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マミ
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1: 名無しさん@おーぷん 2016/02/14(日)13:17:05 ID:56k
ーマミホーム

まどか「ほむらちゃん、はい」アーン

ほむら「まどか……//」アーン

まどか「ウェヒヒ、美味しい?」

ほむら「ええ、とても美味しいわ…ま、まどかにも、あげる//」

まどか「ほむらちゃん//」


さやか「杏子、あんたちょっとがっつきすぎ!頬にクリームついてるじゃない」

杏子「あん?別にいいじゃねぇか」モグモグ

さやか「全く…ほら、このさやかちゃんが拭いてあげるからちょっとじっとしてな」

杏子「ちぇっ、分かったよ」

さやか「偉い偉い……んっ」ペロッ

杏子「!? なっ、い、いきなり何すんだよ//」

さやか「へへ、嬉しいくせに!//」

杏子「ったく、調子狂うなぁ//」

イチャイチャ キャッキャウフフ

マミ「……」

3: 名無しさん@おーぷん 2016/02/14(日)13:19:06 ID:56k


さやか「じゃ、マミさん、お邪魔しましたー!」

杏子「今度のケーキも楽しみにしてるな!」

まどか「ケーキと紅茶、とっても美味しかったですっ、また明日学校で!」

ほむら「また明日」

マミ「ええ、もう遅いから気をつけて帰ってね」

サヨナラー ガチャリ

マミ「……はぁ」

QB「どうしたんだい? マミ、元気がないじゃないか」

マミ「!…キュウべえ、女の子の部屋に入る時はちゃんと言わないとダメよ?」

QB「気をつけるよ。でも、折角まどか達と遊んだ後だって言うのに落ち込んでいるのは何故なんだい?」

マミ「……実は最近、鹿目さんと暁美さん、美樹さんと佐倉さんの仲が特別良い気がして少し寂しいのよね」

QB「そうかい?君たちは十分仲が良いじゃないか」

マミ「それはそうだけど、なんていうか、友達と親友の違いというか……鹿目さん達に誰が一番好き?って聞いたらきっとお互いの名前を言うわ。でも私にそういう人はいないもの」

QB「それは……」

マミ「ふふ、困らせちゃってごめんなさいね……考えたら、少し前の私に比べたら贅沢すぎる悩みだったわ」

QB「……マミ」

マミ「ねぇキュウべえ、ちょっと気分転換に付き合ってくれない?」

4: 名無しさん@おーぷん 2016/02/14(日)13:21:31 ID:56k
ー公園

QB「気分転換がパトロールだとは思わなかったよ」

マミ「あら、意外だったかしら?」

QB「マミのことだから喫茶店か本屋にでも行くのかと思っていたよ」

マミ「それも良かったかも知れないわね…でもやっぱり、長く魔法少女をしているせいかパトロールをしている時が一番落ち着くのよ」

QB「ふぅん。まぁマミが良いというなら、そうするのが良いんだろうね」

マミ「ええ…あら、微かに反応があるけれど、どこかしら?」

QB「うーん、それなら路地や廃ビルなんかの方だろうね」

マミ「うん……そうだ、ここから近いし、最初に鹿目さん達を助けた廃ビルの方に行かない?」

QB「僕にはあまり良い思い出がないけれど…確かに、一度魔女が現れたという事は、他の魔女や使い魔も好むという事だろうしね」

マミ「決まりね、そうとなったら早く行きましょう。万が一にも誰かが巻き込まれたら大変だわ」

「……」

6: 名無しさん@おーぷん 2016/02/14(日)13:24:15 ID:56k
ー廃ビル前

マミ「ふぅ……やっと着いたわ」

QB「懐かしいというのかな。ほむらに虐げられたのが昨日のように思えるよ」キュップイ

マミ「ふふ、でも半分は自作自演だったのでしょう?……うーん、目立った反応なしね。困ったわ」

QB「まぁ、巻き込まれた誰かがいなくて良かったじゃないか」

マミ「キュウべえにしては優しいことを言うのね…あら?反応が少し…」

?「す、すみません!」

マミ「きゃっ!」

?「わ、びっくりさせちゃってすみません。その、私OLと申します」

マミ「えっと…失礼ですが、どなたでしょうか?」

QB「ああマミ、この子は…」

マミ( 今は一般人と話してるんだから、キュウべえは少し黙ってて)

