以上のインパクト持ちの東條希が増える可能性ある、ってことやん?」
ノゾミ「うち、そんなにインパクトあるかなぁ?」
希「自覚ないんやね…とにかく、うちはのぞみん以上の子たちと一緒にやっていける自信が…」
ノゾミ「とりあえず―――はい、こちら」
希「もう用意してあるん!?」
ノゾミ「場所は――神田明神でええか。よーし、召喚っ!」パン パン
希「ちょっ…」
希「絵馬?」
ノゾミ「そうそう、これこれ。のんたんを呼び出したときに使ったのがこれなんよ」
希「へー…」
『手順 二 呼び出したい場所を絵馬に書き、地面に伏せる』
希「…で、書いたのが神田明神」
ノゾミ「そうそう」
希「…もしうちがお風呂にでも入ってたらどうするつもりだったん?」
ノゾミ「それは―――サービスシーンってことで♡」
希(シャレにならんわ…)
『手順 三 二回拍手(かしわで)を打つ』
『注意 一人の呼び出しにつき、絵馬は一枚
呼び出した人物を元の世界に帰すには、呼び出した人物自らが拍手を二回打ち、絵馬を伏せる』
希「…これで終わり?」
ノゾミ「うん、これで終わり。ウチも、拍手を打った途端に目の前がキラキラ光って、のんたんがバーンって」
希「…ふーむ」
ノゾミ「試してみよか」
希「えっ」
ノゾミ「だって研究やし。研究には犠牲が必要やん?」
希「…のぞみん以上のインパクト持ちの東條希が増える可能性ある、ってことやん?」
ノゾミ「うち、そんなにインパクトあるかなぁ?」
希「自覚ないんやね…とにかく、うちはのぞみん以上の子たちと一緒にやっていける自信が…」
ノゾミ「とりあえず―――はい、こちら」
希「もう用意してあるん!?」
ノゾミ「場所は――神田明神でええか。よーし、召喚っ!」パン パン
希「ちょっ…」
16: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/01/13(水) 23:52:06.19 ID:zvenQ+WO.net
キラキラキラ
のぞみ「――あれ?」
希「うわ、ホントに出てきた!」
ノゾミ「うわって」
希「…なんか」
のぞみ「ウチ、さっきまで穂乃果ちゃんと―――」
希「…細い?」
ノゾミ「ウチらよりもスラっとしてるなぁ」
希「ちょっと、キミ」
のぞみ「ん? あれ、なんやウチに似とるなぁ」
希「いったいどこから来たの?」
のぞみ「え、どこって―――さっきまで穂乃果ちゃん家でテストの勉強教えてもろてたんやけど」
希「はぁ?」
ノゾミ「いくらウチでも、穂乃果ちゃんに勉強教えてもらうほどアホやないなぁ」
のぞみ「え? 後輩?」
ノゾミ「ん?」
のぞみ「穂乃果ちゃんは同級生やで?」
ノゾミ「へ?」
のぞみ「いや……やから、穂乃果ちゃんと、ことりちゃんと、海未ちゃんと4人で勉強会してたんやって」
希「…ちなみに、年齢はおいくつ?」
のぞみ「17やけど」
のぞみ「――あれ?」
希「うわ、ホントに出てきた!」
ノゾミ「うわって」
希「…なんか」
のぞみ「ウチ、さっきまで穂乃果ちゃんと―――」
希「…細い?」
ノゾミ「ウチらよりもスラっとしてるなぁ」
希「ちょっと、キミ」
のぞみ「ん? あれ、なんやウチに似とるなぁ」
希「いったいどこから来たの?」
のぞみ「え、どこって―――さっきまで穂乃果ちゃん家でテストの勉強教えてもろてたんやけど」
希「はぁ?」
ノゾミ「いくらウチでも、穂乃果ちゃんに勉強教えてもらうほどアホやないなぁ」
のぞみ「え? 後輩?」
ノゾミ「ん?」
のぞみ「穂乃果ちゃんは同級生やで?」
ノゾミ「へ?」
