穂乃果
1: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/01/09(土) 17:26:16.21 ID:/JS0ElcR.net
μ’sでの練習が終わった穂乃果たちはいつものように3人で下校していた所だった。
穂乃果「ことりちゃん、海未ちゃんちょっと待って」
穂乃果は足元に落ちていたものを拾った。
穂乃果「ことりちゃん、海未ちゃんちょっと待って」
穂乃果は足元に落ちていたものを拾った。
2: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/01/09(土) 17:31:19.88 ID:/JS0ElcR.net
穂乃果「何かすごいものを拾ったよ」
ことり「これは」
海未「鍵、でしょうか」
穂乃果「すごい珍しそうだよね。ラッキー」
海未「確かに滅多に見ない感じはしますね」
ことり「どうするの?穂乃果ちゃん」
海未「一応交番に届けた方がいいかと」
穂乃果「そうするよ」
二人と別れた後、穂乃果は交番に向かった。
ことり「これは」
海未「鍵、でしょうか」
穂乃果「すごい珍しそうだよね。ラッキー」
海未「確かに滅多に見ない感じはしますね」
ことり「どうするの?穂乃果ちゃん」
海未「一応交番に届けた方がいいかと」
穂乃果「そうするよ」
二人と別れた後、穂乃果は交番に向かった。
3: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/01/09(土) 17:32:09.73 ID:/JS0ElcR.net
穂乃果(今、交番に届けちゃうのもったいないなあ。自分で落とし主を探してからでもいいよね)
交番の前で届けることをためらった穂乃果は手あたり次第様々な家の鍵穴にその鍵を突っ込み開くかどうかを確かめた。
もしその家の人に見つかっても落ちていた鍵を届けるために探していたと言い訳すればいいと思っていた。
穂乃果「次はこの家で確かめてみるか」
いかにもお金持ちって感じがする家の前で立ち止まった穂乃果はその家の鍵穴に鍵を突っ込んだがやはり開かなかった。
穂乃果「この鍵すごい珍しそうだからお金持ちの家の鍵だと思ったんだけどなあ」
真姫「ちょっと何してるのよ!」
交番の前で届けることをためらった穂乃果は手あたり次第様々な家の鍵穴にその鍵を突っ込み開くかどうかを確かめた。
もしその家の人に見つかっても落ちていた鍵を届けるために探していたと言い訳すればいいと思っていた。
穂乃果「次はこの家で確かめてみるか」
いかにもお金持ちって感じがする家の前で立ち止まった穂乃果はその家の鍵穴に鍵を突っ込んだがやはり開かなかった。
穂乃果「この鍵すごい珍しそうだからお金持ちの家の鍵だと思ったんだけどなあ」
真姫「ちょっと何してるのよ!」
4: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/01/09(土) 17:33:10.21 ID:/JS0ElcR.net
穂乃果「ま、真姫ちゃん。どうしたの・・・」
真姫「どうしたのも何もここ私の家なんだけど」
穂乃果(表札ちゃんと見とけばよかった)「ごめんごめん。ちょっとふざけただけだから、もう帰るよ。じゃあねー」
穂乃果(明日は学校休みだし探しに行こうっかな)
その日は諦めて帰った穂乃果だったが、どうしてもこの鍵が気になるようだ。
穂乃果「結局見つからなかったなあ」
穂乃果「こうなった見つけるまで絶対あきらめない。やるったらやる!」
何かにとりつかれたように穂乃果は来る日も来る日も暇があれば探し続けたのであった。
真姫「どうしたのも何もここ私の家なんだけど」
穂乃果(表札ちゃんと見とけばよかった)「ごめんごめん。ちょっとふざけただけだから、もう帰るよ。じゃあねー」
穂乃果(明日は学校休みだし探しに行こうっかな)
その日は諦めて帰った穂乃果だったが、どうしてもこの鍵が気になるようだ。
穂乃果「結局見つからなかったなあ」
穂乃果「こうなった見つけるまで絶対あきらめない。やるったらやる!」
何かにとりつかれたように穂乃果は来る日も来る日も暇があれば探し続けたのであった。
5: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/01/09(土) 17:33:59.54 ID:/JS0ElcR.net
やがて数年たち高校を卒業した穂乃果はこの鍵に合う鍵穴を探す旅に出ることを決意。
怪しいと思った家の前に立ち止まり、その家の鍵穴に鍵を突っ込んで確かめる。
いつか見つかると信じてそんな行為を繰り返すことが最早彼女の生きがいになっていた。
怪しいと思った家の前に立ち止まり、その家の鍵穴に鍵を突っ込んで確かめる。
いつか見つかると信じてそんな行為を繰り返すことが最早彼女の生きがいになっていた。
7: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/01/09(土) 17:34:53.98 ID:/JS0ElcR.net
だって可能性感じたんだ。そうだ・・・ススメ!
