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海未
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1: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/01/19(火) 20:11:34.94 ID:pZcAJRzt.net
カランカラン~♪

凛「え~っと・・・」

ナンメイサマデショウカー

「凛ちゃんこっちこっちー」

凛「ぁ、まちあわせなので」



凛「おまたせ」

真姫「まったく遅いわよ・・・凛」

花陽「まぁまぁ」

凛「えへへ、ごめんね」

花陽「凛ちゃんもドリンクバーでいいよね?」

凛「うん、いいよー」

2: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/01/19(火) 20:12:10.83 ID:pZcAJRzt.net
ピンポーン

オマタセイタシマシター

花陽「ドリンクバーひとつおねがいします」

カシコマリマシター



凛「はぁ・・・」

真姫「なによため息なんてついちゃって・・・」

凛「なんかさぁ・・・」

花陽「うん」

凛「終わっちゃったんだなぁって」

真姫「・・・そうねぇ」

3: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/01/19(火) 20:12:37.41 ID:pZcAJRzt.net
花陽「・・・うふふ」

凛「な、なんで笑うのかよちん」

花陽「凛ちゃんらしくないなぁって」

真姫「まぁ確かに、凛にセンチメンタルな雰囲気は似合わないわね、ふふ」

凛「なんだよもう・・・」

花陽「ふふ・・ごめんね凛ちゃん・・・でも・・・ふふっ」

真姫「早かったわね、この一年」

花陽「・・・ほんとにね」

凛「はぁ・・・卒業式かぁ」

真姫「あの三人が卒業なんて信じられないわね、まったく」

花陽「そんなこと言うと穂乃果ちゃん怒っちゃうよ」

4: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/01/19(火) 20:13:12.67 ID:pZcAJRzt.net
凛「でも確かに真姫ちゃんの言う通りだね、穂乃果ちゃんとことりちゃんなんてずっとかよちんに抱き着いてたにゃ」

 穂乃果『うああぁん!花陽ちゃーん』スリスリ

ことり『えぐえぐ・・・花陽ちゃぁん』エグエグ

 花陽『え?えぇぇ』ピャア

花陽「あはは・・」

真姫「ほんとに、あれじゃどっちが先輩かわからないわね

凛「ほんとほんと」

真姫「はぁ、凛も人のこと言えないわよ」

凛「え!?」

5: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/01/19(火) 20:13:44.34 ID:pZcAJRzt.net
 凛『うえぇえぇぇ・・・海未ぢゃあぁぁあぁん』ムギューー

 海未『ちょ、ちょっと凛!?』

真姫「あなただって海未にずっと抱き着いてたじゃないの」

花陽「ふふ」

凛「そ、それは・・・」

真姫「ま、あなたの気持ちもわからないではないけどね・・・」




凛「凛ね・・」

凛「希ちゃんが卒業しちゃって、すごく悲しかったんだ」

花陽「・・・凛ちゃん」

凛「それでちょっと元気なくなっちゃって・・・練習もあんまり気合入らなくてさ」

真姫「確かに、あの時の凛は、何というか覇気がなかったわね」

凛「そうそう、それでさ、放課後ちょっと海未ちゃんに呼び出されちゃってさ」

―――――
―――

6: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/01/19(火) 20:14:07.93 ID:pZcAJRzt.net
凛(最近ぼんやりしてたし・・・きっと怒られるんだろうなぁ)

凛(希ちゃんもいないし、癒しがないよぉ・・・)ブルブル

ガチャ

凛「・・・海未ちゃん?いる・・・?」

海未「凛、来ましたか」

凛「う、海未ちゃん、あのね、最近ぼんやりしてたかもだけど、凛もうすぐやる気でそうっていうか・・・えっと、その、えっと・・・
海未「凛」

凛「は、はい!」

海未「・・・・・遊びに行きましょうか?」

凛「・・・・ふぇ?」キョトン

海未「練習はおやすみすると伝えておきました、今日は二人で気分転換にどこか行きましょう、といっても放課後の時間ですからできることも限られていますが」

凛「海未ちゃん・・・」

海未「それとも・・・私じゃダメでしょうか?」

―――――
―――

7: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/01/19(火) 20:14:34.41 ID:pZcAJRzt.net
凛「海未ちゃんそのときすごく悲しそうな顔でわらっててさ・・・」

凛「・・・わかったんだよ、悲しいのは凛だけじゃないって、凛は海未ちゃんのこと見えてなかったんだって・・・」

花陽「そっか・・・」

凛「結局最後に少し怒られちゃったんだけどね、えへへ」

凛「でもさ、うれしかったんだ、海未ちゃんに怒られてうれしかったのなんて初めてだよ・・・」

真姫「いきなり元気になったのは、そんなことがあったからなのね」

凛「えへへ」

真姫「単純ね、凛も」

8: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/01/19(火) 20:15:06.54 ID:pZcAJRzt.net
凛「・・・それだけじゃないんだよ?」