のぞみ「いや……やから、穂乃果ちゃんと、ことりちゃんと、海未ちゃんと4人で勉強会してたんやって」
希「…ちなみに、年齢はおいくつ?」
のぞみ「17やけど」
17: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/01/13(水) 23:54:17.93 ID:zvenQ+WO.net
希「…17?」
のぞみ「うん」
希「17で2年生…留年じゃないよね…ってことは」
ノゾミ「また別の世界の、2年生のウチ―――ってことか」
のぞみ「なんや、よー話が呑み込めへんのやけど―――とりあえず、穂乃果ちゃん家戻らなあかんな」スタスタ
希「あーっちょっとストップ!」
のぞみ「?」
希「一つ、おまじない教えたげるから。ちょっとこっちに」
のぞみ「こう?」
希「そうそう。で、ここで拍手を二回」
のぞみ「せっかく本殿があそこにあるのに、ここで拝むん?」
希「そうなんよ。そういうおまじないやから」
のぞみ「ふーん」パン パン
希「で、これを地面に伏せて」
のぞみ「絵馬? ほいっと―――これでええん?」
希「そう、それでキミは穂乃果ちゃん家に元通りや」
のぞみ「え、こんなんで――――」
キラキラキラ
ノゾミ「わ、消えた」
希「…本当にこれで帰れるんやね」
のぞみ「うん」
希「17で2年生…留年じゃないよね…ってことは」
ノゾミ「また別の世界の、2年生のウチ―――ってことか」
のぞみ「なんや、よー話が呑み込めへんのやけど―――とりあえず、穂乃果ちゃん家戻らなあかんな」スタスタ
希「あーっちょっとストップ!」
のぞみ「?」
希「一つ、おまじない教えたげるから。ちょっとこっちに」
のぞみ「こう?」
希「そうそう。で、ここで拍手を二回」
のぞみ「せっかく本殿があそこにあるのに、ここで拝むん?」
希「そうなんよ。そういうおまじないやから」
のぞみ「ふーん」パン パン
希「で、これを地面に伏せて」
のぞみ「絵馬? ほいっと―――これでええん?」
希「そう、それでキミは穂乃果ちゃん家に元通りや」
のぞみ「え、こんなんで――――」
キラキラキラ
ノゾミ「わ、消えた」
希「…本当にこれで帰れるんやね」
18: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/01/14(木) 00:00:29.61 ID:+rzLzZye.net
ノゾミ「―――というか、なんですぐ帰してしもたん? せっかく面白いことになりそうやったのに」
希「だから言ったやん…これ以上「うち」が増えたら、やっていけそうにないって」
ノゾミ「そっかぁ。じゃあ、しゃあないなぁ―――でも、これでわかったな! このおまじないを使えば、無限に自分を呼び出せる――――」
希「だいぶ危険なおまじないやね…」
ノゾミ「危険かなぁ?」
希「…また別の属性のうちが出てくるかもしれないやん?」
ノゾミ「たとえば?」
希「…ヤクザやってるうちとか」
ノゾミ「あー、それは危険かも」
希「せやろ? やから…」
グウゥ
希「…あ」
ノゾミ「くすくす♡ うん、時間もちょうどいいし―――お昼ご飯にしよか♪」
希「…申し訳ない」
ノゾミ「せっかくやし、ここにしよか♡」
希「…ここは?」
ノゾミ「え? 知らないん?」
希「うん…こっちにはこんなお店無かったよ」
ノゾミ「あ、そうなんや」
希「…КРАСНЫЙ САРАФАН」
ノゾミ「そ、本格ロシア料理店、"赤いサラファン"」
希「もしかして…」
ノゾミ「もしかして?」
希「…絵里ちの?」