QB( …わかったよ)キュップイ

OL「覚えてませんか…? 一か月前、貴方に介抱してもらったのですが…」

マミ「一か月……あっもしかして、あの時の?」

OL「はい!えへへ、思い出して頂けて良かったです。あの時は気が動転してちゃんとお礼が言えなかったのが気にかかってて」

マミ「そんな、当たり前のことをしたまでなので」

OL「……あの時優しくされたのが、本当に嬉しかったんです。今日たまたま公園で見かけたのですが、廃ビルに行くと言ったらすぐに行っちゃったので…」

マミ「そうだったんですね」

9: 名無しさん@おーぷん 2016/02/14(日)13:27:50 ID:56k
OL「あと、これ……その、急いで買ったので選ぶ余裕がなくて、もし飲まない方だったら申し訳ないのですが、良かったらどうぞ」

マミ「わぁ、ありがとうございます!…あら、これもしかして駅前の紅茶屋さんのですか?」

OL「えへへ、仕事帰りによく行くので…味は保証できますよ」

マミ「あの、実は私もよく行くんです!」

OL「えっ、そうなんですか?それなら良かったです」

マミ「はい、紅茶が大好きなので、嬉しいです!」

OL「えへへ、今まで会わなかったのが不思議なくらい……もしかしてキュウべえ、今まで不自然に寄らせないことがあったけど……」

QB「誤解を招く言い方はやめてよ。縄張りが違うとはいえ、会ったらきっとややこしい事になるだろう?」

マミ「え……? 一体どういう事なの?」

OL「あ、えっと、隠していた訳じゃないのですが、その、貴女と同じ魔法少女なんです」

マミ「……驚いたわ。キュウべえ、何で言ってくれなかったの?」

QB「僕が言おうとしたら君が遮ったんじゃないか」

マミ「それは…そうだけど…でも、魔法少女って成人してる人にはあまりいないじゃない」

10: 名無しさん@おーぷん 2016/02/14(日)13:29:07 ID:56k
QB「マミ、君たちの常識でいうとそれは失礼になるんじゃないのかな。彼女は年齢でいうとまだ高校生なんだよ」

