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真姫
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1: ◆JrXn0N7dkI (ぎょうざ)@\(^o^)/ 2016/03/26(土) 21:08:04.89 ID:52r9FDmN.net
真姫「穂乃果が居なかったら、私ってどうなってたのかしら」

真姫「友達ひとり作らず、お父さんが言うままに勉強漬けにされて」

真姫「一寸たりとも楽しいと思わずに、高校生活を終えていたのかしら」

真姫「そんなこんなを考えているうちに……」

真姫「穂乃果のことがす……」

真姫「って、なんてことを考えてるのよ! 相手は女の子なのよ!」

真姫「みんな忘れがちだと思うから言わせてもらうけど、女の子が女の子に恋をするのは日本ではおかしいことなのよ」

真姫「とにもかくにも、穂乃果を好き……だなんてことを考えてはいけないの」

真姫「でも……」

真姫「自分の殻に閉じこもっていた私を、未知なる輝かしい世界に連れ出してくれた」

真姫「自分がやりたいことをやればいいんだって、その小さな背中で語ってくれた」

真姫「もう……穂乃果穂乃果穂乃果」

真姫「ああもう! 穂乃果以外のことが考えられないわ!」

真姫「この気持ちを落ち着けるために、シャワーでも浴びようかしら」

真姫「そうね……久しぶりにあれでもやろうかしら」

過去作:穂乃果「ごめんなさい……」シュン
    ことり「穂乃果ちゃんの投げたマイクが落ちてこない」
    穂乃果「俺くんっていつも寝てるねー」

2: ◆JrXn0N7dkI (ぎょうざ)@\(^o^)/ 2016/03/26(土) 21:09:19.28 ID:52r9FDmN.net
真姫「冷蔵庫に……あったあった」ガチャ

真姫「2?の炭酸飲料……これをお風呂場で一発キメルわよ」

真姫「さて脱衣脱衣」

真姫「一人で入るには大きすぎるお風呂場ね」

真姫「ここで穂乃果と一緒にお風呂に入ったら……」

真姫「なななに考えてるのよ! 全然穂乃果なんか好きじゃないんだから!」

真姫「よいしょ」プシュ

真姫「頭から炭酸飲料を……FOO!!」ジョババババ

真姫「炭酸が肌に弾けて気持ちいいわね」

真姫「やっぱり頭から浴びて気持ちいいのは、三ツ矢サイダーよね」

真姫「サイダーで頭からつま先まで全身を洗い流して……」

真姫「お風呂へダイブ!!」ジャンプ

真姫「プッハァ!! もう最高ねこれ!」

真姫「病み付きになっちゃうわ」

真姫「炭酸浴びからのお風呂ダイブは裕福な家庭ならではの贅沢よね」

3: ◆JrXn0N7dkI (ぎょうざ)@\(^o^)/ 2016/03/26(土) 21:10:00.27 ID:52r9FDmN.net
真姫「ぶくぶくぶく……こんなところ穂乃果に見られたら、なんて思われるかしら」

真姫「おおらかな穂乃果のことだから、きっと嫌がらずに受け入れてくれるんだろうな」

真姫「穂乃果のそういう所を好きになったのよね」

真姫「!!」

真姫「右ビンタ!!」バシィ

真姫「左ビンタ!!」バシィ

真姫「あいたたた……ダメよ真姫。その恋が成就することはないんだから」

真姫「この恋心は私の心の中に閉じ込めておかなきゃ」

真姫「さてもう2,3回炭酸浴びダイビングをやろうかしら」

真姫「FOO!! 気持ちいい!!」ジョババババ

真姫「ダイビング真姫ちゃん世界一!!」ザッパーン

5: ◆JrXn0N7dkI (ぎょうざ)@\(^o^)/ 2016/03/26(土) 21:10:39.35 ID:52r9FDmN.net
真姫「ふぅ……気持ち良かった」