ノゾミ「そ、エリちのおばあちゃまのお店なんよ」
希「…ほえぇ」
希「だから言ったやん…これ以上「うち」が増えたら、やっていけそうにないって」
ノゾミ「そっかぁ。じゃあ、しゃあないなぁ―――でも、これでわかったな! このおまじないを使えば、無限に自分を呼び出せる――――」
希「だいぶ危険なおまじないやね…」
ノゾミ「危険かなぁ?」
希「…また別の属性のうちが出てくるかもしれないやん?」
ノゾミ「たとえば?」
希「…ヤクザやってるうちとか」
ノゾミ「あー、それは危険かも」
希「せやろ? やから…」
グウゥ
希「…あ」
ノゾミ「くすくす♡ うん、時間もちょうどいいし―――お昼ご飯にしよか♪」
希「…申し訳ない」
ノゾミ「せっかくやし、ここにしよか♡」
希「…ここは?」
ノゾミ「え? 知らないん?」
希「うん…こっちにはこんなお店無かったよ」
ノゾミ「あ、そうなんや」
希「…КРАСНЫЙ САРАФАН」
ノゾミ「そ、本格ロシア料理店、"赤いサラファン"」
希「もしかして…」
ノゾミ「もしかして?」
希「…絵里ちの?」
ノゾミ「そ、エリちのおばあちゃまのお店なんよ」
希「…ほえぇ」
19: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/01/14(木) 00:03:51.55 ID:+rzLzZye.net
「いらっしゃいませ―――あら」
ノゾミ「やっほ、エリち♪」
エリ「珍しいわね、希がウチに食べに来るなんて」
ノゾミ「今日ってたしか、週一の――やったよね?」
エリ「ええ、そうよ」
ノゾミ「それじゃあ―――おばあちゃまのお手製ピロシキと、特製ごろごろ野菜のボルシチ2つ、お願いしまーす♡」
エリ「かしこまりました♪ ――ところで、そっちのもう一人のお客様は―――って」
希「…あはは」
エリ「え、えぇっ!? の、希が二人!?」
希「どうも~」
エリ「どっ、どういうこと―――」
ノゾミ「まあまあ、細かいことはええやん? それよりも、こっちののんたんはお腹が空いて倒れちゃいそうだって言うから、早よ料理持ってきて♡」
希「言ってないしっ!」
ニコ「はいはぁ~いっ、お待たせしました~♡ こちらピロシキとぉ、ボルシチでぇ~すっ♡」
ノゾミ「あれ、ニコっちもいたんだ?」
ニコ「いたんだって何よぉ、希ちゃんってばひどぉ~い!」
希「…希ちゃん?」
エリ「今日はたまたま人がいなくて大変だったから、ニコに日雇いバイトってことで手伝ってもらってるの♪」
ニコ「そうそうっ。あ、今日はいつもよりお客さんが多いんだって! やっぱり、ニコニーがいるおかげかな~♡♡」
ノゾミ「ふーん」
ニコ「ちょっと、ふーんってなによぉ!」
希「…に、にこっち…なんか、キャラ濃いね…」
ノゾミ「あれ、そうなん?」
ニコ「何言ってるの希ちゃん、ニコはいつも―――って、希ちゃんが二人ーっ!?」
ノゾミ「ニコっち、そのくだりはさっきやったからもうええよ」
ノゾミ「やっほ、エリち♪」
エリ「珍しいわね、希がウチに食べに来るなんて」
ノゾミ「今日ってたしか、週一の――やったよね?」
エリ「ええ、そうよ」
ノゾミ「それじゃあ―――おばあちゃまのお手製ピロシキと、特製ごろごろ野菜のボルシチ2つ、お願いしまーす♡」
エリ「かしこまりました♪ ――ところで、そっちのもう一人のお客様は―――って」
希「…あはは」
エリ「え、えぇっ!? の、希が二人!?」
希「どうも~」
エリ「どっ、どういうこと―――」
