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世界初、赤外線サーモカメラ搭載スマホの実機に触れてみた。『様々な可能性』法人向けに訴求:MWC2016 - Engadget Japanese


バルセロナで開催中のモバイル関連見本市 MWC 2016より。建設機械の世界的大手キャタピラーの携帯ブランド CatPhoneは、赤外線サーモカメラを搭載した世界初のスマートフォン CAT S60を出展しています。価格は$599(約7万円)。米国と欧州で今年後半に発売予定。

赤外線サーモカメラ搭載スマートフォン CAT S60

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10 枚



CAT Phoneは建設機械大手キャタピラーのブランドです。過酷な建設現場などに耐える高耐久なスマートフォン CATシリーズを展開しています。CAT S60はその最新モデル。特徴はスマートフォンとして世界で初めて「赤外線サーモカメラ」を搭載した点です。これにより、周辺の温度分布を視覚的にリアルタイムで確認することができます。

CAT S60の主な仕様は下記のとおりです
  • 4.7インチ HDディスプレイ (ゴリラガラス4)
  • Snapdragon 617 オクタコアプロセッサ
  • 米国国防総省の軍用規格 MIL Spec 810G準拠
  • 32GBのストレージ容量
  • 3GB RAM
  • Android 6.0 Marshmallow
  • 水中撮影も可能1300万画素背面カメラ、
  • 3800mAhのバッテリー容量
また、米国防総省の軍事調達規格 MIL-Spec 810Gに準拠し、1.8mの高さからコンクリートの地面への落下にも耐える頑丈さを持つほか、水深5mに1時間沈めても耐える防水性能、直射日光下でも視認性を確保する520nitの高輝度液晶ディスプレイなどを備えます。また、濡れた手や手袋をはめたままでも操作できるタッチパネルなど、まさに過酷な環境で使うために開発されたスマートフォンです。



背面にある赤外線サーモカメラは、まるでiPhoneでカメラを使うように動作します。温度はリアルタイムで色分けされるほか、十字マークで任意のポイントを位置を表示したり、四角く範囲を指定して、その範囲の最高・最低。平均温度などもリアルタイムで測定できます。

四角く選択した範囲の平均・最高・最低温度を表示できる


背面は赤外線サーモカメラ・通常の1300万画素カメラのデュアルカメラ構成


また、CAT S60の大きな特徴が、赤外線サーモカメラだけでなく通常の1300万画素カメラも備える点。サーモカメラ単体では温度分布しかわからないので、対象物の輪郭がぼやけてしまいます。CAT S60では、通常の1300万画素カメラで得たイメージとレイヤーを重ねることで、サーモカメラで測定している対象の輪郭がはっきりするため、どの対象の温度を測定しているか容易にわかります。

通常のカメラで撮影したイメージと重ねあわせているので、サーモカメラながらパンフレットの文字も判別可能


会場に展示されていた実機でCAT S60を使ってみると、サーモカメラは非常にセンシティブであることを実感できました。先程まで手を置いていた机にカメラを向けると、今は手を置いていないのに、手形がはっきりと残っています。これは、先程までの手の体温のぬくもりが、机から手を離した後でもしっかりと残っているためです。

①机に手を置いている状態


②机から手を離しても、体温のぬくもりが残っている




スマートフォンにサーモカメラを組み合わせたという点で、非常にニッチな本製品。CAT Phoneの担当者は『法人向けの端末』と話します。例えば電気技師の場合、過負荷のヒューズを発見したり、建設設備ではお湯の配管を見つけるのに役立ちます。担当者は『さまざまな業界が、我々の思いのよらない用途に本端末を用いることもあるだろう。このスマートフォンの様々な可能性を秘めている』と胸を張ります。

CAT S60の価格は$599(約7万円)。米国と欧州で今年後半に発売予定です。
世界初、赤外線サーモカメラ搭載スマホの実機に触れてみた。『様々な可能性』法人向けに訴求:MWC2016

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