海未
1: 名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/ 2016/03/20(日) 12:25:21.02 ID:czH2+Tn2.net
真姫「…作詞が上手くいかない?」
海未「そうなんです」
海未「思い付かないのですよ、詞が」
海未「思い付かないといいますか、何を書けばいいのだろうって、そんな感じで」
真姫「んー」
真姫「私はもう、ほとんどフィーリングで曲を作っちゃってるんだけど…」
真姫「…あ」
海未「?」
真姫「物語とか考えることもあるわ、作曲中」
海未「物語?」
真姫「えぇ」
真姫「この物語なら、劇中はこんな曲が流れるだろうって」
真姫「そんな風に作曲したりもするわね」
海未「ほぉ…」
海未「そうなんです」
海未「思い付かないのですよ、詞が」
海未「思い付かないといいますか、何を書けばいいのだろうって、そんな感じで」
真姫「んー」
真姫「私はもう、ほとんどフィーリングで曲を作っちゃってるんだけど…」
真姫「…あ」
海未「?」
真姫「物語とか考えることもあるわ、作曲中」
海未「物語?」
真姫「えぇ」
真姫「この物語なら、劇中はこんな曲が流れるだろうって」
真姫「そんな風に作曲したりもするわね」
海未「ほぉ…」
2: 名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/ 2016/03/20(日) 12:29:15.25 ID:czH2+Tn2.net
海未「作詞の場合ならどうすればいいのでしょうか」
真姫「そうね」
真姫「物語中に出てくる人物の心情とか…そのまま、物語の筋を辿った風でもいいんじゃないかしら」
海未「なるほどなるほど…」カキカキ
真姫「早速?」
海未「メモですよ」カキカキ
海未「…よし」
海未「物語、考えます」
海未「…」
真姫「そうね」
真姫「物語中に出てくる人物の心情とか…そのまま、物語の筋を辿った風でもいいんじゃないかしら」
海未「なるほどなるほど…」カキカキ
真姫「早速?」
海未「メモですよ」カキカキ
海未「…よし」
海未「物語、考えます」
海未「…」
3: 名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/ 2016/03/20(日) 12:32:26.67 ID:czH2+Tn2.net
海未「…」
真姫「…」
海未「あの」
真姫「なにかしら」
海未「登場人物、どうしましょう」
真姫「?」
海未「μ’sのみんなでいいのでしょうか」
真姫「その方が想像しやすいでしょう」
海未「…希は」
真姫「?」
海未「希は、未来が見えます」
真姫(なんか始まったわね)
真姫「…」
海未「あの」
真姫「なにかしら」
海未「登場人物、どうしましょう」
真姫「?」
海未「μ’sのみんなでいいのでしょうか」
真姫「その方が想像しやすいでしょう」
海未「…希は」
真姫「?」
海未「希は、未来が見えます」
真姫(なんか始まったわね)
4: 名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/ 2016/03/20(日) 12:35:41.40 ID:czH2+Tn2.net
海未「しかし、よくわからない未来ばかりが見えるのです」
海未「例えば、凛とにこが手をつないでる未来」
真姫「へぇ」
海未「穂乃果が宿題を提出している未来」
海未「絵里がお弁当を食べている未来」
海未「そんな未来ばかりが見えるのです」
真姫「うんうん」
海未「だから希は、未来を変えようとしてきませんでした」
真姫「変える必要もないものね」
海未「例えば、凛とにこが手をつないでる未来」
真姫「へぇ」
海未「穂乃果が宿題を提出している未来」
海未「絵里がお弁当を食べている未来」
海未「そんな未来ばかりが見えるのです」
真姫「うんうん」
海未「だから希は、未来を変えようとしてきませんでした」
真姫「変える必要もないものね」
5: 名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/ 2016/03/20(日) 12:39:55.13 ID:czH2+Tn2.net
海未「しかし」
海未「あるとき、とんでもない未来が見えてしまうのです」
海未「μ’sのみんなが、事故で死んでしまう…」
真姫「うわぁ」