ノゾミ「まあまあ、細かいことはええやん? それよりも、こっちののんたんはお腹が空いて倒れちゃいそうだって言うから、早よ料理持ってきて♡」
希「言ってないしっ!」
ニコ「はいはぁ~いっ、お待たせしました~♡ こちらピロシキとぉ、ボルシチでぇ~すっ♡」
ノゾミ「あれ、ニコっちもいたんだ?」
ニコ「いたんだって何よぉ、希ちゃんってばひどぉ~い!」
希「…希ちゃん?」
エリ「今日はたまたま人がいなくて大変だったから、ニコに日雇いバイトってことで手伝ってもらってるの♪」
ニコ「そうそうっ。あ、今日はいつもよりお客さんが多いんだって! やっぱり、ニコニーがいるおかげかな~♡♡」
ノゾミ「ふーん」
ニコ「ちょっと、ふーんってなによぉ!」
希「…に、にこっち…なんか、キャラ濃いね…」
ノゾミ「あれ、そうなん?」
ニコ「何言ってるの希ちゃん、ニコはいつも―――って、希ちゃんが二人ーっ!?」
ノゾミ「ニコっち、そのくだりはさっきやったからもうええよ」
20: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/01/14(木) 00:07:24.75 ID:+rzLzZye.net
エリ「ニコ、私たちもお昼にしていいって。食べるでしょ?」
ニコ「あ、絵里ちゃん! ありがとぉ~っ、ニコもうお腹ペコペコだよぉ~」
希「…」
エリ「さて、希?」
ノゾミ「ん~?」
希「ん?」
エリ「あ、えっと…多分、こっちの希」
ノゾミ「はいは~い?」
エリ「説明してもらえる? なんで―――希が二人いるのか」
ノゾミ「―――と、いうわけなんよ」
エリ「不思議なこともあるものね……希のいう所の―――スピリチュアル?」
ニコ「へぇ。じゃあ、のんたんは別の世界から来たんだぁ」
希「う、うん…」
ニコ「……ねえねえ、そっちの世界のニコはどうなってる? 高校卒業した後―――もしかして、アイドルになってたりする!?
やぁ~ん、どうしよぉ~! 世界が羨む、宇宙ナンバーワンなアイドルになっちゃったりしてぇ~♡♡」
希「ああ、にこっちは…」
エリ「私は聞かない方がいいと思うけどなぁ――」
ニコ「え?」
エリ「……たしかに、未来の自分がどうなってるかは気になるけれど―――でも、面白くないじゃない? 自分の未来は自分で見つけるものかな―――なんて」
ノゾミ「うわ―――エリち、カッコイイこと言うねぇ♡」
エリ「う、受け売りよ。昨日穂乃果と一緒に見に行った映画で言ってたの!」
ニコ「えぇーっ、絵里ちゃんってば、穂乃果ちゃんと秘密でデートしたのぉ~!? スキャンダルになったりしたらどうしよぉ~!」
エリ「スキャンダルなんてありえないわよ。高校生がお友達とデートなんて、フツーのことよ♡」
希「…あのー」
ニコ「あっ、ごめんねのんたん! ニコたちってば、夢中で話し込んじゃったぁ~♡
そうニコね――絵里ちゃんの言う通りかもしれないし、未来のことはまだ聞かないでおくねっ♡」
希「そ、そっか」
ニコ「あ、絵里ちゃん! ありがとぉ~っ、ニコもうお腹ペコペコだよぉ~」
希「…」
エリ「さて、希?」
ノゾミ「ん~?」
希「ん?」
エリ「あ、えっと…多分、こっちの希」
ノゾミ「はいは~い?」
エリ「説明してもらえる? なんで―――希が二人いるのか」
ノゾミ「―――と、いうわけなんよ」
エリ「不思議なこともあるものね……希のいう所の―――スピリチュアル?」
ニコ「へぇ。じゃあ、のんたんは別の世界から来たんだぁ」
希「う、うん…」
ニコ「……ねえねえ、そっちの世界のニコはどうなってる? 高校卒業した後―――もしかして、アイドルになってたりする!?
