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海には我々人類と関わりの深い様々なものが眠っている。月日を経て風化しながらも海の底でその歴史を刻んでいる。そしてダイバーたちは時に驚くべき発見をする。
例えば19世紀の機関車だったり、都市伝説だと思われていた都市だったり、海は歴史の遺物を抱える偉大なる宝箱なのだ。だがそれもほんの一握りにすぎない。我々人類はまだ海底の5~7%しか知りえていないというのだ。他にはいったい何が眠っているというのだろう?それを考えるだけでワクワクが止まらない。
ここでは、海外サイトでまとめられていた10の遺物を見ていくことにしよう。
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10.ドイツの失われた双発爆撃機「ドルニエ17号」(英ケント州)
ドイツのドルニエ17号は1940年代に製造が中止された爆撃機だが、第二次世界大戦中、バトル・オブ・ブリテンやブリッツ戦においても活躍された機体であった。2000機以上が作られたが、1952年にはフィンランド空軍に最後の一機を落とされ、ドルニエ17号は歴史の表舞台から姿を消した。しかし1940年8月26日に撃墜されたドルニエ17号の1機が奇跡的にケント州グッドウィンドサンドを泳いでいたダイバーたちによって発見された。
爆撃機はデスモンド・ヒューズ空軍少尉とフレッド・ガッシュ軍曹によって撃ち落とされたと記録されている。ドルニエ17号の保存状態は「奇跡的」と言われ、2013年からイギリス空軍博物館に展示されている。
9.ウルブルン沈没船(トルコ)
沈没船「ウルブルン」は1982年にトルコ南西部で新米ダイバーによって発見された。紀元前14世紀に作られたこの沈没船はヒマラヤスギを使った世界最古の船の一つである事が判明している。船からは物資を運んで居たであろう荷物に加え、10トンあまりの銅、エジプトの宝石、象牙、ガラス、イタリア製の剣などが見つかった。
この発見は歴史学的に見ても非常に重要で、歴史学者が過去を紐解く大きな鍵となったのは言うまでも無い。そこで見つかった物資の種類とその豊富さから、地中海は学者たちが過去に思い描いていたよりも大規模な貿易が行われていただろうと言う事が判明したからだ。
こういった理由もあり、サイエンティフィック・アメリカンの投票ではウルブルン沈没船の発見を「20世紀を代表する歴史的大発見トップ10」の内の一つとして認定している。調査と物資の回収は総勢2万2413名のダイバーによって行われ、現在はトルコのボドルム博物館に展示されている。
8.40年前の事件を紐解くきっかけとなった2台の車(米オクラホマ州)
2013年9月、オクラホマ州警察は新しく開発されたソナーのテストをしていた。それにより40年前に沈んだと思われる車を2台発見した。警察は当初「これらは盗難車で必要無くなったから海に投げ捨てられた」と考えていた。しかし車のドアを開けた瞬間、その予想は大きく外れる事となる。そこにはそれぞれ、3人分の骸骨があったのだ。
1台目は1969年のシボレー・カマロで、車内に居たのは40年前に行方不明になったジミー・アレン・ウィリアムズ16歳、トマス・マイケル・リオス18歳、リー・ゲイル・ジョンソン18歳の3名である事が判明した。3人は最後にフットボールの試合を観戦する予定で出かけていたという。
2台目は1950年代のシボレーで、やはり40年前に行方不明になった成人男性2名と女性1名(クレバーン・ハムロック、ノーラ・ダンカン58歳、二人の友人アルヴィ・ポーター69歳)である事が判明した。だが、彼らがどうしてここに沈んでいたのかは不明であり、検察は現在も調査を続けているという。
7.SSマーラッター(英ケント州)
イングランド南東部のケント州で難破船が見つかる事は珍しい事ではない。過去に1000件以上の難破船が見つかった事があり、まだ確認されていない物もあるだろうと考えられている。過去に見つかった難破船の中でも特に謎なのは2隻のSSマーラッターである。
1隻目のSSマーラッターは1891年に航海を初め、1907年に誤った航路を航海してしまった事により難破し、沈没してしまった。2隻目のSSマーラッターは1917年に航海を初め、1949年にグッドウィンドサンドにて沈没した。
不思議なのはその場所である。2隻目のSSマーラッターをサルベージした際に分かった事だが、なんと2隻目の船は1隻目の船の真上に乗る様にして沈没していたのだ。この2隻の船の予定航路は全く同じであり、2隻とも「カルカッタからロンドン行」であった事が判明しているが、まったく同じ場所で難破した謎はまだ解き明かされていない。
