モバP「かんきつ系なお隣さん」
P「zzz」
??「おっはよー……あれ、まだ寝てる?」
??「つんつん。朝ですよー……」
P「………」
??「反応なし。熟睡中かぁ」
??「水性ペン、水性ペンはどこかな~……あ、あった」
P「………」
??「さて、今日はなにを描こうかな? 喜多見画伯のあふれんばかりの才能が外に出たがっているぞぉー♪」
P「もう起きてるぞ。柚」
柚「………」
柚「おでこに描くだけならいい?」
P「ダメ」
柚「ちぇーっ」
柚「なら、寝てる間は窓閉めとけばいいじゃん。そしたら、アタシが屋根づたいにお兄チャンの部屋に入れなくなるのに」
P「夏の夜は暑いからそれはイヤだ」
柚「もう、わがままだな~」
P「というか、まだ朝の6時じゃないか……いつもより30分も早いぞ」
柚「へへっ、今日はバド部の朝練があるんだ」
柚「というわけで、アタシもう時間だから学校行くね? さらばだーっ♪」シュタッ
P「あ、おいっ……」
柚「お兄チャンも、アイドルのお世話頑張ってねー!」
P「………」
P「そんなに急いでるなら、わざわざ隣の家の俺の部屋まで来なくていいのに」
P「おかげさまで、こっちも寝坊することはなさそうだけど……ふわぁ」
P「とりあえず、顔洗うか」
ちひろ「それじゃあ、今日もお隣の子に起こしてもらったんですか?」
P「ええ」
ちひろ「仲良しですね」
P「向こうからしたら、自分が生まれた頃から隣に住んでる兄ちゃんってイメージでしょうけど」
ちひろ「隣の家の屋根をつたってやって来るなんて、まるで漫画みたいじゃないですか」
P「昔は俺もやっていたんですけど、さすがに今はやらなくなりました」
ちひろ「もう大人ですもんね」
P「はい。……と言いつつ、いまだに実家暮らしでぬくぬくやってる身ではありますけど」
ちひろ「いいじゃないですか。生活費はきちんと払っているんですし」
ちひろ「家で楽をしているぶん、お仕事で頑張ってくれれば言うことありませんよ♪」
P「ははは、そうきたか」
ちひろ「というわけで、今日も彼女のプロデュース、よろしくお願いしますね」
P「言われずとも」
忍「おはようございます!」
P「っと、うわさをすれば、だな。おはよう」
ちひろ「おはようございます、忍ちゃん」
忍「今日もがんばろっ! Pさん!」
P「朝から気合十分だな」
忍「もちろん! 目標のためにも、毎日全力でやらなきゃいけないからね」
P「その気持ちがあれば、結果もすぐに出るさ。よし、じゃあ今日のお仕事の確認するぞ」
忍「はい!」
ちひろ「うふふ。二人とも、頑張ってくださいね」
忍「ただいま。レッスン終わったよ」
P「ああ、おかえり。疲れただろ、そこにお菓子あるから食べるといい」
忍「やった! やっぱり疲れた体には甘いものが一番だよねっ」
忍「……あ、でも太らないかなぁ」
P「いっぱい動いてるんだから、少しくらいなら大丈夫だよ」
P「俺の知ってる子なんて、毎日好き放題食べてるけど全然太る気配ないし」
忍「それって、前に言ってたお隣さんのこと?」
P「ああ。思いつきでお菓子を大量に買って、飽きたら俺に押しつけてくるんだ」
忍「へえ。なんだか面白そうな子だね。一度会ってみたいかも」
P「忍の真面目さを、あいつにちょっとくらいわけてあげたいくらいだな……よし、俺も今日の作業終わった」
忍「それじゃ、一緒に帰る?」
P「そうしようか……あ、そうだ」
P「新しくできたラーメン屋に行きたいなと思ってたんだ。よかったら、一緒に来ないか」
忍「ラーメン? えっと……」
P「もちろん、俺が誘ったんだから俺のおごりだ」
忍「………」
忍「ゴチになります……へへ」
P「よし」
P「いただきまーす」
忍「いただきます」
P「うん、うまい」ズルズル
忍「もぐもぐ……ほんとだ、おいしい」
P「ここに来て正解だったな」
忍「うんっ」
忍「でも、本当にいいの? お金払ってもらっちゃって」
忍「先週も、その前も……Pさん、いつもおごってくれるけど」
P「高級料理店とかならともかく、ラーメンくらいいつでもおごってあげられるよ」
P「こっちは実家暮らしで楽してるんだから、このくらいはな」
忍「貧乏学生ですみません……」
P「気にすることないよ。青森からひとりで東京に出てきて、トップアイドル目指して頑張っているんだ。お金に余裕がないのも当然」
P「むしろ、そういう状況で頑張れる忍は本当にすごい。だから、こうしてたまにご飯奢るくらいはさせてくれないか」
忍「……ありがとう。Pさん」
忍「……アタシも、餃子頼んでいい?」
P「もちろん」
忍「えへへ……」
忍「土曜? えっと……確かアタシ、フリーだったよね」ズルズル
P「ああ。その日は俺も休みなんだ」
P「で、柚……例のお隣さんのバドミントンの試合があって、応援に来いって言われてるんだけど」
P「中学のグラウンドに、ひとりで行くのもちょっと気が引けてな……よかったら、付き合ってくれないか?」
忍「アタシがその子の応援に行くってこと?」
P「さっき、一度会いたいって言っていたから、ちょうどいいかなと思った」
