230 名前:大人の名無しさん[] 投稿日:04/06/24(木) 13:55 ID:mjzYN+dK [1/2]
父が突然亡くなった。
父の行く先行く先をうちの猫のみぃはついていく猫だった。
「いつも俺の後をついてくるんだぞ。俺の護衛なんだ。」と少し自慢げに言う父のその言葉に、特に信じるも信じないも、ふぅ~んですましていた。
父が、亡くなり仏様になり自宅に帰ってきた。手を組み布団に寝ている父。
すると、人見知りのみぃが私達の前を通り、父の布団の中に入った。
もう冷たい父の横に寄り添って寝ていた。みぃ冷たいでしょう・・・。その光景を見てものすごく涙がでた。猫にも分かるのかな。お別れだってこと。

父が棺おけに入った夜。
家族だけの最後の夜。
棺おけの上にみぃは乗り、一生懸命父の顔の見える扉を開けようとしていた。
砂を掘るように一生懸命あけようとしていた。
母と私はそれをとめなかった。本当に一晩中みぃは必死だったのだ。
私達は泣いた。猫にも最後のと分かるのだ。まだ私達は信じられなかった。


231 名前:230(続き)[] 投稿日:04/06/24(木) 13:56 ID:mjzYN+dK [2/2]
父がお骨になった日。
もう一生父の顔を見れなくなったあの日。
みぃはいなくなった。一緒に行ったのだろう。
母も私のみぃを探さなかった。
父も寂しいのだろう。みぃはついていったのだろう。

「いつも俺の後をついてくるんだぞ。俺の護衛なんだ。」
そういっていた父の言葉を思いだした。
本当にそうだった。
本当は私達もついていきたいくらいだった。
その変わりみぃがついていってくれた。

父の49日、猫が迷い込んできた。
みぃは女の子だったけど、男の子の猫だった。
ずっとうちの前で泣いていた。その猫をどうしてもほっておけなかった。
今もうちにいる。

そういう繋がり。大切にしていきたい。
いつまでも、その姿なくとも、何か別の形でそばにいてくれると信じている。