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花陽
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にこ
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1: 名無しで叶える物語(舞妓 どすえ)@\(^o^)/ 2015/07/12(日) 14:34:13.96 ID:H2Jad+SJ.net
花陽「ふひひ、最高です」

にこ「どう?メジャーデビュー前のライブのテープよ。先日落札したの」

花陽「す、すごい、こんなの持ってるにこちゃんはすごい」

にこ「この洗練されてない感じもそそるわね、ふひひ」

花陽「あはあ、耳が幸せです」

にこ「たまんないわね」

花陽「んんぁ」




凛(かよちんをにこちゃんと二人きりにさせたらオタクの花園に入ってしまうにゃ)

凛(まぁ、二人が喜んでるならいいんだけど……)

3: 名無しで叶える物語(舞妓 どすえ)@\(^o^)/ 2015/07/12(日) 14:37:47.67 ID:H2Jad+SJ.net
真姫「わ、私も二人と楽しく話したい……」

凛「真姫ちゃん真姫ちゃん……今はやめておいた方がいいよ」

真姫「どうして?花陽とにこちゃんとアイドルについて語り合うために色々勉強したのよ」

凛「本物のオタクを舐めちゃいけないよ真姫ちゃん……」

真姫「なによ」

凛「ちょっと勉強した程度じゃすぐに話題について行けなくなるよ」

真姫「ふん、見てなさい私だって出来るんだから」

凛「あっ」

4: 名無しで叶える物語(舞妓 どすえ)@\(^o^)/ 2015/07/12(日) 14:44:24.88 ID:H2Jad+SJ.net
真姫「花陽?◯◯もいいわよね」

花陽「あれっ?真姫ちゃんも知ってるんだ!」

にこ「へぇ、◯◯ね。いい趣味してるじゃない」

真姫(ふふん、好感触じゃない)

花陽「◯◯はね~~、△△が名曲だよね、Cメロに入る前でパァーっと陣形が変わる所……」

にこ「あれは舞台照明の功績も大きいわね、暗転からフェードインするあたり……」

花陽「舞台装置といえば□□も……あとは!××も!」

真姫「そ、そうね」

花陽「それであのステップがぺらぺ~~ら」

にこ「ぺらぺらぺ~~ら」

花陽「ぺらぺらぺらぺ~~ら」

にこ「あははは!それそれ!」

花陽「むふふ!」




凛「あれ?帰ってきたの?」

真姫「ついていけない」

6: 名無しで叶える物語(舞妓 どすえ)@\(^o^)/ 2015/07/12(日) 14:49:08.97 ID:H2Jad+SJ.net
にこ「……じゃない!?つまり、舞台の上に立つ以上は責任が……」

花陽「いや、しかしあくまでアイドルという存在そのものが……」


絵里「あんたたち?もう学校閉まるわよ」


にこ「あ、もうそんな時間?」

花陽「にこちゃん、続きは私の家で」

にこ「あら、悪いわね、それじゃあ今日はお邪魔しちゃおうかしら」

花陽「鑑賞会しようよ鑑賞会」

にこ「待って、それじゃあ部室に置いてるやつも持って行こうかしら……これとこれとこれと……」

花陽「あとこれも……」

にこ「いいじゃない、それと……」



真姫「……むぅ」

凛「どうしたの」

真姫「ふん、なんでもないわよ」

凛(なにが不満なんだろ……)

7: 名無しで叶える物語(舞妓 どすえ)@\(^o^)/ 2015/07/12(日) 14:52:50.27 ID:H2Jad+SJ.net
花陽宅


にこ「それじゃ、ジュースでも飲みながら観ましょ!」

花陽「むふ、むふふふ、むふふ」

にこ「ほ~ら花陽、また笑い方変になってるわよ」

花陽「だって、こんなのワクワクしない方がおかしいよぉ~」

にこ「ふっふっふ、違いないわね、違いないわね~~」ツンツン

花陽「もう~、にこちゃんったら~~」

8: 名無しで叶える物語(舞妓 どすえ)@\(^o^)/ 2015/07/12(日) 14:59:42.08 ID:H2Jad+SJ.net
真姫「……」

希「また何か観てる」

真姫「あれ、希、いたの」

希「アイドルの勉強?」

真姫「……別に、アイドル研究部なんだからいいでしょ」

希「ふーん、そっかぁ」

真姫「……」

希(真剣そのものやね……)




