未来を予測している? 90年前に描かれたロンドンのポスターがすごい
ひとつ言うならば、きっと未来の空は黄色じゃないと良いけれど...!
ロンドン中心部にあるThe Building Centreで現在開催中の展覧会。未来のロンドンの道路をテーマにした1カ月限定のこのイベントでは、テクノロジーの発展と人口増加を踏まえてどのようにより良い街を目指せるか、といったポイントで注目されています。
展示のなかでも話題になっているのが、1926年に製作されたというこちらのポスター。現代的なデザインの高層ビルが立ち並ぶ街の空に飛行機、飛行船、ヘリコプターが飛び交うイメージが描かれています。なかでも左に位置する緑色の屋根のある高層ビルは、ニューヨークのウールワースビルに似ているような...。
製作者であるアーティストのMontague Birrell Black氏は、チューブとよばれるロンドンの地下鉄だけでなく、イギリス国鉄やホワイト・スター・ラインといったイギリスの交通システムの広告を手掛けてきた人物でした。このポスターについてガーディアン誌は楽観論の視点から評価しています。というのもこの作品が描かれた1926年頃、その多くはロンドンの未来が驚くほど暗く憂鬱な街として考えられていたというのだから。
2026年まであと10年という現代でさえも、テクノロジーの発展がどこまで都市の姿を変えるかなんてもはや測りし得ない世の中。90年前にここまで現代的なイメージが描かれていたと考えると、このポスターのような世界が実際に起き得るかしらなんて批判的になる手前、ただただ脱帽したい気持ちになります。
バイク専用高速道路やスマートバスのアイデアなど、人々のニーズに合わせてロンドンの街並みや交通システムがどう変化するかといったビジョンに注目する同展示。2月24日までロンドンで開催されているそうですよ。
images by Streets Ahead
source: New London Architecture and Transport for London
Alissa Walker - Gizmodo US[原文]
(Rina Fukazu)
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- 東 浩紀,大山顕|幻冬舎