ソフトバンクが法人向けのフィーチャーフォンとして、京セラ製の『DIGNOケータイ for Biz』を発表しました。発売は6月下旬以降。通話を主に使うビジネスシーンで根強い人気を誇る折りたたみ式のモデルです。
特徴はセキュリティに配慮される業務に向け、カメラやワンセグをあえて非搭載にしている点。ベースモデルとなった『DIGNO ケータイ』はいわゆるAndroidベースのフィーチャーフォンですが、それにより本機はAndroid機なのにカメラ非搭載、されど通話はVoLTE対応という、ある意味でユニークなモデルとなっています。
法人向けモデルとしての特徴は、仕事上不要になりやすい機能を制限できる「ケータイ機能制御」に対応している点。これにより、電話帳に登録されていない番号の発着信を規制するといった、業務に合わせた制限の設定が可能になります。万が一の盗難や紛失にあった場合でも悪用されづらい端末と言えるかもしれません。
また見た目は一般的な「ガラケー」に近いものですが、本体のタフさはDIGNOケータイ譲り。防水(IPX5/IPX8)・防塵(IP5X)に加え、耐衝撃(MIL-STD-810G)性能も備えており、高水準の耐久性を秘めています。
さらにAndroidベースモデルだけあり、データ通信はFDD-LTEに対応し、規格上速度は下りが112.5Mbps、上りが37.5Mbps。さらにフィーチャーフォンで重要な通話もVoLTEとHD Voice(3G)に対応します。通話時の音声を聞き取りやすく、伝えやすくできるのが魅力です。
なお、ベースモデルとなったDIGNOケータイに関しては、発表時の紹介記事を参照ください。
LINE対応の折り畳みモデル「AQUOS ケータイ」「DIGNO ケータイ」「かんたん携帯9」、ソフトバンクから発売 - Engadget Japanese
サイズは51(W)×114(H)×17.9(D)ミリ、重量は約130グラム。液晶は3.4インチ(854×480ドット)、外部メディアはmicroSDカード(32GBまで)が使用可能。このあたりの仕様はDIGNOケータイ、ひいては他のAndroidベースフィーチャーフォンに準ずるレベルです。
ただし現状では、細かな仕様や機能に関しては予定となっているところも多く、今後仕様が変わる可能性もあります。
このように本機は、別途コンシューマー向けのモデルがあるためか、かなり業務向けに特化した仕様。ゆえに遊び的な機能は全くありませんが、専門性の高い端末ならではの魅力もあり、また業務用携帯電話としてはかなり優秀に思えます。
ソフトバンクの携帯電話を導入していて、通話が基本的な運用となるタイプの業務を担当している方、あるいは導入のアドバイスのできる方などは、検討の価値がありそうなモデルでしょう。