fcd5a585819acb433b886834ed32c624

海未
5cd7c40f
穂乃果
wpid-honoka_20141031001652ed8s3-256x300

1: 名無しで叶える物語(おいしい水)@\(^o^)/ 2016/02/06(土) 18:44:11.10 ID:qZtn03ow.net
穂乃果「……えっ」

海未「どうしたんですか?」

穂乃果「え、いや……なんか今、ことりちゃんに呼ばれたような気がして…」

海未「ことりなら、衣装作りがあると先に帰ったじゃないですか」

穂乃果「だよね。あれ~?おっかしいなぁ」

海未「ハノケ!!!!!!!!!」

穂乃果「!?」ビクッ!

海未「どうしました?」

穂乃果「いや……え? 聴こえなかった?」

海未「はて?」

3: 名無しで叶える物語(おいしい水)@\(^o^)/ 2016/02/06(土) 18:45:43.01 ID:qZtn03ow.net
穂乃果「あれれ~? ん~? いや、でも……ん~?」

海未「もう……なに考え事してるんですか、行きますよ穂乃果」

穂乃果「う、うん……」

海未「ハノケ!!!!!!」

穂乃果「!?」ビクッ!

海未「………」

穂乃果「……っ!?」キョロキョロ

海未「………」

穂乃果「~~~?」キョトン

海未「………穂乃果?」

穂乃果「あ、ご、ごめん……今いくよ」

4: 名無しで叶える物語(おいしい水)@\(^o^)/ 2016/02/06(土) 18:47:55.62 ID:qZtn03ow.net
海未「………」

穂乃果「………」

海未「ハノッ…」

穂乃果「っ!」ピクッ

海未「………」

穂乃果「……?」キョロキョロ

海未「ほのか…」

穂乃果「……海未ちゃん、呼んだ?」

海未「いえ…」

穂乃果「そう……」

海未「ハノケ!!!!!!!!」

穂乃果「!?」ビクッ!

5: 名無しで叶える物語(おいしい水)@\(^o^)/ 2016/02/06(土) 18:53:20.78 ID:qZtn03ow.net
海未「どうしたんですか?さっきから」

穂乃果「えぇ~? 海未ちゃん、何で聴こえないの? 今ぜったいさぁ……」

海未「……?」

穂乃果「ンミチャ!!!!!」

海未「!?」

穂乃果「……」

海未「……? 今、ことりの声が聴こえませんでした?」

穂乃果「え?聴こえてないけど」

海未「……ですよね」

10: 名無しで叶える物語(おいしい水)@\(^o^)/ 2016/02/06(土) 19:10:41.57 ID:qZtn03ow.net
穂乃果「ンミチャ!!!!!!!!!!」

海未「!?」

穂乃果「……」

海未「……?」キョロキョロ

穂乃果「………」

海未「……?」

穂乃果「どうしたの海未ちゃん?」

海未「い、いえ………ハノケ!!!!!!!!!」

穂乃果「!?」

11: 名無しで叶える物語(おいしい水)@\(^o^)/ 2016/02/06(土) 19:18:01.11 ID:qZtn03ow.net
穂乃果「……?」

海未「………」

穂乃果「ンミチャ!!!!!!!!!!」

海未「!?」ビクッ!

穂乃果「……?」

海未「ハノケ!!!!!!」

穂乃果「!?」ビクッ!

海未「……?」キョロキョロ

穂乃果「…?」キョトン

14: 名無しで叶える物語(おいしい水)@\(^o^)/ 2016/02/06(土) 19:24:32.45 ID:qZtn03ow.net
海未「いま……ことりの声が聴こえませんでした?」

穂乃果「あ、海未ちゃんも? 穂乃果も聞こえた…」

海未「………ことりは」キョロキョロ

穂乃果「いない、よね……」キョロキョロ

海未「しかし今、確かに私の名を……」

穂乃果「え?」

海未「……え?」

穂乃果「呼ばれたのは、穂乃果の名前じゃないの?」

海未「…………え」ゾクッ

25: 名無しで叶える物語(おいしい水)@\(^o^)/ 2016/02/06(土) 23:05:31.19 ID:qZtn03ow.net
海未「な、なに言ってるんです…?」

穂乃果「え、海未ちゃんこそ……はっきり穂乃果の名前だったんだけど…」

海未「え……いや、怖いです怖いです。なに言ってるんですか?」

穂乃果「怖いって、いやいや。海未ちゃんこそ……え?どうしたの?」

海未「どうしたもこうしたも、普通に私の名前が呼ばれたんですけど…」

穂乃果「……えー」

海未「……なんですか、その顔は」

穂乃果「いや、だって…………」

海未「……言いたいことがあるなら、はっきり言ってください」

穂乃果「………」

28: 名無しで叶える物語(おいしい水)@\(^o^)/ 2016/02/06(土) 23:11:58.18 ID:qZtn03ow.net
穂乃果「幻聴?」

海未「幻聴って……そんな馬鹿な。あんなにはっきりと…」

穂乃果「でも、ことりちゃんいないし……」

海未「……はは」

穂乃果「あ、あはは………き、気のせい、だったのかな……?」

海未「あはは……そ、そういうこともありますよね……」

穂乃果「………」

海未「穂乃果!!!!!!!!!!」

穂乃果「!?」ビクッ

海未「あっ」

穂乃果「ちょ、ちょっと海未ちゃん!!!びっくりするじゃん!!!
    急に叫ばないでよ!!」

海未「ご、ごめんなさい……」

29: 名無しで叶える物語(おいしい水)@\(^o^)/ 2016/02/06(土) 23:12:31.29 ID:qZtn03ow.net
穂乃果「はぁ……もう。やめてよぉ……」

海未「すみません……」

穂乃果「………」

海未「………」

穂乃果「海未ちゃん!!!!!!!!!!」

海未「!?」ビクッ

穂乃果「………」

海未「………!?」

穂乃果「………」

海未「な、なんで急に叫ぶんですか!!!!!」

穂乃果「!?」ビクッ!