真姫「お風呂上りはドライヤーより扇風機派なのよね」

真姫「アアアアア……ワレワレハマキチャンセイジンナリ」ブワワワワ

真姫「ホノカノコトガスキナマキチャンセイジンナリ」ブワワワ

真姫「・・・///」

真姫「バカなことやってないで、さっさと髪乾かそう」

真姫「秘儀!! 扇風機+ドライヤーW乾燥パワー!!」

真姫「前から冷たい風、後ろから暖かい風が吹いてくるわ!!」

真姫「真姫ちゃん低気圧と真姫ちゃん高気圧のバトルが始まった!!」

真姫「……むなしいわね」

真姫「でもこれ速攻で乾くわね」

真姫「速攻で乾くけど髪の毛ゴワゴワ……」

真姫「ブラッシングしよ」

6: ◆JrXn0N7dkI (ぎょうざ)@\(^o^)/ 2016/03/26(土) 21:11:12.62 ID:52r9FDmN.net
真姫「私は真姫ちゃんブラッシング女王~♪」

真姫「ブラッシングさせたら右に出る者は皆無~♪」

真姫「でも穂乃果にブラッシングさせたらきっと悶絶~♪」

真姫「・・・///」

真姫「しぶといわね穂乃果」

真姫「さっさと頭の中から出ていきなさいよ!!」

真姫「穂乃果穂乃果穂乃果消えて消えて消えて」

真姫「穂乃果が消えてくれないなら、私の方から消えてやるわよ!」窓ガラララ!!

真姫「……」

真姫「さすがに2階から飛び降りたら、怪我するからやめておきましょう」

真姫「なぜ……どうして頭の中から消えてくれないの、穂乃果」

真姫「……ゲームでもしようかしら」

7: ◆JrXn0N7dkI (ぎょうざ)@\(^o^)/ 2016/03/26(土) 21:11:52.18 ID:52r9FDmN.net
真姫「インテリ系真姫ちゃんのするゲームと言えば、ぷよぷよテトリスよね」vita

真姫「レート線に潜るわ」

真姫「あっ、相手テトリスか……やめよ」

真姫「大人になるにつれてゲームをする体力がなくなってきた気がする」

真姫「まだ高校1年なのに何いってるのかしら」

真姫「穂乃果は漫画は読むけど、ゲームはやらないのよね」

真姫「でもパソコンもってるから、アメーバピグとかやってそうね」

真姫「穂乃果の検索履歴……知りたい」

真姫「穂乃果の好きな相手……真姫ちゃん」

真姫「あぁ……どうしてこんなに恋しいの?」

真姫「もうバカバカバカ!! 穂乃果のアホマヌケ!! でもそこが可愛い!!」

真姫「また穂乃果好き好き症候群が発症して来たわね」

8: ◆JrXn0N7dkI (ぎょうざ)@\(^o^)/ 2016/03/26(土) 21:12:37.33 ID:52r9FDmN.net
真姫「こんなときは……冷蔵庫にGO!!」

真姫「氷鷲掴み!!」

真姫「襟から投入!!」

真姫「~~~~////」ヒンヤリ

真姫「ちべた~い!!!!」

真姫「これで穂乃果のこと忘れたかしら?」

真姫「忘れてないじゃないの!!」

真姫「はぁ……好き」

真姫「穂乃果ってなんであんなに可愛いの」

真姫「それに底抜けに優しいし」

真姫「初対面のときあんなに冷たくしたのに……」

真姫「それにしてもあの頃はイガイガしすぎたわね」

真姫「それでも穂乃果は笑顔を絶やさず、私に優しく接してくれた」

真姫「はぁ……好き」

真姫「2回目ね」

9: ◆JrXn0N7dkI (ぎょうざ)@\(^o^)/ 2016/03/26(土) 21:13:17.46 ID:52r9FDmN.net
真姫「窓ガラララ!!」

