662 名前:大人の名無しさん[sage] 投稿日:2001/06/30(土) 00:35
5年前、部下の女性が交通事故で亡くなった。
私のグループに来て、5ヶ月だった。
会社に入って、3年間、ずっと低い評価を受けつづけていた、休みがちで、仕事をまかせられないと。
彼女を引き受けて欲しいと以前の上司に頼まれたとき、彼女の評価を向上させることが出来るなら、自分の評価が上がるだろうと計算しなかったとは言い切れない。
彼女は、昔の上司からの心無い対応で拒食症になっていたようだった。
でも、彼女はやっと信頼できる上司が出来て、これから頑張るのだと家族に告げていたことを、事故の後に知った。
私の言うことは、必ず、どんなに遅くなっても、時には休日にも出社して、仕上げていた。
私は、彼女のやる気が見ていて楽しく、笑顔も戻ってきていたので、充実した気持ちになっていた。
その日の夜11時、会社の警備室から自宅に電話がかかってきた、「**さんの」、私は彼女の仕掛けた仕事がトラブルを起こしたのだと思った、以前に数回、そういったことがあったから。
電話の声はこわばっていた「ご自宅から連絡があり、交通事故で、お亡くなりになられたそうです、病院は。。。」
それから数日は怒涛のように過ぎていった、病院でのご遺族への挨拶、彼女が付き合っていると聞いていた大学の同級生への連絡は、大学名と勤務先の大手の会社の名前しかわからなかったのにどうやって付けることが出来たのか、今でも判らない。 部長の許可を得て、机の上に飾っていた手向けの花を代えようとした7日目の朝、上司が言った。
「もう、いいだろう」、私は、大声で言い返していた「部長から49日まで、花を飾る許可は得ています」、背中に大部屋の社員の視線を感じた。
上司は、彼女の昔の上司が、社員の士気に影響するから花を飾ることを止めるように伝えてきたことを私に説明した。
上司の目も悲しみに満ちていた、彼女の昔の上司は実力者だった。
そのとき、会社に入って初めて、会社で涙を流した、上を向いても、ズボンの太ももに滴が落ちた。 声は不思議と出なかった。
会社を変わって3年経った。 彼女の命日は年休を取って、墓に向かうことにしている。 あと2ヶ月で命日だ。

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