31: 名無しで叶える物語(おいしい水)@\(^o^)/ 2016/02/06(土) 23:19:01.26 ID:qZtn03ow.net
穂乃果「ご、ごめん……つい……」

海未「ついで叫ばないでください!」

穂乃果「うぅ……ごめんなさい…」シュン

海未「穂乃ケ!!!!!!!!!!」

穂乃果「!?!?!?!?」ビクッ!!

海未「………」

穂乃果「えっ!いま海未ちゃ、え……こと、え、あれ!?」

海未「……?」

穂乃果「え……海未ちゃん、今穂乃果のこと呼んだ?」

海未「はて………呼んだと言われれば呼んだような気がしますし……
   呼んでないと言われれば呼んでないような気もしますね…」

穂乃果「???」

34: 名無しで叶える物語(おいしい水)@\(^o^)/ 2016/02/06(土) 23:21:02.08 ID:qZtn03ow.net
海未「そんなことより、はやく行きますよ。
   そんなペースではいつまでたっても家に着きません」

穂乃果「あ、う、うん……ごめん………ン未ちャー!!!!!」

海未「ッ!?」ビクッ!!

穂乃果「………」

海未「ほの、え、あれ……ん? え、いや、ことり……え?」キョロキョロ

穂乃果「………どうしたの?」

海未「いま、半分ことりに呼ばれたような気がして……」

穂乃果「は、半分……???」

35: 名無しで叶える物語(おいしい水)@\(^o^)/ 2016/02/06(土) 23:22:20.62 ID:qZtn03ow.net
海未「あっ」

穂乃果「え?」

海未「向こうに誰かいます…」

穂乃果「誰か…?」

(・8・)「………」

海未「っ!?」ビクッ!

穂乃果「っ!?」ビクッ!

(・8・)「………ヒェウノケチュエエエン」

穂乃果「あ、なんだ……ことりちゃんだったんだ」

海未「……?」

(・8・)「ンムィエッテャン……」

海未「あ、ことりでしたか……」

38: 名無しで叶える物語(おいしい水)@\(^o^)/ 2016/02/06(土) 23:33:57.19 ID:qZtn03ow.net
(・8・)「………」

穂乃果「衣装作りは、終わったの?」

海未「こんなところで、どうしたんですか?」

(^8^)「……」

穂乃果「!?」ビクッ!

海未「!?」ビクッ!

(・8・)「………」

穂乃果「………」

海未「………」

m9(・8・)「……」

穂乃果「……?」

40: 名無しで叶える物語(おいしい水)@\(^o^)/ 2016/02/06(土) 23:39:35.76 ID:qZtn03ow.net
m9(・8・)「………」

海未「………?」

穂乃果「……穂乃果たちを、指差してるのかな?」

海未「どうしたんですか、ことり?」

m9(・8・)「………」

海未「………」

穂乃果「………あ、うしろ?」

海未「うしろ?」

穂乃果「後ろを指差してるんじゃないかな」クルッ

海未「後ろですか…?」クルッ

41: 名無しで叶える物語(おいしい水)@\(^o^)/ 2016/02/06(土) 23:40:13.79 ID:qZtn03ow.net
ことり「あ、やっぱり穂乃果ちゃんと海未ちゃんだぁ」

海未「ことり!」

穂乃果「ことりちゃん!どうしたの?」

ことり「それが…学校に衣装のアイデアノートを忘れちゃって、取りに戻ってたの……てへへ…♪」

海未「そ、そうなんですか……?」

ことり「うん。それで、ちょうど二人の後ろ姿が見えたから、追い掛けてきちゃった」

穂乃果「………じゃあさっきから穂乃果の名前を呼んでたの、やっぱりことりちゃんだったんだ?」

ことり「へ?なんのこと?」

穂乃果「えっ……」

44: 名無しで叶える物語(おいしい水)@\(^o^)/ 2016/02/06(土) 23:44:01.80 ID:qZtn03ow.net
海未「私の名前を、こっそり隠れて呼びましたか?」

ことり「えー? なんのことだろう? 呼んでない……というか、今二人に追い付いたばっかりなんだけど…」

海未「そ、そんな……」

穂乃果「………あ!ていうか、ことりちゃん、今穂乃果たちの前に…!」クルッ

ことり「……?」

穂乃果「あれ……?」

海未「穂乃果、どうしまし……あっ!」

穂乃果「いなくなってる……さっきまで、一緒にいたことりちゃんが…」

海未「そんな……」

ことり「???」

45: 名無しで叶える物語(おいしい水)@\(^o^)/ 2016/02/06(土) 23:46:46.62 ID:qZtn03ow.net
───────
─────
───




いったいあれは何だったのでしょうか


結局、あの日の出来事は、何一つ分からずじまいです。


私にしか聴こえない、私を呼ぶ声


もしかしたら、あれはこの世のものではない声だったのかもしれません


もしあの時、あの声に返事をしていたら今頃……私は無事ではなかったかもしれません


そう思うと、今でもゾッとします……


          -完-