一色「え、小町ちゃん卒業旅行いくの?」小町「そうなんですよー」
- 2016年04月16日 23:10
- SS、やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。
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一色「へー、楽しそう……え、3人?」
小町「ええ、3人で」
一色「…………それはつまり」
小町「そうなんですよねぇ、お兄ちゃん一人で3日なんてちょっと心配なんですよ」
一色「………………」
小町「…………」
一色「その情報、結衣先輩たちには……?」
小町「『まだ』誰にも言ってません、いろはさんが一番最初です」
一色「……い、一応確認するんだけど、なんでわたしに?」
小町「本当は奉仕部の2人って思ったんですけど、1年かけてあんまり進展しなかったので小町的にちょっとポイント低くて……」
一色「うーん……雪ノ下先輩と結衣先輩は互いに遠慮しちゃってるとこあると思う」
小町「あ、いろはさんもそう思います?」
一色「まぁ、分からなくもないんだけど……」
小町「ですよねー……ということで、もしいろはさんが、うちのお兄ちゃんのことを悪しからず思っているなら……」
一色「ありがとうっ!」
小町「いろはお姉ちゃん!」
一色「気が早いよ!?」
小町「それじゃあ前日くらいに合鍵渡しますね」
一色「え、当日小町ちゃんがいる時に行ったらだめなの?」
小町「おおっと、もしやいきなりうちの両親に紹介されちゃいます?」
一色「あ、そっかー……う、うーん、やっぱ前日に鍵もらいにいこうかな」
小町「はい、お待ちしてます!」
一色(先輩と先輩の家で2泊3日……)
小町(まぁあのお兄ちゃんのことだから、いくらいろはさんでも急にどうこうってことはないと思うけどね)
八幡「おう、気ぃ付けてな」
小町「うん、行ってきま~す」
母親「それじゃね」
父親「いってくる」
八幡「うっす」
八幡「……なんか随分あっさり行ったな……まぁ良いけど……さて、二度寝でもするか」
八幡「今日から自由か……さーてどんな自堕落な生活を送ってやろう……あー課題があるんだったか」
玄関「ガチャッ」
八幡「えっ?」
一色「お邪魔しまーす、あ、先輩、おはようございます」
八幡「ああ、おはよう……ってそうじゃないだろ……お前、今どうやって」
一色「はい、小町ちゃんに合鍵もらいました」
八幡「はぁ? なんでだよ」
一色「小町ちゃんがいない間、先輩の生活が心配だそうで」
八幡「そうか……よし、俺の事なら心配いらんぞ、大丈夫だ、安心しろ、そして帰って良いぞ」
一色「うわー、ナチュラルに酷いですねえ……まぁいつものことですけど」
八幡「お前もナチュラルに靴脱いであがってんなよ……ていうかそのでかい荷物はまさかだよな?」
一色「はい、今日から3日間、お世話になりますね! あ、お世話しに来たんでした」
八幡「マジかよ……」
一色「小町ちゃんと出会ったのは偶然だったんですけどねー」
八幡「くそう……悠々自適な3日間のはずだったのに」
一色「先輩さっき心配いらないとか言ってたじゃないですか」
八幡「ああ、3日間引きこもるから何も心配いらないだろ」
一色「腐っちゃいますよ? もしくはカビちゃいます」
八幡「言ってくれるじゃねえか……」
一色「で、それパジャマですよね?」
八幡「まぁ」
一色「じゃあ脱いでください、洗濯しちゃいますから」
八幡「は!? お前洗濯すんの!?」
一色「なんですか? まさか先輩、3日間もずっと洗濯せずにいるつもりだったんですか?」
八幡「え…………?」
一色「…………(信じられないものを見る目)」
八幡「じゃ、じゃあ頼む」
一色「はい」
八幡「それじゃ着替えてくるわ」
一色「はい」
八幡「……」
一色「……」
八幡「なんでついてくるの?」
一色「え、先輩が脱ぎっぱなしにするからそれを拾って洗濯するんじゃないですかぁ」
八幡「いや、流石に洗濯物くらい持ってくから……」
一色「そうですか、それぐらいは出来るんですね」
八幡「そりゃ子どもじゃないんだから」
一色「言われなければ3日間ずっと同じパジャマで過ごそうとしていた人が何を仰ってるんですかねー」
八幡「ぐうの音も出ねえ」
一色「小町ちゃんに言いつけちゃいますよ?」
八幡「40秒で支度してくる」
一色「はっやーい」
一色「おお、先輩の私服久しぶりです」
八幡「あれ、見たことあったっけ」
一色「はい、クリスマス前のディスティニーランドで……」
八幡「あ、ああ……」
一色「はい……」
八幡(あれはいろんな意味で気まずくなるな)
八幡「……ま、まぁ、これ洗濯頼むわ」
一色「あ、は、はい……」
一色(あ、まだあったかい……これ、先輩の体温……)
八幡「お、おい、一色? どうかしたか?」
一色「はっ、な、なんでもありません! さぁ洗濯洗濯~」
一色「先輩~?」
八幡「ん?」
一色「もう、なんで着替えたのに寝てるんですかぁ!」
八幡「いや、だってこれ部屋着だし……」
一色「むぅ、ほら、掃除機かけますからね!」
八幡「おお、すまんな」
一色「いえ、別にこれくらいは」
八幡「……」
一色「ふっふーん♪ ふんふーん♪」
八幡「……」
一色「なんですかなに見てるんですかもしかして掃除機かけてるわたしの後ろ姿見てこいつ意外と良い奥さんになりそうだなとか思っちゃいましたか?」
八幡「え、いや、べ、別に」
一色「そうですか」
八幡(なんで心の中読まれちゃったの?エスパーなの?)