やぁ~ん、どうしよぉ~! 世界が羨む、宇宙ナンバーワンなアイドルになっちゃったりしてぇ~♡♡」
希「ああ、にこっちは…」
エリ「私は聞かない方がいいと思うけどなぁ――」
ニコ「え?」
エリ「……たしかに、未来の自分がどうなってるかは気になるけれど―――でも、面白くないじゃない? 自分の未来は自分で見つけるものかな―――なんて」
ノゾミ「うわ―――エリち、カッコイイこと言うねぇ♡」
エリ「う、受け売りよ。昨日穂乃果と一緒に見に行った映画で言ってたの!」
ニコ「えぇーっ、絵里ちゃんってば、穂乃果ちゃんと秘密でデートしたのぉ~!? スキャンダルになったりしたらどうしよぉ~!」
エリ「スキャンダルなんてありえないわよ。高校生がお友達とデートなんて、フツーのことよ♡」
希「…あのー」
ニコ「あっ、ごめんねのんたん! ニコたちってば、夢中で話し込んじゃったぁ~♡
そうニコね――絵里ちゃんの言う通りかもしれないし、未来のことはまだ聞かないでおくねっ♡」
希「そ、そっか」
21: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/01/14(木) 00:09:33.58 ID:+rzLzZye.net
エリ「…ねえ、希」
ノゾミ「ん?」
希「?」
エリ「……の、のんたん?」
希「…な、なんか絵里ちにその呼び方で呼ばれると…すっごくむず痒い…」
エリ「あ、ごめんなさいね。でも、紛らわしいし……」
希「え、ええんよ、うん。…それで、どうしたん?」
エリ「―――そっちの私のこと、よろしくね」
希「…ふふっ、当たり前やん?」
ノゾミ「それじゃ、ごちそうさまでした♪」
希「ご馳走様でしたっ。美味しかったわぁ」
エリ「ありがとう♪ ……また来てね、希」
希「…うん、また」
ノゾミ「……くすくす♡」
ニコ「なんか、のんたんの方は落ち着いてたね」
エリ「そうねー」
ニコ「絵里ちゃんより賢そうだったかも♪」
エリ「こらっ」
ニコ「くすくす♡ 冗談ニコよ♡」
エリ「……まあ、ニコの言う通り、ああいう希もいいかもね。短い間だったけど、楽しかったわ」
ニコ「楽しかったけど―――でも、誕生日プレゼントを一週間前に明かされちゃったのが、少し残念だったニコねぇ~」
エリ「ああ……」
ニコ「ま、このおまじないは、誕生日まで使わずにとっておくニコ。楽しみが一つ増えちゃった~♪」
エリ「……私も、ちょっと使ってみたいかも」
ニコ「あれあれ? 絵里ちゃん、さっきと言ってること違くなーい?」
エリ「それはそうだけど……私と違う生活をしてる私、なんて―――気にならない人がいる?」
ニコエリ「「――くすくす♡」」
ノゾミ「ん?」
希「?」
エリ「……の、のんたん?」
希「…な、なんか絵里ちにその呼び方で呼ばれると…すっごくむず痒い…」
エリ「あ、ごめんなさいね。でも、紛らわしいし……」
希「え、ええんよ、うん。…それで、どうしたん?」
エリ「―――そっちの私のこと、よろしくね」
希「…ふふっ、当たり前やん?」
ノゾミ「それじゃ、ごちそうさまでした♪」
希「ご馳走様でしたっ。美味しかったわぁ」
エリ「ありがとう♪ ……また来てね、希」
希「…うん、また」
ノゾミ「……くすくす♡」
ニコ「なんか、のんたんの方は落ち着いてたね」
エリ「そうねー」
ニコ「絵里ちゃんより賢そうだったかも♪」
エリ「こらっ」
ニコ「くすくす♡ 冗談ニコよ♡」
エリ「……まあ、ニコの言う通り、ああいう希もいいかもね。短い間だったけど、楽しかったわ」
ニコ「楽しかったけど―――でも、誕生日プレゼントを一週間前に明かされちゃったのが、少し残念だったニコねぇ~」
エリ「ああ……」