6.F4ジェット機(フィリピン、スービック湾)
フィリピンのスービック湾の海底40メートルで米軍のF4戦闘機(F-4ファントムファイタージェット)が発見された。スービック湾は第二次世界大戦中の日本軍の戦闘機などが多く沈んでいるが、1958年から1981年にかけて製造されたF4戦闘機が、なぜここで眠っていたのか?という疑問が浮上してきた。発見された戦闘機の状態もとても良かったという。
一つの可能性として浮上した説は「F4戦闘機は元々空母に乗せられており、何らかの手違いで空母から落ちたのではないか」というものだ。現代ではほぼ有り得ない話だが、その当時、故障した戦闘機が空母から滑り落ちてしまうのは然程珍しい事ではなかったそうだ。
また、「F4戦闘機は1967年にベトナム戦争で沈没したフォレスタル空母に乗せられていた」という説もある。記録によるとフォレスタル空母に乗せられていた7機のF4戦闘機が破損したと言われている。真実は分からないが、この戦闘機がどこから来たのか?とても興味深い謎である。
5.伊四百型潜水艦(米ハワイ)
2013年8月にハワイ沖700メートルの海底から日本軍の伊四百型潜水艦(以下伊400)が発見された。全長122メートルの巨大潜水艦である。伊400は特殊攻撃機「晴嵐」3機を保有しており、これにより通常の戦闘機以上に広範囲への攻撃が可能だったと言われている。
日本軍は当時、伊400を18隻作りアメリカ本土への攻撃を計画していたようだが、これは実現せず、第二次世界大戦終戦までの間に3隻が製造されるだけに留まった。しかもこの3隻でさえ戦闘に参加する事は殆ど無く、太平洋に燃料物資を届ける事が主な用途であったようだ。
伊400は当時世界最大級の潜水艦であり、1950年代から1960年代初頭に登場するアメリカの原子力潜水艦の台頭までその記録を保持し続けた。当時アメリカ海軍は伊400の確保して、その内部構造などの秘密を探っていたという。その後、1946年にソビエト連邦がアメリカ軍に対して伊400の引き渡しを要求すると、アメリカ軍はあえ伊400に魚雷3発を撃ち込み、ソビエト連邦にこの潜水艦の秘密が渡らないように海の底に沈めたと言う。
4.幻の蒸気機関車(米ニュージャージー州)
1985年、ポールヘプラーという人物が、磁気計を使いニュージャージー州の海底を探索していると、海底27.5メートルの地点に巨大な鉄の塊を発見した。更に潜って調べてみると2両の蒸気機関車が隣同士に並んでいたことがわかった。更に1850年代のものであることも判明。だがなぜ海底に沈んでいたのかは謎だ。
蒸気機関車を運んでいた船が嵐にあい転落してしまったとも考えられるが、当時、蒸気機関車を運んでいたプラネットクラス2-2-2 Ts型の船はとても珍しい物で、この可能性は極めて低いという。
ちなみに機関車の保存状態は極めて良好で、160年もの間海底に沈んでいたとは思えないほどであり、現在は修復作業が行われており、将来的には博物館での展示等が予定されている。
3.ママラプランの仏塔(インド)
かつてインドのママラプランには、7つの仏塔が存在したと言われていた。その美しさは神すらもうらやむ程だったが、その内の6つは海に飲みこまれてしまったという。歴史学者は「仏塔は実際には1つしか存在せず、他の6つはただの都市伝説にすぎない」と思っていたようだが、2004年12月26日に起きた津波により、水嵩が500メートル下がった事で「幻の仏塔」のうちの1つが発見された。
地元の漁師とダイバーらが協力して結成した探索チームのリーダーは、その仏塔に感動し、「夢を見ているようだ。とても信じられない」と心境を語ったという。この発見はママラプランの7つの仏塔の伝説を裏付けることとなった。また、歴史的に見ても仏塔の存在はパッラヴァ朝時代のインドの財力や知力を物語るものとして貴重なのだ。
2.スフィンクス(バハマ)
2014年初頭、バハマの海岸で沈没船の調査をしていた考古学者のチームがスフィンクスを発見した。調査の結果、このスフィンクスは石灰岩で出来ており、中東のワディ・ラハヌという場所から運ばれたと言う事が判明した。
ワディ・ラハヌはエジプトの都市の一つで、石灰岩の輸出をしていたという。このスフィンクスは海の底に2500年もの間放置されていたそうで、恐らく船での輸送中に何らかの事故で海に沈んだのだろうと推測がなされた。
しかし当時のエジプトで、海を利用してスフィンクスを輸送していたという事実は確認されていない。その為、スフィンクスと船のはっきりとした出どころは分かっておらず、唯一判明したのは船がヒマラヤスギで作られていたという事だけであった。
