高峯のあ「(プレミアム牛めし……あっあと焼のり)」
●注意●
・短編形式
・非シリアス
・のあさんのキャラ、口調、クールなイメージが『著しく』崩壊します
・独自解釈している点が多々ありますので、ご了承下さい
●登場人物●
高峯のあ、他
特に関連性はありません。登場人物が被っているくらいです↓
高峯のあ「牛丼並……あっ大盛りで」
高峯のあ「和風牛丼並……あっあとから揚げ」
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【松屋 券売機】
のあ「(けれど、普通の物と100円違うだけで『プレミアム』?)」
のあ「(わ…、分からないわ。たかが100円如きの増額で大層な銘を打って、恥ずかしくないのかしら、松屋は?)」
のあ「……」
のあ「(松屋は初めてだから、やはりスタンダードな牛めしをまず頼みたかったけれど)」
のあ「(……けれど、気になる。どの要素を取ってプレミアムなの?)」
のあ「(……)」ジー
のあ「(…………)」ジー
客「……」
客「………」
客「………ンンッ」
のあ「(!!)」
のあ「ぁっ……」
のあ「サ……、先、どうぞ…」スッ
客「あっ、どうも」
客「……」ピッ
のあ「……」
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【カウンター】
店員「プレミアムの並と焼のりですね、お待ちください」
のあ「……」ソワソワ
のあ「(プレミアム。売り手の狡い策略に見事に踊らされてるわ……。広告の謳い文句や見出しをちょっと差し替えて、年がら年中セールやってたり、抱き合わせ商法で結局買い手が大幅に損したり……)」
のあ「(一番嫌なのは、アレね。通常価格で買ったのに、その物が後々半額以下で普通に売り出されてるのを見た瞬間ね)」
のあ「(やるせない気分になるわ。半額以下でも店側に利益が出るのに、それを高い値段でわざわざ買わされるなんて)」
のあ「(だから、半額とか割引って大好き。お惣菜とかお肉とかも夜買うし)」ソワソワ
のあ「(…………あっ)」
のあ「(だから日本人ってそういうケチな気質なのね、生来。だから割引とか特別感溢れる煽りに弱いのね)」
のあ「(その気質を逆手にとって騙すような商売して、本当にタチが悪い。やっぱり吉野家が一番かな)」
のあ「(ふ、ふふふ……。何が『プレミアム』なのか、しっかり堪能させて貰おうじゃないの)」ドキドキ
のあ「……フッ」ニヤリ
店員「お待たせしました、プレミアムの並とお新香です」コトッ
店員「ごゆっくりドウゾー」
のあ「……」カチャ
のあ「(ッ!?)」
のあ「ぁっ、ア…………えっ?」プルプル
店員「……?」
のあ「ぁっ、や、なんでも……っ」モゴモゴ
のあ「(……)」
のあ「(ふふふ……)」モグモグ
のあ「(間違って、みそ汁が付いてきてるわ。私、頼んでないのに)」
のあ「(も、儲かった……。て、店員さんには悪いけど黙っておこ)」
のあ「(これで少しは元が取れるはず。思わぬ収穫)」
のあ「(フフフッ……♪)」モグモグ
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【事務所】
留美「お疲れさま、P君」コトッ
モバP(以下、P表記)「あっ、ありがとうございます、和久井さん」
留美「いいえ、私のついでだから」
P「丁度キリもいいし、一息入れますか……、ふぅ」
留美「定時も過ぎているし、書類確認なら手伝いましょうか?」
P「あ、いえいえ。和久井さんこそ遅くまでお疲れでしょう。事務仕事まで手伝わせるわけには……」
留美「いいのよ、明日は暇だし、好きでやりたいんだから。ボランティア感覚で他の仕事に首を突っ込むなと言われれば、流石に引くしかないけれど」
P「流石に元有能秘書の和久井さんにそんな啖呵を切るなんて出来ませんよ。ははは……」
P「じゃあ、領収書の明細確認と記載漏れの修正をお願い出来ますか?」
留美「ええ、いいわ」
P「……ありがとうございます」
P「こちらの手が足りない時は他の子の送迎までやって頂いたり、事務仕事まで任せてしまって」
留美「構わないわよ」
留美「負い目に感じないでね。私達アイドルは、貴方と言う存在に本当に助けられているのだから」
留美「お礼を言いたいのは、寧ろ私達の方なの。だから……これはせめてものお返しと思って頂戴」
P「俺は裏方です。和久井さん達がアイドルの仕事を楽しんで頂ければ、それだけで本望ですから」
P「……お返しなんて、とんでもないですよ。感謝してもし足りないのはこちらの方です」
留美「謙虚ね、ホント。もっと頼ってくれてもいいのに…」
P「和久井さんは元秘書という職業で培ったアビリティを活かして事務仕事を手伝ってくれるし、真奈美さんはスタジオボーカリストとしての知識を他の子達に伝えて指導してくれている」
P「美優さん、亜里沙さんなどは率先して年下の面倒を見てくれるし……他の方達も以前の仕事で得た経験で俺の周りをサポートしてくれている」
P「本当にありがたい話です」ズズッ
留美「……そう言えば」
P「?」
留美「高峯のあさんって……、以前お仕事は何をされていたのかしら?」
P「…高峯さんですか?」
留美「他の人は、趣味・特技やら言動やらで大体察せられる部分はあるでしょう? 彼女からはそれが読みにくいというか」
P「まあ…、多くは言えませんが、割と色々な資格を持っていましたよ?」
P「(………)」ズズッ
留美「寡黙で多くは語らないからこそ、彼女みたいな人って案外苦労してきてるのかもしれないわね」
留美「仕事でも、人間関係でも」
P「そうですね……。ともあれ、俺は尽くすのみですよ」
P「(…………)」ズズズ
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【高峯宅】
のあ「……」カチカチ
のあ「ハァ。副業で何か割のいいバイトはないかな……」カチカチ
のあ「この年でアイドル一本っていうのは流石に厳しいわよね。手に職付けるには……」
のあ「…………」
