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『波よ聞いてくれ』、2巻もテンポとノリが最高だった件
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2016年03月06日
よくプロ野球選手で打率10割が理想と言ってるのあるじゃないですか。まあ実際には不可能で3割打てば一流なんですけど。漫画も同じで面白いの3割なら十分です。しかしながら沙村広明先生の作品は脅威の打率10割だから天才かよと震えてしまいます。というわけで『波よ聞いてくれ』2巻も最高でした。そのセンスはどっから出てくるんだと惚れ惚れしちゃう。
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今作『波よ聞いてくれ』はラジオをテーマにした作品。
2巻からいよいよミナレさんのラジオ番組がスタートです。麻藤はミナレさんを使い勝手のいいパーソナリティやDJに育てるつもりはなく、「俺は思いきり遊んでみてえんだよ。お前の声を玩具にして」と言い切ります。
本気でわざわざ上層部を説得してまでミナレさんの声をオモチャにしたいだけなのでしょうか。ミナレさんの声をオモチャにして遊ぶと言いつつ、2巻終盤では「お前をラジオ・パーソナリティにする」と名言してるし。オモチャにするのかパーソナリティにするのかどっちだよ!
ミナレさんの声で遊びたいの?パーソナリティにしたいの?
麻藤は本当にきな臭いな。何か目的があるのでしょうか。ミナレさんは芸人・シセル光明(写真だけ登場)にスキルが似ていると言われてましたが、麻藤とシセル光明は過去に何かあって、その辺りが関係あるんでしょうか。気になるところです。
で、肝心の番組ですが…。
めちゃくちゃ面白かった!
よく音楽漫画は誌面から音が聞こえてくるって褒め言葉あるじゃないですか。ラジオを題材にした『波よ聞いてくれ』は今のところ誌面から声は聞こえてこないんだけど、脳内に言葉が流れ込んでくる。アドリブで話すミナレさんの内容や仕草、ラジオを聞いた第三者の反応が最高でした。
最高すぎる
ミナレさんは50万を光雄に騙し取られて逃げられたわけですが、それを題材にして「自分を裏切って逃げた男をたった今殺してきた女」という内容で架空実況を放送事故に見せかけて放送。ミナレさんの放送を偶然に聞いてた光雄と同じ手口で騙されて今まさに光雄を殺ろうとしている女。シンクロ率400%です。
このライヴ感の素晴らしさを言葉で表現するのはなかなか難しいんですが、とにかくクソ笑えました。ラジオ番組のライブ感がこれ以上ないぐらいに描かれ、放送後の反応もこれまた素晴らしい。SNSを中心にネットで話題になりまくり。リアルで有り得そうな絶妙な反応っぷり。いかにミナレさんのラジオ放送がスゴかったか分かります。
また、次の放送ではラジオドラマの内容をそのままドラマ仕立てで漫画で描き魅せる魅せる。たかがラジオの放送されどラジオの放送といった感じです。様々な表現でラジオ放送を描き沙村先生の引き出しの多さに舌を巻きます。ラジオ放送自体を楽しめる。
でだ。『波よ聞いてくれ』は一応恋愛漫画であります。
2巻の後書きで「自分で読み返して相変わらずのラジオと恋愛成分の少なさに驚愕しています」と沙村先生は述べておられますが、ラジオ成分は満足だし、肝心の恋愛方面も色々と動いてました。
恋愛方面
ミナレさんチョロすぎだろ!
