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「餃子の王将」を展開する王将フードサービス（京都市）が、過去に不適切な不動産取引や貸付行為により１０年間で約２６０億円を社外に流出させ、うち約１７０億円が回収不能になっていたことが２９日分かった。王将が設置した第三者委員会（委員長＝大仲土和弁護士）が明らかにした。流出相手との取引は平成２５年１２月に大東隆行前社長が射殺された後も現在まで続いており、第三者委は現経営陣の問題認識の甘さを批判し、関係解消を求めた。

第三者委が同日公表した調査報告書によると、王将は７〜１７年、特定の企業グループとの間で不明朗な不動産売買や資金貸し付けを繰り返し２６２億円が流出。うち１７６億円が回収不能になった。大東前社長が一連の取引を清算し、２５年１１月に社内報告書が作成されたが、取締役会で十分な議論がなされず、現在も同グループとの間で電話の保守契約を継続しているという。

大阪市内で２９日会見した渡辺直人社長は、グループの実質経営者について「お会いしたことはない。反社会的勢力という認識は持っていない」と強調。「契約解消については取締役会で真摯に検討する」と話した。

http://www.sankei.com/west/news/160329/wst1603290065-n1.html
反社会勢力との関係を調査した第三者委員会の報告を受け、記者会見する王将フードサービスの渡辺直人社長（右）＝２９日午後、大阪市

http://www.sankei.com/images/news/160329/wst1603290065-p1.jpg