マミ「えっ!?」

OL「そ、そんなに老けて見えましたか…?」ショボン

マミ「あ、い、いえ、その、先入観のせいで……ご、ごめんなさい」オロオロ

OL「えっと、その、可愛い人だから少し意地悪しちゃいました」

マミ「か、かわ……//」

OL「えへへ、でも嬉しいです。貴女に魔法また会えて、本当に嬉しいです」

マミ「そ、そんなに……そうだ、これからお時間ありますか?」

OL「? えぇっと、明日は休みなので大丈夫ですよ」

マミ「少し遅い時間ですけど…もし良かったらこれから私の家でお茶しませんか?」

OL「えっ、良いんですか?」

マミ「ええ、折角紅茶も頂きましたし、丁度ケーキもあるので」

OL「ケーキですか!?」

マミ「手作りなので、お口にあうか不安ですけど…」

QB「マミのケーキは絶品だから、そこは安心して良いと思うよ」

OL「わぁ、是非お願いします」

マミ「もう、キュウべえったら……じゃあ、案内しますね」

OL「はい!」

11: 名無しさん@おーぷん 2016/02/14(日)13:30:53 ID:56k
ーマミホーム

マミ「お待たせしました。頂いたダージリンと、レアチーズケーキです。ミルクと砂糖はお好みでどうぞ」

OL「ありがとうございます!本当に美味しいそうですね」

マミ「えへへ、そう言ってもらえると嬉しいです。それと、OLさんの方が年上ですし、敬語でなくても……」

OL「わ、わかりまし……じゃなくて、わかった、そうするね…えっと」

マミ「そう言えば自己紹介がまだでした。巴マミです」

OL「巴さん、でいいかな?」

マミ「ふふ、マミでいいですよ」

OL「えっと、それなら……マ、マミでいいかな」

マミ「はい!」

OL「えへへ……あ、紅茶が冷めちゃうし早速いただきます!」

マミ「……どうですか?」

OL「とっても美味しいよ!!お店のよりも美味しいくらい」

マミ「うふふ、良かったです」

OL「……ねぇマミ、私ね、本当に貴女に感謝してるんだよ」

12: 名無しさん@おーぷん 2016/02/14(日)13:31:40 ID:56k
マミ「OLさん……?」

OL「……マミはソウルジェムの真実、全部知ってる?」

マミ「……ええ」

OL「なら良かった……あの時私は絶望する寸前だったの。その直前に真実をしったから」

マミ「……まさか」

OL「うん。私にね、たった一人だけ魔法少女の友達がいたんだ。きっとその子は知ってたんだね、絶望しきる前に私の前からいなくなった」

マミ「……」

OL「もちろん探したよ。でも全然見つからなかった……まさかと思って見滝原に来たら、その子はもう……っ…」

マミ「OLさん……」

13: 名無しさん@おーぷん 2016/02/14(日)13:35:37 ID:56k

OL「ごめ、んね。大丈夫……そう、その子は……魔女になってたんだ。魔法少女だからかな、魔女の口付けを受けたのに、意識はあって……」

マミ「っ……ごめんなさい!……私…私、あの後……」

OL「ううん、謝らないで……ダメなのは私なんだ。あの子の絶望から逃げたんだもん……」

マミ「でも……!」

OL「マミは優しいね……私、本当に、あの時は私なんてもう生きる価値がないんだって思って、死のうとしたの……えへへ、魔法少女だから飛び降りても死なないのにね」

マミ「……」

OL「……あのままだったら死ねなくてもきっと絶望してた。でもね、あの時マミが助けてくれたから……私にとってマミは正義のヒーローで…憧れなんだ」

マミ「っ…………ありがとう、OLさん」ギュ

OL「マ、マミ……?」

マミ「私にとって一番大切なこと、忘れちゃってました……それを思い出させてくれて、本当に……本当にありがとうございます」

OL「……詳しいことはわからないけど、私…ううん、私達を救ってくれたマミに少しでも恩を返せたなら、とっても嬉しいな」エヘヘ

マミ「ふふっ……紅茶、すっかり冷めちゃいましたし、淹れなおして来ますね」

OL「……うん、ありがとう」

14: 名無しさん@おーぷん 2016/02/14(日)13:37:46 ID:56k
ー1週間後、マミホーム

まどか「ほむらちゃん、はい」アーン

ほむら「ありがとう、まどか」アーン

まどか「えいっ」チュッ

ほむら「ま、まどか!?//」

まどか「ウェヒヒ//」


さやか「だーかーらー、もっとさやかちゃんみたいにお淑やかに食べなさいよ!」

杏子「はいはい…って、さやかこそクリームついてるじゃねえか!」

さやか「えっ嘘、どこどこ!?」

杏子「あたしが取ってやるよ」ペロッ

さやか「ちょ、ちょっと杏子!//」

杏子「へへっ//」

15: 名無しさん@おーぷん 2016/02/14(日)13:38:43 ID:56k
OL「 ~っ!やっぱりマミちゃんのケーキは最高ね!」

マミ「そこまで言われると照れますよ//」

OL「えへへ、本当の事言ってるだけだよ。照れるマミちゃんも可愛い」ギューッ

マミ「も、もう!OLさんたら//」

OL「年下は素直に甘えるものだよ~」

マミ「…OLさんはずるいです」

OL「えへへ//」

イチャイチャ キャッキャウフフ

QB「……」

16: 名無しさん@おーぷん 2016/02/14(日)13:39:32 ID:56k


さやか「じゃ、マミさんお邪魔しましたー!」

杏子「またな」

まどか「今日もケーキとっても美味しかったです、また明日学校で!」

ほむら「また明日」

OL「今度は私がケーキ持ってくるね」

マミ「えぇ、もう遅いから気をつけて帰ってね」

サヨナラー ガチャリ

マミ「……えへへ」

QB「…随分嬉しいそうだね、マミ」

マミ「キュウべえ、いつの間にいたの?」

QB「ずっと居たのに、気づかなかったんじゃないか」キュップイ

マミ「あら、そうだったの」ニコニコ

QB「……一週間前とは大違いじゃないか」

17: 名無しさん@おーぷん 2016/02/14(日)13:39:55 ID:56k
マミ「キュウべえは不機嫌そうね?」

QB「それは……」

マミ「わかるわ。一人ぼっちは寂しいものね」

QB「…僕らには感情がないからね。寂しいなんてことはないよ」

マミ「ふふっ、冗談よ。キュウべえはキュウべえで私の大切な人なのよ?……OLさんが親友なら、キュウべえは家族かな」

QB「……君はまだ僕のことを家族だと言ってくれるのかい?」

マミ「…当たり前じゃない」ギュッ

QB「マミ……」

マミ「ふふ、湿っぽくなっちゃったし……ねぇキュウべえ、ちょっと気分転換に付き合ってくれない?」

QB「……うん!」

おわり