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「名古屋撃ち」も炸裂! eスポーツの原点、タイトー『スペースインベーダー』の公式大会レポート - Engadget Japanese
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タイトーの「スペースインベーダー」は、1978年に出回るやいなや日本中に大ブームを巻き起こしたアーケードゲームの原点。街の喫茶店にインベーダーのテーブル筐体が導入され、あちこちで100円玉が積み上げられる光景がみられるようになり、『名古屋打ち』といった言葉とともにニュースにも取り上げられるほどの社会現象となりました。

そんなインベーダーのゲーム大会『スペースインベーダー・チャンピオン公式競技会』が、2月14日に埼玉SKIPシティで開催されました。

エントリー者のほとんどが、東京近郊からの来場でしたが、なかには青森県や愛知県からの参加者も。チャレンジャーのほとんどが40代で、当時父親と一緒に行ったインベーダーハウスで始めたとか、友達と一緒に行ってハマったという体験を今も熱く心に秘めています。

予選勝ち抜きエントリー8名による最終決戦

当日のゲストは公式競技大会ということもあり、タイトーで「スペースインベーダー」を開発した西角友宏氏、解説には東京大学教授・馬場章氏(大学院情報学環教授)、タレントでゲームマニアの桃井はるこ氏を招聘、司会はレトロゲームにも詳しいローリング内沢氏。

「スペースインベーダー」のゲーム機材は当時の筐体ものが用意される徹底ぶり。



対戦ルールはこんな感じでした。
1. トーナメント方式による2名ずつの対戦
2. 3分間のスコアアタック
3. 時間内にゲームオーバーになったら負け
4. 決勝戦のみ試合時間が5分間に



優勝賞品は、スペースインベーダー・チャンピオン称号入りEdyカード(1万円分)、オリジナル・チロルチェコ、カードケース、バックパック。どれも稀少なアイテムばかりでしたが、日本ではなかなか手にいれることのできない海外でのライセンスアイテムのようです。

名人芸・・・あの時の中学生はみんな中年になった

初戦から会場を沸かせたのはハンドルネーム「fukkokuya(フッコクヤ)」氏。

左サイドのインベーダーを少し残しつつ、中央部分を撃破、しかも、突如登場するUFOをミスなく撃破して得点を重ねました。

「fukkokuya」氏を追うのが「スタン斑点(はんてん)」氏と「世界チャンポン」氏で、それぞれのトーナメント戦を沸かせ、「名古屋撃ち」、さらには上層のインベーダーから撃ち崩しUFOを撃破し300点を加点していくテクニックを披露してくれました。



レインボー」という下段で起こるインベーダーの残像現象のバグをプレイ中に見せてくれるプレイヤーもおり、おもわず来場者全員が「おぉ!」というため息がもれるほどでした。

ちなみトーナメント終了後には愛知県から参加したU氏が「ストップモーション」という知られざるバグ(?)技を披露してくれました。

下の画像は「ストップモーション」。本来は一列に同期して動くはずの赤インベーダー1機が画面左(画像下)で止まった状態になりました。
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ラストマン・スタンディング、今も「スペースインベーダー」を愛する男

最終決戦は圧倒的なスコアで勝ち残ってきた「fukkokuya」氏と堅実なプレイで勝ち上がってきた「スタン斑点」氏の一騎撃ちです。

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途中までは、両者ともほぼ同じペースのスコアでしたが、制限時間の半分を過ぎたあたりで「スタン斑点」氏の自機がやられてしまうという痛恨のミスを犯し、差が開き、最終的にはスコア6990で「fukkokuya」氏が勝利を収めました。

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「fukkokuya」氏(画像)は、今でもどこかに筐体があると聞くと、現地まで足を延ばしてプレイをするという筋金入りのインベーダーマニアでした。

ただし、ほかのゲームにはあまり関心がないとのこと。長年、「スペースインベーダー」の大会でチャンピオンになることを夢見ていたということで中学生のころからの夢がかなったことになります。

西角氏もびっくりのプレイが連発

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特別ゲストの西角氏は「(自分はクリア)できても2面くらいまで」といった腕前で、参加者のプレイには終始驚きを隠せなかった模様。トーナメント中のプレイや、ここまで長い年月、ファンの心をとらえて離さないスペースインベーダーゲームを世に送り出せたことは開発者冥利に尽きるとの感想を語りました。

元祖eスポーツの面目躍如

会場で観戦した来場者が口を揃えて言っていたのは「スペースインベーダーはeスポーツの原点だった」ということ。

かつて100円玉をたくさん握りしめて通ったインベーダーハウス(喫茶店のようなもの)は、今考えればeスポーツのアリーナであり、コンテンツは今見れば原始的だが、ゲームというエンタテインメントのエッセンスが充填されていることを改めて感じていました。派手さばかりがゲームではないそんなゲームのありかたの原点とエンタテインメント性を改めて感じることのできる楽しいイベントでした。

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あそぶゲーム展は2月28日まで開催中です。会場はSKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ映像ミュージアムになります。映像ミュージアムの入館料・大人510円、小中学生250円です。
「名古屋撃ち」も炸裂! eスポーツの原点、タイトー『スペースインベーダー』の公式大会レポート

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