一色「さて」
八幡「ん?」
一色「恒例のベッドの下チェックを……」
八幡「待て待て待て待て待て待て待」
一色「予想以上にガチの反応じゃないですか」
八幡「お互いのためを思って言ってるんだぞ」
八幡「いやだってほら、お前だってそういうの見たらなんか気まずくなるでしょう」
一色「別に興味がない訳ではないですけどねー……それに先輩がどういうものを好んでいるのかわたし気になりますし」
八幡「い、いや、しかしだな」
一色「まぁまぁ、掃除の一環ですからお気になさらず遠慮せず」
八幡「むしろお前が遠慮して気にしてくれ」
一色「……分かりました、わたしも鬼じゃありません、今回は止めときますよ」
八幡「お、おう……なんで偉そうなんだよ」
一色「それじゃ廊下の掃除いってきますね」
八幡「おう……」
八幡(聞いてねえし)
八幡「……焦った……今のうちに片付けておこう……次いつ狙ってくるか分からんからな」
階段「トントン」
八幡「おーい、一色?」
一色「はい、なんですか?」
八幡「何してんだ?」
一色「え? いえ、掃除は終わりましたし、洗濯はもう少し時間がかかりそうなので、微妙に間があるので雑誌を」
八幡「あー……なるほど」
一色「あ、小町ちゃんから冷蔵庫の中の物は使って良いと伺ってるので、適当にお昼ご飯作りますからね」
八幡「お、おう、ってお前、料理とかできんの?」
一色「は? 先輩なめてるんですか? 少なくとも先輩よりはできますよ」
八幡「は? 一色なめてんのか? 俺の料理の腕知ってんの?」
一色「小町ちゃんから全部聞いてますが」
八幡「すみません」
一色「と言っても、雪ノ下先輩ほどじゃありませんけどね、まぁ、お口に合うか合わないかは食べてからのお楽しみってことで」
八幡「おう、まぁ、楽しみにしてるよ」
一色「ええ、せいぜいお腹空かせておいてくださいね」
八幡「それじゃ何食べても美味しく感じちゃうだろ……」
一色「えへっ」
八幡「あざとい……」
一色「あざとくないですよぅ」
八幡「へいへい」
一色「あ、終わったみたいですね、いってきまーす」
八幡「おう……え、あれ?」
ドア「ガラッ」
八幡「おい、一色」
一色「こ、これは先輩のパンツ……はっ、なんですか先輩!別に何も考えてませんからね!」
八幡「……明日から俺が洗濯やるわ」
一色「いえ、先輩、わたしがやりますから」
八幡「いやいや、流石に後輩の女子に男のパンツ洗わせるとか酷いでしょ」
一色「でもですね、先輩……その……明日からわたしの洗濯物も……あるんですが……」
八幡「…………」
一色「…………」
八幡「べ……」
一色「……べ?」
八幡「別々に洗うか……」
一色「いえ、水道代と電気代の無駄ですから、一緒にやっちゃった方が経済的ですよ」
八幡「そ、それはまぁそうかもしれんが」
一色「一緒に洗うとなれば、片方がもう片方の洗濯物を触る訳じゃないですか?」
八幡「そうだな」
一色「わたしが先輩の洗濯物を触るか、先輩がわたしの洗濯物を触るか」
八幡「参った」
一色「ですよねー」
八幡「ん? ああ、うちは共働きだし結構仕事忙しいから、あんまり外で洗濯物干したりできないんだよ」
一色「急な雨とか対応できませんもんね」
八幡「それに日が暮れてから洗濯物を取り込むとなんか湿ってたりするだろ」
一色「はい」
八幡「ま、そういうのを防ぐためにな」
一色「なるほど~」
八幡「一色の家にはないのか?」
一色「うちは庭に干す派ですねえ」
八幡「その方が良いんだろうけどな」
一色「ええ、お日様の匂いですよ」
八幡「ああ、最高だよな、お日様の匂いがする布団」
一色「そこですか……まぁ丁度いいですね、先輩の布団干しちゃいましょう、じめじめしてそうですし」
八幡「さっきからお前なんなの? 俺のことカビ扱いしてない? なぁ、おいこら」
八幡「おっ、そうだな」
一色「さてさて、やっちゃいましょう」
八幡「お手並み拝見だな」
一色「まぁ、お昼はあんまり手間も時間もかけてられないんで、簡単に済ませますよ」
八幡「ほう」
一色「冷えたご飯とー、卵とー、長ネギ、豚肉、にんじん、玉ねぎ~っと」
八幡「お、もしかして」
一色「はい、チャーハンですよ」
八幡「ほほう……」
一色「先輩そこで突っ立ってられると邪魔なのであっちでテレビでも見ててください」
八幡「いやでもなんかウチで一色にだけなんかさせてるのも落ち着かないっていうかね」
一色「じゃあご飯食べ終わったらお皿洗いでもしてください」
八幡「おお、まぁ、そういうことなら……」
一色「あとテーブル拭いてくださいね」
背中「ぐいぐい」
まな板「とんとん」
八幡(手馴れてるな……)
一色「ふふんふーん」
鍋「じゅーっ」
一色「すぐ出来上がりますから」
八幡「お、おう」
一色「よっ」
一色「えーとお盆は……見当たらないからカウンターに置いちゃいますよ?」
八幡「おう、こっちで受け取るわ」
一色「はい、お願いします」
八幡「……美味そうだな」
一色「先輩のお口に合うと良い
コメント一覧
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- 2016年04月16日 23:27
- いろはすおめでとう!!
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- 2016年04月16日 23:40
- いろはす~
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- 2016年04月16日 23:42
- いろはす~
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- 2016年04月16日 23:54
- いろはす〜
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