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千原ジュニア「あのー、ベクトルを操る後輩の話なんですけど」|エレファント速報:SSまとめブログ

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千原ジュニア「あのー、ベクトルを操る後輩の話なんですけど」

1:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/02/06(土) 21:13:41.065 ID:M3f64uJ20.net

松本「え、なに?」

宮川「ベクトルを操る?」

ほっしゃん「ベクトルって、向きとかの?」

千原「そうですね。力の向きって言うんですかね」

千原「とにかく、その後輩……『学園一位』っていう芸名なんですけども」

川島「聞いたことないですね」

松本「えー、吉本の?」

千原「はい。その学園一位が言うには、『僕はベクトルを操ることができる』と」

高橋「あのー、具体的には何が」

松本「そうやねん」

高橋「何ができるんですか? ベクトルを操ると」

松本「ぜんっぜん、イメージがわかへん。ベクトルを操るてどういうこと?」

千原「最初聞いた時はね、僕も分からなかったんですよ。『え、なに?』て。だから具体的にやってみせろと」

千原「したら、その一位が、『一位』って呼んでるんですけども、その一位が『じゃあやってみせましょう』と」

松本「おお」



12:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/02/06(土) 21:19:27.341 ID:M3f64uJ20.net

千原「楽屋に、よくポットとか置いてあるやないですか。お茶飲むために」

松本「あるな」

千原「したら一位が、そのポットのスイッチ押して、下なんも置いてない状態で、このー、お湯が落ちる場所?」

川島「そのままやと机が濡れてまう」

千原「そう、受け取る物がなんも無いから。やから、『いやお前なにしてんねん』って止めようとしたら」

千原「そのー。お湯は出たんですけど、机の上はいっさい、濡れないんですよ」

宮川「え、なんで?」

千原「お湯がね。普通は、ポットから出たら重力に従って下に落ちていくやないですか」

千原「そのベクトルの、向きを操作して、ポットから出たお湯がまたポットに戻るようしたんですよ」

高橋「お湯が逆流?」

千原「そう、逆流。逆流させたんですよ。こう、ジュジュジュジュジュ~って。出たとこへまた吸い込まれるように」

ほっしょん「いや、凄すぎやろ」

松本「お前それホンマか?」

千原「ホンマですって! 実際に見たんです。この目で」



14:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/02/06(土) 21:25:25.301 ID:M3f64uJ20.net

千原「ほんで、『うわあぁぁぁぁ』ってなって」

松本「いや、そりゃ驚くわな」

千原「楽屋にいたみんな『うわあぁぁぁ』なって。『すげぇぇぇぇ』って。もう大盛り上がりで」

高橋「それは手品とかではなく」

千原「俺も最初はそう思って。言っても種とか仕掛けがある手品の類なんやろって」

千原「でも一位が言うには、『いや、手品ではないです』と。『これは、超能力です』言うんですよ」

宮川「そういう設定でやってる……」

千原「いや、設定とかでもなく。本当に、『本当に超能力なんです』言うて」

千原「ほんで、ほんでそいつのね。そいつが能力を使う時の決め台詞があって」

高橋「決め台詞」

千原「それが、『こっから先は一方通行やで』。ってやつで」

宮川「うわうわうわ」

千原「ドヤ顔で」

高橋「完全に自分に酔ってるやつですね」

川島「そこはかとなく痛々しい」

千原「なんやけど、能力は本物やねん」



15:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/02/06(土) 21:32:00.371 ID:M3f64uJ20.net

千原「それからも色々と能力を実際に披露してくれて、時計の針を触れずにね、逆回転にしてみたり」

高橋「うわー」

松本「ユリゲラーみたいやな」

千原「あとはまあ。すごいはやく走ったり、石をすごい勢いで蹴ってみたり」

ほっしゃん「それは普通やん」

松本「ンフ、なんや急に、しょぼなったけど。ガキ大将レベルの話に」

千原「いや、そんな普通に蹴るわけやないですよ。もう、音速ぐらいのスピードで」

千原「ズァァァァ!って、軽く蹴った石が凄まじい勢いで飛んでくんですよ」

宮川「それは、なに、ベクトルと関係が」

千原「俺もよう分からんけど、どうもあるらしくて。向きを操作できると、力がなんか、うまい具合に強くなると」

松本「へぇー」

川島「何にでも応用がきくんですね」

千原「で、蹴り終ると『こっから先は一方通行やで』って」

高橋「決め台詞を」

千原「絶対やねん」



17:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/02/06(土) 21:38:02.882 ID:M3f64uJ20.net

