天然ガス生産プラントやパイプラインを手がけるJFEエンジニアリングが、iPhone 6をベースにした「防爆」スマートフォン『LANEX-Phone』を発売しました。防爆エリアに通信インフラを設けることなくモバイル回線が使用可能なうえ、防爆化仕様を施しながらも比較的軽量というメリットを備えています。
JFEエンジニアリングは、日本鋼管と川崎製鉄を元にするJFEグループの企業。防爆対策機器のノウハウを多く持ちます。
ガス・石油化学・化学薬品工場などで爆発のおそれのあるエリアでは、電気機器が点火の元となり、爆発を引き起こす可能性が出てきます。そうした場所で電気機器を使用するには、火花を散らない構造や、爆発を防ぐ構造の機器が必要になるわけです。
こうした構造の機器や、対策を施し、なおかつ「電気機械器具防爆構造規格」の試験をパスし、認定を得た機器を「防爆仕様」と呼称します。
同社はこれまでにも防爆仕様を施したスマートフォンやタブレットを「LANEX」シリーズとしてリリース。2015年7月にはiPad mini 3をベースに防爆化したモデル「LANEX-Tablet/m3」を発売しています。
今回発売する『LANEX-Phone』も、このLANEXシリーズに属するモデル。iPhone 6をベースとしつつ、国内の防爆認定を取得しています。防爆はその要求仕様上、どうしても重量がかさんでしまいますが、本製品は240gと防爆仕様のスマートフォンの中では、比較的軽量な点も特徴です。
このようにLANEX-Phoneは、防爆機器のノウハウを多く持つメーカーが手がけ、さらにiPhoneとしての機能がほぼすべて使える防爆スマートフォンという、現場の作業者にとっては嬉しい存在のモデル。防爆エリア内でも普段から使い慣れているであろうiPhoneがほぼそのままで使えるのは、業務の効率アップにつながりそうです。