ラジオを聞いてた光雄と再会して「射殺する」と息巻いてたのに、実際に会えばトキメイちゃうミナレさんである。ダメだこの女…はやくなんとかしないと…。光雄も絵に描いたような見事なキャラ造形ですね。ダメ男の。何よりもミナレさんの恋愛の方向性が判明しました。
だめんずです。
典型的なだめんずです。本当に(ry
「一人で何でもできる男ってさ不安にならない?」とかもうどうしようもない。だめんずの典型すぎです。
徐々にではあるがミナレさんという女性が分かってきたね。うん。ダメ男に惚れるのは遺伝なのかもしれない。電話のかけ間違いでミナレさんの親父が登場しましたが、閉店したパチンコ屋の前でワンカップ片手に「笑われる人間になれ」「すった4万どう言い訳すっかな…」とか典型的なダメ男の臭いしかしませんでした。ひょっとしてミナレさんのお母さんもだめんずなんじゃ…。ミナレさんの瞳の色的に外人さんかしら。
名前しか登場していないけど、光雄が他の女と歩いていた事を教えてくれた友人のユリスケなる人物といい、まだ登場していないキャラとの人間関係もこれから広がっていきそうで楽のしみですね。また、ラジオ局内では何とも不穏っぽい人間関係がありそうだし。
不穏な人間関係の臭いが…
例えば13話「お前を信じない」のラストでワンシーン。
ラジオの収録が終わった直後に茅代を食事に誘う久連木。そのまま収録場を去ります。なんかこの2人は深い関係がありそうですな。それを悲しげな物憂げな表情で何も言わない南波ちゃん。意味深すぎる。一方で南波ちゃんを後ろから真顔で見る甲本…。
なんだよこれ!
ドロドロした人間関係の予感しかしないんですが!
ラジオ局内から昼ドラっぽい空気が漂っている。この漫画の良心で純情癒し系、幸せになって欲しい子ナンバーワン(当社調べ)の南波ちゃんが修羅場トルなんて事もあるのか!?非常に楽しみデスね。以前に「地の果てまでも追いつめて殺す!」という台詞をいつかやってみたいと無邪気に言ってた南波ちゃんですし。
それにしても、テンポの良さと喋りが面白い『波よ聞いてくれ』でしたが、恋愛漫画としての期待値も跳ね上がっていくね。ズバリ、ミナレさんは誰とラブがコメるのか。光雄は埋葬する、未練を断ち切るようなので無いかな。そうなると残りは2人…。
エントリーナンバー1!
カレー屋の同僚中原くん。
中原くん
あかん…ダメ男でないとミナレさんのセンサーが反応せん。残念!とはいえだ。実は中原と城華マキエの関係を勘違いしてヤキモチのような感情を抱いていたりするので可能性が無いわけではない。わざと本人の前で「昨日光雄と会ってた」「光雄の家で飲み直して穴に突っ込んだだけ…」と言ったり。後で弁解の電話しようとしたり。はたから見ると脈がありまくりなんだよな。
エントリーナンバー2!
何考えてるか分からないキナ臭すぎる麻藤兼嗣。
麻藤
こちらは本命っぽいですね。女殺しのようなキザな台詞を言ってミナレさんを赤面させたり、恋愛感情のようなものはまだ無さそうですが確かな信頼関係を構築しつつある。最初の放送で言い放った「独占してえからよお前を」は紛れも無く本心でしょう(恋愛感情は無いだろうけど)。
ラヴい臭いはわざかながらであるが確かに感じ取れる。
また、恋愛漫画として道筋を立てて読むと、ホップ・ステップ・ジャンプをするようにきっちりとした階段を登っているような気がしないでもない。いや気のせいかもしんないけど。
最初の放送「波よ聞いてくれ」第一回は光雄を刺殺する台本でしたがミナレさんがアドリブで生き返らせるオチにしちゃうし。未練があった証左です。放送が現実のミナレさんとリンクしている。次の放送では、光雄の埋葬。同時にミナレさんも過去の男に愛憎してることから生まれ変わる…わけですが、なぜか麻藤(殺し屋)とのラブシーンがあったり。
なぜかラブシーンがある
「色魔かっ」「何なのこのメンヘラ…」とミナレさん自身突っ込み入れてますが、ミナレさんならさもありなん。つーかなんでラブシーンがあるんだよ!久連木が台本を書いたんだとは思いますが、麻藤はどんな注文してこんな台本書かせたんだろうか。なかなか興味深い。
何にしても恋愛方面でも先が気になるってもの。
なんのかんのでミナレさん可愛いですしおすし。
ただ一言だけ主張したい。
デート時の服がダサい
普段の私服はオシャレなのに…。
光雄とデートした時の服装はなんかおかしいぞ。ダサすぎないか。これは光雄の趣味に合わせたのか、ミナレさんのオシャレセンスなのか…。私、気になります!