P「その日の昼飯は俺が出すから、どうだ?」
忍「……でも、見ず知らずのアタシがいきなり来たら、その子に迷惑じゃないかな」
P「大丈夫大丈夫。あいつそういうタイプじゃないから。むしろ勝手に絡んでくるから気をつけたほうがいいぞ」
忍「あ……知ってたんだ」
P「夢を持つのは立派なことだし、それに向かってひたむきに努力できるのは偉い。でも、あんまりやりすぎて倒れでもしたら、誰も得しない結果になるから」
P「たまには、なんにも考えずに休む日も作ったほうがいい」
忍「………」
忍「そうだね。アイドルになれたことがうれしすぎて、最近ちょっと無理していたかも」
忍「土曜日、付き合うよ」
P「ありがとう。じゃあ、昼は何食べたいか決めといてくれ」
忍「わかった!」
忍「なに食べよっかなぁ~♪」
P「ははっ……」
P「ふう」
柚「着替え、終わった?」ヒョコ
P「終わった」
柚「それじゃ、お邪魔しまーす♪」ヒョイ
P「俺が帰るの、待ってたのか?」
柚「うん、なんとなく。部屋の電気ついたから、すぐ飛んできてあげたよ」
P「べつに飛んでこなくてもいいんだが」
柚「あっ、いいのかなーそんなこと言って? こんな美少女が毎日遊びに来てくれるというのにさ」
P「美少女の顔も、毎日見てると慣れちゃうもんだ」
柚「ああ、なるほど~。実はアタシも、毎朝お兄チャンの顔に落書きしようとするのは、お兄チャンの顔に飽きてるからなのかも」ウンウン
P「ひでー理由だ」
柚「なんてね、冗談だって……ん?」
柚「餃子……中華料理店? いやいや、これは……」
柚「ズバリ、ラーメン屋の匂いだよっ!」
P「犬かお前は」
柚「へへー♪」
P「褒めてないぞ」
柚「ひとりで食べてきたの?」
P「いや、担当しているアイドルの子と一緒に」
柚「ふーん……お兄チャン、今プロデュースしてるのひとりだけだよね?」
P「うん」
柚「この前も、その前も、アイドルの子と一緒に晩御飯食べたって言ってたけど……」
P「ああ、同じ子だな」
柚「ふーん」
P「どうかしたのか」
柚「………」
柚「うん、ずるい!」
P「え?」
柚「アタシもお兄チャンにおごってほしい! あとアイドルの子に会いたい!」
P「会いたいのか?」
柚「もちろん! だって面白そうだしっ♪」
柚「生のアイドルとお友達になれたりしたら、素敵じゃん?」
柚「むむっ。お兄チャン、その思わせぶりなセリフはまさか!」
P「土曜のバドミントンの試合、その子も応援に来てくれることになったんだ」
柚「おおーっ! すごい! 絶対勝たなきゃっ」
P「ははは、俺の名采配に感謝するんだな」
柚「お兄チャンだいすきーっ♪」ギューッ
P「こらこら、抱きつくな。かわいいやつめ」
柚「うわ、ニンニク臭っ」
P「かわいくないやつめ」
柚「へえ、忍って呼んでるんだ。仲良さそうだね」
P「信頼関係は大事だからな。二人三脚で仕事していくわけだし」
柚「ふうん……パートナーって感じかな?」
P「まあそんな感じ」
柚「だからご飯で釣ってるの?」
P「ちゃうわ」
柚「ジョーダン、ジョーダン♪」
柚「ま、それはそれとして。漫画持っていっていい?」
P「ああ、お好きにどうぞ」
柚「やたっ。じゃ、今度お返しに少女漫画貸してあげるね」
P「おう。自分で買う気はしないけど、少女漫画も読んでみると案外悪くないんだよな」
P「(おかげでこの前、忍と少女漫画トークもできたし)」
コメント一覧
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- 2016年03月08日 22:50
- フリルドスクエアの四人はかわいいなあ(しみじみ)
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- 2016年03月08日 23:02
- これが理想郷ですか
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- 2016年03月08日 23:07
- 正直フリスクの中に1人いらない娘がいるよな
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- 2016年03月08日 23:16
- ※3
お前はフリスクメンバーじゃないよ?
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- 2016年03月08日 23:27
- フリスク四人がヒロインのいちご100%で主人公になりたいンゴねぇ…
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- 2016年03月08日 23:28
- 森の方にフリスクのエロssまとめられてたけどこっちはまとめてないのかな?
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- 2016年03月08日 23:54
- 早苗「常識に囚われな(ry