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17世紀のアイスランドの魔術師は、人間男性の皮膚で作ったズボンを履いたという。これは富をもたらすと言われていた。
伝説によれば、このネクロパンツは当時の伝統的な魔術アイテムで、作製に当たっては、皮膚の提供者が生きているうちに交渉し、「死後に下半身の皮でズボンを作っていい」という許可を取り付けるという、ぞっとするような契約が交わされるという。
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アイスランドのホルマビクにある魔術博物館には、完全な形で残った唯一のネクロパンツが展示されている。持ち主は昼夜問わずこれをいつも身につけていたという。
「17th century necropants」で画像検索するとその全貌が明らかとなる。YOUTUBEで「17th century necropants made from corpse legs in Iceland」で検索するとその拡大画像を見ることができる。ホルマビクの魔術博物館に行けば実物を見ることができる。
ネクロパンツの作り方
ネクロパンツを作るには、まず皮膚の提供者が生きている間に、死後に下半身の皮膚を使っていいかどうか、許可を得て契約を結ばなければならない。
提供者の死後、墓から遺体を掘り起こして、腰から下の下半身の皮を、穴をあけたり破いたりしないようにきれいに剥いでいき、そのままの形でズボンにする。だから、下半身がそのままの形状で、すね毛までそっくり残っている。
17世紀のオカルト儀式の記録を所蔵している博物館の文献によると、できあがったズボンを履くと、肌に吸いつくようにぴたりと貼り着き、まるで自分の肌と変わらないような感覚だったという。
ネクロパンツを履く上での必須アイテム
これを身につける者は、クリスマスかイースターに、提供者の未亡人からコインを盗み、そのコインと共に、"nabrok"と言われる、写真のような魔法の呪文を書いた紙片を、ネクロパンツの陰部に挿入する。
このコインは、超自然の手段によって富を集めるツールで、ここに入れておく限り、金が入ってくると信じられていた。
ネクロパンツは次の魔術師に引き継がれる
人の皮膚のズボンを履くとか、どう考えても異常な行為なので、もしかしたらこの話は純粋に伝説なのかもしれないが、伝えられているところによると、魔術師は生きている限りこれを身につけ、自分が死ぬ前に引き継ぐ者を決めておかなくてはならないのだそうだ。
これを怠ると、魔術師の遺体は死んですぐシラミにたかられるという。きちんと引き継げば、次の者にも富がもたらされる。
運の引き継ぎを確実にするために、新たに引き継ぐ者は右足からはき、引き継がれる者は左足から脱がなくてはならないという。ネクロパンツの金を呼び込む力は何世代も続き、途切れることなくコインの流れは続く。
17世紀のアイスランドは、デンマークからの厳しい交易規制に苦しんでいた。加えて火山の大規模な噴火などの自然災害で、国の家畜の半数が死んでしまい、何年も飢饉が続いた。海岸線の居住地は海賊に襲われ、地元民がアラブ社会に奴隷として売られていた。また、魔女狩りの最盛期でもあった。
さあ、ここでおさらいしよう。
ネクロパンツを身に着けるまでの流れvia:.ibtimes・upi・dailymailなど、translated konohazuku / edited by parumo
・死後に皮膚を使っていいかどうか、提供者の許可をとりつける。
・提供者が死んだら、遺体を掘り出して、腰から下の皮を傷つけないよう丁寧に剥いでいく。
・できたものを常に身に着け、提供者の未亡人から盗んだコインを魔術の呪文を書いた紙片と一緒にパンツの陰嚢に入れる。
・ネクロパンツは、身に着けている人に富と幸運をもたらすと考えられている。
・所有者は死ぬ前にネクロパンツの引継ぎ者を指名し、履き替えの儀が行われる。
▼あわせて読みたい
ゾンビ・ネクロパンツなど、アイスランドに伝わる不気味な魔術儀式
人間の頭蓋骨で作られた聖なる楽器、リラ。(19世紀、メトロポリタンコレクション)
人間の皮膚で装丁された本「人皮装丁本」が発見される(米ハーバード大学)
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コメント
1. 匿名処理班
「ネクロパンツ」の謎の語呂の良さ
2. 匿名処理班
前回の記事でも一番気になってたネクロパンツ詳細来た!
本人に承諾を得なくてはいけないのが個人的にはポイント高いな。
革をなめすのはかなり大変な作業だし、ましてこんな形だとどうやるのか想像もつかない。切り開いていいならともかく、穴をあけても傷をつけてもだめっていうのが難しさの極み、折角皮の持ち主にOK貰っても、破れて挫折したネクロパンツ沢山あるんだろうな…
3. 匿名処理班
魔法の呪文がダメおやじに見え
4. 匿名処理班
(*_*;……
5. 匿名処理班
実物見たけど想像以上に人間の下半身でこれはショッキングだわ
6. 匿名処理班
現代の目線で見るから過激に見えるが、17世紀だったら臓器移植のほうが過激な行為
現代は死後に臓器を提供する許可を取り付けるという、ぞっとするような契約が交わされている
7. 匿名処理班
気分の良し悪し以前にすごく不便そう。簡単に破れそうだし…
そこまで大変な思いをしてまでお金稼がなくていいかなと思っちゃう
8. 匿名処理班
魔術師あんまり太れないね
9. 匿名処理班
すごい皮なめし技術じゃん
10. 匿名処理班
ユニクロパンツでがまんしとこ
11. 匿名処理班
排泄のこととかを考えると一生涯片時も脱がずに身に付けておかなくてはならないってわけじゃないんだろうな
ネクロパンツの上に衣服を着てもいいなら大した負担じゃないと思うけど
12. 匿名処理班
未亡人って所がグッときた
13. カモノハシ
※11
ネクロパンツにも肛,門はあるから・・・
14. 匿名処理班
下半身だけに「金が付く&運が付く」んだな
15. 匿名処理班
てか、これネクロタイツじゃね?
16. 匿名処理班
画像じっくり見たらサオの先までくっついてる、魔術云々以前に皮をはぐ技術、なめす技術が本気でハンパない…!!!!
ただ、毎日履き続けていたのが本当とするにはすね毛があまりにもたくさん残り過ぎている気がする。毛皮でも普通に擦り切れちゃうよね…