真姫「トッポポッキーポテロングぅぅぅ!!!!」

真姫「……叫んだら少し忘れてきたわ。ていうか恥ずかしいし近所迷惑ね」

真姫「!」

真姫「近所迷惑なことをしたら、罪悪感で胸の中がいっぱいになって、穂乃果を忘れられるかも……」

真姫「って、なによこの犯罪者理論!!」

真姫「犯罪でも起こさなきゃ治らないホノウイルス」

真姫「相当にしぶといわね」

真姫「ていうかなんか私寂しくない?」

真姫「メールの着信は……」

真姫「0件」

真姫「私って嫌われてる?」

真姫「そんなわけないじゃない!!」フトンダイブ

真姫「なんで今日に限って誰も誘ってくれないのよ~!!」ゴロゴロ

真姫「誰かと遊べば穂乃果のこと忘れられるのに……」

10: ◆JrXn0N7dkI (ぎょうざ)@\(^o^)/ 2016/03/26(土) 21:13:50.32 ID:52r9FDmN.net
真姫「いや誰かと遊んだだけで、穂乃果のこと忘れられるのかしら?」

真姫「答えは否」

真姫「そんな程度ではホノウイルスは駆逐できないわ」

真姫「……」

真姫「ミスドでも買って来ようかしら」

真姫「そうと決まれば外出のお着替えしないと」

真姫「今日はボーイズルックにしましょう」

真姫「相変わらず真姫ちゃんのファッションセンスはピカイチね」

真姫「それじゃあミスドへレッツゴー!!」

12: ◆JrXn0N7dkI (ぎょうざ)@\(^o^)/ 2016/03/26(土) 21:14:38.86 ID:52r9FDmN.net
店員「いらっしゃいませー」

真姫「今日は100円セールの日なのね」

真姫「ポンデリング……もちもちしておいしそう」

真姫「オールドファッション……ホロホロサクサク」

真姫「フレンチクルーラー……ほんわりあまあま」

真姫「決めたわ!!」

店員「……」

真姫「ゴールデンチョコレート10個ください!!」

店員「は……はい」

13: ◆JrXn0N7dkI (ぎょうざ)@\(^o^)/ 2016/03/26(土) 21:15:20.32 ID:52r9FDmN.net
真姫「やっぱりミスドはゴールデンチョコレートよね」

真姫「あのサクサクした粉の部分が最高なのよ」

真姫「あっ、いま穂乃果のこと忘れかけてた!!」

真姫「あっ、でもたった今思い出した!」

真姫「キィーくやしい!!」

真姫「ミスドパワーでも穂乃果を忘れられなかった」

真姫「まぁいいわ、公園のベンチで食べましょう」

真姫「よっこいしょっと……」

真姫「ガキンチョが沢山遊んでるわね」

真姫「ふふ、腹をすかせた餓鬼んちょの目の前で、優雅にドーナツを頬張る私」

真姫「今、私最高に輝いてる」

真姫「子供の視線釘づけね」

真姫「そんなに見たって一つも上げないわよ」

14: ◆JrXn0N7dkI (ぎょうざ)@\(^o^)/ 2016/03/26(土) 21:15:56.49 ID:52r9FDmN.net
真姫「大人げないって? ふふ、わかってないわね」

真姫「大人げないのが大人なの」

真姫「あっ、今の名言ね」

真姫「……」

真姫「……寂しい」

穂乃果「おーい、真姫ちゃーん!!」

真姫「!?」

穂乃果「やっぱり真姫ちゃんだ!! 偶然だね」

真姫「なななんで穂乃果がここにいるのよ!?」

穂乃果「おつかいの帰りに偶然通りがかったの」

真姫「あわあわ……」

穂乃果「わぁ、凄い量のドーナツ!! いいなーいいなー!!」

真姫「食べたいの? 少しくらいなら分けてやってもいいわよ?」

穂乃果「本当? ワーイ! 真姫ちゃんありがとう!」

真姫「マッタクショウガナインダカラ!」

15: ◆JrXn0N7dkI (ぎょうざ)@\(^o^)/ 2016/03/26(土) 21:16:14.51 ID:52r9FDmN.net
真姫「こうして私の寂しい一日は幕を閉じた」

真姫「そして新たな一日が今日も始まる」

終わり