希「あ、凛ちゃん」

凛「やっほー」

希「なあなあ、真姫ちゃん、どうしたん?」ボソッ

凛「うーん、なんだか、アイドルオタクになりたいみたい」ボソッ

希「ええっ?」

凛「にこちゃんとかよちんの話について行きたいみたい」

希「そ、それはなかなか難しそうやなぁ」

凛「うーん、凛もそう思うんだけど、真姫ちゃんも真剣だし……」

希「ほどほどに……な」

9: 名無しで叶える物語(舞妓 どすえ)@\(^o^)/ 2015/07/12(日) 15:02:11.36 ID:H2Jad+SJ.net
真姫(このユニットの歌詞は全部覚えたわ)

真姫(DVDも全て視聴済みよ)

真姫(しかも3周ずつ観たからほとんど頭に入ってるわ)

真姫(メンバーの趣味やちょっとしたこぼれ話も収集したわ)

真姫(これでかなり武装できたはず)

真姫(次こそ、私でも!)

11: 名無しで叶える物語(舞妓 どすえ)@\(^o^)/ 2015/07/12(日) 15:06:39.29 ID:H2Jad+SJ.net
にこ「ぺらぺらぺらぺら」

花陽「ぺらぺらぺらぺらぺらぺら」

にこ「ぺらぺらぺらぺらぺら」

花陽「ぺらぺらぺらぺらぺら」

真姫(な、何でこんなに早く喋れるの!?)

真姫(しかも使ってる用語が意味わかんないし……)

真姫(ああ、また微笑みながら相槌を打つだけの役割に……)

真姫(だ、だめ……)




ガクッ

凛「また逃げてきたの」

真姫「知識量がおかしい」

凛「年季が違うから仕方ないよ……」

真姫「うう……」

凛「ね、帰りに凛とラーメン食べに行こ」

真姫「……今日は辛いラーメンがいいわ…」

凛「うんうん……じゃあ、そうしよっか」

14: 名無しで叶える物語(舞妓 どすえ)@\(^o^)/ 2015/07/12(日) 15:13:45.02 ID:H2Jad+SJ.net
凛「無理してもよくないよ、真姫ちゃん……」

真姫「別に、無理なんかしてないわよ」

凛「どう見てもしてるんだけど……」

真姫「ふん」

凛「……はぁ」

真姫「……」

凛「……」

真姫「……羨ましいのよ」

凛「……?」

真姫「好きなものを友達と語って、熱くなれるのが……私、そういうの何も無いから……」

凛「ふふぅん」

真姫「なによ」

凛「真姫ちゃんらしいなぁって」

真姫「どこがよ、どこが……」

15: 名無しで叶える物語(舞妓 どすえ)@\(^o^)/ 2015/07/12(日) 15:18:38.43 ID:H2Jad+SJ.net
凛「あっ……じゃあ、いいこと考えたよ!」

真姫「なによ」

凛「これから凛と夜通しで、かよちんについて熱く語ろう!それで対抗だよ!」

真姫「はぁ……?」

凛「かよちんのいいところその1~、困った時にいつも助けてくれる」

真姫「凛も花陽を困らせることはやめなさいよね、宿題とか……」

凛「でもかよちんは全然嫌そうじゃないよ」

真姫「嫌そうとかそういう問題じゃなくて、善意を利用してるというか……」

凛「かよちんがいいと思うことなら……」

真姫「ぺらぺらぺら」

凛「ぺらぺらぺらぺら」

16: 名無しで叶える物語(舞妓 どすえ)@\(^o^)/ 2015/07/12(日) 15:20:48.91 ID:H2Jad+SJ.net
凛「ほら……凛たちもやってること一緒だよね」