のあ「新しく資格でも取ろうかな。でも何の仕事の役に立つのかいまいちピンと来ないわ」カチカチ
のあ「食生活アドバイザー、ビアテイスター、ロシア語能力検定……」
のあ「DCプランナー、デジタル技術検定、きものコンサルタント……」
のあ「食肉士……。ふふふ、強そうな名前……♪」カチカチ
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和久井留美
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【事務所】
───ガチャ
蘭子「煩わしい太陽ね…」(訳:おはようございますっ!)」
P「ん。おはよう、蘭子」
蘭子「白銀と散り舞う息吹は去り、大いなる幸福の調律【ロール】を髣髴とさせん神々しくも麗らかな聖気に、この身を委ねん…」(訳:冬ももう終わりですね、今日は春みたいにぽかぽか暖かいですっ♪)」
P「うんうん、今日も絶好調そうで何よりだ」
蘭子「──ッ!」ピタッ
のあ「(……)」チラッ
蘭子「い…、畏怖されし慟哭の導き手……」(訳:た、高峯さん……)」
蘭子「(こ、怖い……っ! け、けど今日の今日こそは勇気を振り絞って、お話をっ……!)」ブルッ
蘭子「……っ」ドキドキ
のあ「(……)」
のあ「(神崎蘭子ちゃん。仲良くなりたいのだけれど、一度たりとも彼女とまともにコミュニケーションを取れた試しが無いわ……)」
のあ「(歳の差もあるんでしょうけれど、恐らくお互いに何か決定的なすれ違いが生じているんだと思うの)」
のあ「(ならば……言葉ではなく、感性と興味に訴えかけるのみ!)」サッ!
蘭子「!!」
蘭子「(鞄を開けて、何かを探ってる……?)」
のあ「……」ガサガサ
のあ「(蘭子ちゃんの趣味はゴシックファッション。黒を基調にし、オカルト的なイメージを連想させるアイテムを身に着け、重厚な雰囲気を醸し出す)」ガサガサ
のあ「(ゴシック、ゴシックホラー。丁度良かったわ、小梅ちゃん達との関わりでホラー映画とは最近縁があったばかりだもの)」ガサガサ
のあ「(蘭子ちゃんも、きっと気に入ってくれる筈!)」ガサガサ
蘭子「……」トコトコ
蘭子「其の方……っ。い、如何なる戯れを??」(訳:高峯さん。な、何をしているんですか?)」ドキドキ
のあ「!!」
のあ「……」スッ
ダンッ!
蘭子「?」
【『ドラキュラ』、『チャイルド・プレイ』、『SAW』等、白坂小梅提供ゴシックホラー映画集(未視聴)】
蘭子「(ヒッ!?)」ビクゥ!
のあ「(……)」ニヤニヤ
蘭子「ア……、タ、高峯さ───」プルプル
のあ「蘭子……」
のあ「これ、貸してあげる……」ニヤニヤ
蘭子「」
蘭子「……っ」ジワッ
のあ「(!?)」
蘭子「ア……、う゛あ゛ぁ゛~~~~ん……っ、ひっぐ……」トボトボ
のあ「!! ま、待……っ!」
───ガチャ、バタン
のあ「」
P「……ん!?」クルッ
P「お、おい蘭子!? …な、何かあったんですか、高峯さ──」
P「───!」
のあ「ワ……、わた、私は、な、何も……っ!」
P「あっ、あー………テーブルの上に並んでいるソレ、ホラー映画ですか? 蘭子のやつ、ホラー系の物はかなり苦手なんですよ」
のあ「!!!」
P「彼女、ゴス口リ系のファッションは好んで着るんですが、彼女の中でも線引きと言うか曖昧な基準が存在していてですね。ホラーっぽい装飾やスタイルは嫌がるんです」
P「ゴシックも分類が多岐に渡っていて難しいんですが……、そのせいで怯えてしまったのかも」
P「うぅん、ただ……、まさかその映画単体で泣くほど怯えるとは。精神がちょっと落ち着いていなかったのか、それとも何か別に怖い物があったのか……」
P「……っ!?」ギクッ!
P「た、高峯さんッ!? な、何故貴女も天を仰いで涙を流しているんですか!?」オロオロ
───ガチャ
美波「おはようござ───」スッ
美波「───っ!?」
P「!!」
美波「ぷ、プロデューサーさん! 高峯さんに何をしたんですかッ!?」
P「まま、待て待て待ってくれ!? お、俺は何も………!」オロオロ
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神崎蘭子
コメント一覧
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- 2016年02月04日 23:13
- 新作きた!
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- 2016年02月04日 23:15
- 待ってた
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- 2016年02月04日 23:39
- 待ってました!
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- 2016年02月04日 23:41
- ゲロにゃん!
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- 2016年02月04日 23:46
- ついに作中でライトニングさん扱いされているぞwww
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- 2016年02月04日 23:47
- ポンコツを越えたエキセントリック・のあさん!待ってました!
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- 2016年02月04日 23:48
- お前らがライトニングさんライトニングさん言うから……
でも1作目に有名なライトニングさんネタのオマージュがあったような…
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- 2016年02月04日 23:57
- 相変わらず雪美に癒されてるなあ。
あんなメール来たら俺だって泣くわ。