真姫「どういうこと?」

凛「凛・・・海未ちゃんに迷惑かけてばっかりだけど、こんな凛でも海未ちゃんの力になれればって・・・穂乃果ちゃんみたいに海未ちゃんを引っ張っていければいいなぁってさ」

真姫「・・・また凛らしくないこと考えたのね、ふふ」

凛「なんだよもー!」

花陽「ふふ、凛ちゃん、海未ちゃんのこと大好きだもんね」

凛「・・・うん、だから・・・って思ったんだけど、うまくいかないよね、やっぱり」

真姫「いいんじゃない?それでも、気持ちはきっと伝わってるわよ」ナデナデ

凛「・・・海未ちゃんすごいんだもん、何でも一人でやっちゃうし、凛がダイジョブかなぁって心配になる時には、もうほとんど片づけちゃってるんだ」

花陽「作詞とか練習メニューとか、おうちのお稽古とかね・・・」

凛「今まで、怒ってる海未ちゃんから逃げてばかりいたから、ぜんぜん、きづかなくて・・・いやいや、大変なことはわかってたけどさ・・・」







凛「結局、卒業式の日になっちゃった、海未ちゃんに引っ張られたまま・・・」

9: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/01/19(火) 20:15:30.82 ID:pZcAJRzt.net
花陽「凛ちゃん・・・」

凛「・・・もう、卒業しちゃうんだなって思ったよ、結局海未ちゃんを引っ張ることなんてできなかったって、でもさ、それ以上に・・・」



凛「もう、怒ってくれないんだなぁって・・・迷惑も、かけられないんだなぁて思ったら・・・か、かな・・・かなじく・・・なっじゃって・・・」ポロポロ

真姫「な、なに泣いてるのよ」

凛「あれ・・・あれぇ・・・止まらないよぉ・・・」ポロポロ

花陽「う、うぅ・・・凛ちゃん・・・ふぇえ・・」

真姫「ちょ、ちょっと花陽まで・・!」

凛「海未ちゃん・・・う“み”ちゃぁん・・・」ポロポロ

花陽「穂乃果ちゃん・・・ごどり“ちゃぁぁん・・・うあぁぁ」ポロポロ

真姫「ふたりがそんなんだと・・・わた、わたしまで・・」

真姫(どうすればいいの・・・にこちゃん・・えりぃ・・・)ポロポロ

―――――
―――

10: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/01/19(火) 20:15:52.71 ID:pZcAJRzt.net
公園

穂乃果「はい、海未ちゃん、コーラだよ」

海未「ありがとうございます・・・って炭酸じゃないですか!?」

ことり「もう穂乃果ちゃんたら、冗談だよ海未ちゃん、本当はこっち」

海未「はぁ、まったく、やめてくださいよ」

カシュッ
カシュッ
プシュ

穂乃果「げふ・・・おいしいねぇ」

海未「はしたないですよ、穂乃果」

ことり「くすくす」

穂乃果「だってぇ、いっぱい泣いたら喉乾いちゃったんだもん、ねー」

ことり「ねー♪」

海未「・・・まったく、後輩を困らせてどうするんですか」

11: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/01/19(火) 20:16:24.33 ID:pZcAJRzt.net
穂乃果「だって、花陽ちゃんとはずっとプランタンでやってきたし・・・離れるなんて考え」たくなかったんだもん」

海未「はぁ・・・」

ことり「海未ちゃんは逆に凛ちゃんに抱き着かれてたねぇ」ヒューヒュー

海未「まぁ、あなたたちにとっての花陽が、凛ですから」

穂乃果「海未ちゃん、好かれてたんだねぇ」

海未「・・・そう、みたいですね、不思議です」

ことり「不思議・・・?」

海未「えぇ、私は凛を叱ってばかりいましたし・・・希のように一緒になってふざけるようなこともありませんでしたから」

穂乃果「だから嫌われてるんじゃないかって?」

12: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/01/19(火) 20:16:48.24 ID:pZcAJRzt.net
海未「・・・はい」

ことり「もう!嫌ってたら抱き着いたりなんてしないでしょ!」プンプン

海未「そう・・・ですね、それはわかっているのですが・・・」



海未「私も・・・」



穂乃果「・・・え?」

海未「私も、一緒に泣いてあげるべきだったのでしょうか・・・」

ことり「・・・違うでしょ、海未ちゃん」

海未「・・・そうですね、私も・・・私も一緒に泣いて、別れを惜しみたかった」

穂乃果「海未ちゃん・・・」

海未「不器用、なんです、私は・・・・本当は凛を抱きしめてあげたかったのに・・・いざ凛を前にすると、励まさなきゃいけない、そんな気分になってしまうんです・・・」

ことり「なんか、お姉ちゃんみたい」

海未「・・・そう、かもしれませんね、リリーホワイトとして一緒にいるうちに、そう言う感情が芽生えてしまったのかもしれません」

13: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/01/19(火) 20:17:53.37 ID:pZcAJRzt.net
穂乃果「頼もしいお姉ちゃんができて、凛ちゃんがうらやましいにゃー」

