ゲームの歴史を一望できる企画展「GAME ON~ゲームってなんでおもしろい?」日本科学未来館で開催
いよいよ明日から!
デジタルゲームの歴史を展示する展覧会「GAME ON」は、2002年にロンドンのバービカン・センターでの開催を皮切りに、世界中を巡回して200万人以上が来場しました。そしてついに14年目にして日本へ初上陸。明日3月2日から5月30日までお台場の日本科学未来館で開催します。
1972年に登場したアタリの「PONG(ポン)」、日本でも社会現象になった「スペースインベーダー」といった懐かしいアーケードゲームから、家庭用ゲーム機、スマホゲーム、VRを使った最新のゲームまでが一堂にそろいます。総タイトル数135点のうち133点が試遊できます。
開催に先立って内覧会があったので行ってきました。
展示スペースは全部で9つに分かれていて、順番に歩くことでゲームのジャンルがどのように分化したのかを辿れます。STAGE1「プレイの誕生」には、1970年代〜1980年代に登場したタイトルを中心に、アーケードゲームが展示されていました。
STAGE3「いろいろプレイ」には、今となってはレアな形態の家庭用ゲームの展示もありました。こちらはXboxをプラットフォームにした「鉄騎」。コックピットのような専用コントローラーは男の子の夢そのもの!
伝説級のレトロゲームも多数展示されています。アタリから出た「E.T.」は知る人ぞ知るク○ゲーの王様。プラットフォームはAtari 2600です。私も実物を見るのは初めてでした。
STAGE5「どこでもだれでもプレイ」には、アラサー以上の世代なら一度は遊んだことがあるゲーム&ウォッチも60点以上展示されています。
90年代に学生だった人は「たまごっち」が懐かしいはずです。ふだんゲームをしない女子高生の間でも大流行して、社会現象にまでなりました。
STAGE7「作ってプレイ」では、「マインクラフト」で再現された日本科学未来館の中で宝探しができます。
STAGE8「みんなでプレイ」に展示されている「Ingress」は、今も熱心な「エージェント」がたくさんいます。コミュニティを生成しながらゲームの持つバーチャルな世界と実世界との垣根を外した象徴的なゲームで、間違いなくゲーム史に残る作品ではないでしょうか。
NEXT STAGE「未来をプレイ」では、今年の前半に発売されると噂のPlayStation®VRも試遊できます。今回はガンアクションゲーム「The London Heist」を体験。これまでにない迫力と臨場感を楽しめました。
40年以上のデジタルゲームの歴史を一望する機会はそうそうありません。ですが、ゲームジャーナリストの小野憲史氏はまんたんウェブの記事の中で、このような展示はゲームが文化として社会的認知を持ちつつ、古いゲーム機をまだ動作できる状態で展示できるタイミングだからこそできると指摘します。
確かにアナログであれば、遺跡から出土された数千年前のボードゲームを復元して遊ぶこともできますが、家庭用ゲームは専用のハードウェアとソフトウェアがそろわないと遊ぶことができません。どちらかでも経年劣化すれば、正常に作動できなくなります。
さらに保存が難しいのがデータのみで配信されるゲームです。たとえばガラケーで配信していたゲームの多くは、今は遊べなくなっています。今配信されているスマホゲームやオンラインゲームも、サービス自体が終了すれば文字通りの「失われた名作」になってしまいます。今後市場が広がるVRやARのゲームも同じ課題を持つ可能性があります。
ともあれ、まずは僅か40年にして文化のいちジャンルとして確立したゲームの歴史を、遊びながら振り返ってみてはいかがでしょうか?
会期:2016年3月2日~ 5月30日(毎週火曜休館)
開館時間:10:00~17:00
会場:日本科学未来館[東京・お台場] 1階 企画展示ゾーン
入場料:大人1500円、18歳以下750円(土曜日650円)
主催:日本科学未来館、フジテレビジョン、角川アスキー総合研究所
企画協力:バービカン・センター
URL:http://www.fujitv.co.jp/events/gameon/
source: 企画展「GAME ON~ゲームってなんでおもしろい?」
(高橋ミレイ)
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