海未「今まで未来を変えようとしたことのない希が、立ち上がるのです」
海未「μ’sを失うわけにはいかない!、と」
海未「ですが、希が未来を変えようとする度」
海未「にこが、邪魔をしてくるのです」
真姫「え?」
海未「あるとき、とんでもない未来が見えてしまうのです」
海未「μ’sのみんなが、事故で死んでしまう…」
真姫「うわぁ」
海未「今まで未来を変えようとしたことのない希が、立ち上がるのです」
海未「μ’sを失うわけにはいかない!、と」
海未「ですが、希が未来を変えようとする度」
海未「にこが、邪魔をしてくるのです」
真姫「え?」
7: 名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/ 2016/03/20(日) 12:43:55.06 ID:czH2+Tn2.net
海未「何度も企てを邪魔された希は、にこに言い放ちます」
海未「なんで邪魔するんよにこっち!!」
海未「するとにこは、こう返すのです」
海未「私の平穏な未来を壊さないで!」
真姫「…」
海未「希とにこは互いに邪魔しあい」
海未「結果、最悪の未来が訪れ」
海未「恨み合いながら、死んでいくのです…」
真姫「…いや」
真姫「随分と暗いわね…」
海未「…」
真姫「…海未?」
海未「なんで邪魔するんよにこっち!!」
海未「するとにこは、こう返すのです」
海未「私の平穏な未来を壊さないで!」
真姫「…」
海未「希とにこは互いに邪魔しあい」
海未「結果、最悪の未来が訪れ」
海未「恨み合いながら、死んでいくのです…」
真姫「…いや」
真姫「随分と暗いわね…」
海未「…」
真姫「…海未?」
8: 名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/ 2016/03/20(日) 12:45:56.57 ID:czH2+Tn2.net
海未「…はっ!」
海未「…すみません、入り込んでいました」
真姫「いい演技だったわよ、ふふ」
海未「いえいえそんな//」
真姫「ところで」
海未「はい?」
真姫「なんで」
真姫「にこちゃんは希の邪魔をし出したの?」
海未「…」
海未「なぜでしょうか?」
真姫「は?」
海未「…すみません、入り込んでいました」
真姫「いい演技だったわよ、ふふ」
海未「いえいえそんな//」
真姫「ところで」
海未「はい?」
真姫「なんで」
真姫「にこちゃんは希の邪魔をし出したの?」
海未「…」
海未「なぜでしょうか?」
真姫「は?」
9: 名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/ 2016/03/20(日) 12:48:10.24 ID:czH2+Tn2.net
海未「すみません、もう入り込みすぎて」
海未「自分でも何故このような話が出来上がったのか思い出せません」
真姫「えぇ…ある意味凄いわね…」
海未「なぜでしょう…」
真姫「にこちゃんも、未来が見えてたってこと?」
海未「多分…そうなんです、にこは未来が見えてたんですが」
海未「…ですがそれだと、邪魔をする意味がわからなくて」
真姫「そうなのよね」
真姫「んー」
海未「自分でも何故このような話が出来上がったのか思い出せません」
真姫「えぇ…ある意味凄いわね…」
海未「なぜでしょう…」
真姫「にこちゃんも、未来が見えてたってこと?」
海未「多分…そうなんです、にこは未来が見えてたんですが」
海未「…ですがそれだと、邪魔をする意味がわからなくて」
真姫「そうなのよね」
真姫「んー」
10: 名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/ 2016/03/20(日) 12:50:55.38 ID:czH2+Tn2.net
真姫「私の」
海未「?」
真姫「私の平穏な未来を壊さないで!」
真姫「…これ」
真姫「にこちゃんが見えてた未来は、良いものだったってことよね」
海未「あー、そうですね」
海未「…にこは確実に未来が見えてましたね」
真姫「にこちゃんは、間違った未来が見えてたのかしら」
海未「んー…」
海未「?」
真姫「私の平穏な未来を壊さないで!」
真姫「…これ」
真姫「にこちゃんが見えてた未来は、良いものだったってことよね」
海未「あー、そうですね」
海未「…にこは確実に未来が見えてましたね」
真姫「にこちゃんは、間違った未来が見えてたのかしら」