ニコ「ま、このおまじないは、誕生日まで使わずにとっておくニコ。楽しみが一つ増えちゃった~♪」
エリ「……私も、ちょっと使ってみたいかも」
ニコ「あれあれ? 絵里ちゃん、さっきと言ってること違くなーい?」
エリ「それはそうだけど……私と違う生活をしてる私、なんて―――気にならない人がいる?」
ニコエリ「「――くすくす♡」」
22: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/01/14(木) 00:12:41.33 ID:+rzLzZye.net
ノゾミ「どやった? こっちのニコっちとエリちは」
希「んー…うちの知ってる二人よりも明るかった」
ノゾミ「なになに、二人ともそんなに暗いん?」
希「いや、暗いとかじゃないんやけどね。より女子高生っぽかったと言えばいいのかな」
ノゾミ「ほほー」
希「…みんな楽しそうでなによりやったよ。うちの世界のにこっちと絵里ちも、楽しくやってるとええな」
ノゾミ「のんたんは?」
希「へ?」
ノゾミ「いや、のんたんは、楽しくやってるんかなーって思って」
希「…どうやろね。楽しくないわけじゃないんだけど、やっぱり…絵里ちがいて、にこっちがいて、穂乃果ちゃんたちがいて…μ`sやってた頃の楽しさが、どうしても忘れられなくって」
ノゾミ「……」
希「…あ、あはは、そんな話したって、のぞみんには関係ないよね」
ノゾミ「……よし、のんたん。帰ろか」
希「え? あれ、研究は?」
ノゾミ「のんたん」
希「は、はい」
ノゾミ「人生、楽しまな損やと思うんよ」
希「ま、まあな」
ノゾミ「そんな、楽しくないわけじゃない―――なんて言ってる東條希は、天神さん明神さん、龍神さんにおキツネさん、康申さん―――どんな神さんが許したって、ウチが許さへん」
希「…」
ノゾミ「せやから、早く帰って―――ウチなんかと遊んでるよりも、今すぐそっちのエリちとニコっちと、楽しく遊んだってや」
希「のぞみん…」
ノゾミ「大丈夫やって。忙しくたって、あの二人ならなんだかんだ付き合ってくれるって♡」
希「んー…うちの知ってる二人よりも明るかった」
ノゾミ「なになに、二人ともそんなに暗いん?」
希「いや、暗いとかじゃないんやけどね。より女子高生っぽかったと言えばいいのかな」
ノゾミ「ほほー」
希「…みんな楽しそうでなによりやったよ。うちの世界のにこっちと絵里ちも、楽しくやってるとええな」
ノゾミ「のんたんは?」
希「へ?」
ノゾミ「いや、のんたんは、楽しくやってるんかなーって思って」
希「…どうやろね。楽しくないわけじゃないんだけど、やっぱり…絵里ちがいて、にこっちがいて、穂乃果ちゃんたちがいて…μ`sやってた頃の楽しさが、どうしても忘れられなくって」
ノゾミ「……」
希「…あ、あはは、そんな話したって、のぞみんには関係ないよね」
ノゾミ「……よし、のんたん。帰ろか」
希「え? あれ、研究は?」
ノゾミ「のんたん」
希「は、はい」
ノゾミ「人生、楽しまな損やと思うんよ」
希「ま、まあな」
ノゾミ「そんな、楽しくないわけじゃない―――なんて言ってる東條希は、天神さん明神さん、龍神さんにおキツネさん、康申さん―――どんな神さんが許したって、ウチが許さへん」
希「…」
ノゾミ「せやから、早く帰って―――ウチなんかと遊んでるよりも、今すぐそっちのエリちとニコっちと、楽しく遊んだってや」
希「のぞみん…」
ノゾミ「大丈夫やって。忙しくたって、あの二人ならなんだかんだ付き合ってくれるって♡」
23: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/01/14(木) 00:14:11.37 ID:+rzLzZye.net
ノゾミ「それじゃ、お達者で!」
