いけさんフロムエル : 「ＭＩＸ」～勝ち負けは二の次だ！エースのいない準々決勝と野球の神の采配！！

あだち充のゲッサン連載「ＭＩＸ」第４６回です。

投馬を一番レフトに配置し、３年生の武下を先発させた大山監督。
完全な読み違いを認める大山監督だったが、この夏は投馬で行けるところまでいって試合の中でチームの課題をチェック出来ればいいと考えていたのだという。
エース不在で打線の爆発を監督が期待する一方、海旺西先発のアンダースロー辛島のいいように振り回される明青の選手たち。
そんな中、「顔はどうでもいい」南郷が先制本塁打を放つのだが…！？

二回裏の早い段階で先制点を奪った明青学園。
だが、それを見ていた西村監督は大した重みはないと感じていた様子。
そんな監督の読み通り、四回表に二失点してしまい、アッサリと逆転を許す事に。
「４回で２失点なら上出来だ」
しかし、大山監督にとってはこれも予想の範囲内らしい。

四回裏に走一郎の三塁打と４番今川の犠牲フライで再び同点とした明青学園。
ここで投手を２番手の高岡にスイッチした明青だが、結局ここでも一失点してしまった様子。
そんな煮え切らない試合展開となった明青だが、だからといって大山監督は投馬を使う気はないのだという。
「今日のテーマは投馬の完全休養――」
「勝ち負けは二の次だ！」
何と、敗退まで視野に入れていた大山監督。
次の東秀に望みをつなぐには投馬を万全の状態でマウンドに送るのは必須であり、今日勝っても絶望的なベスト４では意味が無いと考えていたらしい。

投馬のピッチングが本番で東秀にどこまで通用するのか見たいと言う大山監督。
「絶対そっちが見たいはずなんだ！野球の神様だってきっと――」
野球の神様が投馬対三田を望んでいると結論付ける監督ですけど、相変わらず頼りになる様で全く頼りにならない監督ですね（笑）。
今年はもう無理ですけど、来年に向けて今から投馬に続く２番手投手の育成は考えておいた方がいいのかも知れません。

テレビで次の対戦相手となる試合をチェックしていた東秀のナインたち。
六回にさらに点が入り、４－２とさらに明青は苦しくなった様子。
エースを出さずに何とか大量失点だけは防いでいると評価する三田。
そんな中、投馬が打席に入り、ワンバウンドのボールを打ってセンター前に運んでしまった？
「海旺西を応援しとけ」
「どっちが来ようと負ける気はしないが…あいつは気味が悪い」
投馬に不気味なものを感じているらしい東秀の監督。
選手に任せて試合そのものは見ないつもりらしい監督ですけど、こういう態度のせいで足元をすくわれる結果になる気もします。

苦戦が続く中、走一郎を投げさせる選択はなかったのか父である監督に尋ねた春夏。
だが何と、監督に走一郎登板は全く頭になかった？
捕手の走一郎を失う方のマイナスの方が大きいと言う監督。
ここまで塁上のランナーを３人刺しており、彼のリードもあって何とか試合が壊れずに済んでいるらしい。

となると、走一郎に代われる捕手が必要だという事になる訳ですけど、投馬と入れ替わるという手は使えないのてしょうか？
捕手には捕手の才能が必要だとは思いますが、経験が浅いのが問題なら互いに受け慣れている兄弟に任せるというのはひとつの手にも思えます。
その一方で、南郷あたりにチャレンジさせるというのも可能性としてはあったんじゃないのかな？
監督としては２番手捕手を何とか調達して走一郎を登板させるのが今後の課題になってくるのかも知れません。

六回裏に走一郎と今川の連打で４－３と迫るも、七回にさらに失点して５－３とされてしまった明青学園。
西村親子も帰ってしまい、みんな明青の敗北を感じていたらしい。
一方で、海旺西はエース塚本が登場し、八回裏を３人でシャットアウト。
九回表にさらに一点が入り、６－３と完全に追い詰められてしまいました。

「すまん投馬…頼りにならねえ先輩達で…」
九回裏・最後の攻撃も残り２アウトとなり、投馬に謝罪した三年生の投手たち。
投馬のおかげでこんな試合で投げられたのに情けないと落ち込む三年生ですけど、それでも試合を壊さないでいられたのはそれなりに実力があったからなんじゃないかな？
海旺西一試合平均７点以上の強力打線であり、胸を張っていいと言う走一郎。
そんな中、南郷が四球でランナーとして出塁。
続くバッターがピッチャーゴロとなり、ダブルプレーで万事休すかと思われた明青だったのだが…。
何と、エース塚本にまさかの異変が！？

「マウンドを降りた時に…足をつったみたいだな」
次の東秀戦を想定し万全を期して八回から投げたはずだった塚本。
まさか…こんな残酷な運命が待っていようとは！！

試合の途中経過を見ないで退席していた東秀の監督。
そんな彼が戻って来て見たのはまさかのスコアだった？
「見たかったようですね」
「野球の神様が――」
何と、７－６と逆転のサヨナラゲームとなっていた明青・海旺西の準々決勝。
試合中、何度も入念に屈伸運動をしていた海旺西・塚本ですが、自分でも何かを感じていたのかも知れません。

そんな神頼みの試合を拾った明青ですけど、これは新聞でもちょっと大きく取り上げられそうですね。
すでに投馬の事は騒がれ出している訳ですし、プロ注目の三年生・三田との勝負に報道陣が大勢来る事になるかも知れません。
そんな注目の準決勝で果たして投馬はどんなピッチングを見せるのか？
勝てば次は決勝で西村親子との対決ですし、いよいよ盛り上がって来ましたよ！

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