真姫「なんだか騙された気がするんだけど」

凛「そんなことないよ!熱く語り合ったじゃん!」

真姫「なに、それじゃあ私たちは花陽オタクってわけ?」

凛「凛はそうだよ!!」

真姫「断言するわね……」

凛「あ、でもにこちゃんも好きだよ、今度は同じにこちゃんオタクとして語り合おう」

真姫「そんなに話すことないわよ……」

18: 名無しで叶える物語(プーアル茶)@\(^o^)/ 2015/07/12(日) 15:23:10.97 ID:H2Jad+SJ.net
真姫「……でね?そこで私が注意したらまたあのいい加減な返事で……」

凛「あ……うん、うん(話長いにゃ)」

真姫「まったく、偉そうなことばっかり言ってるんだから、そのくせ一人になったらすぐ寂しがるし……しょうがないわね……あと……」

凛「うん、うん……」

21: 名無しで叶える物語(舞妓 どすえ)@\(^o^)/ 2015/07/12(日) 15:26:18.12 ID:H2Jad+SJ.net
凛「今日はなかなか盛り上がれたね」

真姫「凛、最後の方寝てたでしょ」

凛「うっ」

真姫「ちゃんと聞きなさいよね、私が喋ってるんだから…」

凛「あはは、まぁ、まぁ……」

真姫「あ、そうだ今思い出したわ、さっきの話の続きなんだけど……」

凛「ストーップ!……もうそろそろ帰らないと……」

真姫「はぁ、仕方ないわね……それじゃあ続きはまた今度……」

凛「じゃあ、またね」

真姫「ばいばい、凛」


凛「……ふぅ~~……」

23: 名無しで叶える物語(舞妓 どすえ)@\(^o^)/ 2015/07/12(日) 15:32:50.80 ID:H2Jad+SJ.net
にこ「マニアっても大変なのよ!」

真姫「そうなの?」

にこ「そうよ!知識が深くなればなるほど、だんだん同じレベルで話題を共有出来る人は減ってきて……孤独なんだから!」

真姫「へぇ、そういう苦労もあるのね」

にこ「だ、か、ら……やらなくちゃいけないことがあるのよね~」

真姫「え?」

にこ「布教よ、布教……同じ趣味の人が少ないなら、作ってしまえばいいのよ……ふふふふ」

真姫「な、何する気よ!」

にこ「真姫ちゃんはぁ、素質あると思うのよねぇ~~」

花陽「ふふふ、今日の鑑賞会にご招待します」

真姫「花陽まで」

にこ「音声解説付きでた~~っぷり教えてあげるからね、覚悟しなさいよっ!」

花陽「『こっち側』においで、真姫ちゃん……はやく、はやく……」

真姫「あ、あああ」

24: 名無しで叶える物語(舞妓 どすえ)@\(^o^)/ 2015/07/12(日) 15:36:11.31 ID:H2Jad+SJ.net
にこ「これはこうでこうでこうこうこう…」

花陽「そしてこれはこれでこうこうこう……」

真姫「う、う」

にこ「覚えときなさいよね~こことこれとこれはこうで……」

花陽「これの良さはここでそしてここがこのオマージュで……」

真姫「あ、ああああああ!」

にこ「ぺらぺらぺら」

花陽「ぺらぺらぺら」

真姫「」

25: 名無しで叶える物語(舞妓 どすえ)@\(^o^)/ 2015/07/12(日) 15:42:03.82 ID:H2Jad+SJ.net
凛「えっ!?また逃げて来たの!?」

真姫「散々レクチャーされたけど、ダメ……やっぱり、ついていけない……」

凛「だから、無理しなくてもいいって……」

真姫「そうよね、こんなもの無理しても仕方ないわよね……」

にこ「あー、ここにいたのね!」

真姫「げっ」

にこ「ほら、宿題よ。この前貸したDVDの感想は?」

真姫「え~~っと……みんな可愛く踊ってたわね」

にこ「ああっ、観てないわね、本当は!」

真姫「うわあああ」

にこ「待ちなさい!面白いのはここからなのよっ!」


真姫「もうドルオタなんてこりごりよ~~!」




おわり