希「うん。…色々、ありがとな」
ノゾミ「んー? ウチはなんもしてへんよ?」
希「まあまあ、お礼は素直に受け取っとくべきやない?」
ノゾミ「―――それもそっか。もらえるモンは貰っておいた方が得やんな♪」
希「そうそうっ」
希「…」パン パン
ノゾミ「ほなな~」
希「うん。…暇やったら、また呼び出してくれてもええよ」
ノゾミ「考えとくわ―――くすくす♡」
希「ふふっ…」
キラキラキラ
ノゾミ「……さて、っと」
希「うん。…色々、ありがとな」
ノゾミ「んー? ウチはなんもしてへんよ?」
希「まあまあ、お礼は素直に受け取っとくべきやない?」
ノゾミ「―――それもそっか。もらえるモンは貰っておいた方が得やんな♪」
希「そうそうっ」
希「…」パン パン
ノゾミ「ほなな~」
希「うん。…暇やったら、また呼び出してくれてもええよ」
ノゾミ「考えとくわ―――くすくす♡」
希「ふふっ…」
キラキラキラ
ノゾミ「……さて、っと」
24: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/01/14(木) 00:19:53.28 ID:+rzLzZye.net
希「…ん、ん~」
prrrr prrrr
希「…あれ、電話や」
『絢瀬絵里』
希「…もしもし、絵里ち?」
絵里『あ、やっと出た! もう、希ってば全然電話出ないんだもの…』
希「え? …うわ、こんなに着信来とったんや」
絵里『ねえ希、今どこにいるの?』
希「えっとね…今家やけど」
絵里『家? 家に居たのに電話に気づかなかったの?』
希「んー…さっきまでは家に居なかったよ」
絵里『あら、どこかに出かけてたの?』
希「…くすくす♡」
絵里『希?』
希「ちょっと異世界に」
絵里『…寝ぼけてるの? なんか笑い方もいつもと違うし』
希「え、そうだった?」
絵里『ええ。くすくすー、だなんて』
希「…これは、移っちゃったなぁ」
絵里『何が?』
希「ん、こっちの話。そんで、何の用?」
絵里『ああ、えっとね。私、さっきアキバに帰ってきたの。だから、久しぶりに希に会いたいなって思って』
希「…」
絵里『ほら、それに来週はにこの誕生日でしょ? そのプレゼント選びとか、誕生日会の計画立てたりなんて…どう?』
希「…もちろん、ええよ! それじゃあ、今から準備してそっち向かうわ!」
絵里『ええ、それじゃあ私の家で待ってるわね』
pi
希「…いよっし」
prrrr prrrr
希「…あれ、電話や」
『絢瀬絵里』
希「…もしもし、絵里ち?」
絵里『あ、やっと出た! もう、希ってば全然電話出ないんだもの…』
希「え? …うわ、こんなに着信来とったんや」
絵里『ねえ希、今どこにいるの?』
希「えっとね…今家やけど」
絵里『家? 家に居たのに電話に気づかなかったの?』
希「んー…さっきまでは家に居なかったよ」
絵里『あら、どこかに出かけてたの?』
希「…くすくす♡」
絵里『希?』
希「ちょっと異世界に」
絵里『…寝ぼけてるの? なんか笑い方もいつもと違うし』
希「え、そうだった?」
絵里『ええ。くすくすー、だなんて』
希「…これは、移っちゃったなぁ」
絵里『何が?』
希「ん、こっちの話。そんで、何の用?」
絵里『ああ、えっとね。私、さっきアキバに帰ってきたの。だから、久しぶりに希に会いたいなって思って』
希「…」
絵里『ほら、それに来週はにこの誕生日でしょ? そのプレゼント選びとか、誕生日会の計画立てたりなんて…どう?』
希「…もちろん、ええよ! それじゃあ、今から準備してそっち向かうわ!」
絵里『ええ、それじゃあ私の家で待ってるわね』
pi
希「…いよっし」
