韓国で開催予定だった東日本大震災の復興を兼ねて東北地方の魅力を

伝えるイベント中止となったことがわかりました。

画像:【Explore REAL JAPAN in ソウル】
Explore REAL JAPAN in ソウル
http://www.itlplus.com/news/articleView.html?idxno=880

20日、外務省が発表したもの。

同省によると、20日と21日にかけ、韓国・ソウルで開催予定だったイベント「Explore REAL JAPAN

in ソウル」が中止になったとのこと。

このイベントはソウルの「往十里駅」内ショッピングモールに日本の東北地方(青森、宮城、福島、鹿

児島各県)の合同ブースを設け、菓子や日本酒、民謡を紹介するという内容で、東日本大震災直後

に発生した風評被害を払拭(ふっしょく)し、食品の安全性をアピールする狙いもありました。

しかし、韓国の「市民放射能監視センター」など市民団体は

「福島、宮城、青森の各県は、(東京電力福島第1原発事故で)汚染の被害を受けた地域で、現在も同県水産物の韓国への輸入が制限されている。
イベントでは福島県産の菓子も広報対象に含まれている」

との声明を発表し、開催中止を韓国政府に要請。

日本政府も韓国政府と調整を続けてきましたが、結局、折り合いが付かず、開催の許可が下りませ

んでした。

なお、19日には福島県の農家へインタビューしたこんな記事が報じられています。

福島県須賀川市で農業を営む樽川和也さんは、 東京電力福島第一原発の事故後まもなく父親を自死により失った。田畑も放射能で汚染された。
東京で20日公開のドキュメンタリー映画「大地を受け継ぐ」で苦悩を訴えている。
もう取り戻せない、償うことなどできない現実を聞いた。

――事故から5年。いまの状況を教えてください。

「放射能は、こっちの中通りにも降りました。
田んぼも畑もビニールハウスも、みんなやられて、うぢらは職場を汚染されたんです。
だけど、東電は資産への賠償をしたわけでもねえ、放射能を取り除いたわけでもねえ。
ただ、5年の月日が流れただけ。たーだ被害かぶって苦しんで、うぢらはいったい、なあんなのって」

「精神的な慰謝料として事故の年に8万円、翌年に4万円はもらいましたよ。ただ、それだけ。
12万円で、あとはもう黙ってろ、 自然に放射能さがんの待ってろっつうことでしょう。
とても、そんなんで済む損害じゃねえべ」

――風評被害はどうですか。

「うぢのコメも、11年のは放射能が最高値30ベクレルぐれえあったの。
規制値が500ベクレル以下(1キロあたり。12年度以降は100ベクレル)だったから十分に大丈夫な数値なんだけど、やっぱ口に入れるもんでしょう。 俺も本当は食いだくねかった
まあ、よそで買うわけにもいがねから食いましたけど」

「ただ、出荷すんのは、なんか悪いことしてる気がして。
だから東京の人が、福島のは食いたくねえという気持ちは、よくわかる。
こんなボロ原発あっとこの、わざわざ買って食いてえかえ。これは風評被害じゃねえよ。
根も葉もない噂(うわさ)が広まって売れねえのが風評被害だけど、じぇねえっしょ。
根も葉もあんだから。現実に降ったんだよ、放射能が

――いまも検出されますか。

「コメは去年もおととしも、放射能は未検出だったの。
やれることはやったから。放射能の吸収を抑える塩化カリウムも毎年まいてるし。
全袋を検査して、もしも数値が出たら出荷できないんだもの、いま福島のコメは、他県よりずっと安全だと思ってる」

「実際、コメは売れてますよ。外食産業とか病院とか、福島県産とわがんねえところで。
表には出ねえだけで、すごい量が動いてんの。
うまいから、福島のコメは。粘りと甘みがあって。
だから外食産業の人らは、いいみたいです。うまいコメを安く買えて」

(引用元:http://www.huffingtonpost.jp/2016/02/19/fukushima_n_9277684.html)

今回の件について、ネット上では韓国政府などの対応に怒りを示す声が多いようですが、昨年には

台湾へ輸出されていた日本食品で大量に産地偽装が見つかる事件もありましたので、不安視する

のも無理はないのかもしれません。

(参考)【台湾】日本の”偽装”汚染食品を撤去へ

日本国内でさえ、産地偽装食品の数々が大々的に報じられたこともありました。

ただ韓国食品についても衛生面などで問題視されている報道を見聞きしますので、お互いに考える

べき点はあると思います。