後悔したくない 目の前に僕らの道がある
もうやめようかと思った時にこのフレーズが頭を過った。
穂乃果「懐かしいなあ、昔こんな感じのこと歌ったり踊ってたりしてたよね」
穂乃果「まだ頑張れる、絶対見つけよう」
そういう強い思いが彼女を動かしていたが年月が流れ年を取るごとに体が衰えそれまでにはなかった諦めの感情が強くなっていった。
後悔したくない 目の前に僕らの道がある
もうやめようかと思った時にこのフレーズが頭を過った。
穂乃果「懐かしいなあ、昔こんな感じのこと歌ったり踊ってたりしてたよね」
穂乃果「まだ頑張れる、絶対見つけよう」
そういう強い思いが彼女を動かしていたが年月が流れ年を取るごとに体が衰えそれまでにはなかった諦めの感情が強くなっていった。
8: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/01/09(土) 17:35:36.38 ID:/JS0ElcR.net
穂乃果「この鍵に合う錠を作ってくれませんか、自分の部屋のドアに付けたいんです」
とうとう諦めることにした穂乃果は錠前店を訪れそう頼んだ
そしてついにこの鍵に合う錠が完成し自分の部屋のドアに付けられた。
ドア「ガチャ」
鍵がまわりドアが開いたときに出たこの音に涙を堪えきれなかった。
穂乃果「やっと見つかった・・・」
穂乃果は部屋に入った後、再びその鍵を使いドアを閉めた。何かの間違いじゃないことが確信できたのがとても嬉しかった。
やがて夜になり久しぶりに静かな眠りにつくことができた。
とうとう諦めることにした穂乃果は錠前店を訪れそう頼んだ
そしてついにこの鍵に合う錠が完成し自分の部屋のドアに付けられた。
ドア「ガチャ」
鍵がまわりドアが開いたときに出たこの音に涙を堪えきれなかった。
穂乃果「やっと見つかった・・・」
穂乃果は部屋に入った後、再びその鍵を使いドアを閉めた。何かの間違いじゃないことが確信できたのがとても嬉しかった。
やがて夜になり久しぶりに静かな眠りにつくことができた。
9: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/01/09(土) 17:36:18.80 ID:/JS0ElcR.net
穂乃果「Zzz・・・」
ドア「ガチャ」
穂乃果「!」
絶対に開くはずのないドアの開く音が聞こえ穂乃果は跳び起きた。
穂乃果「・・・・・・絵里ちゃん」
そこにいたのは穂乃果の高校時代の先輩、絢瀬絵里。彼女はその時と変わらない姿で現れた。
ドア「ガチャ」
穂乃果「!」
絶対に開くはずのないドアの開く音が聞こえ穂乃果は跳び起きた。
穂乃果「・・・・・・絵里ちゃん」
そこにいたのは穂乃果の高校時代の先輩、絢瀬絵里。彼女はその時と変わらない姿で現れた。
10: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/01/09(土) 17:36:54.42 ID:/JS0ElcR.net
絵里「久しぶりね。穂乃果」
穂乃果「なんで・・・なんでここに来れたの?」
絵里「まだあなたが高校生だった頃、私はわざとあの鍵を落としたの」
絵里「まさかあなたが拾ってくれて探してくれるとは思わなかったわ」
絵里「私は幸運の女神、ここまで頑張ってくれたあなたの願い何でも叶えてあげるわ」
穂乃果「そうだったんだ・・・」
絵里「さあ遠慮せずに言ってごらん」
穂乃果「何もいらないよ」
絵里「えっ」
穂乃果「穂乃果が一番欲しかったのは思い出。でもそれは持っているから」
穂乃果「なんで・・・なんでここに来れたの?」
絵里「まだあなたが高校生だった頃、私はわざとあの鍵を落としたの」
絵里「まさかあなたが拾ってくれて探してくれるとは思わなかったわ」
絵里「私は幸運の女神、ここまで頑張ってくれたあなたの願い何でも叶えてあげるわ」
穂乃果「そうだったんだ・・・」
絵里「さあ遠慮せずに言ってごらん」
穂乃果「何もいらないよ」
絵里「えっ」
穂乃果「穂乃果が一番欲しかったのは思い出。でもそれは持っているから」
12: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/01/09(土) 17:37:29.15 ID:/JS0ElcR.net
おわり
星新一のあの話を思いだしながら書いた
星新一のあの話を思いだしながら書いた