中国政府、まだまだ海外メディアを規制する気満々のよう
そろそろ諦めてはくれないものか。
中国政府工業情報化部が、海外メディアのコンテンツ配信を禁止する規定を発表しました。条文には次のようにハッキリと禁止する旨が書かれています。
中国企業と海外企業のジョイントベンチャーや合弁会社、外資系企業が、ネットワークパブリッシングサービスに従事することを禁止する。
さらに、今後あらゆるオンラインメディアはサーバーとストレージを中国本土に設置しなければならないこと、海外企業とプロジェクトを行なう場合も中国政府から許可を得なければいけないことなども条文で示されています。
今回の規制が施行されてしまうと、New York TimesやBloombergのような大手米国メディアにも多大な影響を与えるわけですが、ちゃんと内容通りに実行されるのかというのは怪しいところなのだそう。
上海在住で知的財産権を専門とする弁護士You Yunting氏は、Quartzのインタビューで次のように話しています。
新しい規制はきわめて苛酷なものであるように思えますが、実際に海外メディアを追い出すほどの権力を持ちうるかは不明です。
というのも、中国では共産党のインターネット規制当局がネット規制を行なってきたわけですが、今回の規定を施行するのはSARFT(映画やテレビなどを統括する省庁)や工業情報化部など、国務院の省庁。彼らが十分な権限をもっているのかについては専門家の間でも意見が分かれているようです。
また、Quartzは香港政府に今回の規制について尋ねたところ、取材許可証をもった本土の記者からのファックス取材のみ解答するという返事をもらったようです。
今回の規制で海外メディアが一気に撤退してしまうことは無さそうとはいえ、中国がこれからもネットを規制する気でいるのは事実。何とかならないのかなあ。
source: Quartz、AP、Ars Technica
Kate Knibbs - Gizmodo US [原文]
(Haruka Mukai)