俺ガイルss もっとも最低な解決方法
- 2016年04月07日 23:10
- SS、やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。
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今回、俺たち奉仕部は千葉村へ来ている。
小学生の林間学校やってるんでそのボランティアをやらされているからだよ。
え?何でそんな面倒なことしてるのかだって…?
あの独身の陰謀に決まってるだろ。そうでなきゃ家でゴロゴロしてたわ。
まあそれは置いといて、
夕飯も食い終わり俺たちは葉山グループと共にある話し合いをしている。
それはこの合宿である小学生のイジメ問題が発覚したからだ。
イジメを受けている少女の名は鶴見留美。
そんなわけで俺たちは鶴見留美ことルミルミを救うべく話し合っているのだが…
平塚「それでキミたちはどうしたいのかね?」
葉山「俺は…可能な範囲で何とかしてあげたいです。」
雪乃「…あなたには無理よ。そうだったでしょう?」
三浦「ちょっと、雪ノ下さん。アンタ、何?」
ハァ、ダメだこりゃ。一向に話が進まん。
葉山はみんなで話し合えば解決するとか戯言を抜かしてるし、
雪ノ下は出た意見を尽く否定してばかりで自分ではまともな意見を一切言わない。
つーか雪ノ下は葉山のこと目の敵にしすぎだ。何があった…?
三浦に至っては、
『あの子結構可愛いんだから他の子と仲良くすればいいじゃん。』とか言い出す始末。
おまけに海老名さんは腐女子全開で趣味に生きろと。未来ある小学生を腐った道へ導くな。
そんな話し合いに飽きたのか、
平塚先生もあとは俺たちに任せると丸投げして自分はさっさと寝ちまった。
俺はそんなヤツらにうんざりしてこの話し合いの場からこっそり抜け出した。
八幡「まったく、葉山の世間知らずめ。」
八幡「今日会ったばかりの俺たちで解決できる訳ないだろうが…」
俺はそんな独り言を愚痴りながら夜道を歩いていた。
そう、俺たちは高校生でイジメに合っているルミルミは小学生だ。
俺たちの付き合いは今回限りのものに過ぎない。
葉山の言う通り、強制的にルミルミとイジメを行っているヤツらを話し合わせてみろ。
あとで必ずトラブルが起きる。何故ならやり方が中途半端だからだ。
高校生に頼るなんて生意気だ、またイジメてやるってな。
結局のところ、何もしないのが一番なのにあいつらはそれがわかっていない。
あ、ちなみにソースは勿論俺自身だけど…
八幡「そういえば…あいつらのグループといるといつも問題が起こるよな。」
俺は葉山たちとのこれまでのやりとりを思い出していた。
戸塚の依頼であったテニス部の強化。
その際にコートへ乱入してわけのわからない勝負を持ち込まれた。
それにこの前のチェーンメール事件。
結局犯人は明かさなかったが間違いなく噂になっている三人の中に犯人はいるはず。
それなのにあいつらは付き合いをやめない。
今後もあいつらのトラブルと関わるのかもしれないと思うと気が思いやられる。
どうしたもんだか…
留美「あ、え~と…」
八幡「八幡だ。比企谷八幡。さっき自己紹介したばかりなのにもう忘れんなよルミルミ。」
留美「ルミルミじゃない。留美。八幡こそルミルミ言わないで。」
八幡「それでこんなところで何してんだ?」
留美「散歩…他のみんなとは一緒に居られないから…」
ルミルミじゃなくて留美は俯いた顔をしてそう答えた。
それに留美の手元にはカメラが…
なんでも親が友達と居る証拠に写真を撮ってこいとか言われたらしい。
イジメられている娘に対して随分と酷なことを言う親もいるもんだ。
こんな状況で葉山たちは留美を無理やりみんなの輪に入れようとするんだからな。
所詮ぼっちの心はぼっちにしかわからんのだ。
あんなリア充どもに解決できるとは思えん。
まあこんなことを言ってもあいつらは聞く耳持っちゃくれないだろうがな…
留美「八幡も悩み事…?」
八幡「まあな。恐らく留美と同じ悩みだ。
リア充どもがお前を救いたいんだってさ。まったく笑えるだろ?」
留美「救うって…どうやって…?」
留美の問いに俺はさっきのやり取りをありのまま伝えた。
そのことを聞いた留美は青ざめた顔になり嫌悪感を顕にした。
留美「みんなと話し合うだなんて無理…
そんなことで解決したらこんなことにはならなかった…」
八幡「…だよな…あいつらにはそれがわからないんだろうが…」
留美「もう嫌だ…どうにもならないよ…」
葉山たちが留美のために起こす行動がまさか留美自身を苦しめているとは…
まさに皮肉だ。ありがた迷惑…いや…単なる迷惑でしかない。
それは留美の目から涙がこぼれ落ちるほどだ。
恐らく留美自身わかるんだろうな。
あの集団の前では自分の意見を通せるはずがない。ぼっちはどこまでも除け者だと…
八幡「なあ、本気で嫌なんだな?」
留美「嫌だよ…今のみんなと仲良くなるなんて絶対無理…」
八幡「それなら…俺に依頼してみないか。」
留美「依頼ってどういうこと…?」
八幡「言ってなかったが俺は奉仕部っていう変な部活をやっている。
そこではお前のような困っているヤツを手伝うことをしているんだ。」
それから俺は入部当初に雪ノ下が俺に説明していたことをまんま伝えた。
飢えた人間に魚を与えるのではなく魚の取り方を教えると。
留美は直接助けるのと手伝うのと何がちがうのかと聞いたがまあそれは置いておこう。
実のところ俺自身もそのちがいがわからんしな。
