2月4日 15時48分

４日の東京株式市場は、外国為替市場で円高が急速に進んでいることから幅広い銘柄に売り注文が出て株価は値下がりし、
日銀が先月２９日にマイナス金利の導入を決定した後に値上がりした分がほぼ打ち消される形となりました。

日経平均株価、４日の終値は、３日より１４６円２６銭安い１万７０４４円９９銭となり、日銀が先月２９日にマイナス金利の導入を決定した
前日の終値とほぼ同じ水準となり、この間、値上がりした分がほぼ打ち消される形となりました。

東証株価指数＝トピックスは、１７．４６下がって１３８８．８１でした。１日の出来高は３１億２８４１万株でした。

市場関係者は「３日に発表されたアメリカの経済指標が悪化し、アメリカの景気の先行きへの懸念が広がったことから、外国為替市場で円高ドル安が進み、株価下落につながった。
世界経済の先行きに対する懸念から、投資家はリスクを避けようという姿勢を再び強めている」と話しています。

■マイナス金利で円安・株高へ

日銀がマイナス金利の導入を決めた前日、先月２８日の日経平均株価の終値は１万７０４１円４５銭。外国為替市場では１ドル＝１１８円台後半で推移していました。
先月２９日、日銀がマイナス金利の導入を決めたことをきっかけに「円安・株高」の流れが加速します。

株価はこの日、４７０円以上値上がりし、１万７５００円台を回復、為替も一時、１ドル＝１２１円７０銭まで円安が進みます。
円安・株高の流れは今週に入っても続き、１日は円安ドル高を受けて、株価は３４０円値上がり。２日間で合わせて８００円以上上昇し、１万７８００円台を回復します。

■原油急落で状況一変

しかし、２日から株価は下落。３日は原油価格の急落を受けて世界経済の先行きに対する懸念が再燃したことから、一転して円高・株安に向かいます。
４日、円相場は円高ドル安が急速に進み、日銀がマイナス金利導入を決定する直前の水準を超えて一時、１ドル１１７円台まで円高が進みました。

日経平均株価の終値も日銀が先月２９日にマイナス金利の導入を決定した前日の終値とほぼ同じ水準となり、この間の値上がりした分がほぼ打ち消される形となりました。
円高・株安の要因としては、アメリカのＦＲＢ・連邦準備制度理事会が金融政策を決める際に注視する非製造業に関する統計が３日、悪化したこと。
また、ＦＲＢの幹部が今後の利上げに慎重な姿勢を示したと市場で受け止められたことからアメリカの次の利上げが遠のき、緩和的な金融環境が続くという見方が強まったためです。

株価は円高が進んだことで輸出関連銘柄を中心に売り注文がふくらみました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160204/k10010397161000.html

円相場 マイナス金利決定前の水準超え円高進む

2月4日 18時06分

４日の東京外国為替市場は、アメリカ経済の先行きに対する不透明感が広がっていることからドル売り円買いの動きが強まり、
円相場は２円以上値上がりし、日銀がマイナス金利導入を決定する直前の水準を超えて円高が進みました。

午後５時時点の円相場は、３日に比べて２円３銭、円高ドル安の１ドル＝１１７円９４銭から９７銭でした。

一方、ユーロに対しては、３日に比べて１５銭、円高ユーロ安の１ユーロ＝１３０円６９銭から７３銭でした。

ユーロはドルに対しては、１ユーロ＝１．１０８０～８２ドルでした。

市場関係者は「このところアメリカで発表される経済指標が悪化していることから、アメリカ経済の先行きに対する不透明感が強まっており、
ＦＲＢ＝連邦準備制度理事会の次の利上げが遠のくとの見方が広がっている。
市場では、日本時間の５日夜に発表されるアメリカの雇用統計の内容に注目が集まっている」と話しています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160204/k10010397431000.html