2巻からいよいよミナレさんのラジオ番組がスタートです。麻藤はミナレさんを使い勝手のいいパーソナリティやDJに育てるつもりはなく、「俺は思いきり遊んでみてえんだよ。お前の声を玩具にして」と言い切ります。
本気でわざわざ上層部を説得してまでミナレさんの声をオモチャにしたいだけなのでしょうか。ミナレさんの声をオモチャにして遊ぶと言いつつ、2巻終盤では「お前をラジオ・パーソナリティにする」と名言してるし。オモチャにするのかパーソナリティにするのかどっちだよ!
ミナレさんの声で遊びたいの?パーソナリティにしたいの?
麻藤は本当にきな臭いな。何か目的があるのでしょうか。ミナレさんは芸人・シセル光明(写真だけ登場)にスキルが似ていると言われてましたが、麻藤とシセル光明は過去に何かあって、その辺りが関係あるんでしょうか。気になるところです。
で、肝心の番組ですが…。
めちゃくちゃ面白かった!
よく音楽漫画は誌面から音が聞こえてくるって褒め言葉あるじゃないですか。ラジオを題材にした『波よ聞いてくれ』は今のところ誌面から声は聞こえてこないんだけど、脳内に言葉が流れ込んでくる。アドリブで話すミナレさんの内容や仕草、ラジオを聞いた第三者の反応が最高でした。
最高すぎる
ミナレさんは50万を光雄に騙し取られて逃げられたわけですが、それを題材にして「自分を裏切って逃げた男をたった今殺してきた女」という内容で架空実況を放送事故に見せかけて放送。ミナレさんの放送を偶然に聞いてた光雄と同じ手口で騙されて今まさに光雄を殺ろうとしている女。シンクロ率400%です。
このライヴ感の素晴らしさを言葉で表現するのはなかなか難しいんですが、とにかくクソ笑えました。ラジオ番組のライブ感がこれ以上ないぐらいに描かれ、放送後の反応もこれまた素晴らしい。SNSを中心にネットで話題になりまくり。リアルで有り得そうな絶妙な反応っぷり。いかにミナレさんのラジオ放送がスゴかったか分かります。
また、次の放送ではラジオドラマの内容をそのままドラマ仕立てで漫画で描き魅せる魅せる。たかがラジオの放送されどラジオの放送といった感じです。様々な表現でラジオ放送を描き沙村先生の引き出しの多さに舌を巻きます。ラジオ放送自体を楽しめる。
でだ。『波よ聞いてくれ』は一応恋愛漫画であります。
2巻の後書きで「自分で読み返して相変わらずのラジオと恋愛成分の少なさに驚愕しています」と沙村先生は述べておられますが、ラジオ成分は満足だし、肝心の恋愛方面も色々と動いてました。
恋愛方面
ミナレさんチョロすぎだろ!
ラジオを聞いてた光雄と再会して「射殺する」と息巻いてたのに、実際に会えばトキメイちゃうミナレさんである。ダメだこの女…はやくなんとかしないと…。光雄も絵に描いたような見事なキャラ造形ですね。ダメ男の。何よりもミナレさんの恋愛の方向性が判明しました。
だめんずです。
典型的なだめんずです。本当に(ry
「一人で何でもできる男ってさ不安にならない?」とかもうどうしようもない。だめんずの典型すぎです。
徐々にではあるがミナレさんという女性が分かってきたね。うん。ダメ男に惚れるのは遺伝なのかもしれない。電話のかけ間違いでミナレさんの親父が登場しましたが、閉店したパチンコ屋の前でワンカップ片手に「笑われる人間になれ」「すった4万どう言い訳すっかな…」とか典型的なダメ男の臭いしかしませんでした。ひょっとしてミナレさんのお母さんもだめんずなんじゃ…。ミナレさんの瞳の色的に外人さんかしら。
名前しか登場していないけど、光雄が他の女と歩いていた事を教えてくれた友人のユリスケなる人物といい、まだ登場していないキャラとの人間関係もこれから広がっていきそうで楽のしみですね。また、ラジオ局内では何とも不穏っぽい人間関係がありそうだし。
不穏な人間関係の臭いが…
例えば13話「お前を信じない」のラストでワンシーン。
ラジオの収録が終わった直後に茅代を食事に誘う久連木。そのまま収録場を去ります。なんかこの2人は深い関係がありそうですな。それを悲しげな物憂げな表情で何も言わない南波ちゃん。意味深すぎる。一方で南波ちゃんを後ろから真顔で見る甲本…。
なんだよこれ!