八幡「とにかくだ、お前が助けを求めるのなら俺は全力で応える。どうだ?」
留美「うん、八幡はあの人たちとはちがう。信じられる気がする。」
八幡「そうか。ならこの依頼は引き受けた。よろしくなルミルミ。」
留美「だからルミルミじゃなくて留美だから!」
こうして俺は留美の依頼を引き受けた。
だがこの時の留美はまだ気づいていなかった。
俺がこの依頼を引き受けたのは留美のためだけではないことを…
それはこの後に起きるある事件に繋がるとは俺以外の誰が予想しただろうか。
翌日―――
八幡「肝試ししかないな。」
結衣「肝試し…?」
雪乃「あなたいきなり何を言ってるの?」
葉山「ヒキタニくん、ちゃんと説明してくれないか。」
俺はみんなの前でこのイジメを根本から解決する方法を伝えた。
今夜行われる肝試し。
そこで俺たち高校生が留美たちのグループに対して脅しを仕掛ける。
それで留美をイジメているヤツらの仲に亀裂が生じるだろと説明してみせた。
結衣「うわ、ヒッキー最低だ。キモい!」
戸塚「そんなことしたら問題になるよ。」
八幡「それについては大丈夫だろ。
元々イジメをしていたヤツらだぞ。公になれば鶴見留美に対するイジメも発覚する。」
雪乃「なるほど、親に知られたらその子たちにも不都合だから。
さすがは悪谷くん。あくどい手を考えたら右に出る者はいないようね。」
雪ノ下が俺を褒めてんだか罵倒してんだかよくわからんことを言ってるが…
まあ気にせず聞き流そう。
さてと、問題はここからだ。
八幡「それじゃあ脅し役だがこれはそれなりに迫力が大事だ。
小町や戸塚のような天使のように純粋なヤツには務まることはできない。」
戸塚「そんな…純粋だなんて…」
小町「えへへ~♪お兄ちゃんポイント高いよ!」
八幡「それに由比ヶ浜のようなアホの子にも務まらない。」
結衣「アホって言うなし!」
八幡「そんなわけでこの役は俺が引き受けるんだが…」
さぁ、ここまで言えばそろそろ食いついてくるはずだ。
葉山「いや、この役は俺にやらせてくれないか。」
八幡「葉山か。いきなりどうしたんだ?」
葉山「キミにばかりカッコつけさせるわけにはいかないからね。
それにこれじゃあ俺たちが活躍できずに終わってしまう。
だから俺にも協力させてくれ。」
三浦「隼人がやるならあーしもやる!
調子に乗ってるガキんちょにお仕置きするの楽しそうだし!」
戸部「なら俺も!なんか面白そうじゃん!」
葉山に続いて三浦と戸部も参加した。
面白そうだとか言ってるようだが、
こいつらにはこの件が留美にとって死活問題だということをわかってんのかね?
海老名「私はパスするね。私じゃ脅し役は無理っぽいし…」
雪乃「私たちは普通に子供たちを脅かす役をしましょう。」
八幡「それじゃあこれで配役は決定したな。あとは頼んだぞ。」
こうして葉山たちは意気揚々と夜が来るのを待ち遠しくしている。
まるで楽しい遠足前の小学生みたくはしゃいでいる。
だがやはりこいつらにはわかっていない。
イジメの本質。それに無自覚なまでの無責任さが…
留美「八幡お待たせ。言われた通り誰にも言わないで来たよ。」
八幡「よし、ここまでは順調だな。」
あの話し合いから暫くして俺は誰にも告げずに留美と二人きりで落ち合っていた。
それにはある理由があるからだ。
八幡「いいか、これをお前に託すぞ。」
留美「これってもしかして…?」 <
コメント一覧
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- 2016年04月07日 23:19
- オモロー(^-^)
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- 2016年04月07日 23:24
- ルミルミとゆきのんと仲良くなれて、これが最高のハッピーエンドじゃね?
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- 2016年04月07日 23:39
- いいね
最近は葉山グループがいいやつばかりみたいな方向に持って行ってるけどテニスコートに乱入した件は本当にクソだったからな
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- 2016年04月07日 23:41
- この八幡は2周目かな?
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- 2016年04月07日 23:44
- 葉山ざまぁ
続編希望である
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- 2016年04月07日 23:45
- ゴミ一掃できて確かにコレ一番いい流れだろうな
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- 2016年04月08日 00:00
- はち○んこの作者葉山嫌いすぎだろw
面倒事云々はその通りだし、葉山が推薦しなけりゃ相模が文実になることもなかったろうけどさ
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- 2016年04月08日 00:01
- その後八幡が条令違反で逮捕退学までで美しい終わり方だな
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