25: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/01/14(木) 00:24:01.30 ID:+rzLzZye.net
希「ふふっ、絵里ち変わってるかなぁ。ロシアに行って、幸せ太りしてたりして」ヌギヌギ
キラキラキラ
希「さて、何着ていこっか…な…」
ノゾミ「……わぁーお」
希「…のぞみん」
ノゾミ「や、のんたん―――また会ったなぁ♡ 今回はずいぶんシゲキ的な恰好やねぇ」
希「…うち、なんでまた呼び出されたん?」
ノゾミ「いやな、のんたん帰らせちゃったし、別のウチ呼び出して研究続けようと思ったんよ。そしたらまたのんたんが出てきちゃった、ゆー話や」
希「…」
ノゾミ「いやいや、でもこれでまた一つわかったわ! 最初に呼び出されるウチは、のんたんなんやなー」
希「…アホーっ!」
キラキラキラ
希「さて、何着ていこっか…な…」
ノゾミ「……わぁーお」
希「…のぞみん」
ノゾミ「や、のんたん―――また会ったなぁ♡ 今回はずいぶんシゲキ的な恰好やねぇ」
希「…うち、なんでまた呼び出されたん?」
ノゾミ「いやな、のんたん帰らせちゃったし、別のウチ呼び出して研究続けようと思ったんよ。そしたらまたのんたんが出てきちゃった、ゆー話や」
希「…」
ノゾミ「いやいや、でもこれでまた一つわかったわ! 最初に呼び出されるウチは、のんたんなんやなー」
希「…アホーっ!」
26: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/01/14(木) 00:34:28.51 ID:+rzLzZye.net
Comments♡にこ
希ちゃん、ちょっと変わった趣味してるなぁ~って前から思ってたけど、
まさか異世界の自分を呼び出せるおまじないまで身に着けてるとは思わなかったニコ~♡
ちなみにこのおまじない、自分でも使ってみたけど―――超楽しかったニコ♪
あっちの世界のニコも、とぉ~~~~~~~~~ってもステキだったニコ♡
でもでも、この最後ののんたんみたいにならなくてよかったぁ~!
だって、世界ナンバーワンアイドル、ニコニーの下着姿は―――世界で一番のトップシークレット、大統領も神様も知らない、ニコだけの秘密なんだから♡
希ちゃん、ちょっと変わった趣味してるなぁ~って前から思ってたけど、
まさか異世界の自分を呼び出せるおまじないまで身に着けてるとは思わなかったニコ~♡
ちなみにこのおまじない、自分でも使ってみたけど―――超楽しかったニコ♪
あっちの世界のニコも、とぉ~~~~~~~~~ってもステキだったニコ♡
でもでも、この最後ののんたんみたいにならなくてよかったぁ~!
だって、世界ナンバーワンアイドル、ニコニーの下着姿は―――世界で一番のトップシークレット、大統領も神様も知らない、ニコだけの秘密なんだから♡
27: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/01/14(木) 00:38:49.31 ID:+rzLzZye.net
希編おわり
GOD風の文章が書きたかったのと、同一キャラの組み合わせに可能性を感じたので書きました
ちなみにSIDは穂乃果、ことり、海未、真姫、花陽、凛、にこ、希、絵里、夏、秋、冬編、そしてアニメのブルーレイ特装限定版についてくるSIDがおすすめです
おだまさる先生によるコミカライズ版も好評発売中です
GOD風の文章が書きたかったのと、同一キャラの組み合わせに可能性を感じたので書きました
ちなみにSIDは穂乃果、ことり、海未、真姫、花陽、凛、にこ、希、絵里、夏、秋、冬編、そしてアニメのブルーレイ特装限定版についてくるSIDがおすすめです
おだまさる先生によるコミカライズ版も好評発売中です