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http://japanese.engadget.com/2016/04/20/4k-ps4-neo-gpu-cpu/


4K対応の強化版PS4『NEO』続報:GPUコア倍増、メモリ帯域やCPUクロック向上、ゲームはパッチで両モード対応? - Engadget Japanese


もはや既成事実のように語られる「PS4.5」「PS4K」こと強化版プレイステーション4について。プロセッサの強化や4K対応について、もう少し詳しい続報がありました。

処理性能の強化はCPUクロックの向上、GPUコア倍増、メモリ帯域拡大など。また今年10月以降出荷のPS4ゲームはすべて上位機種向けの『NEO』モードと従来モデル向けモードへの両対応が義務付けられる、それ以前のゲームは開発者がパッチを当てれば向上したグラフィックで遊べる(場合もある)など、気になる互換性周りにも触れた内容です。


4Kゲームや4K Ultra HD Blu-rayに対応する強化版プレイステーション4のうわさは、3月のゲーム開発者イベントGDC以降、ソニーから非公開で説明を受けたという開発者ソースを中心に広がってきました。PS4.5 や PS4Kは、この上位版PS4につけられたニックネーム。

未発表の非公開情報ソースである関係上、内容はあいまいな部分や相互に矛盾する部分もあります。その上でまとめると、

・ソニーはプレイステーション4と互換性を維持した上位版の投入を計画しており、プロトタイプがすでに完成している
・PS4Kはゲームの4K出力や、今年からリリースされる4K Ultra HDブルーレイディスクのHDRフォーマット再生など、現行PS4よりも4K対応を向上する、
・PS4KではすべてのPS4ゲームが動く。場合によってはグラフィックが向上する。PS4K独占ゲームの有無や、発売済みゲームがPS4Kの性能を活用できるかは不明確。
・今年秋に登場するバーチャルリアリティ周辺機器PS VRのソフトも、PS4Kではより高品位になる。
・PS4Kは従来版PS4と併売され、互換性のある高級版として住み分ける。

といった内容でした。3月末にはゲーム情報サイトに加えて経済紙のウォール・ストリート・ジャーナルも、独自の情報源から得た証言として、ソニーはPS4Kを10月のPS VRよりも前にリリースする見込みであると伝えています

といった流れのなか、ソニーによる開発者向けの非公開文書を入手したと主張するのは、CBS傘下の総合ゲーム情報サイト Giant Bomb。PS4Kのソニー内部での開発コードネームが『NEO』であること、NEOに採用される上位版 AMD APUの仕様などハードウェア強化、さらに互換性の詳細などに触れています。

内容を乱暴に要約すれば、

・NEOは現行PS4と同一アーキテクチャでコア数やクロックを強化したAPUを採用する。

NEO用APUの仕様は、

CPUは8コアJaguar @ 2.1GHz (現行PS4は同じ8コア(4コアx2) 1.6GHz)
グラフィックは改良版GCNアーキテクチャで36 CU (Compute Unit) @ 911MHz (現行PS4は18 CU@800MHz)
RAMは同じ8GB GDDR5、帯域は218GB/秒に向上(現行は176GB/秒)

・ソフトはNEO ModeとBase Mode(互換モード)のいずれかで動作する。NEOモードでは、APUの性能向上を活かしてベースモードより高い解像度や高いフレームレートが可能になる。

・ゲームは2016年10月以降、NEOへの対応が義務付けられる。

・2016年10月より以前のNEOモード非対応ゲームは、個別のパッチによりNEOモードでグラフィック向上に対応できる。パッチを提供するかは開発者しだい。提供しなくても、現行PS4と同じベースモードで動くことは動く。

・NEOモードの内容は、ネイティブ解像度含めて開発者の裁量。ただし、NEOモードでベースモードよりもフレームレートが落ちることは許されない。

・NEOモード限定のゲームプレイ、ステージやアンロックなどは許容されない。PSNやネットワークマルチプレイについても、NEOと現行PS4で分けることはない。
(ただし現行PS4では4人までのローカルマルチプレイに対応するゲームが、NEOモードでは性能を活かして8人までというような向上はありえる)


など。

いずれもソニーが認めた内容ではありませんが、NEOモードとベースモードの互換性維持、独占ゲームプレイやサーバ住み分けの禁止など、世代の途中でユーザーベースを割る危険を冒さないよう配慮した内容が見て取れます。

フレームレートについて、高性能なはずのNEOモードが互換モードより落ちないように、との注意は奇異にも思えますが、ネイティブ描画解像度とフレームレートのどちらを優先するかは、常にゲーム開発者を悩ませてきた問題です。前世代でゲーム機がフルHD出力に対応してからも、内部的にはもっと低い解像度でフレームレートとの折り合いをつけて、出力はスケーリング表示することが一般的でした。

NEO が4K UHD BDへの対応や4Kゲーム出力など、4Kテレビにふさわしい製品として導入されるならば、ゲームでも従来より高精細が売りになることは間違いありません。しかし従来のPS4がフルHD出力をターゲットとしてきたのに対して、4Kは画素数にして4倍。

4Kの高精細と滑らかな動きはゲーム機と桁が違う価格のハイエンドゲーミングPCですら現状では両立が難しいことを考えると、NEOがゲームの4K出力に対応したとしても、ネイティブ4K描画は荷が重すぎます。

開発者がNEOモードで静止画での見栄えのために解像度を優先した結果、フレームレートがベースモードより落ちてしまい、プレイ感覚が落ちてしまうことがあれば、NEOそのものの価値にまで疑問を持たれてしまうことを思えば、少なくとも同じフレームレートは維持するように、はプラットフォーマーの方針として理解できます。



一方、発売時期からも気になるPS VRとの関係についてはほとんど情報なし。NEO独占ゲームプレイの禁止からすれば、NEOでだけVRモードが遊べるタイトルは許されないと考えたほうが良さそうです。

とはいえ、VRでは広い視野角に対応するための高解像度や立体視のためのステレオ描画、頭を動かした際の違和感を軽減する高いフレームレートなど、一般に高い処理性能が求められるため、NEOモードの恩恵が4Kテレビ以上に大きくなるかもしれません。

上位版PS4の予測として話題に登る、PS VR向けのHDMI出力追加(外部ユニット相当の機能内蔵)についても、今回の情報には含まれていません。

以上、どれもソニーが発表した内容ではありませんが、上位版PS4についてはかなり広い範囲の開発者や業界筋が話題にしており、時期や最終仕様はともかく現時点で発売を計画していることは確かなようです。

いずれにせよ、遊びやすさや仲間と遊ぶことを考えるとコンソール版が良いけれど、かといって長時間を費やす好きなゲームはできるだけ良い画質で堪能したい、といったユーザー、ハードウェアは発売されるたびに買い足してしまうようなゲーマー、これまでも「エリート」モデルに飛びついたような層にとっては、発売が待ち遠しい製品です。また特に4Kは要らないという層にとっても、上位版との併売住み分けのため、現行PS4や新型のベースモード機種がもっと安くなることは十分考えられます。
4K対応の強化版PS4『NEO』続報:GPUコア倍増、メモリ帯域やCPUクロック向上、ゲームはパッチで両モード対応?
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