1.謎の海底都市
ギリシャでは「ヘラクレイオン」、エジプトでは「トロニス」という名で呼ばれる伝説の都市が存在した。その幻の都市は、古代エジプト、アレクサンドリア近くのアブキール湾沖6.5kmに沈んでいて、2000年に仏考古学者フランク・ゴジョ ( Franck Goddio) によって発見された。
その後の調査で同じ地域から64隻の沈没船と700以上のいかりが発見された。また、プトレマイオス朝のコインやギリシャ・エジプト両国の秤やテーブル、プトレマイオス3世の石碑など、多数の遺物が残されていた。
Heracleion excavations2, cFranck Goddio/Hilti Foundation.mov
ヘラクレイオンは紀元前6〜4世紀に栄えたことが考古学的発見によって明らかになっている。紀元前4世紀には時のファラオ、ネクタネボ1世によって多数の神殿が建立されたが、6〜7世紀頃、大地震や洪水などで海の下に沈んだと推測されている。
フランク・ゴジョが発見するまで、多くの学者はヘラクレイオンとトロニスが同じ都市をあらわすことすら分からなかった。現在もヘラクレイオンの調査は進められており、地域一帯を完全に探索するには200年を有するだろうと言われている。
via:10 Man-Made Underwater Discoveries・translated riki7119
注:以上の文章は、海外サイトに掲載されていた英文を抄訳したものですが、元記事の情報が古かったり、誤りが含まれている場合があります。特に海外からの情報は、どこかで間違って伝わってしまうことが多いので、もし、誤りを発見した場合には、コメント欄で指摘していただければ幸いです。確認次第、記事の追記・補足・修正をいたします。
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コメント
1. 匿名処理班
宇宙は宇宙で訳解らないが、海は海で訳解らない。
見つかったのは当然ながら氷山の一角であって、まだまだ何かしら重大な建築物とか船、飛行機、車が沢山眠っているんだろう。
マレーシア航空機失踪事件続報も気になる…落ちたのは海なんでしょ?先日、この操縦士が記憶喪失で発見されたらしいが。
2. 匿名処理班
マジェント・マジェントが沈んでたりしないか!
3. 匿名処理班
スフィンクス・・・?
4. 匿名処理班
謎の海底都市の画像が怖いw
今にも動き出して、ダイバーを襲ってきそう
5. 匿名処理班
スービック湾に米海軍基地と飛行場あるのに、なんでF4がここにあるのかわからないって言われてもね…
空母が入港するときには機体を陸上の基地に移すんで、その時に墜落したぐらいしか理由がないよ。
ベトナムで沈没した空母もないし、何か根本的に間違ってる。
6. 匿名処理班
トレジャーハンター的には沈没船がウンマーなんかな
7. 匿名処理班
謎の海底都市のやつレーニン像じゃないですか?
8. 匿名処理班
空母フォレスタル火災はあったが沈没はしていない。
9. 匿名処理班
アレクサンドロス・レーニン
10. 匿名処理班
F4なんかは製造番号(?)みたいなものがあるならすぐにどこの艦に載ってた機体かすぐ分かりそうなんだけど、どうなんだろうな。
11. 匿名処理班
※1
ソ連の原潜だと有名で少なくても三隻はヨーロッパの
深海で沈没中。しかもおっかないおもちゃも搭載中
だけど取り出すほうが怖いのと現状ではそのままのほうが
安全故このまま朽ち果てるだろう
12. 匿名処理班
※1
残念ながら操縦士の件は虚構ニュース系サイトの記事が拡散されたデマだそうです
13. 匿名処理班
水爆を装備したままのA4攻撃機を日本近海で水没させた空母タイコンテロガがアップしています
14.
15. 匿名処理班
F4なんて、どこでどんな理由で何機失われたかなんて全部記録されているはず。
その記録が見つからないとなると、確かにミステリーだけど…
16.
17.
18.
19. 匿名処理班
フォレスタル級空母は沈没していないし、水嵩が500mも変化しないと思われ…
20. 匿名処理班
イ400が輸送任務・・・?
初出撃で行動中に終戦迎えたはずだが
21. 匿名処理班
自動車・機関車・スフィンクスのように、なんでそんなものがこんなところに沈んでいたのか全く見当もつかないケースは浪漫があるな
22. 匿名処理班
バハマのスフィンクスてのも・・・
エジプトの時代にスフィンクスを積んで船で大西洋を渡ってたってか。。