ドロドロした人間関係の予感しかしないんですが!
ラジオ局内から昼ドラっぽい空気が漂っている。この漫画の良心で純情癒し系、幸せになって欲しい子ナンバーワン(当社調べ)の南波ちゃんが修羅場トルなんて事もあるのか!?非常に楽しみデスね。以前に「地の果てまでも追いつめて殺す!」という台詞をいつかやってみたいと無邪気に言ってた南波ちゃんですし。
それにしても、テンポの良さと喋りが面白い『波よ聞いてくれ』でしたが、恋愛漫画としての期待値も跳ね上がっていくね。ズバリ、ミナレさんは誰とラブがコメるのか。光雄は埋葬する、未練を断ち切るようなので無いかな。そうなると残りは2人…。
エントリーナンバー1!
カレー屋の同僚中原くん。
中原くん
あかん…ダメ男でないとミナレさんのセンサーが反応せん。残念!とはいえだ。実は中原と城華マキエの関係を勘違いしてヤキモチのような感情を抱いていたりするので可能性が無いわけではない。わざと本人の前で「昨日光雄と会ってた」「光雄の家で飲み直して穴に突っ込んだだけ…」と言ったり。後で弁解の電話しようとしたり。はたから見ると脈がありまくりなんだよな。
エントリーナンバー2!
何考えてるか分からないキナ臭すぎる麻藤兼嗣。
麻藤
こちらは本命っぽいですね。女殺しのようなキザな台詞を言ってミナレさんを赤面させたり、恋愛感情のようなものはまだ無さそうですが確かな信頼関係を構築しつつある。最初の放送で言い放った「独占してえからよお前を」は紛れも無く本心でしょう(恋愛感情は無いだろうけど)。
ラヴい臭いはわざかながらであるが確かに感じ取れる。
また、恋愛漫画として道筋を立てて読むと、ホップ・ステップ・ジャンプをするようにきっちりとした階段を登っているような気がしないでもない。いや気のせいかもしんないけど。
最初の放送「波よ聞いてくれ」第一回は光雄を刺殺する台本でしたがミナレさんがアドリブで生き返らせるオチにしちゃうし。未練があった証左です。放送が現実のミナレさんとリンクしている。次の放送では、光雄の埋葬。同時にミナレさんも過去の男に愛憎してることから生まれ変わる…わけですが、なぜか麻藤(殺し屋)とのラブシーンがあったり。
なぜかラブシーンがある
「色魔かっ」「何なのこのメンヘラ…」とミナレさん自身突っ込み入れてますが、ミナレさんならさもありなん。つーかなんでラブシーンがあるんだよ!久連木が台本を書いたんだとは思いますが、麻藤はどんな注文してこんな台本書かせたんだろうか。なかなか興味深い。
何にしても恋愛方面でも先が気になるってもの。
なんのかんのでミナレさん可愛いですしおすし。
ただ一言だけ主張したい。
デート時の服がダサい
普段の私服はオシャレなのに…。
光雄とデートした時の服装はなんかおかしいぞ。ダサすぎないか。これは光雄の趣味に合わせたのか、ミナレさんのオシャレセンスなのか…。私、気になります!
波よ聞いてくれ(2)
/ kindle
波よ聞いてくれ(1) / kindle 舞台は札幌。ついに鼓田ミナレがラジオDJデビューを迎える。ド深夜のド素人のワンマンショー。放送事故を装ったトンデモ企画で北海道全域が衝撃に包まれ た。生々流転とはよく言ったもので、この日を境に彼女の人生は一変。ついに「あの男」から連絡が入ってしまうのだから穏やかじゃない。波よ聞いてくれ、と ばかりに激動し始めたミナレの人生を見届けようではないか。『無限の住人』の沙村広明が極上の筆致で挑む最新刊! |