松本「一応確認しておくけど、ンフ、その一位ってのはお兄ちゃんのことではないよね」

千原「あー」

宮川「めっちゃ言いそう」

ほっしゃん「『こっから先は一方通行やで』の意味不明さが、っぽいな」

千原「痛々しい発言をするという点では似通ってますけど、お兄ちゃんではないですね」

松本「あー、そうなんや」

千原「そもそも。そもそも前提として、せいじはたぶん『ベクトル』を知りませんから」

宮川「まあたしかに」

松本「ンフ、それはまあ、言われてみればそうやな」



19:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/02/06(土) 21:44:06.887 ID:M3f64uJ20.net

千原「ほんで、去年の話なんですけど。その一位が、仕事で東京に来る予定があると」

千原「仕事っていっても、イベントに顔出す程度のものなんですけど」

千原「で、一位から連絡あって。『兄さん、ちょっと相談したいことがあるんで、東京で会えませんか』と」

千原「まあ一位がこっち来るんは知っとったし、大阪でもけっこう仲良くしてたんで」

千原「『ああ、そうか、じゃあ会おう』ってなって。一緒に飯食おーってなったんですけど」

千原「ちょうどその日は仕事もあんま入ってない日だったんですね。せやから、ちょっと早めにいって会おう思って」

千原「そのイベントの会場に着いたんですよ。楽屋行ったら一位がおって」

千原「『久しぶりやなー』って声かけて、パッて見たら、こう、顔面蒼白なんですよ」

千原「血の気が引いたを体現したかのように、サーッてもう顔真っ白で。あきらかに、様子がおかしいんですよ」

千原「ほんで俺も驚いて、『おまえ、どうしたん』て。しばらく会ってなかったんで『大阪でなにかあったんか』聞いたら」

千原「『兄さん……俺、人殺しました』言うんですよ」

松本「えぇぇぇぇ!」

ほっしゃん「人を殺した?」

宮川「え、それは本気の」



21:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/02/06(土) 21:49:44.154 ID:M3f64uJ20.net

千原「普通に聞けばね、まあ冗談やろって話やないですか。でもあきらかに様子がおかしいから」

千原「とりあえず落ち着こうと。ひとを殺したって、どういうことやねんと」

千原「したら、そいつが言うには、『ちょっと人を殺したくなって、一万人ぐらい殺しちゃいました』言うんですよ」

松本「えぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

高橋「一万!?」

川島「ちょっと、それは尋常じゃない数字やないですか」

千原「俺も驚いて『えぇぇぇぇぇぇ』なって。『マジかー!』って」

ほっしゃん「そうなるよ」

宮川「一万人殺したてなったら、そうとうな数や」

千原「そうとうですよ。ほんで、僕も芸人失格なんですけども」

松本「え、なに」

千原「『一万人殺しちゃいました』言うた一位に、『それはお前、殺しすぎやろ!』って。いたってフッツーな」

松本「ンフ」

千原「あまりに普通な、ツッコミを」

松本「そこは別に、そこはええやろ」



24:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/02/06(土) 21:56:57.018 ID:M3f64uJ20.net

