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http://japanese.engadget.com/2016/02/25/ddos-project-shield-google/


DDoS攻撃からニュースサイトを守るProject Shield、正式サービス開始。Googleニュース提供の小規模サイト向け - Engadget Japanese
"DDoS攻撃から小規模なニュースサイトを守る" として、数年前に Google(と同じAlphabet傘下のJigsaw)が立ち上げた「Project Shield」が正式にサービスを開始しました。 Project Shield はこれまで、ベータテストのために招待制を採用していたため、保護されるニュースサイトは限られていました。

DDoS 攻撃とは、大量のコンピューターから一斉に標的となるサーバーめがけて大量のパケットを送出し、そのサービスを継続不能状態にする、いわばインターネット上の威力業務妨害行為。

DDoS 攻撃の標的とされやすいのは、人権や国際的政治的な内容を多く扱うニュースサイト。現在米国では大統領選の予備選挙が白熱化していますが、過去には中央選挙管理委員会のサーバーがDDoS攻撃によってダウンさせられたなどという事件もありました。ほかにも、ガイ・フォークスの面で知られる Anonymous といった団体、さらにはテロリストや国家機関と思しきところを発信源とする DDoS 攻撃が世界中でたびたび発生しています。

Google は2013年、こうした攻撃に十分な対策を取ることができない小規模なニュースサイト、特にGoogleにニュースコンテンツを提供するサイトを保護するという名目で、Project Shield を開始しました。といっても、これまではベータテストとして政治的な内容を扱うニュースサイトなどに限定した招待制でした。今回、そのベータテストがようやく終了し、あらゆるニュースサイトが登録可能となったわけです。



Project Shield は、登録したニュースサイトが使うための DNS(Domain Name System)を提供します。IPアドレスとドメイン名のひも付けを記したデータベース)を Google の指定する DNS に切り替え、さらにニュースサイトのサーバーの前にリバースプロキシーサーバーを置くことで、そのニュースサイトに向かう DDoS パケットを阻止します。

リバースプロキシーサーバーは PC ブラウザー(クライアント)の代理としてウェブサーバーにアクセスする一般的なプロキシーサーバーと異なり、ウェブサーバーの代わりにクライアント側とのやり取りを代行します。よってウェブサーバーの本当の所在を隠すことができ、数を揃えれば負荷分散も可能。さら飛んでくるデータパケットをスキャンし、その中から悪意あるものを除外する処理を加えたりもできます。

日本でも年に数回は DDoS 攻撃の被害が発生しています。最近では、ASCII.jp が1週間に渡ってアクセスできなくなる問題が発生していました。これは後に Anonymous が日本のイルカ漁に対する抗議だとして Twitter に声明を発表したものの、いささか御門違いだった印象は拭いきれません。
DDoS攻撃からニュースサイトを守るProject Shield、正式サービス開始。Googleニュース提供の小規模サイト向け

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