海未「んー…」
11: 名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/ 2016/03/20(日) 12:53:17.32 ID:czH2+Tn2.net
海未「…希が見えてた未来は」
海未「希の見た、よくわからない未来って」
海未「それって、どういうことなんでしょうか?」
真姫「え?」
海未「凛とにこが手を繋いでた未来」
海未「穂乃果が宿題を提出する未来」
海未「…」
真姫「…あ」
真姫「…例えば、よ」
真姫「にこちゃんが、ちゃんとした未来が見えてたとして」
海未「はい」
海未「希の見た、よくわからない未来って」
海未「それって、どういうことなんでしょうか?」
真姫「え?」
海未「凛とにこが手を繋いでた未来」
海未「穂乃果が宿題を提出する未来」
海未「…」
真姫「…あ」
真姫「…例えば、よ」
真姫「にこちゃんが、ちゃんとした未来が見えてたとして」
海未「はい」
12: 名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/ 2016/03/20(日) 12:57:06.41 ID:czH2+Tn2.net
真姫「何時何分何秒、どこどこで凛が転ぶ…って未来を見たとしたら」
海未「あ」
真姫「助けるわよね、にこちゃんだもの」
真姫「その時刻が過ぎるまで、きっと手を繋いで」
真姫「助けるはずよ」
海未「…穂乃果が宿題を提出した未来」
海未「穂乃果は、本当は宿題を忘れていた」
真姫「にこちゃんはそれを知っていて、携帯でも使って事前に」
真姫「宿題をカバンに入れたかどうかさりげなく聞いたりして」
真姫「同じように絵里のお弁当も」
海未「未来が見えていたから、絵里にそれとなく告げて…」
海未「あ」
真姫「助けるわよね、にこちゃんだもの」
真姫「その時刻が過ぎるまで、きっと手を繋いで」
真姫「助けるはずよ」
海未「…穂乃果が宿題を提出した未来」
海未「穂乃果は、本当は宿題を忘れていた」
真姫「にこちゃんはそれを知っていて、携帯でも使って事前に」
真姫「宿題をカバンに入れたかどうかさりげなく聞いたりして」
真姫「同じように絵里のお弁当も」
海未「未来が見えていたから、絵里にそれとなく告げて…」
13: 名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/ 2016/03/20(日) 13:09:27.43 ID:czH2+Tn2.net
海未「そうすると、希の見えていたものって」
真姫「えぇ」
真姫「結末、ね」
海未「…」
真姫「…」
海未「にこには、平穏な未来が見えていたのでしょう」
海未「この時刻に、ここに居ればみんなが安全」
海未「にことしては、安全な未来以外を選ぶ選択肢がない」
真姫「けど希からしたら、事通りに進んでしまうのはいけない」
真姫「だから二人でもつれあって、最終的に恨み合いながら、希の見た真実に向かって…」
真姫「最初から、みんな死ぬことは決まっていたのに」
海未「希自身、結末が見えると知っていたなら、少なくとも恨み合うことはなかったのでしょう」
真姫「えぇ」
真姫「結末、ね」
海未「…」
真姫「…」
海未「にこには、平穏な未来が見えていたのでしょう」
海未「この時刻に、ここに居ればみんなが安全」
海未「にことしては、安全な未来以外を選ぶ選択肢がない」
真姫「けど希からしたら、事通りに進んでしまうのはいけない」
真姫「だから二人でもつれあって、最終的に恨み合いながら、希の見た真実に向かって…」
真姫「最初から、みんな死ぬことは決まっていたのに」
海未「希自身、結末が見えると知っていたなら、少なくとも恨み合うことはなかったのでしょう」
14: 名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/ 2016/03/20(日) 13:16:18.18 ID:czH2+Tn2.net
真姫「…うわぁ」
真姫「後味悪いわね…」
海未「どうでしょう…」
海未「どうでしょうか、真姫」
海未「これで歌詞と曲を作るのは…」
真姫「却下ね…」
海未「ですよね…」
おわり
真姫「後味悪いわね…」
海未「どうでしょう…」
海未「どうでしょうか、真姫」
海未「これで歌詞と曲を作るのは…」
真姫「却下ね…」
海未「ですよね…」
おわり