宮川「別におもろいツッコミを求めとったわけでも」

千原「いやそうやろうと思いますけど。思いますけども。俺もツッコミやから。今思えば、もっと気の利いたね」

ほっしゃん「一万かー……」

高橋「1万人の第九だったら指揮者だけ残して他全滅ですやん」

千原「そう! そういうの!」

松本「んふ、サントリーのな」

川島「12月にやってる」

千原「大阪やし。『大阪城ホールの舞台ガラッガラやぞぉ』とか言えたら良かったんですけど」

千原「一万人殺した人に対して、100人いたら100人が『殺しすぎやろ』ってツッコミできるやないですか」

松本「それはまあ、まあそうやけど。悔いてもしかたない」

千原「まあ、僕のね。普通なツッコミを受けて、一位も緊張してたもんがフッと解けたらしくて」

千原「涙ボロッボロ流して。もう『うわぁぁぁぁぁ、兄さん、兄さん俺、どうしたらいいですかー! うぁぁぁぁぁぁ』て」

千原「どうしたらいい聞かれても、俺もわからへん」

松本「一万も人殺したことないもんな」

千原「一万どころか一人も殺したことないですから」

高橋「普通はそうですよ」



26:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/02/06(土) 22:03:37.785 ID:M3f64uJ20.net

千原「で、まあ人殺したってなったら、まあ『自首しろ』やないですか」

宮川「それ以外言いようもない」

千原「でしょ? したら以外にもあっさり、『はい』言うて。自首することになったんですよ」

千原「でも、先輩後輩やから、自首するから、じゃあさよならってわけにも」

松本「まあな。なにかしらフォローせんと」

千原「なんで、『お前、どういう理由で一万人も殺したんや』て。せめて動機だけでもね、聞いとこう思ったんですよ」

千原「ほんで、金目当てとか、快楽目的だったら、一発でも殴ったろうと。思ったんですけども」

千原「一位は、『いや、自分でもね、よく分からないんですよ』言うて」

川島「よくもわからず一万も」

千原「やろ? よく分からないまま、一万人も殺すわけないやん。それは絶対理由があるやろと」

ほっしゃん「何かしらあるやろうな」

千原「やから俺もしつこく聞いたんですよ。『金目当てか?』『いや、違いますね』『性的な目的か』『そういうわけでも』」

千原「いっこうに、明確な答えが返ってこないんですよ。やから俺もああ、こいつはもう変わったんやなと」

千原「おるやないですか。絶対的に話の通じない類というか、そういう人。もう人種が違うというか」

松本「おるな」

千原「元々はそうやなかったけど、頭おかしなって、そっち側の人間になってもうたんやなと」



28:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/02/06(土) 22:10:48.149 ID:M3f64uJ20.net

千原「ほんで、『じゃあそろそろ警察行くか』なって。イベントはしかたあらへん、俺が話つけとくからなって」

千原「警察行こうおもったら、楽屋のドア開いて。パッてみたら、せいじがおるんですよ」

松本「ここでか! せいじここでか!」

千原「ここで、ここでお兄ちゃん登場です」

宮川「満を持して」

千原「満を持しての登場ですよ。せいじが『おおう! 久しぶりやなぁ!』いうて。一位はせいじとも仲良かったんで」

千原「『一位! お前、東京おる聞いたから来たんやぁ! 今日、飯食いにいこうやぁ』いうて。そんな空気でもないのに」

松本「ふっ、それは仕方ないな。お兄ちゃん今来たとこやしな」

千原「それから色々、せいじが一位に質問攻めですよ。『最近どうやー』みたいな、しょーもない話題で時間つかって」

千原「で、さすがのせいじも気づくんですよ。『ん? お前元気ないなぁ。おい! どうしたぁ!』いうて」

千原「一位が困り果てた様子で僕をね、僕を見るんですよ。やから、『実は、こいつ人を殺して、これから自首するとこやねん』」

千原「言うて。説明したんですよ。それまでの経緯を。したらせいじが」

千原「『おおおぉぉぉいい!!! おまぇぇぇぇぇ!!! おおおおぉぉぉいいい!! なに人殺してんねん!!! おおぉぉぉいいい!!!』」

千原「もう、一位に掴みかかって、烈火のごとく」

宮川「ブチギレモードや」



30:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/02/06(土) 22:16:03.473 ID:M3f64uJ20.net

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    コメント一覧

      • 1. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2016年02月07日 00:01
      • スレタイで一方通行さん余裕でした

    はじめに

    コメント、はてブなどなど
    ありがとうございます(`・ω・´)

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