海未「あなたも一応姉だと思うのですが・・・」

 雪穂『うわぁ・・・』

穂乃果「雪穂には引かれましたけどねぇ」シクシク

海未「そりゃあんなに花陽に抱き着いていたらそうなるでしょうよ・・」

ことり「ふふっ」

海未「しかし、もう凛の姿を同じ学校で見ることができなくなるんですね・・・」

ことり「さびしいの?」

海未「・・・まぁ迷惑もかけられていましたし、変なことに巻き込まれないというのも平和でいいかもしれませんね」

穂乃果「えぇ!?」

海未「うふふ、冗談ですよ」

14: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/01/19(火) 20:18:27.76 ID:pZcAJRzt.net
ことり「でもさ、最近は凛ちゃんのこと叱ることもあんまりなかったんじゃない?」

海未「そうですね・・・凛も、すごく頑張っていたようですから」

ことり「そうなの?」

海未「とはいっても、空回りばかり、ですけどね・・・ふふ」

穂乃果「もう、来年度からはあの三人も3年生だもんねぇ・・・」

海未「頼もしくなったものです」

ことり「海未ちゃんが言っても全然そう思ってるように聞こえないよぉ」

海未「いいえ、確かにあの三人は頼もしくなりましたよ、入学した時とはひとまわりもふたまわりも大きくなって・・・」

穂乃果「早かったねぇ・・・時間がたつのがさ」

海未「えぇ、そうですね」

穂乃果「海未ちゃんとカンヅメになって勉強してる時の時間のほうが長く感じるもん」

ことり「穂乃果ちゃんらしい」

15: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/01/19(火) 20:19:01.58 ID:pZcAJRzt.net
海未「穂乃果」

穂乃果「なぁに海未ちゃん?

海未「ありがとうございました、アイドルに誘ってくれて」

穂乃果「な、ななななにさいきなり///」

海未「いいえ、言いたくなったので」ニコッ

ことり「私も私も♪・・・コホン、ありがとう!穂乃果ちゃん!」

穂乃果「や、やめてよぉ・・・///」

海未「いつもの仕返しですよ♪」

穂乃果「むー!なにさ!凛ちゃんには素直になれないくせにー!」プンプン

海未「ちょ、やめてくださいよ」

イクジナシー
ナンデスッテー

ことり「・・・ふふっ」

ギュッ!

穂乃果「なになに!?」

海未「どうしたんですことり!?」

ことり「二人とも!だーいすき!!」

―――――
―――

16: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/01/19(火) 20:19:28.00 ID:pZcAJRzt.net
海未「それでは、穂乃果、ことり、失礼します」

穂乃果「うん!じゃーね海未ちゃん!」

ことり「メールたくさんするからねー!」

海未「えぇ、楽しみにしてます」ニコ



海未「・・・卒業、ですか・・・私が?」

海未「実感なんて、意外とわかないものですね・・・」

海未「あの楽しい時間が、毎日続くものだと思っていましたよ・・・ふふ」

海未「希達がいなくなって、わかってはいたつもりなんですが・・・」

海未「・・・」ホロホロ

海未「おかしいですね・・・」ポロポロ

海未「本当に・・・スクールアイドル、やってみてよかったです・・・」ポロポロ



―――――
―――

17: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/01/19(火) 20:20:01.43 ID:pZcAJRzt.net
テクテク

海未「なんとなく、家には帰りたくないです・・・」

テクテク

海未「・・・そうだ、希の家にでも行きましょう、最近受験勉強で全然行ってませんでしたし」

テクテク

海未「そうしましょう!きっと希も寂しいはず」

「誰が寂しいって?」

海未「それは希です!って希!?」

希「これは久しぶりにワシワシが必要かもしれんなぁ」

海未「うみゅぅ・・・・やめてください」

希「じょうだんやよ♪、うちにくるつもりだったん?」

海未「えぇ、そうしようかと」

希「うれしいやん、じゃあ、一緒にいこ」

海未「はい、よろこんで」

―――――
―――

18: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/01/19(火) 20:20:30.49 ID:pZcAJRzt.net
ピンポーン

シーン

凛「おかしいなぁ・・・いないのかなぁ」

凛「一緒に遊ぼうと思ったのに・・・」

ソウナンデスカー
ソウナンヨ

凛「ん、声が聞こえる・・・あ、あれはっ!」


海未「り、凛!?」

凛「海未ちゃんと希ちゃんだー!!」

モッギュー

凛「おかえり二人とも!待ってたにゃ♪」

海未「凛・・・」ジワァ

のぞうみ「ただいま♪」

おしまい